一之瀬の好奇心と興奮がない交ぜになった瞳が下に滑り肉棒へと集中する。掴んだ華奢な手首を少しだけ自分の方に寄せれば、自ずと彼女の方から白い指先が伸びてきた。
「う、わ……っ……」
先端に触れられて反射的に肉棒が跳ねると聞こえるかも分からないか細い声が木霊する。驚いた一之瀬は指先を離すも、導かれるようにもう一度触れてきた。
今度は肉棒が反応しても離しはせず、確かめるように指を這わせ、手のひらまで触れると優しく包んでくる。
「……すごくあつくて、かたい……っ」
素直な性格故に触れている物の感想をそのまま呟く姿がさらに獣欲を刺激する。未知の感触を知ろうとする指の動きは柔らかさも相まって想像以上に気持ちいい。
白指に包まれる肉棒が不規則に跳ねて、じわりと我慢汁がにじんだ。
「ひゃ、あ……柊くん、これ……」
「悪い、滅茶苦茶気持ちよくてな。嫌か?」
僅かに粘性を持つそれに少しだけ驚いて戸惑いながら上目遣いを向けてくる彼女に、正直に言いながら続けるか否かを問いかける。
依然として熱を帯びる瞳が肉棒と俺の間を行き来し、もう片方の手でも触れることで答えてきた。
「嫌じゃないよ。私も、柊くんにしてあげたいな」
恥じらいを残しつつも両手を慣れない動作で動かす一之瀬は女の艶かしさと母性を持っていて、あてられた欲望が強く加速した。
両手を使う姿勢のため、少し前傾姿勢になっている一之瀬の顔に俺の手を添える。そして、ゆっくり下降させていった。
「一之瀬、舐めれるか」
急な要望に彼女は眼を見開いて視線を逸らす。けれど両手はずっと心地いい快感を送ってくれているのが堪らない。
「舐めたら、嬉しい?」
「勿論。願ってもない」
一之瀬は赤らめた顔を俯かせてこくりと喉を鳴らす。そして顔をあげると柔らかく眼を細めた。
「……わかった。えっと私、こういうの初めてだから……どうするのがいいか、教えて?」
こてりと首を傾げる一之瀬から破壊力のある言葉が投げられて少しばかり動揺する。多分自覚はないんだろうが、そこがさらに興奮の煽った。
期待を覚えつつもいきなり舐めさせたり咥えさえたりするのは抵抗があると思うため、少しずつ進めていくことにする。
「顔を寄せて、匂いを嗅いでみてくれ」
「……ん」
ちょっとフェチっぽく見えるが匂いというのは大事だ。肌に触れる前に感じるものであり、異性の相性を測る感覚的な定規。匂いに抵抗を覚えてしまうのを隠されると、あとの関係値に大きく響いてしまう。
小さく頷いた一之瀬は数センチの距離まで顔を寄せ、眼を薄めながら鼻先を動かした。
「すん……っ?すごい、濃ゆい匂い……っ」
「まずは慣れるまでそのまま……」
舐めるのはそのあとにと言おうとして、大きく口を開いた淫らな顔が近づいているのに気づき、思わず喉が詰まる。
縦に開かれた口腔からべろりと伸ばされた真っ赤な舌が蕩けた瞳と一緒に寄せられてきて、先端がちろりと舐められた。
「ちろ」
「おぉ……」
不意の快楽と高まる興奮で肺から酸素を漏らしてしまう。長い毛先の擽ったさと生温いと吐息にぞくぞくとした感覚が背中に走った。
思いもよらない積極性に惑わされていれば、柔らかな粘膜がさらに触れる面積を増やしてきて亀頭を這うように舐めてくる。
「ちろちろ、ちろ、れろ……」
「あぁ、すっげ……」
顔を仰いでしまうような快感に震えながら一之瀬の頭に片手を乗せる。犬が水を舐めるように舌を這わせていた彼女が俺の動きに疑問符を浮かべるのが分かって、それで合っていると肉棒に顔を寄せさせれば嬉しそうに眼を細めた。
「一之瀬、少しずつでいいから咥えて」
「ん、れろ、ちゅぴ……んっ、んふぅっ……」
想像以上に気持ちよくしてくれるため咥えるように指示すると、従順に従う彼女はゆっくりと唇を近づけ、少しずつ薄桃色の唇が肉棒を呑み込んでいった。
生暖かな口腔は極楽という他なく、下半身が溶ける感覚に襲われる。ゆっくりながらも肉棒を呑み込もうとする一之瀬の表情は味を覚えたメスそのもので薄まった瞳には嫌悪も抵抗もみられなかった。
「自分のペースでゆっくり進めて……そうそう、そのまま先っぽを舐めてくれ」
「ん、んふぅぅ?ちゅ、ちゅぴ、ちゅくちゅく……」
「っ、上手だぞ一之瀬、めちゃくちゃ気持ちいい」
一之瀬の頭を優しく撫でると、彼女は心の底から嬉しそうに眼を細めた。
「舌で舐めるのを止めないようにしながら、歯を当てないように唇で咥えて……そう、ゆっくり奥まで進むんだ」
細められた目が″こう?″と聞いてきながら少しずつ奥深くまで呑み込んでいく。止まることなく進んだ口腔はあっという間に喉まで到達して、先端をきゅっきゅっと気持ちよく締めつけてくる。
「苦しくないか?ならもっと奥まで……あー、やばっ……それ気持ちよすぎる」
