※この作品はR-18です。

ゼンゼロss   作:扇 漱真

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瞬光アキラ 本性と本音、本能のままに。

 

「っ!キリがない!」

 

剣を一太刀。また一太刀と。振り続けても湧いてでるエーテリアス。このホロウの中ではエーテリアスは無限に湧いてでるのか。青溟剣をまだ完全に使いこなせていない瞬光には烏合の衆とは言い難い状況だった。

 

「このっ!」

 

薙ぎ払い、斬り払い、蹴り飛ばし、多対一を作らずなるべく一対一にする。小型のエーテリアスなら青溟剣で撫でるように切り捨てられる。

幸いにも特殊個体のようなものがいない分マシなのか。瞬光は一瞬も気を緩める事なく鋒と神経を研ぎ澄ます。

 

「瞬光、一旦引こう!この数はおかしい!」

「うんっ、わかった!」

『ーーーー!!!!!』

「っ!」

 

一瞬アキラへ視線を向けた途端、大型のエーテリアスの群れが一斉に襲いかかってくる。

そして、後ろにはアキラ、退けば巻き込まれる位置取りだ。

 

「させないっ!アキラはワタシが護るッ!」

 

瞬光は青溟剣を構えるとその力を一瞬解き放ちエーテリアスを一掃。しかし、体への無理な動きと疲労感で膝を着いてしまう。

 

「っ…うっ…!」

「瞬光!」

「大丈夫…!大丈夫だから…とりあえず隠れられる所に行こう。アキラ…」

 

・・・・・・*

 

アキラに支えられつつも二人は近くにあった洞窟へ逃げ込んだ。

 

「ごめん瞬光。僕が迂闊だった。まさかこんなにエーテリアスがいるなんて…」

「ううん、いいの!これぐらいお師匠様の修行に比べたらヘッチャラだよ!」

 

取り繕った笑顔と元気な証拠の握り拳。しかし、肩で息をしているせいで先程の戦闘がギリギリだったのがよく分かる。何もしてやれない自分を心で悔いながらアキラは小さくありがとう、と賛辞の言葉を送る。

 

「でも、こんな山奥まで来ちゃって、帰れるかな…」

「ホロウの中だ。いつ何が来るか分からないから交代で見張ろう」

「あ、ちょっと待ってそんな事をしなくても、いいものがあるの!」

「なんだい?」

 

瞬光は洞窟の入口立つと札を構えて何かを唱えた。すると、洞窟の入口を塞ぐように結界が貼られる。

 

「儀玄師匠のお手製の結界だよ。これでワタシが自分で解かない限り大丈夫!」

「ありがとう瞬光。君は頼ってばかりだね」

「でも、戦えないのはホントでしょ?その分、アキラの事はワタシが護るから」

 

お互いに笑顔を向けあい、ほっと一息。こんな山奥のホロウに来たのは儀玄の修行のためであった。だが、途中でエーテリアスの襲撃にあい、一緒に来たガイド役の福福、賑やかしのイアスと分断され今に至る。

 

「きっと今頃、山を下る方向に行った福姉さん達が師匠を連れて探しに来てる頃だよ。だから、もう少しの辛抱だと思う」

「イアスも大姉弟子の方に行ってしまったし、通信も取れない。万事休すかと思ったけど、瞬光が居るなら安心だ」

「うん…だから…大丈夫…ふぅ…」

「瞬光?どうしたんだい?」

 

瞬光の顔には少し疲労感が出ている。剣を握っている手も心做しか緩んでいるように見えた。

 

「さっきね、青溟剣の力を少しだけ使ったの。だからそのせいだと思う…なんか疲れちゃって…」

「なら、少し眠るといい。僕は大丈夫だから」

「うん…ありがとう。ならお言葉に甘えて…」

 

トン、と瞬光はアキラの肩に頭を乗せる。

こんな危機的状況なのに、二人きりというのが嬉しい半分、怖い半分。またあの量のエーテリアスが来た時には自分一人で捌き切れるか怪しい。うつらうつらと閉じかけている意識で考えていた。

 

(このまま時間が止まっちゃえばいいのに。なんて、ワガママかな…)

 

アキラの顔に視線を送ると何かを真剣に考えている表情。恐らくこの後のルートなどを考えているのだろう。そんな顔にも胸は少しキュンと痛くなる。恋をしている自覚をしながら最愛の人の暖かな温もりに身をまかせる。

 

(最近二人きりになる事なんてなかったから、ちょっと嬉しいかも…なんて。えへへ…今だったらアキラ、何言っても許してくれるかな?………だったら……っていやいや!何考えてるの瞬光!そんなのはダメ!邪気ヤバなんだから!)

