櫛田と濃厚な触れあいを重ねて迎えた約束の日。身だしなみを整えて時間を潰していると待ち兼ねたインターホンがなる。これから訪れるお楽しみの時間に期待と高揚を胸に抱きながら、玄関をあけた。
扉の先には想像通りに櫛田がいて、ラフでありながらお洒落に着飾った装いに、快活さのなくなった瞳はきだる気に瞼を薄く降ろしている。けれど、その瞼から覗く瞳は熱っぽい温度を宿して俺を見ていた。
「おう、いらっしゃい」
「……なんか意外、慣れてるからもっと普段通りだと思ってた」
「櫛田と肌を重ねるんだぞ?わくわくも期待もするし、それを隠す必要もないじゃないか」
「ヤる時の男は普通、獣みたいにギラギラさせるもんじゃないの。柊みたいに小学生染みた顔しないでしょ、ほんとに変な奴」
鼻を鳴らすように悪態をつく櫛田だが、緊張を纏っていた身体から不要な力みが消えて頬をほんのりと赤く色づかせた。
今の櫛田にあるのは未知に対する不安と緊張だろう。しかし、それらが彼女を傷つけるものではないことは彼女自身がよく分かっているはずだ。ならば、なぜ不安と緊張が生まれるのか?
その答えは簡単だ。未知に対する恐怖は痛みや苦しみだけでなく、感じたことのない快楽と愉悦にも感じるからだ。櫛田は俺と同じくらい、いや俺以上に今日という日を心待ちにしていて、性的な好奇心と素直に自覚できない葛藤で揺れ動いている。
可愛いらしく強がる櫛田に穏やかな笑みを向けて手を差し出せば、当たり前のように小さな手が添えられて、優しく握り返すとそっと抱き寄せた。
部屋の中に二人で入り扉を閉めると同時に、俺から唇を重ねる。
「んふぅ……」
胸に収まり見上げて唇を合わせる彼女は驚きながらも眼を細めて受け入れた。唇を重ねたまま背中と頭に手を回して目一杯抱き締め、温もりと粘膜が融け合う感覚に浸る。
「ふぅんっ、はふぅ、ぅうんっ、ちゅぴ、ちゅっ、はうぅんっ、んふぅんっ、ちゅくくく」
舌を差し込んだら粘膜同士を絡めて歯列をなぞり、唾液を送って熱を交わらせる。蹂躙というほどでもないが身勝手に口の中を貪られる櫛田は反射的に胸を押してくる。しかし、後頭部に添えた手で固定し逃がさないことを示せば諦めたように力を抜いて、両腕を腰に回してきた。
「んんっ……ちゅぷりゅ、んくっんくっ、むふぅ……ちゅくちゅく、ちゅぴ、こく、こく……」
温もりの混ざる唾液を送る度に彼女は幸せそうな瞳で飲み込んでいて、耳朶に響く喉を動かす音が官能を刺激してくる。唇を少しだけ離して唾液を垂らしてやれば、唇が真っ赤な舌を伸ばしてきて、口の中でゆっくりと味わいながら白い喉を鳴らしていった。
温い温度が段々と甘ったるく蕩ける感覚に酔いながら、唇を離して俺と櫛田の間に唾液と橋を作る。
「舌、出して」
「……んぇ」
至近距離で瞳を見つめながら言うと彼女はぽぅ、とした表情で従順に従う。てろりと紅い肉がまろびでて、鈍く輝く唾液によって宝石のように彩られた肉塊に、疼く舌が内心で舌なめずりをした。
しばらく卑猥な肉の塊を眺めていれば、何もしてこない俺に綺麗な眉が困ったように真ん中に寄せられて、″早く″と素直におねだりしてくる櫛田がとても愛らしい。
観賞もほどほどにし、おもむろに口を開いて目の前のご馳走にかぶりついた。
「へぁぁっ……」
舌を咥えた瞬間、瞳を薄く蕩けさせた櫛田が身体をがくがくと震わせてしがみつくように肩に手を吹っ掛けてくる。立っているのもやっとの彼女を両腕で支えながら、けれど逃がさないように固定し舌を貪っていく。
唇で挟んで吸い付き、舌同士で丹念に味わって、口の中に頬張ったら啜りあげた。
「ひふぅぅっっ……!れろ、ちゅぷぷぷ、んふぁ、はへっ、あへぁぁっっ……!」
