※この作品はR-18です。

ゾンビの溢れた世界でハーレムを作る   作:ガンダムラザーニャ

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すみません投稿遅くなりました



トラウマ

「「…」」

 

俺とシノンは気まずい空気の中、服を着直す。あれだけ激しくした手前、冷静になって羞恥がすさまじいから。

 

「あー…その、シノンさん?」

 

「何?」

 

ギロリと、俺を睨むシノン。さっきまで発情していたとは思えない。

 

「その……さっきのは、何というか……」

 

「蒸し返さないで。…その、あんたのおかげで助かったのは確かだけど…」

 

思い出したからか顔を赤くなってしまう。

 

「その、あんたとその、キスしたら、苦しい気分は収まったけど、どういう訳か、体が熱くなって、お腹の下が熱くなってきたのよ…」

 

「俺の唾液は特効薬か媚薬か何かかよ…」

 

しばらく俺たちは気まずくなる。

 

「…そ、そう言えばここって、まだ生存者とかいるのか?ほら、一部区画に避難してるとか?」

 

「っ、それは…ごめんなさい。そこまでは分からないわ。私も逃げてここまで来たから」

 

着直してから周りにゾンビがいないかの確認をする。見たところいないが、別区画に行けるところはシャッターが閉まってる。

 

「…あいつらはいないけど、どこも閉まってたり、開いてても荒らされた感じになってるな」

 

「そうね……最悪、別区画に移動はできないわね」

 

「これじゃあ生存者探すのも飯の確保もできないな…。どこかブレーカーがあるところがあって、そこで電気が通ったら良いんだがな…」

 

こういう時はブレーカーを探すのがいいかもしれない。リスクがあるから、何とも言えないが、今はそうするしかない。

 

「…それならどこかに管制室があるかもしれないわね。探しに行きましょう?」

 

「了解だ」

 

俺たちは管制室へと向かうことにした。

 

「にしても電気通ってないから暗いよな」

 

「そうね。足元気を付けましょ」

 

「そう言えばシノンって何者なんだ?銃とか持ってるし、明らかに普通の服装じゃないし、何というか、スナイパーって感じだけど」

 

「ただの軍事訓練生よ。言っておくけど、シノンって名前もコードネームみたいなもので、本名は名乗れないのよ。そういう規則だから」

 

「じゃあ銃があるなら戦えるってことか?」

 

「…そうね。でもそれがさっきのザマよ」

 

「…っ、おいあれ」

 

通路の先に数体のゾンビがいた。最早理性を失ってる状態だ。

 

「マジかよ、ここにもいたのか」

 

「雄介、下がって!」

 

シノンは銃を構えるが、手が震えて、顔が強張っていた。

 

「っ、シノン!」

 

近くにあったモップでゾンビたちを薙ぎ倒し、シノンを連れて隠れる。何とか気づかれずに済んだ。

 

「…大丈夫か?」

 

「…っ、こ、これぐらい何ともないわよ」

 

そう言いながらも震えが止まらないシノン。

 

相当怖いんだろう。

 

「とにかく落ち着けって。深呼吸してみろ」

 

「すぅ~はぁ~……ちょっとはマシになったけど、やっぱり無理ね……」

 

シノンに何があったのかは分からない。でもだからって放っておくわけにはいかなかった。

 

「…シノン、もしかして人を撃つのが怖いのか?」

 

「っ、そう、ね…」

 

「だったらここは俺が何とかしてやるよ」

 

「えっ……」

 

「だって今のお前を放っておけないだろ?それにまたさっきのトラウマ的なことが蘇るだろうしな」

 

「……ふざけないで!私は助けなんて必要ない!」

 

そう叫びながら銃を取ろうとするが、手が震えて上手く握れず、力なく落としてしまう。

 

「あっ……」

 

「…もしかして初めて会った時も、そうやって震えてたのか?」

 

「…そうね。…今なら、あいつらもいないし、あんたになら、話しても良いわよね」

 

と、一息着く

 

「私、訓練生って言ったでしょ?前に、その訓練の一つの事故で、教官を、殺してしまったことがあるのよ」

 

「教官を?」

 

「……本当に些細な事故だったわ。あの日もいつも通りの訓練だった。ライフルを持って狙撃の練習して、的を狙って撃つだけ。なのに、外れて、後ろにいた教官を……!」

 

声を荒げる。

 

「あの時の教官の姿が、血が、忘れられないの!その後も色々あって、銃を持つのすら恐怖に感じるようになった。この病が蔓延してるときも、自分自身で身を守ろうとした。なのに結局こうしてゾンビに噛まれて、雄介に助けてもらって……!」

 

