股座に収まる有栖の体温は赤子のように高く、白磁の肌は熱を持って赤らんでいる。指から伝わる凹凸のない柔肌は小学生のそれと変わらない見た目だが、確かな柔らかさが女性の乳房だと分かって興奮を募らせる。
ちらりと時計を見やる。ちょうど長針が頂点に位置していてふむ、と内心で頷いた。
「ちょうどいいな。有栖の胸にどれだけ夢中になってるか時間で証明してやる」
「何を、されるつもりですか……?」
顔を振り向かせた彼女の表情は不安と期待が混ざっていて、年相応の可愛らしい表情に加虐心が刺激される。
「別に珍しいことはしねえよ。ただ、終わった時に長針は何回回ってるだろうな」
「っ」
さわさわと乳房を撫でながら目安にやる物を教えると、時計に眼を向けた有栖が小さく喉を鳴らせた。記憶力のいい彼女はきっと覚えているだろう。今の時間を。そして、終わった時にどれくらい経ったのかのかも。
自信の無さがなくなるくらい、楽しませ貰おう。それでいて、有栖にも楽しんでもらうのだ。
「要くんのこと、見くびっていました……っ」
「そのままでいいぞ。その方が見返した時の効果が大きいからな」
不安と喜悦を織り混ぜる有栖にキスを落として、乳房に触れる指を優しく波打たせた。第一関節だけを動かすようにゆっくりと肌を沈ませていく。
「んっ……っ、ふく、んんぁ……ひう」
見ただけでは分からない乳房の柔らかさを楽しみながら先ほどまで育てていた感度を確かめると、有栖は抑えられないと言った風に小さく喘いだ。
快感を逃がすように顔を背け、口元に手の甲を当てる様子が可愛らしくもっと虐めたくなる。
人差し指で薄桃色の突起に触れながら、残りの指で柔肌を揉んでいった。
「んんっ、ぁ、あんんっ、ひく、ふぁ……んっ」
摘みがいのある大きさと固さにまで膨らんだ乳頭を焦らすように優しく愛でると、艶っぽい吐息の濃度が上がって顔を背ける有栖が肢体を震わせた。
二つのさくらんぼを人差し指で押し込み、薄く引っ掻いて、軽く弾いてみる。
「ひぁっ、あふっ、ひんっ、んんっ、っ、ふくぅっ……」
弱火で鍋を温めるように甘い快楽を与えていけば、敏感になっていく感度に耐えられないと思ったのか有栖が口を塞いでしまう。それだと、可愛い有栖の声が聞こえなくなってしまうじゃないか。
「有栖、口ふさいだら駄目だ。ちゃんと聞かせて」
「だって、恥ずかし……ひんっ!ひあぁぁぁっ……」
刺激される加虐心に従って手を離すように促すと可愛らしく抗議の視線の向けてきたため、乳頭を弾きながら小さな耳を唇で挟んで追い打ちをかければ、ハスキーな声を扇情的に木霊させる。
「聞かせてくれないと……」
きゅっ、と強めに突起を摘まんだ。
「んはぁぁぁっ!?」
びくりと有栖の肢体が跳ねて、全身が快楽に戦く。鼓膜を震わせる嬌声はとても聞き心地がよく、興奮を彩る材料の一つだ。
「もっと激しくするぞ?有栖が気絶するまで、何度もイかせる。どっちがいい?」
「んくぁぁぁっ……!」
小さな耳を唇で甘噛みしながら固い突起をくりくりと押し込むと、有栖は身を屈めて快楽に耐え、虐められている自身の乳頭を見つめている。
「どっちがいいんだ?声を聞かせるか、ひたすら虐められるか、有栖が決め──んむ」
「んふぅ、ちゅる、はぷ、んふぅんっ、ちゅるぷ、んふぅんっ……」
俺がいいきる前に頬に手を添えられて、顔を振り向かせてきた有栖が唇を押し付けてきた。瞳を快楽に蕩けさせながら舌を絡めて熱を交換する彼女の表情はひどく愛らしい。
「ぷはっ、はぁ、最低です、こんな、ん、一方的にするなんて、ひんっ」
「慣れてる方がリードしてやるのは当然だろ?その代わり、ちょっと我が儘言ってるだけだ」
「どこが、んんっ、ちょっとなんですか、んふぁ、は、んぁっ」
唇が離れても手を止めない俺に有栖は羞恥心を耐えることにしたらしく、愛撫を受け入れながら頬と腕を小さな手で撫で擦ってくる。
突起を愛でる手を止めず耳を甘く噛んだり、耳の裏を舌でなぞると有栖が小さく何度も震えた。