舌を嬲られる櫛田の瞳が快楽で揺れる。口を開いて舌を伸ばしているせいで息がしずらいのか、喘ぎ声には気の抜けたものが混ざっていて、苦しそうにしながらも表情に浮かべる艶やかな媚熱はとても獣欲を刺激してくる。
熱が混じりあう唾液はどんなお菓子よりも甘ったるく、人から生成されたとは思えないほど熱かった。
「あえぁぁ……っ、ふぁ、はへぁ……」
満足するまで味わいつくして紅い宝石を解放すると、顔をどろどろに溶けさせた櫛田がくたりと寄りかかってくる。首や耳まで肌を紅くする体温は服の上からでも分かるくらい熱く、背中に回した腕にほんのりとした水気を帯びており、牝の肢体がキスだけで高揚している事実に官能が高ぶった。
一生懸命に酸素を取り込む櫛田に口づけを一つ落として、膝裏に手を差し込み優しく抱き上げるとお姫様抱っこでベッドまで運んでいく。腕の中で恥ずかしそうに身を捩る櫛田をベッドの真ん中に降ろしてやり、ゆっくりと押し倒しながら襟から覗く鎖骨や首に口づけを落としていった。
「んぁ、そんな、がっつきすぎ……あんんっ」
「焦らされてるのは俺だって同じなんだ、少しくらい許してくれ」
既に牝としてのスイッチが入っている彼女の声は喜びを隠せておらず、柔肌にキスをする度に艶やかな吐息を漏らした。頭に置かれた手は抵抗ではなく喜悦を示すように撫でてきて、ロングスカートに隠れた生脚が俺の脚に艶かしく絡まり、すりすりと肌を擦り付けてくるのが堪らない。
キスマークが付くくらい吸い付き、唇を重ねて舌を絡め、表情を蕩けさせた櫛田を眺めながら服を脱がせていった。覆われていた黒い下着は二層に分かれて表側がフリルのように薄い布地になっていて、空気に靡く小さなベールが色っぽい。果実を覆う二層目には花が散りばめられていて、櫛田の呼吸に連動する様は布の薄さを感じさせた。
「……」
「なにか言ってよ……」
「下も脱ごうか、全身でみたい」
櫛田の返答を待たずにスカートに手をかけ手早く脱がせると、彼女は恥ずかしそうにしながらも従い手伝うように腰を浮かせる。当然下の方も同じように黒く花柄でフリルの付いたショーツが現れて、けれど薄く透かされた肌に眼を惹き付けられた。
シンプルだが扇情的な下着姿になった櫛田の全身をじっくりと眺めていく。
「似合い過ぎて脱がせるのが勿体ないな。一枚の絵画みたいに綺麗だ」
「ん……ありがと」
浮かんだ感想をストレートに伝えると彼女は頬を紅潮させながら顔を横に向け、喜びを隠せない視線を向けてくる。手のひらを上にして頭の横に起き、秘部を隠そうと肉付きのいい太腿をもじもじと擦り合わせる仕草がいじらしく庇護欲をそそられた。
いやしかし、本当に似合ってるな。初めてじゃなかったら写真撮ってたかも。
「今度写真撮らせてくれないか?一生保存したい」
「いいわけないでしょっ、何に使うつもりよばか」
「観賞以外に何に使うっていうんだ?こんなに綺麗で興奮するのに、ずっと眺めてたいくらい似合ってるんだ。写真の一つくらいにもしたくなるさ」
この状況で言っても説得力の欠片もないが、本当に言葉通りの意味しかない。確かにオカズとして使うという発想をしてもしょうがないしされても仕方ないが、そんな無粋極まりないことしようとは思わないな。
「今までの奴も文句の一つもないくらい似合ってたけど、今日のは格段と綺麗に見えるんだ。写真にしたら、きっと良い絵になる。ダメか?」
櫛田の瞳を期待を乗せた声色で見つめる。断られたら大人しく諦めるつもりだったが眼を泳がせ、唇を波打たせる彼女は俺の想像以上に期待に応えようとしているらしい。
「誰かに見せたら、殺すから」
「見せるわけないだろ、死ぬまで俺の物にする」
「……もうっ、調子いいこといって、馬鹿、変態、鬼畜」