涙目になりながらシノンは言う。

 

「もう何もかも嫌になった。早く死んでしまいたいと思うこともあった。それでも生き続けようとした。でも結果は何も変わらなかった。結局私は何もできなかった……」

 

自嘲気味に笑う。彼女なりの精一杯の笑いだったのだろう。

 

「……」

 

俺はシノンを抱きしめる。

 

「ちょっ、離してよ!」

 

「そんなことするなよ」

 

「でも私は……!」

 

「良いから少し黙ってろよ」

 

強く抱きしめる。すると少しずつシノンの力が抜けていく。

 

「もう大丈夫か?」

 

「……」

 

「…そうか。なら、無理しなくていい。俺は訓練なんて受けたことないから戦いの素人だ。でも、何とか凌いで見せる。バリケード作ったりとかしてな」

 

「…強いのね、あんた」

 

「強くねぇよ。出来たら殺したくないないし、それにお前のことも見捨てたくもないからな」

 

「……ありがと」

 

シノンはそのまま静かに泣いた。

 

しばらくしてシノンが落ち着いた頃を見計らい、改めて移動することにする。

 

「あんたはどうするの?ここに残るの?」

 

「いや、俺はこのまま管制室に向かうよ。シャッターを開けれないとどうしようもないから。それでシノン、もしまたゾンビが来たら俺が囮になるから、先に行っててくれ」

 

「…っ、それじゃああんたが」

 

「何とかするから、さぁ、行くぞ!」

 

「……えぇ」

 

俺たちは再び進みだす。しばらくするとまたゾンビが姿を現し、襲い掛かってきた。

 

「…っ、走れシノン!!」

 

「っ!」

 

モップで撃退しながら、シノンに先に行くように促す。その間にも次々と増えてくるゾンビたち。

 

「キリがない……!」

 

ゾンビ達を薙ぎ払う。その度に血しぶきが舞う。

 

シノンは躊躇いながらも走ろうとする。しかし、途中で足を止めてしまう。

 

「どうしたシノン!?」

 

「っ!!」

 

俺に群がるゾンビたちに銃を向けていた。表情は強張り、手が震えて撃てる状態じゃないのに。

 

「よせ!俺に構わず早く行け!!」

 

そう叫ぶもシノンは固まったままだ。

 

「っ……シノン!早く!!」

 

それでも動かない。そんな時だった。

 

「…っ!?しまっ」

 

ゾンビに押し倒され、まさに噛まれてしまう寸前だ。モップで押し返すも、やられるのも時間の問題だった。

 

その瞬間。

 

パァンッ!!

 

乾いた音と共に、押し倒してたゾンビが頭を撃ち抜かれ、倒れた。

 

振り返ると、シノンが震えながら銃を構えていた。銃口から煙が出てる。つまり……シノンがゾンビを撃ったということだ。

 

「シノン……お前……!」

 

「はぁ……はぁ……!」

 

「…っ!」

 

話を後に、まずは倒れたゾンビを払い除け、目の前のゾンビをモップで殴り、俺に近づくゾンビをシノンが撃ち抜く。

 

そうして見渡す限りのゾンビを倒し、管制室に向かって、ブレーカーを上げて電力を復旧させた。

 

「ふぅ」

 

俺とシノンは座り込んで、安堵の一息つく。

 

「…どうして、助けてくれたんだ。無理せずに、あのままここに向かってれば良かったのに」

 

「……分かんないわよ。咄嗟の行動だったわよ。……でも、少なくとも、あんたを死なせたくなかった。今でもゾンビとはいえ人を殺したのは、辛い。けど、あんたがいなくなる方がもっと辛いと思ったの」

 

と、シノンは笑みを見せてくれた。初めて見る彼女の優しい笑みに心臓が高鳴った。

 

「……あんたが良ければ、私はこれからも、あんたのために、戦うよ。今の私ができる、唯一のことだから」

 

「……ありがとう。シノン」

 

そして俺たちはしばらく休むことにした。

 

「そろそろ動くか」

 

「そうね」

 

俺たちは立ち上がり、歩き出す。

 

「……ねぇ、雄介」

 

「何だ?」

 

「その、キスをしてほしいんだけど。そうしないと、不安なの」

 

「……良いぜ」

 

俺はシノンにキスをし、唾液を飲ませる。舌を入れて絡ませ合うディープキス。

 

「んっ♡」

 

甘い吐息を漏らしながら互いの唇を貪るように吸い合い、唾液を交換していく。

 

「ぷはっ……これで良いか?」

 

「えぇ……ありがと」

 

互いに微笑み合う。

 

俺たちはこのショッピングモールを探索してみることにした。

 

 

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