「プラチナ★ポップスがオリコンチャート一位!?」
「ああ。SNSでバズったのも大きいがな。だが、週間チャートのランキング一位だ」
望まない涙のファン調教から一週間後。
悶々としながらライブに握手会にテレビ出演の仕事をこなしていよいよデビュー曲の「プラチナ★ポップス」をリリースしたと同時にSNSで爆発的にバズり、ダウンロード数が伸びてこの度オリコンチャート一位を獲得したと社長から連絡があった。
「おめでとうございます、八重さん。ただの変態ではなくて安心しました」
「ただの変態だろ。なんで何も言ってないのに裸で正座してるんだお前」
場所はいつもの事務所。
相変わらず俺は冷たい床の上、裸に正座で話を聞いていた。ここが定位置になってきた感じがあるな。
いや、こうしてればまた靴底で虐めてくれるかなって。馬鹿三人衆のおかげでここ一週間オナニーしても気分が晴れなかったんだよ。
「ハァ……本当に……本当にこれさえなければ……」
柚子さんが特大のため息を溢して頭を抱えていた。
ごめんて。
「でも俺悪くないよ? アイツらがぁ! ちゃんと調教してくれないからぁ! こっちはいつでも壊される準備できてるのにぃ!」
「今壊されちゃ困るんですよ」
「死ぬなら稼げるだけ稼いでから死ね。使い道はいくらでもある」
社長……♡
やっぱアンタしかいねぇよ。俺を導いてくれるのは!
「経験上、テメェみたいなイカれ女の沼に浸かった人間が堕ちていくのを吐き捨てるほど見て来たんだよ。ごめんだな」
くぅん……♡
「まぁ、新しいVIP会員の選定中だ。もう少し待て」
ここ最近で更に急激にファンの母数を伸ばしたのもあって、新たなVIP会員の希望者が殺到しているらしい。
日本が不景気って話はどこに行ったのか。三百万をポンと出せる社会人が多くて羨ましい限りである。
「これからのことを考えると、審査も更に厳しくしないといけませんね……」
「身バレはともかく、コイツの変態性が外部に漏れたら終わりだからな。高級ソープかAVに売り飛ばすしかやりようがなくなるのは確かに惜しい」
徹頭徹尾、俺の身体を利用して稼ぐ事しか考えていないし、消耗品のような扱いにどこも触られてないのにほぼイキかけました。
「くぅん♡ なんでもしますぅ♡」
正座を崩し、お腹を見せてM字開脚をして犬の服従ポーズになると、柚子さんと社長にはおまんこもお尻も丸見えだった。
「あなたのなんでもしますは本当になんでもなので怖いんですよ」
「コイツの変態性を納められる人材の確保が優先だな」
へへ、お手数お掛けしやすぜ。
★
本日の仕事は、いつもと少し違った。
「みなさんこんにちは〜♡ 今日の八重ちゃんは一味違うよ!」
なんと、東京ゲームショウの特設ステージでの企業イベントだ。
私が扮するのは、新作RPG『エターナル・ファンタジア』のメインヒロイン、『救済の聖女・ルミナ』。
純白のシルクをふんだんに使ったロングドレスに、神々しい金糸の刺繍。頭には清楚なヴェールを被り、露出は顔とデコルテ、手先のみという、まさに清純派アイドルの頂点に立つ私に相応しい、穢れなき聖女の姿だ。
「うおおおおおおッ!! 八重ちゃーんッ!!」
「女神だ……! 本物の女神が降臨したぞ!!」
「浄化される……! 八重ちゃんの笑顔で俺の汚れが洗われるようだ……!」
ステージを埋め尽くす数千人の観衆が、俺の姿を見て拝むようにペンライトを振っている。
バシャバシャと焚かれる無数のフラッシュ。
俺はその光の洪水を全身に浴びながら、慈愛に満ちた聖母の微笑みを浮かべ、優雅に手を振った。
「ふふっ、みんなの応援、すごく届いてるよ♡
今日はルミナになりきって、みんなに癒やしを届けたいな」
マイク越しの透き通った声に、会場からため息のような歓声が漏れる。
(……イイ。このままステージ上で本気オナニーできたらなぁ)
俺は心の中で、快感に打ち震えている。
みんな、騙されている。
この神聖なドレスの下が、どうなっているかも知らないで。
(癒やし? 浄化?