 

一人で魘されてるように唸っている瞬光をアキラは少し怪しみ出した。

 

(瞬光…もしかして魘されてるのか?いやでも、その割には嬉しそうな表情な気がする…?)

 

口角が上がったり下がったり、かなり感情が入り交じった表情を繰り返す瞬光に対して頬に汗を垂らすアキラ。逆に言えばこんなに元気なら心配は無さそうだ。

 

(でも……もし叶うなら…もうちょっとくっ付いて居たいなぁ…)

 

と、心で願った瞬間。呼応するように青溟剣がほんの少し光出した。だが、二人はそれに気づくことはなかった。

 

「!?」

 

突如、瞬光の体が大きく脈打つ。目を見開き、呼吸が少しづつ大きくなる。口で息をしないと間に合わない程に体が熱くなってきた。目の焦点が合わない。体が熱い。動悸が激しい。瞬光は自分の体に何が起きたのか全く理解できない。

 

「瞬光!?どうしたんだい!?」

「ァ…アキ……アキラ…ッ!」

 

アキラは苦しそうに胸を抑える瞬光の肩を慌てて掴む。青溟剣の影響か、はたまたエーテリアスの攻撃を受けてしまっていたのか。アキラはありとあらゆる可能性を考えた。だがら次の瞬光の行動でその思考は一瞬にして白く染まった。

 

「瞬光!」

「アキ…ラ…」

「大丈夫かい!?気をしっかり持っ───んむっ!?」

 

大きな音を立てて、二人は倒れた。正確には、瞬光がアキラを押し倒した。それだけならまだいいのだが、何故か瞬光はアキラの唇を貪っている。今まで無いほどに積極的に。

 

「んむっ…ぢゅ…ぢゅるる……んむぅぅ…」

「!?!?」

「ぢゅるる……ぢゅぅぅぅぅ………」

 

舌を吸われ、口内を舐り、体を染み込ませるように擦り付ける。尻尾は大きく振り、瞳は垂れ、声は甘い。まるで、発情した動物のような雰囲気になった。

 

「んっ…んんっ………っぷぁ!はぁ…はぁ…はぁ…」

 

ようやく口を離し解放される。酸欠になりかけた体に必死に空気を取り込む二人。その間には透明な体液が糸を引いている。

 

「しゅ…瞬光!?…何がっ…!?」

「アキラぁ…なんか…からだぁあつい……」

 

まるで酒に酔っているかのようにトロトロな顔に口調。尻尾はなぜか嬉しそうに踊っている。何が何だか分からない。目の前にいる恋人がいやらしく見えて仕方ない。

 

「なんかぁ…体熱くなってきちゃった……ココも…さっきから、ウズウズしてる……」

「っ……!」

 

瞬光はアキラの手を取り、疼いている場所へ誘う。体温は熱く、熱を帯びているなんてものじゃない。あてられてアキラ自身の息を荒くなってきた。目の前にいる彼女から放たれているフェロモンが尋常じゃない。彼女に発情するのは男としてスマートに表したいが今はそんな余裕すらない。

 

「アキラ…シよ…?」

 

こてん、と小首を傾げて誘う妖艶なシリオン。馬乗りになっている瞬光がこれ程までに魅力的だとは思わなかった。大体いつもはアキラが上だからだ。だが、今は瞬光が上。さっきからずっと腰を前後させ自分の愛液を擦り付けている。まるでマーキングのよう。

まるで生存本能に駆られたように体をくねらせる瞬光。足の模様も若干濃くなっているように見える。

 

「待っ…待ってくれ…君は───うあっ!?」

 