瞳に涙を浮かばせ顔を真っ赤にしながら受け入れてくれた櫛田に、喜びのまま笑いかけて額を合わせるとぷいっと顔を逸らして恥ずかしさを紛らわせるように罵倒を繰り返した。
照れて視線を逃がす櫛田から唇を奪い、バードキスでリップ音を響かせながら背中に手を回す。不服そうな表情の瞳には媚熱を浮かばせていて、小さな手は愛おしそうに俺の腕を撫でてきた。
ホックを外して下着を取り払えば豊満な果実が姿を見せて、その中心に咲く蕾はぷっくりと大きく自己主張をしている。目の前の肢体は既に発情しきっているのだ。
「櫛田のここ、キスだけでこんなに大きくなってる」
「うるさいぃ……っ」
下から掬うように持ち上げ固い突起を強調するように指先で掠めれば、羞恥心に耐えられなくなったのか両腕で顔を覆ってしまった。恥ずかしそうにしても俺の手を払わず自分の顔を隠すあたり、櫛田自身も牝としての本能を自覚して受け入れているように見えて興奮が加速する。
ひくひくと震える乳頭に顔を近づけ、舌先でちろりと舐めあげた。
「ひくぅっっ!」
薄桃色の突起の表面だけをなぞるようにしただけで櫛田が堪えるような嬌声をあげ、快楽で震える腰を持ちあげる。一週間で育てられた感度は彼女が思う以上の快楽と肉悦を与え、牝の肢体を魅惑的に踊らせる様は非常に獣欲を煽ってくる。
焦らしに焦らした快楽に対する期待をたっぷりと味わってもらおうじゃないか。
「あっ、あっ、はひっ!そんなっ、なめたらっ……あぅぅぅっっ!ひぅぅぅぅっっ!!」
唇には含まず舌先だけでちろちろと固い乳頭を舐め、ボタンを押し込むようにくにくにとつつく。もう一つの乳頭にも指を添えてかりかりと擦りながら、爪で軽く弾いていく。
「はっ、はぁっ、ひんっ!はあぅぅぅっっ!これっ、いつもよりっ、きもひいぃっ……いうぅぅっっ!!」
与えられる快楽で肢体がぶるぶると震え、甘い吐息が途切れ途切れになりながら腰が幾度なく跳ねる。尖りきった乳頭は固いながらも肉厚な弾力があり、櫛田の可愛いらしい反応も相まって止めどきが見つからない魅力を放っていた。
綺麗な乳毬が唾液で汚れるまで弄び、充分に堪能してようやく顔を離した。腕で目元を覆う櫛田は俺が指示するまでもなく口を押さえようとせず、聞き心地のいい嬌声を響かせた唇からは甘ったるい吐息をこぼしている。
「次は反対側だな」
「はっ、はっ、まって……ひいぃんっっ!」
二つ目の突起も同じように舌先で快楽を与え、先ほどまで味わっていた唾液に濡れる乳頭も指先で擦り官能を高めていった。
「ひっ、ひあぁぁっ、らめっ、ひくっ、うぅぅっっ!」
達するほどではないが耐えられるほど弱くもない快楽に肢体が震えて、火照る柔肌にしっとりと汗が浮かんでより櫛田をいやらしく彩っていく。一週間という時間は彼女の神経を敏感にし、快感の味を覚えるのには充分過ぎたようで面白いくらいに反応した。
顔を離せば唾液の装飾がされた薄桃色の突起はてらてらと鈍い光を反射していて、卑猥でありながらも綺麗な乳頭にひどい興奮を覚える。
片方の突起を指でかりかりと弄びながら、反対側の手を下腹部に滑らせる。ショーツは既にびしょびしょに濡れていて、内側に潜るととても熱く濡れる秘唇がくちゃりといやしい音を響かせた。
「すげえ熱くて濡れてる。焦らした甲斐があったな」
「わざわざいうなばかぁっ……んんうぅっ」
「なら頑張って言い返さないと。じゃないとずっと言うぞ?櫛田、顔見せて」
指で秘部をなぞればなぞるほどに熱い粘液が溢れでてきて、牝の性器が喜んでいる自覚があるのか櫛田は恥ずかしそうに一層強く顔を隠してしまった。けれど、その下にある彼女を見たくて腕を退けるよう促す。
俺の言葉に両腕の隙間から覗く蕩けた瞳は愉悦と羞恥心で揺れていて、そのいじらしい姿に加虐心が刺激された。