喉奥に亀頭をぐりぐりと押しつけてゆっくりと唇を引かせていけば、可愛らしくすぼめらめた唇が肉棒に吸い付きながら離れていき、亀頭をすっぽりと覆ったところから再度口内へ満たしていく。
「ちゅるぷ、んっ、んっふ……ちゅぽ、ぐぽっ、ぐぽっ、れろ、ちゅるるるる、ぢゅるるるる……」
下半身の感覚がなくなりそうな快感に背筋を焼かれる。一之瀬の方を見ればよほど夢中になっているのか、俺の腰に腕を回してホールドしていて、一生懸命に咥える肉棒を綺麗な唇から離そうとしない。
「んふぅぅっ……じゅくりゅ、ちゅ、ちゅぷ、じゅぽっ、じゅぽっ、れろちゅ、ちゅぷぷ、じゅるるるる……」
「うぐっ……一之瀬、ちょっとそろそろやばいっ」
迫りくる射精の欲求で思わず一之瀬の頭を両手で掴む。一之瀬が口淫を続けながら″気持ちよくない?″と目で聞いてきたため、否定するために肉棒を喉へ押し込めば薄まった瞳に喜悦を宿した。
肉棒を根元まで呑み込み、喉をぐりぐりと圧迫しても彼女は苦しそうにするどころか嬉しそうに唇を動かして舌をくまなく這わせてくる。
「んっくっ、んむぅ……れろれろ、ちゅくくく、ちゅっ、ぢゅっ、くぷぷ、ぐぽっ、じゅるる、じゅるるるるっ……」
「一之瀬、もう──」
そこまでいいかけて、一之瀬のピュアさを思い出す。熱心に性的な奉仕をしてもらっているが、最後に何が起こるか理解できていない気がする。知識としても疎い彼女にいきなり精飲は流石にハードルが高いだろう。
最後は手でしてもらおうと思って、一之瀬の頭に置いた両手で引き離そうと力を入れた。
しかし、それが一之瀬には不服だったようで、抵抗するようにさらに深く咥え込んできた。口内でぴっちりと肉棒を締めつけ、舌先で先端をちろちろと舐めながら。
元々限界が近いこともあり、そこに更なる快感を与えられてしまい、高まる熱流が一気に解き放たれた。
──びゅるるる、ごぶぶっ、どぷごぷぷ、びゅぐっ、びゅるるるるっ……
「んふぅっ!?んんっ!んっ、ごくっ、んっく、おぐぅ、んふぅぅっ……んむぅぅぅっっ……!」
喉奥に叩きつけられた白濁液を一之瀬は眼を白黒にさせながら必死に飲み干していく。口を離すほうが自然なのに彼女は深く咥えた状態を変えず、腰に回した腕をさらにぎゅぅっと強く抱きしめてきた。
「んぐぅぅっ……んっふ、ごっきゅ、ごっきゅ、んんっ、ごくっ、ごくっ……んくっ、んふぅぅぅっ、じゅるるる、んっく、んふっ、こく、こく、こく、こくんっ…………ぷはっ、はっ、はっ……はぁっ……」
粘度の高い白濁液をとても美味しそうに飲み干す一之瀬を興奮しながら眺めていると、彼女は本能的に口を動かしたのかもう一度肉棒を根元まで呑み込む。残った精液をちゅるりと吸い出し、こくりと喉を鳴らせば全身をぶるりと震わせた。
「ぷはっ……ぁー……」
そしてかぱっと口を大きく開いて舌を垂らしながら真っ赤な口腔を見せつけてくる。唾液の柱を作る口内を晒し″全部飲んだよ″と健気にアピールしてくる表情に獣欲を刺激されて肉棒が固さを取り戻していた。
「悪い一之瀬。大丈夫だったか?」
頭を撫でて褒めながら謝ると、彼女は眼を細めて首を横に振る。
「気にしなくていいよ。気持ちよかったんだよね?」
「あぁ、めちゃくちゃ良かったよ」
「えへへ、なら良かった。そ、それにね?」
頬を赤らめたまま一之瀬は言うべきか迷うような視線をちらちらと向けてきては逸らしている。何を迷っているのかと疑問に思っていれば、言いずらそうに薄桃色の唇を開いた。
「えぇっと、その……舐めるの、好きかも……」
マジか。
思わぬ発言に固まっていると、一之瀬が正気を取り戻したように激しく眼を泳がせてわたわたと慌てはじめた。
「い、いやっ、変な意味じゃなくてねっ?喜んでくれてるのが嬉しいっていうか、柊くんのを飲んでるのがドキドキするっていうか……っ、にゃーっ!何言ってるの私……!」
一人で慌てはじめたと思ったら一之瀬は身体ごと逸らしてベッドに突っ伏した。僅かに見える耳は真っ赤に染まっていて肌の紅潮は肩にまで広がっている。
顔を隠して羞恥心にふるふると震えている一之瀬が可愛らしいのと同時に少しばかり加虐心を刺激された。
「なら今日はもういいか」
「っ」
ぴくりっ、と肩を震わせてこちらに視線を向ける一之瀬に、口元がつり上がるのを自覚しながら意地悪っぽく声をかける。
「充分気持ちよくしてもらったし、一之瀬にあんまり負担かけるのも悪いしな」
「ぁ……ぅ……」
「それとも……」
膝立ちになり、天を向く肉棒を一之瀬の目の前にずいっと近づけた。
「続けるか?」
「……っ」
肌に朱みを残す彼女は肉棒を見つめながらごくりと喉を鳴らす。そして、情欲の灯る瞳で豊満な乳房を揺らしながら身体を起こした。
「もっと……舐めていい?柊くんの、もっと欲しいよ……」
「いいぞ、たっぷりしゃぶってくれ」
上目遣いで正直におねだりしてきた一之瀬を優しく撫でて、さらに続く肉欲の時間に期待を膨らませた。