アキラの静止も聞かずに瞬光はアキラのソレをズボンから引きずり出した。さっきまでの行為と今の瞬光の色気にあてられて、すっかりソレはガチガチになっている。

素直じゃないね、と指で竿を弄び、袋を手でしっかり揉みこんでいる。これ程の刺激を普通の男性であるアキラは耐えられることなど出来ない。

 

「ん〜ふふふっ、がちがちだねアキラ。二人きりだから期待してたとか?」

「瞬、光っ…それ…やめっ…」

「やぁだ。やめな〜い。ワタシずっと、ずっと、我慢してたんだからぁ…やめな〜いっ」

 

竿を弄んでいた指が今度は扱き出した。ローションと見間違う程ドロドロになった自分の愛液を使い、容赦なく竿を扱き倒す。

 

「ぬるぬるだね〜?気持ちいね〜?アキラ」

「っあぁ…!」

 

粘着質で甘美な水の音。自分のモノから出ているとは思えない程大きく響き、アキラの全身に染み込んでくる。一方の瞬光は最初見るだけでも時間のかかったアキラのソレを今は当たり前のように扱っている。しかし、普段の瞬光とは明らかに何かが違う。こんなにも積極的なのはかなり珍しい事だからだ。それこそ、酒に飲まれてタガが外れない限りはこんな事にはならない。

 

「アキラぁ…そろそろ射精ちゃう?イきそう?」

 

妖艶にアキラの顔を覗き込んでくる瞬光。キスができそうでできないギリギリの間合いで見つめ合う。この焦らし方もアキラのソレを程よく刺激する。結果、色々刺激が合わさってアキラも限界になっていた。

 

「びくびくしてきたねっ…んふふっ…最初は手に射精ちゃおっか?」

 

歯を食いしばって堪えているアキラを弄ぶように瞬光の扱いている手が早くなる。その手の感触はさながら瞬光のナカのような感触。

 

「っ…ぐっ…ッッ!」

 

アキラは堪えきれず、瞬光の手のナカに解放してしまった。手の中に広がった白濁を見て瞬光も出た〜!、と喜んでいる。しかし、それだけに終わらずまだ射精している途中なのに瞬光はまだ手を止めなかった。

 

「ぅあっ…!待っ、て瞬光…っ、手を止めてくれ…っ!」

「まだ射精る?いいんだよ全部射精して〜。びゅっびゅっびゅっ〜」

 

と、瞬光のセリフと共にアキラのソレは白濁を射出する。なんて器用に反応するムスコだ。アキラは自分を嫌いになりそうになった。そんなアキラを他所に瞬光は相変わらずふにゃふにゃに蕩けている。

 

「いっぱい出たね〜。ワタシの手が真っ白〜。んふふっ」

 

手に溢れるほどの精子を持った瞬光は当たり前のようにその白濁を舐め取り始めた。

 

「んむっ…んぁ…じゅるる……んぷっ…じゅるるるる…」

 

舌の動き一つ取っても妖艶な雰囲気を隠しきれない。まるで白い瞬光のように見えてきた。

わざとらしく音を立てて精液を舐め取る瞬光を見てアキラのソレもすっかり元気を取り戻した。それもそうだ。絶世の美少女が自分の精液を喜んで舐め取り、飲み込んでいるのだ。こうならない男性は居ない。

 

「んくっ…ぷはぁ………変な味だね。相変わらず」

「それは飲むものじゃないよ…っ、瞬光」

「でも、アキラのだから嫌じゃないよ?アキラも嬉しいでしょ?ほら、ここも喜んでるもんっ、ね?」

 

アキラのソレを軽く指で小突いて見せる。跳ねるようにしっかりと反応してしまった。そして瞬光は今一度元気を取り戻したソレを掴み、自分のソコへ当てがった。縦の線をなぞるように擦り込み甘い快感を味わう。

 

「んっ…っ…は…ぁ……す、ごっ…すりすりっ…してるだけなのにぃっ…我慢できない……あっ…」

 

ヘコヘコと情けない腰の動き。亀頭から伝わる瞬光の体温と湿度。今すぐにでも突き上げたい考えとホロウの中だと言う事を思い出させて正気に戻したいという考えが入り交じってどうすればいいのか逆にわからなくなってきた。