残念! このドレスの下……またノーパンなんだよなぁ……♡)
そう。今日の衣装はロングドレスだが、デザイン上の特徴として、両サイドに腰まで届く深いスリットが入っている。
立っている時は重なった布で隠れているが、歩いたり、風が吹いたりすると、太ももの付け根あたりまでパッカーンと開く仕様になっているのだ。
(あぁっ……♡ 動くたびに、スリットから風が入ってくる……♡
お尻のほっぺに、会場の冷たいエアコンの風が当たってスースーするよぉ……♡)
ここ一週間のフラストレーション。
ただでさえ性欲と被虐願望の強いのにこれ以上耐えろというのは無茶な話だった。
俺はステージ上を、聖女らしくお淑やかに、しかし計算された歩幅で歩いた。
右足を出す。
ファサッ……と白い布が翻り、スリットが開く。
チラリ、と見える生白い太もも。
その奥の、本来なら下着のラインが見えるはずの場所には──何もない。
あるのは、先ほど事務所で社長に罵倒されて濡れたままの、乾ききっていない秘部だけだ。
「おっ……!? 今、なんか……」
「スリットだ! 生足だ!」
「やっぱ八重ちゃんの美脚は国宝級だな……! でも中は見えない、鉄壁だ!」
最前列のカメコたちが、スリットの隙間を狙ってレンズを向ける。
彼らは必死に「パンツが見えないか」と期待しているのだろう。
残念だったな。パンツなんて最初から履いてないから、見えたらその時は「ヘア処理済みのワレメが丸見え」なんだよ。
(ほら、もっと狙っていいよ〜♡
清純な聖女様が、実は下半身スッポンポンで歩いてるのよ?
一歩間違えれば、オリコン一位のおまんこが全国ネットで拡散されちゃう……♡)
ギリギリの背徳感。誰にもバレていないという優越感。
俺は聖女の仮面を被ったまま、股間をさらに愛液で濡らしていた。
「それでは八重さん、こちらの椅子におかけになってトークをお願いします」
司会者の進行で、スタッフがステージ中央に椅子を運んできた。
それを見た瞬間、俺の心臓がドクンと跳ねた。
用意されたのは、足のつかない背の高いハイスツールだったのだ。
(……キタッ! ハイスツール!)
ロングドレスで、深いスリット入りで、ハイスツール。
これは、座り方一つで中身が全開になる「処刑台」だ。
しかも、座面は黒い革張り。
「はーい♡ よいしょっと……」
俺はマイクを片手に、わざとゆっくりと椅子に腰掛けた。
普通なら、スカートのお尻部分を抑えて座る。
だが俺は、前側の布を少しだけ持ち上げるようにして、浅く腰掛けた。
ニチャッ……♡
座面に体重を預けた瞬間、背筋に痺れるような電流が走った。
冷房で冷え切った革張りの座面が、俺の無防備なお尻の肉と、熱を持った秘部に直接触れたからだ。
下着という防波堤がない俺のあそこは、今、数千人の観衆の目の前で、冷たい椅子に吸い付くように押し付けられている。
(ひゃぅっ……♡ つ、冷たい……。
でも……椅子にお尻の熱が奪われる感じ……ゾクゾクするぅ……♡)
俺は表情筋を総動員して、聖母のような慈愛の微笑みを崩さないように必死だった。
内心では、恥ずかしさと興奮で発狂しそうだというのに。
「えっと、今回のルミナちゃんは……」
俺は足をブラブラさせるわけにもいかず、ゆっくりと足を組んだ。
右足を上げ、左足の上に重ねる。
その動作に合わせて、ドレスのスリットが重力に従い、ハラリと左右に割れた。
バサァッ……。
真っ白な太ももが、付け根付近まで露わになる。
ステージの照明が、その雪のような肌を艶めかしく照らし出した。
「おおぉぉぉ……っ」
「すげぇ……スリットの破壊力……」
「神々しい……拝みたくなる……」
「清純派アイドルなのにこの色気……」
会場から、ため息のような感嘆の声が漏れる。
みんな、俺のことを「清純な聖女」として見てくれている。
キラキラした目で、憧れの眼差しを向けてくれている。
(……ごめんなさい。みんな、ごめんなさい……。
