※この作品はR-18です。

TSトップアイドルちゃんは性奴隷になりたい!   作:東口ゆゆ

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21話 ギャンブルに向いてる人間なんてこの世に存在しない

「いらいらいらいらいらいら」

「機嫌悪〜⭐︎」

 

 新人アイドルにして同僚の星乃 きららと共同生活を始めて一週間。

 そう、一週間である。

 ストレスで頭がおかしくなりそうだった。

 

「ふぅー……」

 

 深呼吸、深呼吸だ。

 呼吸を整えろ。

 常日頃から機嫌が良いと評判の如月 八重は、たかが一週間オナニーできないくらいで平静を装えなくなるなんて、そんなことあってはならないのだ。

 

「いらいらいらいらいら」

「デジャヴ?⭐︎」

 

 無理だった。

 マグロは泳がないと死んでしまうのと同義で、トップアイドル八重ちゃんはオナニーしないと死んじゃうのだ。

 えっちの時はマグロじゃないけどな。ガハハ。

 

 ってやかましいわ!

 

「…………きららちゃん、一時間でいいから席外してくれたりしない?」

「無理かなぁ⭐︎ お金ないし⭐︎」

 

 借金数千万円の女が言う金欠宣言は重みが違った。

 

「……お金渡すからぁ」

「きららに現金とカードとスマホ渡すととんでもないことになるからって社長から禁止令出てるんだよね⭐︎」

 

 どんだけ警戒されてるんだよ。

 そしてどんだけギャンブルにのめり込んできたんだよ。

 

「正直きららもギャンブルできなくてずっとキレそうなんだ⭐︎」

 

 その感じで? と思ったが、よくよく見ると手がちょっと震えていた。

 禁断症状らしい。

 しかもなんか目の焦点が合わないのか、瞳の中の煌めき⭐︎マークがあちらこちらを彷徨っている。

 なんなら★に染まっていってる気さえする。

 

「頭おかしくなりそう⭐︎」

「わたしもぉ……」

 

 人は、欲を抑えつけられるとむしろ発散する方へいきたくなるのだ。

 せめてオナニーしたいよぉ。

 けれど、社長に与えられたマンションは、間取りこそ2LDKだが壁がうっすい。

 

 声を我慢するのが苦手だし、なんなら積極的に淫語を放ちたい身にとっては死活問題だった。

 

「……無理無理無理★ 八重ちゃん、ギャンブルしよ★ ギャンブル★」

 

 お互い干からびた干物のようにテーブルに突っ伏していたら、ふときららちゃんがそんなことを言い始めた。

 

「ギャンブルぅ〜?」

 

 意外かと思うかもしれないが、この如月 八重、ギャンブルに手を染めたことなんて一度もない。

 常識的に考えて勝つか負けるかもわからない賭け事にのめり込むよりもっといい稼ぎ方があるだろと合理的に考えるトップアイドル八重ちゃんだった。

 

「命の重さを感じたいの★ ギャンブルで身を滅ぼすやり取りがしたくてたまらないの★」

 

 君、○喰いとかライア○ゲームとかカ○ジに出たりしてない?

 瞳の中の★の煌めきが右往左往しまくってる様子はなかなかホラーだった。

 

「ギャンブルならなんでもいいよ★ 決めていいから何か賭けたギャンブルしようよぉ★」

 

 命とか賭けるタイプのギャンブルになりそうな予感しかしないだろ。

 

「……そうだなぁ」

 

 いや、待て待て待て。

 逆に言えばコレはチャンスなのでは?

 ギャンブル欲で頭がおかしくなっているのなら、それを利用してえっちな展開に持っていけるのでは?

 

 そうすれば合法的にオナニーできるようになるのでは?

 きららちゃんがその気になれば、これは向こうから襲われたことにできるし、まぁ男根がないのは残念だが性欲を満たす一時の遊び程度にはなるな。

 

「いいよ、やろう!」

「やったぁ〜★」

 

 そうと決まればやることは一つである。

 ギャンブルで貞操を賭けて、コイツを負かす。

 そうすれば合法的にえっちな展開に持っていけるってワケだぜ!

 

「じゃあ、まずは無難にトランプからやろっか! 賭けるのは最初だし、お菓子とかで!」

「わあい! きらら、トランプもお菓子も大好き★」

 

 

 完敗だった。

 なんだこの女、強すぎるだろ。

 

「う〜ん★ 弱い★」

 

 お前が強すぎるんだよ。

 ポーカーから始めてブラックジャック、ババ抜き、七並べまでやったが結果は全敗だった。

 無情にも賭け金であったお菓子の山がきららちゃんの横に積み上げられている。

 

「やっぱり、命かそれに値するナニカを賭けないと人は必死になれないかなぁ★」

 

 発想がもうギャンブル依存症とかのレベルじゃないのよ。

 それで作品一本書ける人のセリフなのよ。

 

「……わかった。じゃあ、賭けるものを変えよ?」

 

 だが、俺も引くワケにはいかない。

 このままでは中途半端にお預けくらった上に無駄にボコボコにされたまま終わりになる。

 

「いいよ★ なに賭ける?★」

 

 だからこそ、ここは攻めるのだ。

 

「尊厳」

「えっ★」

 

 俺の一言にちょっと戸惑った様子のきららちゃん。

 

「命かそれに匹敵するやり取りがしたいんでしょ? なら、お互いの尊厳について賭けない?」

「…………いいね、八重ちゃん。思ってたよりずっとイイ★」

 