 

「アキラぁ…っ…ごめんね?」

「なに…瞬───こぉっ!?」

 

瞬光は我慢の限界に達して、アキラのソレを自分のナカへ差し込んだ。一気に奥まで突っ込んだせいで体が反り返りビクビクと体を大きく弾ませた。

 

「っぉ…おぉ…っ…アキラのぉ…っ、きたぁぁ……」

 

子宮口まで到達した亀頭の感触を確かめながら瞬光は腰をぐりぐりと押し付け、回すように動かし始める。腟全体へ竿を当てて自分のナカを広げるように動く。その腰使いはあの純粋無垢な瞬光本人とは思えない程に、妖艶で、いやらしく、あざとい。我を忘れた発情期の獣が如くアキラの精液を絞りに来る。

 

「おく…トントンしてい?…っていうかしちゃうね?」

 

騎乗位なんて、普段の瞬光では中々有り得ない体位。上を仰ぎながら惚けるように腰を上下に動かす。一突き一突き噛み締めるように瞬光は感じ取る。子宮を押し込まれる感覚を味わいながらアキラのソレは精液を再び沸かす。溢れる気持ちの雫。限界になったアキラは再び白濁を吐き出してしまった。

 

「んあっ!?」

 

ドスン、と一突き上がってきた。子宮口へ亀頭を押し付けて一滴も逃さず瞬光のナカへ注ぐ。

 

「はぁっ…ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」

 

注がれる精液の快感を受けて、瞬光の姿が変わる。髪は白く染まり、瞳の赤はより濃くなり、足の模様が完全な形となる。その姿は青溟剣を解放したあの『白い瞬光』だった。

 

「瞬光…君は…っ」

「はぁ…っ…ぁぁぁ…っ、アキラの……びくびくって…きもちいぃ……」

 

自分のナカへ擦り込むように腰をくねらせて最後の一滴まで絞り上げる。上へ絞るように蠢く腟がまだアキラのソレを離してくれない。紅潮した瞬光の色気顔がゆらりとアキラの目の前まで迫る。

 

「いっぱい射精たね。ナカから溢れてきちゃった…」

 

やたらと粘着質な音と共に引き抜かれたソレは瞬光の愛液と自分の精液に塗れて濡れていた。

 

「んっ……綺麗にしてあげるからね…はぁむっ…」

「っう、瞬光っ…!」

 

引き抜いたソレをかぶりつく様に口に咥える。

 

「んむぅ…んぷっ…じゅる…っ、はぁ…はぁむっ…じゅるるるるるる……っ!」

 

舐り、吸い込み、奥まで咥え、竿の周りに着いた体液を啜る。アキラはさすがに止めないといけないと思い体を起こして瞬光の頭を抑えるが、何故か力が上手く入らない。瞬光のテクニックと自分の体が快感によって蕩けていることがわかった。

 

「あれ…は…っ」

 

そして視界に入る青溟剣。よくれば光が灯っている。まさか瞬光の髪の色が変わったのは青溟剣の力を使ったからだということが分かった。だが、戦闘をしていないのに何故青溟剣の力が顕現したのかはまだ分からない。

そんな事を考える余裕もなく、アキラの思考は自身のムスコへと向けられる。

 

「ぅあっ!?」

 

じゅぽんっ、と瞬光の口からいやらしく音が鳴った。その音の原因へ視線を向けると瞬光が出来たよ、と言わんばかりに口を開けていた。

 

「ほら…ひれいになったよ…」

 

舐めとった体液にまみれた口内を見せつけた後、わざとらしく喉の音を鳴らしてそれらを飲み込んで見せた。まるで極上の水でも飲んだかの様に恍惚とした表情を見せる瞬光。そして、アキラのソレを頬擦りする。

一旦は落ち着いた様だ。だが、アキラはまだ肩で息をする程に仕掛けれてしまった。ここで、いい加減にアキラ自身にも限界が来た。ここまで良いようにされて彼氏として黙っている訳にはいかない。自分だけ楽しんで置いてきぼりなどありえない。

アキラの中で何かがプツンと切れた。

 

「瞬光」

「ん〜?………ひゃっ!」

 