みんなが拝んでるこのドレスの下……私、パンツ履いてないの……
)
罪悪感。しかし、その罪悪感が、ガソリンのように俺の欲情を燃え上がらせる。
(あぁっ、ダメっ、濡れてきちゃった……。
椅子の革に、マンコが密着して蒸れてる……。
動くたびに、ヌルヌル滑る感覚が……♡)
足を組んでいるおかげで、今のところ中身は見えていないはずだ。
だが、その防御はあまりにも脆い。
太もも同士を強く押し付け合っている、そのわずかな隙間の奥には、誰にも見せられない淫らな秘密がある。
俺はトークを続けながら、無意識に足をギュッと擦り合わせた。
グチョッ……♡
太ももの内側で、粘り気のある愛液が糸を引き、小さな音を立てた気がした。
マイクには入っていないはず。でも、俺の耳には、そのいやらしい水音がはっきりと聞こえた。
(あぁっ……♡ 自分で自分のおまんこをを太ももで愛撫してるみたい……。
こんなにたくさんの人が見てるのに……わたしだけ、こっそりオナニーしてるみたいで……興奮が止まらないよぉ……♡)
カメコたちが、少しでも奥を撮ろうと、必死にローアングルからレンズを向けているのが見える。
その巨大な望遠レンズの黒い瞳が、まるで俺の子宮を直接覗き込んでいるようで、下腹部がキュンキュンと疼く。
(見えちゃうかな? 見えちゃうよね?
もし今、私がバランスを崩して足を開いたら……?
この聖女の衣装のまま、だらしなく濡れたマンコが丸見えになっちゃう……!)
想像するだけで、頭がクラクラするほどの快感が押し寄せる。
聖女の仮面と、露出狂の本性。
そのギリギリの境界線の上で、俺は一人、秘密の愉悦に浸っていた。
「……というわけで、みなさんも是非、ルミナと一緒に冒険してくださいね♡」
俺はカメラに向かって、とびきり清楚な笑顔で手を振り、立ち上がった。
その瞬間、黒い革張りの椅子の座面には、俺の秘部から滲み出た愛液が、クッキリと湿ったシミを作っていた。
次にこの椅子を片付けるスタッフが、その生々しい痕跡に気づくかもしれない──そんな新たなリスクに胸をときめかせながら、俺は優雅にステージを後にした。
「はい、オッケーです! ステージ終了! お疲れ様でしたー!」
ディレクターの声と共に、終了のBGMが流れる。
俺は最後まで聖女の微笑みを崩さず、優雅にお辞儀をしてステージ袖へと下がった。
(ふぅ……っ。終わった……。
危なかったぁ……。最後、立ち上がる時に愛液が垂れなくてよかった……)
緊張の糸が切れた瞬間、どっと疲れと、抑え込んでいた興奮の余韻が押し寄せてくる。
股間はグショグショで、太ももを伝って膝の方まで一筋の雫が垂れてきていた。
早く楽屋に戻って拭かないと、衣装に染みてしまう。
「あ、八重さん! お疲れ様です! 素晴らしかったです!」
「ええ、最高のルミナでしたよ!」
袖にいたスタッフたちが拍手で迎えてくれる。
俺は「ありがとうございますぅ♡」と愛想よく答えながら、マネージャーの柚子さんを探した。
しかし、柚子さんは少し離れた場所で、怖い顔をしてスマホで通話中だった。
おそらく、次の現場のトラブル対応か何かだろう。
俺に向かって「先に戻ってて」とハンドサインを送ってくる。
(ちぇ〜。柚子さんにいじめられながら着替えたかったのに)
俺は仕方なく、一人で薄暗いバックヤードの通路を歩き始めた。
ここは機材やケーブルが散乱していて、足場が悪い。
ロングドレスの裾を持ち上げ、ヒールで転ばないように慎重に進む。
「あ、八重さん! お一人ですか? 楽屋までご案内します!」
背後から声をかけられた。
振り返ると、まだ二十代前半くらいの、頼りなさそうな若いAD(アシスタントディレクター)の男の子が走ってきた。
首からスタッフパスを下げ、手には進行表とペンライトを持っている。
「あ、ありがとうございます。助かりますぅ♡」
「い、いえっ! 自分、八重さんの大ファンで……!
