※この作品はR-18です。

性転換して、えっちなことを、大事なしんゆーと。   作:mittsu_

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学校と、恐怖と、変わらない親友と。

「さて、どうやって教室に入ったもんか....」

「別にいつも通りでいいと思いますよ。」

「そうか、そうかもなぁ....」

 

「あ、そうだ。今日は幸一の家で勉強で。」

「ええ、歓迎しますよ。」

 

いつもと同じように、駄弁りながら歩く。

でも、いつもの通学路のはずなのに、いつもより物が大きい。

一緒くらいの身長だったはずなのに、親友の背が高い。

早歩きしないと、追いつけない。

少し、息が荒くなる。

 

それを、察してくれたのだろうか。

少し速度を落としてくれた。

 

「あ、ありがとな。」

「当然ですよ。」

 

 

 

そうこうしているうちに、学校に着いた。

 

いつも通りに、教室に入る。

すると、周りがこちらを見てきて、視線が戻り、噂話を始める。

あまり、いい気分ではない。

 

「大丈夫ですよ、悪いことは一つも言ってないでしょうから。」

「そうだといいんだけどなぁ.....」

 

少し話していると、ホームルームが始まる。

辺りを見回した後、担任が話し出す。

 

「えー、今日お前たちにはお知らせがある。

 咲光、前に来なさい。」

 

「この通り、咲光はTSした。

 だが、特別なことはないから、いつも通りに接するように、以上!」

「あー、なんというか。TSしたけどよろしくな。」

 

ホームルームが終わって、一斉にクラスメイトが群がってくる。

質問攻めだ。

 

「どうしてTSしたの?」

「なにかできることある?」

「女子の体で分からないことがあったらなんでも聞いてね!」

「おい、体はどう変わったんだよ!?」

 

まるで、違う人間になったような質問の嵐。

なんとか質問をさばき切り、疲弊した顔で机に突っ伏していると。

 

「大変そうですね。」

「ああ、助けてくれても良かったんじゃないか?」

「さすがに私一人ではどうもなりませんよ。」

「あー。畜生。」

 

休み時間には、他のクラスからも人が来て、質問攻めにされて。

 

 

 

放課後には、疲れ切っていた。

 

「お前の家で休ませてくれ.....」

「ええ、もちろん。」

 

そんな会話をして、幸一の家に入り、部屋に入る。

 

「それで、今日一日はどうでしたか?」

「疲れた、それ以上の感想が見つからない。」

「お疲れ様です。」

「全くだ。」

 

そんな風に会話をしていると、ふと、恐怖が湧いてきた。

親友は、幸一は。

俺の事をしっかり"俺"として見てくれているのかどうか。

それを疑い始めたら、どんどん怖くなってきて。

思考が恐怖に支配されて、涙が零れてきて。

 

「大丈夫ですか!?」

 

いつの間にか、

親友の胸倉をつかんでいた。

 

「んぐっ!?」

「なあ、幸一。一つ聞きたいことがある、いいか?」

 

ぼろぼろ涙を流しながら、

みっともなく鼻水をすすりながら、

とてつもなく怖い、怖い質問をする。

 

「なぁ、俺の事、ちゃんと、俺として見てくれてるか?」

「...ええ、もちろん。」

「...俺、怖いんだ。

 ただ性別が変わっただけなのに、皆別人を見るように俺の事を見てきて、質問してきて。

 もしかして、幸一も、別人みたいに見えてるんじゃないか、って。」

「あなたは、私の大切な親友です。

 性別が、変わろうが変わらなかろうが、私の一番の親友です。

 それは、絶対に変わりません。」

 

そういうと、幸一は俺の事を抱きしめて、ゆっくり撫でてくれた。

それは、とても安心できる手で、あったかくて、されるがままにされるのが心地よくて。

 

「大丈夫、大丈夫です。私がここに居ますからね。」

 

耳朶を打つ優しい親友の声が脳に響いて。

心地良さに包まれながら、意識を手放した。

 

 

 

目を覚ました時、外はすっかり暗くなっていた。

そして、胸倉をつかんだ挙句、抱き枕にしてしまった友人に心からの謝罪をする。

 

「ごめん、本当にごめん。

 幸一に酷いことをしてしまった。

 本当に申し訳ない。」

「大丈夫ですよ。

 親友ですからね。

 片方が不調になったらそれを気に掛けて、一緒に解決するのが親友というものでしょう?」

「そうだな、本当にありがとう。」

 

その日から、どんどんと幸一の部屋で一緒でいることが多くなった。

 

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