脚を縛っていた縄は解かれたけど車に連れ込まれたところで再び目隠しをされてしまった。
(これじゃ場所が分からないよ…)
「騒ぐなよ。手荒な事はしたくないんでね」
最後列のシートに座らされて周囲を男たちに囲まれてしまっては逃げたくても逃げられない。
「お嬢ちゃんも運が無かったな。間違われなければこんな目に遭う事もなかったのによ。まあ、恨むならヘマをしたコイツらを恨むんだな」
「…月夜ちゃんをどうする気なの?」
「さっきの電話聴いてたんだろ?身代金目的ってヤツだよ」
「リュウジ、テメェは黙ってろ。ヘマしといて一丁前に口聞いてんじゃねえよ」
鈍い音がした。また殴られたのだと分かった。
「悪りぃな、お嬢ちゃん。この先どうなるかはオヤジの機嫌次第だ。死にたくなかったら上手くやるんだな」
車を徐々にスピードを緩めていった。
きっと目的地に着いたのだろう。
目隠しをされたまま腕の縄を引っ張られて連れて行かれる。
自分がどこを歩いているのか分からない事がこんなに怖いとは思わなかった。
「連れて来ましたぜ」
扉を開く音がして「入れ」と言われる。
強引に腕を引かれては拒む事も出来ない。
「おお、来たか。その娘がそうか?」
「はい。人違いだそうでどうします?」
食事中なのか食器を使うような音がする。
「顔が見たい。目隠しを外してやれ」
誰かが背後に回ったかと思うと目隠しを外された。
「ほう、明槻のご令嬢と瓜二つじゃないか」
オヤジと呼ばれていたのは50代ぐらいだろうか。
肥満体で不潔な姿をイメージしていたが、その手の関係者とは思えないような思慮深さを感じさせる。
「身体付きは貧相だが顔は悪くない」
焼いた肉の塊を切り分けながらこちらを見つめてくる。
「どっちから先に済ませます?」
「…そっちの3人からだ」
「指詰めで良いんですね?」
「いや、気が変わってな。他の方法にする事にした」
「というと?」
「タツヤは耳剥ぎ、リュウジは抜歯、マサトは爪剥ぎだ」
「用意してきますわ」
「おう、悪りぃな。恭太」
何て事ない雑談のように2人は残虐な話をして、残された3人は震えている。
「大体オマエらな。水名と工匠学舎じゃ制服が違うだろ?今の組は情報が命で身体より頭使えっていつも言ってんだろうが」
赤ワインの注がれたグラスを空にする。
「お注ぎしますよ」
「お前らが触ったら不味くなるだろうが。天音月咲、君が注いでくれるか?」
「ウチ、ですか?」
「そこの若い衆にやらせるよりかはマシだ」
「あの、上手く出来るか分からないんですが」
「構わんよ。今やり方を覚えればいい。ああ、縄を解かないとな」
そう言って縄を解いてくれた。
ずっと後ろ手にされていたので関節が痛い。
「さあ、1/3ぐらい注いでくれ」
「…はい」
デキャンタに移されたワインを注いでいく。
「これぐらいで大丈夫ですか?」
「問題ない。君も飲むか、と言いたいところだが未成年だったな」
相手が反社会勢力である事は確かだけど思っていた展開と違う事に思考が追いつかない。
「オヤジ、持ってきましたぜ」
「ご苦労。お前も酒に付き合え、酌はこの子がやってくれる」
「相変わらず気まぐれですね」
「そう言うな。女に注いでもらった方が上手くなるってもんだ」
「違いねえですな」
グラスを傾けてきたので仕方なく注いでいく。
「さて、今度はお前らの番だ。道具は持ってきたから早くやれ」
3人の姿を記録するようにカメラが三脚に固定されている。
「自分でやるのは大変だろうからな、お情けだ。リュウジはマサトを、マサトはタツヤを、タツヤはリュウジをやれ」
3人の前には器具が置かれている。
「変な気を起こすんじゃねえぞ。死ぬ事になるぜ」
アニキと呼ばれた人がスーツの懐を開いて見せる。
そこには拳銃が収まっていた。
3人は振るえながら器具を持ち、言われた通りに相手の肉体を損壊していく。
だけど2人はテレビでも観ているかのように談笑をしている。
「やりきるとはいい根性してるじゃないか。殺されるよりはマシってか?」
「もう下がっていいぞ。あとはこの3人で話し合いだ」
とうとうウチに話が向けられると改めて緊張してくる。
(機嫌を損ねないようにしたつもりだけど何をされるんだろう…)
「さて、君の事だがね。こちらの落ち度とはいえ、このまま帰す訳にいかなくてね。警察沙汰にでもされたら面倒なんだ」
「誰にも言ったりしません!」
「今までもそう言った娘は多かったけど信じた事はないよ」
「…殺したの?」
「そうなったのもいれば、娼婦に堕ちたのもいる。まあ、容姿次第ってとこだな」
「あの!月夜ちゃんを攫っていたとしたらどうするの!?」
「ああ、彼女か。明槻家のご令嬢で容姿も優れているからな。身代金が振り込まれたとしても気の済むまで遊ばせてもらうさ」
「そ、そんな…」