「んんぁっ、はっ、かなめくん、少しずつ、強くしてませんかっ?ひんっ」
「そんなことないぞ、ちゃんと優しくしてる。でも有栖がそう感じるってことは感度がいいんだな」
「あっ、そんなことは、はひっ!?」
乳頭に爪をあてて軽く弾くと腕の中でびくりと跳ねる。親指と人差し指で触れる程度の強さで挟み、すりすりと擦れば快楽に耐えるように身を屈めて小さく喘いだ。
「ひぁぁっ、ひくっ、はひっ、んんっ、あくっ、ひんっ!あうぅぅっ……!!」
強さは変えず、ただしタイミングをずらして不規則に弄り続ける。有栖の肢体は乳頭を虐められば虐めるほど敏感になっていって、激しい快楽で犯したい加虐心とじっくりと快感に漬け込んで果てる様を眺めたい庇護欲の両方を刺激してくる。
股座に有栖を収めた状態で、彼女をたっぷりと可愛がっていく。
「ひぁ、はくっ、ひくぅっ、んんっ、あっ、はっ……」
「んくあぁぁ、や、耳、なめないでっ、ひぃんっ」
「かなめ、くん……んむっ、んんっ、ぁ、ぁんんっ、ちゅるるる、んっくっ、はひうぅぅっっ……!」
耳朶を犯す粘膜から逃げようと顔を背けたり、物欲しそうな表情で振り向いたと思ったら唇を重ねてきて、温もりを交換しながら繰り返し身体を跳ねらせた。
快楽を与えられる有栖から次第に力が抜けていき、内股だった脚が大胆に開いていて牝の匂いが濃くなっていく。
「へあ、はへぁぁ……あひっ、うんんっ、あ、あぁぁっっ……」
俺の胸板に持たれかかり、間の抜けた吐息をこぼす有栖は意識を保っているのが精一杯のようで、耳を這う舌から逃げる余裕もキスを求める余裕もなくなっている。
スカートに手を伸ばしても何もしてこず、軽い身体を浮かせてスカートを取り払った。
「くくっ、びしょ濡れだ。有栖も喜んでるんだな」
「っ、あなたって人は本当にっ……んはぁぁんっ!?」
吸水限界を超えて濡らさせたショーツとシーツの染みを見て呟くと、有栖が首まで真っ赤にして睨んでくる。けれど、尖りきった乳頭を摘まんだらおとがいを上げて鳴いた。
敏感になった牝の肢体は、蓄積された快楽の発散を望んでいるように肌を波打たせている。強烈な快楽に有栖は嫌がるそぶりもしなくなって、昂る獣欲のままに乳頭を責め立てていく。
「ひぃんっ!ひぐっ、あっ、あふぁっ!はっ、はひぃぃっ!!」
加減を間違えず優しく扱いているはずなのに、有栖の身体は面白いくらいに反応して甲高い嬌声で鳴く。快楽の強さを物語る唇からは唾液が滴り、蕩ける瞳は涙で潤んでいた。
小刻みに震える間隔が短くなり、絶頂が近いことを察して有栖を快楽の頂点へと導いていく。
「はひっ!!はっ、あぁっ、いっ、いくっ、いっ……~~~~っっ!!」
絶えず乳頭を責めていけば、有栖が耐えるように身体を丸めて果てる。腕と手に伝わる熱と湿度が一気に増して、下腹部に水気を感じるのと同時に甘酸っぱい牝の匂いが立ち込めた。
「ひぁ、はっ、あぁ……あぁぁぁ……」
絶頂の反動で脱力した有栖を引き寄せ胸板に持たれさせてやれば、ショーツ越しに濡れる秘部を晒すのも気にせず荒い呼吸を繰り返す。
真っ赤な口腔を見せつけたままは酸素を取り込む彼女に愛撫を続けながら、優しくキスを落とした。
「いいイキっぷりだったな。──でもまだし足りないから、もう一回見せてくれ」
「まって、まだっ……ひぐうぅぅっ!?」
有栖が何か言う前に突起を摘まんで遮った。たった一回イかせたくらいで満足できるはずがない。だから、まだまだ有栖を愛でていく。
先ずは体勢を変えずにキスを追加して、濃厚に舌を交わらせながら乳頭を摘まむ。
「んふぅっ、はひふぅっ、んっくっ、ひんっ、んっ、んんっ!!んんっ……んむぅ~~~~っっ!」
粘膜が交わり混ざりあった唾液を飲むだけで有栖は身を震わせ、涙を貯める瞳を虚ろなものにしながら瞬く間に達した。
今度は仰向けに寝転がった俺の上に四つん這いにならせて、有栖の方からキスをさせながら乳頭を弄る。
