翌朝。
小鳥のさえずりと共に目を覚ましたさくらみこは、激しい頭痛と下半身の鈍痛に顔をしかめた。
ぼんやりとした視界に映るのは、見慣れた自分の部屋の天井。
隣に手を伸ばすが、そこには冷たいシーツの感触しかなかった。
「……あれ?」
体を起こし、部屋を見渡す。
床には脱ぎ捨てられた衣服が散乱し、テーブルには飲みかけのペットボトル。
そして、自分が寝ていたシーツには、昨夜の情事の痕跡である白い染みが点々と残り、乾いてカピカピになっていた。
記憶が蘇る。
ゲームセンターでの楽しい時間。家への招待。兄妹のような温かい距離感。
そして、彼が告げた「親友の妊娠」という絶望的な事実と、それに続く一方的で暴虐なセックス。
「……いない」
玄関を見ても、彼の靴はなかった。
彼は、気絶した自分を介抱することもなく、そのまま帰ってしまったのだ。
まるで、用済みの道具のように。
「……うそ、でしょ……?」
みこの目から大粒の涙が溢れ出した。
エリートとしてのプライドも、女の子としての純潔も、すべて彼に捧げた。
「信頼している」という言葉を信じて。
「ひぐっ……うぅ……! ばかぁ……! 滅道さんの、ばかぁ……!」
彼女は汚れたシーツを抱きしめ、子供のように泣きじゃくった。
寂しい。悔しい。惨めだ。
けれど、それ以上に恐ろしいのは、こんな酷い扱いを受けてもなお、心の奥底で「彼に会いたい」「優しくしてほしい」と願ってしまっている自分自身だった。
彼女は震える手でスマホを握りしめた。
画面には、彼との連絡先が表示されている。
しかし、発信ボタンを押す勇気はなかった。
もし、「もう用はない」と言われたら。もし、すいちゃんのとこへ行っているとしたら。
彼女は膝を抱え、ただ一人、冷え切った部屋で嗚咽を漏らし続けた。
心に植え付けられた依存と絶望の種は、彼女の中で黒く、深く根を張り始めていた。
ここまで読んでいただき本当にありがとうございます。
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これからもいろいろな展開を考えているので、どうかご期待していただけるととても嬉しいです。
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でわまた次の話や展開で皆さんとお会いできることを本当に楽しみにして行きたいと思います。
でわ改めましてここまで読んで頂きまして本当にありがとうございます。
次の話でお会いしましょう。