「見せてくれないなら俺が退かすぞ?」
「ううぅ……へんたいぃ……あ」
しばらくしても顔を見せてくれなかったので実力行使に出ることにした。片手で優しく両手首を掴んだら櫛田の頭の上に弱く、しかし逃がさない力加減で拘束する。
隠れていた櫛田の顔は頬を紅潮させて快楽に揺れる瞳が蕩けており、唾液に濡れる唇が口腔を晒しながら紅く輝いている。その表情はまさに、身体を許した牡に満たされることを待ち望む牝の顔であり、快楽を覚えた女の顔だ。
妖艶な表情に口元が弛むのを自覚しながら愛液を纏わせていた指を秘裂に添えて、熱の源へとぐっと押し込んだ。
「んはあぁぁっ!?」
ちゅるんっ、と指の第二関節まで容易く呑み込み、熱いゼリーで満たされたような膣内で迎え入れた櫛田が予想以上の快楽に腰を跳ねらせて大きく喘ぐ。
「櫛田の中、すごい締めつけでとろっとろだ……あぁ、また締めつけてきて。もっと気持ちよくなろうな?」
「うぅぅっっ!!ばかばかばかぁぁっっ……あふぁああっ!?」
可愛いらしい罵倒をしてくる櫛田が愛らしくもっと虐めたくなって、涙を浮かべる表情を見つめながら指を進めつつ膣襞を抉る。腰を跳ねあげる蜜壺はあっという間に指を根元まで呑み込んで、小さな肉の群れが餌に群がる魚のようにしゃぶりついてきた。
「ひっく、あんんっ!んひいぃんっ!?あぁぁっっ……!んはあぁぁっっ!!」
指をくの字に折り曲げたまま出し入れを繰り返して膣内をかき回す。指を引き抜くと粘液の塊がこぷっとあふれでてくるのに、挿入すれば量を減らしたはずの愛液は変わらない密度で迎え入れ、敏感に反応する性器に高揚が収まらない。
「あっあっあっあっ、そこっ、ひぐっ、そこっ、きもひいっ、あぁぁぁっっ……」
お腹側の弱いところを一定の間隔で小突いてやれば腰が卑猥に踊り、ぐりぐりと押し込むと持ち上がった秘唇が快楽でいやらしく震えた。
快楽に染まる櫛田は羞恥心を感じる余裕もないのか、可愛いらしい嬌声を上げて本能のままに喘ぐ淫らな姿が堪らない。
「あうぅぅっっ!!ひぐっ、んくぅぅっっ!はっ、はへっ、らめっ、こへっもうっっ……んんうぅっっ!!」
「イっていいんだぞ櫛田。たっぷり気持ちよくなってくれ」
潤んだ瞳を蕩けさせる彼女が唇から舌を垂らし、口腔に唾液の柱を作る肢体は限界が近いのか跳ねる間隔が短くなってきて、柔肌が小刻みに波打つ。
絶頂の時を待つ身体に止めを指すべく指の動きを加速させていった。
「いっ、いくっ、ぃ……んはあぁぁあああぁぁぁぁああぁぁっっ!!」
櫛田が思いっきり背中を仰け反らせて達した。脚までピンと伸ばして腰を跳ね上げ、指を食いちぎらんばかりに締めつける秘裂から吹き出した愛液がぱたたっと手を汚していく。
「ぁ、かはっ、はーっ!はーっ!んひぃんっ」
快楽がよほど強かったのか焦点の合わない瞳の櫛田は激しい呼吸を繰り返して余韻に浸っている。荒い息づかいに呼応する膣肉を慰撫してやりながら指を引き抜くと、彼女はそれだけで軽く果てた。
豊満な乳房を何度も上下させる櫛田に一つキスを送り、拘束していた手を解放すると手早く服を脱ぎ捨てる。何も身につけない姿になったらぐっしょりと濡れてシーツまで染みを広げたショーツを脱がせた。
ぱんぱんに膨れ上がった肉棒を秘唇に添えて、愛液を纏わせるように前後に緩く擦りつけると、卑猥な音を鳴らす唇が物欲しそうに引くつくのが伝わってくる。
「それじゃあ、入れるぞ?」
「うんっ……おねがい、きてっ」
腰を掴んで櫛田に眼をやると、強がることすらもしなくなった彼女が恋しそうな声でおねだりしてきて、その蕩けた瞳にあるのは快楽と幸福を待ち望む桃色の期待だけだ。
指で感じるのとは明らかに違う熱を感じとりながら、ゆっくりと肉棒を進めていった。