そして、アキラは上に乗っていた瞬光を逆に押し倒した。瞳の色を強くしてしっかりと見据えている。一方の瞬光は何をされているのか分からず困惑している。

 

「先に仕掛けてきたのは君だよ、瞬光。僕だってやられっぱなしじゃ性にあわないからね」

 

睨みつけるような視線で瞬光を刺す。指を絡めて瞬光の手を閉じ込める。吐息混じりのアキラの呼吸が瞬光を余計に昂らせる。

 

「っ…うんっ…」

 

逃げられないと確信した瞬光は潔くアキラへ抱かれる事を決めた。さっきまで余韻に浸っていたナカが再び疼き出し、乾いていた口の中が濡れ出した。

 

「お腹…凄いきゅぅぅ…ってなってる。ワタシ、アキラにずっとめちゃくちゃにされたいって思ってるのかな…?」

「なら、僕が治してあげるよ。瞬光」

「うんっ…うんッ…!治してアキラ…もっとアキラをちょうだい………んむっ…!」

 

今一度、瞬光の唇を塞いでアキラは勃起したソレを瞬光の入口に押し付けた。さっきよりも熱く、グズグズに蕩けた瞬光のナカから溢れる愛液が粘着質な水の音を奏でる。それだけでは満足出来ず、堪らなくなったアキラはすぐさま瞬光のナカへ入った。

 

「ふぁぁぁっ…!?」

「っ…ナカっ…熱っ…!」

 

さっきまでとは具合が違う。少しでも気を緩めたら直ぐに果ててしまいそうな程に瞬光のナカはアキラを包み込んでいる。けれど自分だけ満足する訳にもいかず、アキラなりの憶測で恐らく瞬光が満足すればこの現象は治まると考えた。だから、自分よりも瞬光を優先するようなやり方をしなくてはいけない。

 

(って、考えてはいるけど、これそんな余裕ないかも…っ!)

 

仰向けになった瞬光から巻き付かれながら、アキラは無我夢中で腰を打ち付ける。気がつくと終わりを迎えてしまいそうで怖くなる。また二人の時間が無くなっていつもの皆の中へ帰ってしまう。アキラも瞬光もそれは望んでいるようで望んでいなかった。

 

「っ…瞬…光…っ!」

「ふぁっ、ぁ、アキラッ…!」

 

そうして、少し快感が強過ぎて意識が虚ろになった時だった。

 

「アキラぁ…アキラぁぁ…!終わっちゃ…やだぁ…!まだ、一緒に…居るっ…!」

「っ!」

 

突然、瞬光から吐き出された普段聞かない言葉。

 

「もっと、ぎゅってしてぇ…!もっとぉ、ワタシを見てぇ…!」

 

動いているアキラへ瞬光が両腕を広げて懇願する。まるで本能で話しているかのような言葉。あの時、『白い瞬光』に出会った時に自分の事を『生きるのに必死なケモノ』と称していた。それはきっと、『生存本能』というよりは、『本音』と『本性』を抑えている事なのだろう。

寂しい。怖い。逃げたい。そんな感情が渦巻いて、瞬光を蝕み、逃げ場を無くし、怖がらせてきた。青溟剣の剣主となった今でも、それは心のどこかで残っている。

 

「だいすきっ…!だいすきだからぁ…!あきらぁぁ…!!」

 

そこに出来たアキラという自分を肯定してくれる存在。瞬光が瞬光のままで居られる居場所。儀玄達の様な家族とは違う、互いを大切に想い合う存在。この『白い瞬光』はそのアキラを本能的に求めようとした結果、青溟剣が反応した姿だった。無垢な目に映った孤独なんかよりも美しい色。

この時の瞬光の『大好き』という言葉にはどれだけの意味や思いが込められているのか。それは今の彼女を見れば一目瞭然だった。本能のままに『本音』と『本性』をさらけ出す瞬光を見て何も思わないはずがなかった。

 

「っ…ぐっ…!」

 

突けば突くほど、締まる瞬光のナカと吐き出される自身の気持ち。視線を合わせる度に瞬光に心ごと持っていかれそうになる。何度キスを交わしても、どれだけ手を繋いでも、二人は見たされない事を実感していた。心のどこかでこんな本能的な願いを我慢していたからだ。

