※この作品はR-18です。

密着取材:聖域の裏側で   作:railgunk

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### 第2章:掃除屋の休日 ### 第10話:モーニングコール

翌朝。

ホテルのカーテンの隙間から、眩しい朝日が差し込んでいた。

滅道が目を覚ますと、隣のベッドから聞き覚えのある、しかし普段より少しトーンの高い声が聞こえてきた。

 

「おはサカー! みんな元気ー? 沙花叉は昨日ぐっすり寝すぎて元気いっぱいだよー!」

 

PCに向かい、朝の雑談配信を行っているクロヱ。

その表情は完璧なアイドルそのものだったが、滅道は気づいていた。

彼女が座るゲーミングチェアの下、太ももの内側に、昨夜の情事の痕跡――赤いキスマークが残っていることを。

 

滅道は音もなくベッドを抜け出すと、配信に映り込まない死角から、彼女の足元へと忍び寄った。

そして、机の下に潜り込み、ショートパンツから伸びる彼女の素足に、そっと手を這わせた。

 

「――ッ!?」

 

配信中のクロヱの動きが一瞬止まる。

チャット欄が「どうした?」「ラグか?」とざわつく中、彼女は必死にポーカーフェイスを保とうとした。

 

「あ、いや、なんでもないよ! ちょっと足がつりそうで……あはは!」

 

滅道の手は止まらない。

太ももを撫で上げ、服の上から敏感になった部分を指先で刺激する。

昨夜の開発で感度が上がりきっている彼女の体は、わずかな刺激でも過敏に反応してしまう。

 

「そ、それでね……昨日の夢の話なんだけど……んぅっ!」

「今日の沙花叉、なんか声色っぽくない?」

「風邪か?」

 

コメント欄の反応に冷や汗を流しながら、クロヱは必死にトークを繋ごうとする。

しかし、机の下では滅道が、彼女が必死に隠そうとしている「昨夜の顔」を引きずり出そうとしていた。

 

「……ダメ、配信中……!」

 

マイクをミュートにする一瞬の隙に、彼女が懇願するような視線を送ってくる。

その瞳は潤み、頬は高揚し、アイドルとしての矜持と、女としての悦びの間で揺れ動いていた。

 

滅道は満足げに微笑むと、最後に一度だけ強く刺激して、手を離した。

クロヱは机に突っ伏し、荒い息を整えながら、震える声で配信を締めくくった。

 

「……と、いうわけで! 今日の配信はここまで! みんな、今日も一日頑張ろうね……!」

 

配信終了のボタンを押した瞬間、彼女はその場に崩れ落ちた。

滅道が机の下から這い出してくると、彼女は涙目で彼を睨みつけ、ポカポカと胸を叩いた。

 

「……鬼! 悪魔! 最低!」

「お疲れ様です。最高の演技でしたよ、沙花叉さん」

 

滅道が優しく抱きしめると、彼女の抵抗はすぐに止んだ。

その身体は、昨夜よりもずっと素直に、彼の体温を求めていた。

 

チェックアウトの時間。

ロビーで合流したマリンは、少し腫れぼったい目をしたクロヱと、すっきりとした顔の滅道を見て、全てを察したように溜息をついた。

 

「……まったく。若いっていいわね」

「せ、先輩!? 誤解です! 何もしてませんから!」

「はいはい。王様ゲームで夜更かししたんでしょ? 知ってるわよ」

 

マリンの助け舟に、クロヱは顔を真っ赤にして俯く。

その横で、滅道は静かに微笑んでいた。

 

掃除屋の休日は終わった。

しかし、彼女の中に刻まれた記憶と、三人の間に生まれた奇妙な絆は、決して消えることはない。

そして、記者の手帳には、次なるターゲットの名前が記されようとしていた。

 

――『用心棒』風真いろは。

 

物語は、次の章へと進んでいく。

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