※この作品はR-18です。

ゾンビの溢れた世界でハーレムを作る   作:ガンダムラザーニャ

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すみません、次の話に悩んで、めちゃくちゃ時間かかりました。


名もなきA・弐さんからのリクエストで閃乱カグラの斑鳩の話を書かせていただきました


共同

ショッピングモールの復旧した照明が、規則的に明滅していた。

 

白い光が通路を照らし、次の瞬間わずかに暗くなる。

 

コツ。

 

……コツ。

 

俺とシノンの足音だけが響く。

 

空調の低い唸りが天井裏を流れていた。

 

シノンは半歩後ろ。

 

銃を持つ手は下げているが、指だけが固い。

 

呼吸は浅い。

 

電力を戻したばかりのモールは、不自然なほど静かだった。

 

その時。

 

――パシャッ。

 

水音。

 

二人同時に止まる。

 

視線が交差する。

 

もう一度。

 

ドンッ!!

 

鈍い衝突音が奥から響いた。

 

そこは温水プールだった。湿った空気が流れてくる。塩素の匂いが漂う。

 

雄介は壁に背を寄せ、覗く。

 

プール中央。

 

一人の女性が立っていた。

 

濡れた黒髪。

 

白いワイシャツ一枚だけを羽織り、水着の上から肌へ張り付いている。

 

足元には倒れたゾンビ。迫るもう一体。

 

女性は退かない。

 

踏み込み。拳。骨の砕ける音。水しぶき。静止。

 

ゆっくりと視線がこちらへ向く。

 

距離、十五メートル。

 

沈黙。

 

水の循環音だけが続く。

 

「……そこで、何をなさっているのですか」

 

静かな声。

 

俺は両手を軽く上げる。

 

「探索中だ。敵じゃない」

 

女性の視線がシノンへ移る。

 

震える銃口。

 

瞬き一度。

 

「斑鳩と申します」

 

小さな一礼、背筋が崩れない。

 

その直後。

 

ガラスが割れる音。

 

ゾンビが雪崩れ込む。

 

斑鳩が動く。

 

無駄がない。

 

拳、投げ、水面へ叩き落とす。

 

パァン!!

 

シノンの銃声。

 

頭部が弾ける。

 

静寂。

 

三人の呼吸だけが残る。

 

「……連携に問題はなさそうです」

 

斑鳩の視線が俺へ向く。

 

「一時的な同行を許可していただけませんか」

 

シノンが視線を逸らし、小さく頷き、通路へ戻る。

 

「そう言えばまだ自己紹介してなかったな。俺は万丈雄介。それでこっちは…」

 

「シノンよ、よろしく」

 

「よろしくお願いします」

 

「俺たちは逃げてここまで来たんだ。斑鳩はどうしてここに?」

 

「義兄からの勧めで休暇を取ってここのプールで泳いでいたんです。そしたらゾンビたちが襲ってきて」

 

「どうやってゾンビの襲撃から逃げたんだ?」

 

「護身術を習得しているので、倒してきたんですよ」

 

「護身術だけでここまで生き延びるのはすごいね……」

 

「というか貴女、状況が状況だから仕方ないけど、その格好どうにかしたらどうかしら?」

 

シノンが少し恥ずかしそうに言う。斑鳩は一瞬自分の姿を見て苦笑した。

 

「そうですね。こんなことになるなんて思ってもいませんでしたから……」

 

斑鳩はちらりと雄介を見ると、遠慮がちに続ける。

 

「でも今は服を探すより、安全な場所を探した方が先決だと思います」

 

雄介は腕を組んで考え込む。

 

「確かに。それに、斑鳩のような仲間が増えてくれれば心強い」

 

シノンは依然として少し警戒気味だが、雄介の言葉に異論はないようだ。

 

「分かったわ。とりあえず出口を探しましょう。でもその前に、何か武器になりそうなものがあるか確認しないと」

 

斑鳩は周囲を見渡しながら答える。

 

「あそこにあるロッカーの中にいくつか使える物があるかもしれません」

 

三人は近くの更衣室へ向かい、物資を漁り始めた。

 

「何かいいものが見つかるといいんだけど……」

 

シノンが呟きながら棚を開けていくと、古いスポーツ用具やタオルが散乱していた。

 

「これ、使えそうよ」

 

シノンは硬い金属製のバットを見つけ、持ち上げる。

 

「重いけど、それなりの威力はあるはず」

 

斑鳩も別の棚を漁りながら言った。

 

「私もこれを使います」

 

彼女が手にしたのは、短い棒状の防犯スティックだった。先端が少し鋭くなっている。

 

「これなら素早く反応できますし、護身術にも応用できます」

 

雄介はロッカーの中で古びたリュックサックを見つけ、中身を確かめる。

 

「食料と飲み物もある程度確保できたみたいだ」

 

斑鳩は満足気に頷く。

 

「これでしばらくは大丈夫ですね。次は出口を探す必要がありますが……」

 

「どこに向かえばいいのか分からないよね」

 

雄介は天井を見上げながら思案する。

 

「まず外の様子を把握したい。屋上に行って、何か手掛かりがないか探してみよう」

 

シノンも同意する。

 

「それは良いアイデアかも。屋上からなら全体を見渡せるし、もし助けを呼べるならそこからでもできるかもしれない」

 

三人は再び立ち上がり、慎重に行動を開始した。ショッピングモール内のエレベーターではなく、階段を使って屋上へと向かうことを決めた。

 

途中で何度かゾンビに遭遇したものの、斑鳩の護身術とシノンの射撃技術で難なく乗り越えていった。

 

ついに屋上に到達すると、日差しが彼らを包み込んだ。

 

「こっちの方が落ち着きますね」と斑鳩が言う。

 

三人は屋上の縁まで進むと、町全体を見下ろした。崩れた建物、動かなくなった車、そして人影はほとんど見えない。

 

「どうしよう……これじゃ助けなんて期待できそうにないわ」

 

シノンが苦々しい表情で言った。

 

「諦めるのは早いですよ」

 

斑鳩が励ますように言った。

 

「少なくとも私たちが生き延びるためにできることを探しましょう」

 

俺も頷く。

 

「そうだな。まずはこの建物の中で安全地帯を作ろう。その後で脱出方法を考えればいい」

 

「了解」

 

シノンも覚悟を決めたようだった。

 

三人はショッピングモール内部に戻り、安全な場所を作るために協力し合った。障害物を使ってゾンビの進入を妨げるバリケードを作り、食料と水を保管しておくための部屋を確保した。

 

「これで少し安心できるね」

 

疲れた様子で俺は言う。

 

「だけど長居はできないわ。いつまたゾンビたちが押し寄せてくるか分からないから」

 

シノンが冷静に指摘する。

 

斑鳩は窓越しに外を見つめながら静かに言った。

 

「今夜のうちに、脱出計画を立てましょう。そして明日、行動に移します」

 

 

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