「こちらも危ない橋を渡るんでね。金が手に入ればラッキー。そうでなくても私好みに調教するさ。売りもやらせれば引く手数多だろう」
(大好きな月夜ちゃんにそんな事は絶対にさせたくないのに、ウチが差し出せるものなんて…)
「そろそろ自分の心配でもした方がいいんじゃないのか?」
獰猛な獣を思わせる目で恭太が見つめてくる。
「待って!」
「今度は何かな?」
ワインと肉を愉しみながらこっちを見てくる。
「ウチがやります」
「何を?」
「ウチを明槻月夜として売ればいいよ。身代金の額ぐらいすぐ稼げるんでしょ?」
「本気で言ってんのか?」
「まあ、待て恭太。話を聞いてみようじゃないか」
(やっぱり食いついてきた)
「顔が同じだから事情を知らなければバレる事はないでしょ。引く手数多って言ってたんだから買い手は沢山いるはず」
「確かにな。だが見たところ君は男を知らないだろ?悦ばせられるとは思えないな」
「だったらアナタが教えてよ。月夜ちゃんの代わりにウチを調教すればいいじゃない」
「ほう。それは中々面白い提案だ。だが処女で私の相手を務めるとなると壊れてしまうかもしれんな」
「親父のはデカいぜ。お嬢ちゃんのオヤジさんのなんか子どもに見えるんじゃねえか?」
「月夜ちゃんにやらせるよりマシだよ」
「それなら覚悟を見せてもらおうかな。そのカメラの前で裸になれ。オナニーをしてイク事が出来たら考えてやろうじゃないか」
「…本当だよね?」
「ああ、約束しようじゃないか」
「出たよ、オヤジの気まぐれが」
「そう言うな。お前にも良い思いさせてやるから」
「約束っすよ。とりあえず撮影係をやりますわ」
「おう、気が効くじゃないか。さあ、初めてもらおうか」
「…分かった」
スカーフを解いて制服のジッパーを上げて脱ぐと白いキャミソールが現れる。
「最近の娘は直に下着じゃないんだな」
「汗吸ってくれるし、透けたりもしないから」
(まだ恥ずかしくないから大丈夫)
自分にそう言い聞かせてハイソックスに手をかける。
「それは脱がなくていい。制服と下着だけ脱いでくれ」
「親父もホント物好きっすね」
命令に従って履いたままにしてスカートを降ろすとパンツが僅かに顔を覗かせている。
「ふむ、グレーか。歳の割に可愛げがないのを穿いているんだな」
「若い弟子もいるからそういうのを着けないようにしているだけ!」
また口を挟まれる前にキャミソールを脱ぎ、飾り方の無い白いブラジャーとパンツを脱ぐ。
「ほら、これで良いんでしょ?」
この後させられる事を考えれば隠す意味などない。
カメラに向かって裸を全て晒す。
「恥じらってくれた方が愉しめるんだがね。まあ良い、それでは本番をやってもらおう」
「…っく」
月夜ちゃんと比べると薄い胸を揉みしだく。
立ったままするのは初めてだ。
早くも乳首が快感に反応して硬くなる。
「中々敏感みたいだな。抱いた時にマグロでは困るからな」
股の間が潤みだしたのを感じたので右手を伸ばして敏感な突起を集中して弄る。
「月咲君は陰毛が生えていないのだな。自分で剃っているのかな?」
「元々生えていないだけ…」
「それは惜しいな。私が剃ってやりたいところだったんだがね」
「変態…」
屈辱的な言葉を聞き流しながらオナニーに没頭する。
イくところさえ見せれば今日のところは満足するだろうし、月夜ちゃんを守る事が出来るんだ。はしたない姿を撮影されていたとしても耐えられる。
「しかし君は以外と好き物のようだな。愛液がソックスを湿らせているぞ」
「仕方ないじゃない!イ…イキそうなんだから!」
「なるほど。イキそうになると過剰に濡れるのか。イく時はちゃんと宣言するんだ」
性器に当てがった右手はビショビショに濡れて甘い花の香りを放っている。
「イ、イく…」
甘い絶頂に全身が震えて立つ事が出来ない。
自分のはしたない液体で濡れた床にへたり込んで浅い呼吸を繰り返す。
「こ、これで良いんでしょ?」
「そうだな。君の覚悟は見させてもらった。今から君はビジネスパートナーだ、宜しく頼むよ」
(何がビジネスパートナーよ。卑怯者)
「逃げようなんて思うなよ。今の映像がばら撒かれるだけだからな」
「わ、分かってるよ!」
「まあ、今日のところは休んでもらって結構だ。恭太、ホテルにお連れしろ」
「ああ、いつものところっすね」
「先に味見しようだなんて考えるなよ?」
「俺だって命は惜しいっすよ」
「ちょっ、ちょっと待ってよ!家に帰してよ!」
「駄目だ。話を聞いた月夜君が君に会いに来るかもしれないだろう?家族や友人とはもう会えないと思いなさい」
「そ、そんな…」
「それとピルを渡しておくから一週間ぐらいは猶予をあげよう。膣内射精もサービスのうちだからね。妊娠を避けたかったら飲んでおく事をお勧めするよ」
薬を持たされた私は再び目隠しをされ、どこかも分からないホテルへと連れて行かれた。