 

「んむっ…!んじゅるっ…あひらっ…もっろぉ……!」

 

もう二人の間には言葉が見つからない。

好きも嫌いも飲み込んで。

二人の間に隔てるものは無くなって。

アキラも何を考えればいいか分からなくなってきた。目の前にいる彼女が自分を欲しているのならそれに答えるのが通り。蕩けた表情で喘ぐ瞬光にまだまだ昂りを感じながら、瞬光をうつ伏せに変えて、一際強く腰を打ち付けた。

 

「お゛ッッ!?!?」

 

ビクン、と瞬光の体が弾む。尻尾と耳が跳ね上がり、寒気に似た快感が瞬光の全身を駆け巡る。

 

「お゙ッ…!ま、って、アキラッ…そんな乱暴にしないっ…でぇぇ、壊れちゃぅぅ…!!」

 

だが、アキラは耳を傾けない。前後運動の最中に揺れる両の胸と、流麗な髪。そして毛並みの整った瞬光の耳。縋り付く様に顔を擦り付け、息を吸い込み、吐息が吹きかかる。そのせいで、余計にナカの締まりが良くなり、そういえば瞬光は耳が弱い事を思い出した。さっきまでのやり返しとして、アキラは一つ思いついた。

 

「……はぐっ」

「ひにゃぁぁっ!?」

 

アキラは思わず瞬光の耳を食む。唇だけで優しくする訳でもなく、舌を入れるキスと同じように口に含み舐る。

 

「ひっ…ひゃぁっ…!ア、アキラっ…耳はダ、メっ…!いまほんとにだめっ…ダメダメダメっ…ひっ…だめってばぁぁ………ほぉぉぉぉ゙ぉ゙っ…!?」

 

奥を土突きながら耳の中に舌をねじ込む。瞬光は脳みそを直接触られているかのような感覚に陥り、女の子とは思えない声を上げてしまう。

 

「んひっ…!知らないっ…!こんなのぉ゙っ…知らないぃぃぃ…っっ!」

 

今までしてきた行為の中で一度触られなかった耳の中。耳を撫でられる事はあってもここまで執拗に触れられたことは無かった。あまりの快感に瞬光は思わず白目を向いてしまう。意識が飛びかけ、体のどこが気持ち良いのか分からなくなり全身が性器になったかのような感度にまで達している。

後ろから獣のようにナカを突かれ、両胸を鷲掴みにされ、耳の中をうねる舌がほじくり返してくる。

 

「やっ、ぁぁぁぁぁぁ……!変になるぅ…っ!ぜんぶおかしくっ…なっちゃぅぅぅぅ…!」

 

地面を掻き、会館から逃げようとする瞬光の手。その手は空を掴み、逃げられない。アキラが力いっぱいに瞬光を抱きしめているから離れられない。

互いが愛おしくて、愛おしくて、仕方がなくて、青溟剣の副作用の話を聞いてからもアキラは少し瞬光に過保護になっていた。それ故に、瞬光の体を抱くことも少し躊躇いがあった。だが、今のアキラにその境目は無い。

一緒に居たいと彼女が言う。

まだ終わりたくないと彼女が言う。

もっとワタシを見てと彼女が言う。

裏を返せば、アキラも瞬光にこれほど寂しい思いをさせていた事になる。大切にする事と、相手にしない事は違う。支配欲を抑えていたアキラの心は一気に解放され独占欲と性欲だけで今目の前にいる白い瞬光を犯している。

 

「はっ…ぁぁぁ…っ!も、むりっ…ぉ゙お゙っ!ワタシもうィ、クっ…!」

「瞬光っ…僕も…っ」

 

最後の最後まで瞬光のを手放さず、アキラはラストスパートをかける。完全に快感を求めるだけの動き。瞬光の事など考えない自分勝手な動き方。瞬光も自分の身にやってくる快感を受け入れるのに必死で、だらしなく口を開けて虚ろな目になっている。

 

