【ToLOVEる外伝】リトと美柑の秘められた日常 ―禁断の果実を食む兄妹― 作:芝刈り山
背中から伝わっていた美柑の胸の熱が離れ、浴室の冷ややかな空気が一瞬だけリトの肌を撫でた。しかし、それも束の間。美柑はリトの正面へと回り込み、再び洗い場の床に跪いて、椅子に座る彼と向き合った。
「リト……。次は、前を洗うよ」
美柑の声は、揺るぎない確信に満ちていた。彼女の瞳は、湯気の中で潤みながらも、一人の男を完全に手中に収めようとする強い意志と、深い愛着を宿している。リトは、自分を見上げる美柑の視線に射すくめられ、逃げることも目を逸らすこともできずにいた。
美柑はボディーソープを手に取り、掌で丁寧に、粘り気のある泡を作っていく。その動作一つ一つが、リトにとっては自分を後戻りのできない深淵へと導く儀式のように見えた。やがて、泡にまみれた彼女の真っ白な両手が、リトの逞しい胸板へと置かれた。
「あ……」
リトの喉から、掠れた吐息が漏れる。美柑の手は、リトの胸筋をなぞり、鎖骨から腹部へとゆっくりと降りていく。
「リトの身体……。背中も大きかったけど、前も……すごく、かっこいいね。やっぱり私のお兄ちゃんだ」
美柑はそう呟きながら、リトの腹筋の起伏を指先でなぞった。泡が滑り、彼女の掌の柔らかさがダイレクトにリトの肌を刺激する。
リトは必死に理性を保とうと、天井を仰ぎ見た。しかし、視界の端には、自分を洗うために前屈みになった美柑の、瑞々しい身体が否応なしに飛び込んでくる。先ほど自分の背中を蹂躙したあの双丘が、今は目の前で、呼吸に合わせてゆらゆらと揺れているのだ。
美柑の手は、ついにリトの股間の「象徴」へと到達した。
「――っ、美柑……っ!」
リトが声を上げたが、美柑は止まらなかった。彼女は泡にまみれた小さな掌で、リトの熱く、凶暴なまでに反り起ったモノを、根元からしっかりと包み込んだ。
「……ここも、ちゃんと洗わないと、だよね?」
美柑はリトの顔をじっと見つめながら、その手を上下に動かし始めた。掌の中で、リトの象徴がドクンドクンと激しく脈打つのが伝わってくる。美柑は、その硬さと熱さに驚きながらも、どこか誇らしげな表情を浮かべた。彼女は親指を立て、リトの先端にある割れ目を、泡を塗り込むようにして執拗に、円を描くように愛撫した。
「はぁ、……あ、……美柑、……だめだ……っ、それは……っ」
リトの身体が大きく震える。美柑の洗体は、もはや「洗う」という行為を完全に逸脱し、純粋な、そして極めて高度な性愛の愛撫へと変貌していた。美柑は片手でリトのモノを握り込み、もう一方の手で彼の内腿の付け根を、指先を立ててなぞり上げる。
「リト、……ここ、すごく熱くなってるよ? ……気持ちいいの?」
美柑はわざと、リトの耳元に顔を寄せ、熱い吐息を吹きかけながら問いかけた。彼女の指が、リトの象徴の裏筋を、爪を立てるか立てないかの絶妙な力加減で掻き上げる。
「っ……あぁぁぁっ!!」
リトは椅子を掴む手に力を込め、指の跡が残るほどに食い込ませた。視界が真っ白に弾ける。脳内に直接、稲妻が落ちたような衝撃。美柑の小さな掌が、リトの限界を容赦なく押し広げていく。
彼女は、リトが絶頂の淵に立たされていることを確信し、その手の動きをさらに速めた。握る力を強め、先端を手のひらで圧迫し、激しく、しかしどこまでも優しく、リトの魂を絞り出すように愛撫した。
「リト……っ、いいよ。……私に、全部……出して……っ」
美柑のその言葉が、最後の引き金となった。
「美柑……っ、い……っ、いくぞ……っ!!」
リトの腰が激しく跳ね上がり、彼の喉から獣のような咆哮が漏れた。次の瞬間、リトの先端から、熱く、重い、白濁の奔流が猛烈な勢いで放たれた。
「――っ!?」
それは、リトの目の前に跪き、彼をじっと見つめていた美柑の顔面に、真っ向から、そして容赦なく降り注いだ。美柑の額から、頬、そして少しだけ開いた唇の上へと、リトの命の証がべっとりと付着し、彼女の白い肌を汚していく。
静寂が浴室を支配した。聞こえるのは、シャワーから漏れる微かな水滴の音と、二人の激しい呼吸音だけ。
美柑は、顔に浴びたリトの熱い雫を拭おうともせず、ただ、恍惚とした表情でリトを見上げていた。リトは、自分が犯してしまった「汚辱」の光景に、一瞬だけ正気に戻り、戦慄した。
「……あ、美柑……。ごめん、……俺、……顔に……」
慌てて手を伸ばそうとしたリトを、美柑は静かに制した。彼女は自分の頬を伝う白濁を、人差し指でそっと拭い取ると、それをじっと見つめた。そして。
美柑は、その指をゆっくりと、自分の唇へと運んだ。
「あ……」
リトは、その仕草のあまりの魔性に、心臓が止まるかと思った。美柑は、顔を汚されたまま、うっとりと目を細めてリトを見上げた。
「……リトの味、……する。……しょっぱくて、……すごく、あつい」
美柑は、リトのすべてを自分の身体に、そして魂に刻み込むように、その背徳の味を確かめた。彼女の瞳には、汚されたことへの怒りなど微塵もなかった。あるのは、兄のすべてを受け入れ、完全に繋がったという、絶対的な勝利感と、深い、深すぎるほどの愛情。
「リト……。……ありがとう。……私、すごく、幸せ……」
美柑は、顔を汚したまま、リトに最高の微笑みを向けた。その姿は、どんな美しいドレスを纏った少女よりも、淫らで、そして神々しかった。
リトは、目の前の妹の姿に、もはや言葉を失った。自分が彼女を汚したのか。それとも、彼女が自分を、逃れられない愛の深淵へと引きずり込んだのか。
白濁に汚れた美柑の顔。それは、結城家の浴室という密室で完成された、最も美しく、最も穢れた、兄妹の絆の証明だった。
リトは、再び激しく打ち始めた心臓の音を聞きながら、美柑の顔に手を添え、彼女のすべてを慈しむように、静かにその頬を指でなぞった。
お互いを満足させることができて幸せな兄妹は、浴室を後にした。