 ピリッ、と空気が引き締まったような気がした。

 どす黒く、この世の深淵を見てきたような、お前その雰囲気でアイドルは無理あるだろと思わないでもないが、今はそんなことどうだっていい。

 

 俺は、この女で、オナニーする。

 ただそれだけのために、尊厳を捨てる覚悟があるのだ。

 

「なにやる?★ なにやってもきららが有利だし、八重ちゃんが決めていいよ★」

「そっか……それなら」

 

 その言葉を待っていた。

 俺の連敗を見て、このままでは勝負にならないと感じたギャンブルジャンキーがゲーム内容を一任してくると予想していた。

 だからこそ、これは通るハズ。

 

「露出ゲーム」

「んぇ?★」

 

 さらに戸惑った様子のきららちゃんを見てほくそ笑む。

 これは……勝ったな!

 

「ルールは簡単、指定されたデパートで露出プレイをするだけ。……ただし、自分が可能な露出の範囲ギリギリでね」

 

 俺が出した露出のルールはこうだ。

 まず、近所の徒歩五分のデパートで買い物をしてくる。

 言葉にすればそれだけだが、そこに縛りを化している。

 それは、露出ゲームの名に相応しいものだ。

 

「二人で同時に露出しながら近所のデパートに行って、露出するの。そして、その場に応じて一回限り、より過激な事を遂行できた方が勝ち……どう?」

 

 くくく、嫌なら断ってもいいんだぜぇ。

 ギャンブル狂いと呼ばれていようとも、羞恥には勝てない生娘でしかなかったってことになるがなぁ!

 

「いいよ★」

「いいんだ……」

 

 即答だった。

 あれ、ちょっとくらい抵抗あるかなって思ってたんだけど。

 

「その代わり、負けたらどうする?★ 尊厳を差し出すっていってたけど、なにする?★」

「ヒェッ」

 

 目が据わっていた。

 完全に覚悟を決めた顔をするきららちゃんに思わず背筋が凍る。

 

「……お互いの奴隷になる、とか?」

「いいね★ きららが負けたら八重ちゃんの奴隷になるね★」

 

 怖いよぉ……わりと生涯を賭けるレベルの話がなし崩し的に決まっている恐怖を感じていた。

 性欲とギャンブル欲で頭がおかしくなった女二人の取引が合意された瞬間である。

 

「…………アイドルに二言はないね! じゃあ、わたしから始めるよ!」

 

 まぁそれはそれとして、だ。

 想定以上に乗り気だったきららちゃんにほくそ笑む。

 これで勝っても負けても、俺が損する事なんて一つもない。

 奴隷? バッチ来い。

 勝ったら勝ったで、エッチな命令権を駆使し俺の尊厳を破壊させる手伝いをさせればいい。

 

 勝ち確だった。

 笑いが止まらないぜ。

 

「わたしの露出は……コレだよッ!」

 

 そして。

 自分の部屋に戻って、乱雑に積み置かれた衣服の山からある一つの布を引っ張り出して着替えてリビングに戻る。

 俺の姿を見たきららちゃんは、絶句していた。

 

「正気?★」

「正気でこんな格好も、賭けもできない……そうでしょ?」

 

 そう、俺が身に付けていたものは一昔前前に流行った『童貞を殺すタイプのセーター』だった。

 

 しかも、ブラなんて生ぬるいものは当然身に付けていないからか、身体にピタッと張り付くようなラインの上から乳房の天辺がこれでもかと主張している。

 当然丈も短く、腕をちょっと上げたら自動的にスカートの裾も捲れ上がり、布面積の小さい黒いショーツが簡単に見えてしまう。

 

 これは高ポイントだろう!

 

「うーん★ じゃあ、きららも着替えてくるね★」

 

 そう言って数分後、自室から出てきたきららちゃんは……所謂地雷系と称される服装だった。

 薄いピンクの布地を使った、フリル付きのシャツに腹部をコルセットのように締め付け、そこから太ももギリギリの丈まで広がるように展開された黒のプリーツスカート。

 

 しかも、太ももにはガーターベルトのオマケ付き。

 うーむ、これはエロい。

 

 だが、一見普通の出立ちだが、俺の目は誤魔化されない。

 この女、俺と同じくノーブラである。目を凝らせば見える薄手のシャツの奥、乳頭が控えめに主張していた。

 

「結構恥ずかしいね、これ★」

 

 てへへ、とはにかむきららちゃんだが目の奥の澱みは深くなる一方だった。

 この女、ギャンブルで人一人くらい殺してそうな雰囲気をずっと醸し出してて怖い。

 

「見た目的には、ややわたしがリードかな? ……でも、最終的にどんな過激な事やるかで勝敗が決まるからお手並み拝見といこうかな」

 

 うなじから背中にかけて肌をガッツリ見せている俺の方が露出度は高いが、これはそれだけでは勝てない高度なゲームである。

 今からこの格好でデパートへ行き、どんな過激な事をやるかで雌雄を決するのだ。

 

「負けないよ〜★ 絶対、八重ちゃんを奴隷にするんだ〜★」

 

 ぐるぐるぐると目の中の★が回転し始めて本当に怖い。

 モノノケの一種に見えてきたな。

 奴隷になったら何されちゃうんだろ、と一抹の期待が出てきたが勝負は勝負。

 

 しかもエロ方面の勝負において、俺が負けるわけにはいかないのだ。

 

 悪いが、勝たせてもらうぜ。

 

 どんな手を使ってでもなぁ!

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