「はふぅんっ、ちゅぴ、ちゅるるる、れろ、んくっ、ひっくっ、んんっ、れろ、んっ……んんっ!!!!」
ぴんと張りつめた乳頭を執拗に擦り扱いて、有栖の小さな舌を味わいながら唾液を飲み干す。彼女の脚は重なる快楽でがくがくと震えていて、眼をぎゅっと瞑ってシーツを握りしめると果てた。下半身に濡れる感覚を覚えて、ショーツの吸いきれない愛液が降り注いだのだと理解すると獣欲が痛いくらい刺激された。
次は有栖を壁側に寄せて向き合うような姿勢で股座に収めると、彼女には体育座りで膝を立てさせて濡れぼそったショーツを晒させながら乳頭を愛でる。
「んんっ、んふぅっ、れろれろ、ちゅるるるっ、んく、んくっ、んへぁぁ、はひっ!んむっ、ちゅるるるっ……っっ!!」
俺が上になる体勢のため、有栖は乳頭を弄られながら流しこまれる唾液を一生懸命飲み干しいていて、一瞬大人しくなったと思ったら激しく痙攣した。立てられた膝ががくがくと揺れて、牝しか出せない匂いがさらに濃厚なものになる。
体勢を変えて、口で味わって、耳以外も乳頭と一瞬にたっぷりと愛でて、有栖を何度もイかせた。
「あぁ、へぁぁ、はっ、へぁぁぁ……」
時間の感覚も忘れて許容を越える快楽と絶頂を重ねた有栖は虚ろな瞳で天井を見上げ、肢体を隠す余裕すらなく手を頭の横に放り、肺に足りない酸素を取り込んでいる。
ふと時間が気になって時計に眼をやれば、思わず自虐的な笑みが溢れた。
「有栖、時計見て」
「はっ、へぁ……?」
彼女の頬を両手で包み、時計の方へと顔を向けさせる。慣れない快感で必死に呼吸を続ける有栖は呆然と時計の針を見つめて、長針の位置を正常に理解した瞬間、全身を強張らせた。
「本格的に始める前に見せたのは覚えてるだろ?どれくらい経ったか口にしてくれ」
「っ…………にじかんも、たって……っ」
既に二周している時計の針に有栖は信じられないような声色で呟いた。けれど、その声には確かな喜びが混ざっていて、余力を取り戻した身体をぴくりと跳ねらせる。
本来なら既にすべての事が終わってピロートークに興じる時間だ。しかし、有栖にしたことはキスと乳頭への愛撫だけ。その上、俺の本能はまだまだ触り足りないときた。
「どうする有栖。俺はまだ触りたいし有栖が可愛くイクところ見たいけど。続けていいか?」
「あなた、これだけやってっ、まだ飽きないんですか」
「飽きないな。鼓動が伝わってくるのが有栖の身体だって実感するし、小さいから抱き締めがいがあってずっと触っていたい」
「正直に言えばいいって訳じゃないですっ……」
ようやく息づかいを平坦なものに戻した彼女が、直球過ぎたらしい台詞に真っ赤にした顔を両腕で覆い隠してしまう。可愛らしい様子に穏やか笑みを作り、優しく耳に触れてやると腕の隙間から愉悦と幸福を宿した瞳が見えた。
「嘘ついたり変に気遣ったりするよりかはいいだろ?続けるかどうかは有栖が決めてくれ。少し疲れただろうしな」
息を絶え絶えにする熱っぽい表情は非常にそそられるが、有栖の体力を考えると無理強いはできない。なによりも彼女にとってはこれが初めての激しい運動のはずだ。勢いで流すのは少し忍びない。
そう思っての提案だったが、有栖には大変不服だったらしい。
「続けていいわけないじゃないですか。ここまでしたんですからちゃんと、最後までしてください……要くんにとって、私が魅力的であると証明してください」
そう言い切ってほっそりとした腕が首に絡みついてくると、唇を押しつけられた。感情をぶつけるような辿々しいキスをする有栖は俺を見据えていて、その瞳は甘い熱と膨れ上がった艶やかな期待で濡れている。
そんな表情で、そんなことを言われて滾らないわけがない。
唇を離して、小さな下腹部にそっと手を添えた。
「分かった。じゃあ、有栖の
それがどういうことなのか理解した彼女は頬を赤らめて眼を見開く。そして、ゆっくりと頷いた。
「はい」
か細い小さな返事には不安がなくなっていて、女として満たされる嬉しさと喜びだけが混ざっていた。