「あぁ…っ…!アキラ…ッ…アキ…ラッ…!お゙ッ…イクッ…イク…!」

「僕もっ…射精…るっ…!」

「お゙お゙ッッッッ…!?」

 

トドメの一突きを繰り出した瞬間、二人は同時に果てる。

 

「ぐっ…!」

「お゙ッッ!?イッ…ク…ッッ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」

 

どぢゅんッ!、子宮口を潰すように叩きつけられた亀頭から最後の白濁が吐き出される。一度や二度の脈打ちでは終わらず、最後一滴まで絞り出し、絞られる。注がれている間、瞬光の痙攣は止まらずアキラのソレを離してくれなかった。

 

「〜〜〜っはぁ!はぁ…はぁ…はぁ…」

「ンッ…ぉ゙…ほぉ゙…っ…ァ…キラ……」

「瞬光…」

 

全てを出し切った二人はただただ虚ろな瞳と声で互いの名前を呼ぶしか出来なかった。

それから程なくして、意識を取り戻した瞬光が超特急で適当観に帰ってきたと、リンは言う。

 

 

・・・・・・*

 

 

『瞬光!おい瞬光!出てこい!お前さん達に何があったとは聞かないが、青溟剣を使った以上何か副作用が出ているかもしれない!その時の話だけでも聞かせてくれ!』

「おおおおお師匠様!ワタシは大丈夫!大丈夫だから昨日の話だけはやめてぇぇぇぇ!!」

 

翌日。正気を取り戻した瞬光は自室に篭もりベッドの上で布団に包まりイモムシの様にうねうね動いていた。儀玄がいくら扉を叩いて呼びかけても一向に出てこない。

 

『師匠。やっぱりダメ?』

『あぁ、アキラの方もてんで話にならない。これから慎重に行こうと言った矢先にこれだ。さて、どうするかな』

『瞬光先輩〜、お兄ちゃんの方も瞬光先輩に聞いて欲しいって言ってきたんだよ〜。だから協力して〜』

「ほほほ本当に何も無かったの!ワタシがアキラを護っていただけだからっ!」

『なるほどね』

『だろう?』

 

何があったとは聞かないとは言うものの、二人が自力で適当観に帰ってきた時、やたらと瞬光の顔が赤かった事、そしてアキラが何かに搾り取られたようにやつれていた事。それらを見て儀玄は大体察したが、無事に戻ってきた事を見越して良しとした。しかし、その日の瞬光は付き合いたてカップルの彼女ばりに様子がおかしかった。

 

『まずいな、少し楽しくなってきたぞ』

『師匠、そういう所少しズレてると思うの私』

『思春期の娘と話してるみたいだな』

『実際は思春期真っ只中だとは思うけどね』

 

扉越しに聞こえてくる儀玄とリンの会話。思春期などという優しい期間はとっくに通り越したような出来事の昨日。瞬光は忘れるに忘れられずにいた。

 

(ぁぁああああ、もうっ!なんでこんな鮮明に覚えてるのぉ!?昨日はほんとにッッ……!ほんとにッッ…!!全部ワタシから仕掛けたのよね!?ワタシからキスして……ワタシからシたいってお願いして……ひゃぁぁぁぁ!!)

『しょーがない。奥の手で行こう。師匠手伝って』

『奥の手?なんだそれは?』

(っていうか、昨日ワタシ白くなってたよね!?あの子ってワタシの中に消えたはずじゃ……えぇ!?も、もしかしてワタシ望んだら毎回白くなってたってコト…!?いっつもアキラと……シてる時いっぱいいっぱいだから全く気づいてなかったけど……)

『えぇ〜〜ししょーお兄ちゃんの体を隅々まで調べたんですか〜。あぁ〜〜んなところやこぉ〜〜んなところまで〜??(棒)』

 

え?

 

『あぁ〜、そうだぞ〜、あぁ〜〜んなところやこぉ〜〜んなところまでな〜(棒)』

「ア……アアアキラァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

「えっ、なんだい瞬光そんなに怒って僕は何もうわぁぁぁぁぁぁあ!!!」

 

瞬光に連行されて行ったアキラを見ながら儀玄は呆れて頭を抱えた。

 

「やれやれ、まだまだ青いな。バカップル共め」

 

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