今日のルミナ、本当に女神みたいで感動しました!」
男の子は顔を赤くして、直視できないといった様子でモジモジしている。
可愛いねぇ。
でもごめんね。君が感動した女神様、今、ノーパンでマン汁垂れ流しながら歩いてるんだよ。
「こ、こちらです。足元暗いんで気をつけてください」
彼はペンライトを点灯させ、俺の足元を照らしながら先導してくれた。
通路は狭く、太い配線ケーブルが何本も横切っている。
「ここ、段差があるんで……跨いでください」
男の子が立ち止まり、俺の足元にある太いケーブルの束を指差した。
高さが結構ある。
タイトなロングドレスで跨ぐのは一苦労だ。
「よいしょ……っと」
俺はドレスのスカートを両手でガバッと持ち上げた。
もちろん、スリットが入っているから、持ち上げれば太ももが露わになる。
でも、暗いし、彼は前を向いているから大丈夫だろう──そう思ったのが間違いだった。
「あ、ライト当てますね!」
気が利きすぎる彼は、俺が躓かないようにと、屈み込んで下からライトを向けたのだ。
カッ……!
LEDの鋭い光が、下から俺の股間周辺を強烈に照らし出した。
「あっ……」
俺が足を大きく上げて跨ごうとした、その瞬間。
持ち上げたスカートと、パックリ開いたスリットの隙間から、光が侵入した。
照らし出されたのは、真っ白な太もも。
そして──本来あるべき下着の布地がなく、ツルツルに処理された恥丘と、愛液でテラテラと光る秘部そのもの。
「えっ……?」
男の子の動きが止まった。
ペンライトの光が、俺の股間で固定される。
至近距離。ローアングル。
彼の視線が、俺の「秘密」に釘付けになっているのがわかった。
(あ、やば……っ。見られ……!?)
俺は足を上げた体勢のまま、固まってしまった。
隠さなきゃ。
でも、ここで慌てて隠したら「見られた」ことを認めることになる。
いや、もう遅い。
光の中に浮かび上がるワレメは、あまりにも鮮明だ。
しかも、そこからは透明な汁が糸を引き、太ももの内側には濡れた筋がついている。
「や、八重さ……ん……?」
男の子が震える声で呟いた。
彼はゆっくりと顔を上げ、俺の目を見た。
その目は「憧れの女神を見る目」から、「理解できない淫乱なモノを見る目」へと変わりつつあった。
「は、履いて……ない、んですか……?」
致命的な質問。
誰もいない薄暗い通路。
聞こえるのは、遠くの会場のざわめきだけ。
(あぁっ……♡ バレた……!
一番下のっ、使いっ走りのADなんかにっ、ノーパンがバレたぁっ……!
しかもっ、濡れてるのも見られたっ……!
ライトで照らされてっ、まじまじと観察されちゃったぁっ……!)
恐怖? 羞恥?
いいや、違う。
俺の背骨を駆け上がったのは、脳が溶けるほどの快感だった。
国民的アイドルとしての地位。聖女のコスプレ。
それらが全部、この瞬間に「ただの露出狂のメス」へと反転する。
その落差がたまらない。
「……うーん」
だがそれはそれとして、この現状をどうしようか。
目の前にはウブな男の子。そしてノーパンでステージに上がる聖女ヅラした変態マゾ。
今更隠してもどうしようもないし、なにより獣欲に染まってきた視線が心地よくて暖簾のようにスカートをたくし上げてみる。
「えっ、……えっ!?」
「ちょっとこっちに来てください。……来てくれますよね?」
俺の割れ目をしっかりと確認したと認識させた俺は、彼の手を掴んでその場を後にするのだった。