「ぜぇっ……はぁっ……も、もっ……無理っ……」
「無理じゃねぇ! 立てやオラァ!」
パァンッ! と竹刀の先端がダンススタジオの床を叩く音がこだまする。
「せめてお尻叩いてぇ……」
「マジで気持ち悪ぃなテメェ」
「いいか、よく見てろ! 足の運びが甘ぇんだよ!」
東堂社長が、その高級スーツの上着を脱ぎ捨て、ワイシャツの袖をまくり上げる。
そして、スタジオの鏡の前でステップを踏み始めた。
ダンッ、キュッ、ターン!
「…………は?」
俺は床に這いつくばったまま、目を丸くした。
すごい。完璧だ。
ヤクザの組長にしか見えない強面の巨漢が、最新のガールズポップの振り付けを、指先の所作まで美しく、かつ力強く踊っている。
キレッキレだ。無駄な動きが一切ない。
「な、なんで踊れるんですか……? 前職、プリキュアですか?」
「殺すぞ。昔、ダンス教室の『取り立て』に行ったついでに覚えただけだ」
才能の無駄遣いが過ぎるだろ。
借金のカタにダンススキル奪ってきたのか?
念能力かよ。
「ほら、休憩終わりだ! 立て! 『プラチナ★ポップス』のサビ、あと百回通すぞ!」
「ひゃ、百回ぃ!? 死んじゃう! 乳がちぎれて死んじゃいますぅ!」
俺は涙目で抗議するが、社長は容赦なく俺の二の腕を掴み、乱暴に引きずり起こした。
「知るか! その無駄にデカい脂肪の塊、揺らしてねぇで体幹で支えろ!
アイドルなんだろ! 笑顔だ笑顔!」
「ひぃっ、は、はいぃぃっ……♡(脂肪の塊って言われたっ♡ 暴力的に立たされたっ♡)」
音楽が再び流れ出す。
俺は悲鳴を上げながら、社長の怒号に合わせて身体を動かし始めた。
ドサッ、ボヨンッ!
「あんっ♡ く、苦しいっ……♡」
ジャンプするたびに、Hカップの暴力的な質量が、重力に従って俺の身体を振り回す。
薄いレッスン着(ドンキで買った白Tシャツ)の下で、ノーブラの胸が上下左右に暴れまわり、着地するたびにバチンッ! と肌を叩く音が響く。
「遅ぇ! ワンテンポ遅れてんだよ!」
バシィンッ!
「ああっ♡」
社長の竹刀が、俺の突き出したお尻を掠める。
叩かれた。お尻叩かれた。
小学生の折檻みたいな扱い。最高だ。
「もっと腰落とせ! 下半身が安定してねぇから乳に振り回されんだよ!」
社長が背後に回り込み、俺の腰をガシッと鷲掴みにした。
大きく、分厚く、熱い男の手。
それが、薄いスパッツ越しに俺の骨盤を万力のように締め付ける。
「こ、こうですかぁっ……♡ 社長の手、熱いぃっ……♡」
「喘いでんじゃねぇ気持ち悪い! 腹に力入れろ!」
ググッ、と指が食い込む。
ただのフォーム矯正だ。セクハラの意図なんて微塵もない。
だからこそ、興奮する。
俺のことを「女」として見ていない、「商品」を調整するような手つきが、俺のドM心に火をつける。
「はぁっ、はぁっ……♡
もっとっ、もっと厳しくしてくださいっ……♡
俺なんてっ、社長の言う通りに動くだけの操り人形ですからぁっ……♡」
汗でTシャツが透け、肌に張り付いている。
ノーブラの乳首の形も、汗ばんだ肌の色も丸見えだ。
そんな姿で、男に腰を掴まれ、罵倒されながら踊り続ける。
「チッ、この変態が……。
いいか、その調子だ。死ぬ気で腰振れ! 客を種付けするつもりで誘惑しろ!」
「はぁいっ♡ 種付けっ、種付けしますぅっ♡」
社長のスパルタ指導と罵倒をガソリンに、俺はトランス状態に入っていた。
限界を超えた肉体が、快楽物質と被虐の喜びで駆動する。
「ぜぇ……はぁ……っ……アイドルのレッスン、きっつ……」
「当たり前だろうが。アイドルナメんな」
そして数時間後。
床に水溜りを作って大の字に寝転ぶ俺の姿があった。
別にオナニーのしすぎで潮を噴いたとかお漏らしをしたとかではない。汗である。
これ全部、汗である。
「干からびちゃう……」
「水分補給忘れんな。脱水はマジで死ぬぞコラ」
ポイっと雑に水を投げ渡されて何とかキャッチ。
砂漠でオアシスを発見した旅人のようにゴクゴク飲んだら数秒でなくなった。
「…………初めて会った時は顔面だけの変態かと思ったが、俺のレッスンについてくるとは中々やるじゃねぇか」
「厳しい自覚はあったんやねぇ……」
たいていの子は社長の見た目とレッスンの苛烈さで逃げてくだろ。
「まぁな。最後まで生き残ったのはお前が初めてだな」
それはもうカリキュラムの方がおかしいから根本的な見直しを推奨するわ。
仮に俺がトップアイドルになって所属してくれる子が増えても秒で潰れる気がする。
「……まぁ、そん時はプロ雇ってやるよ。俺も所詮は素人だからな」
社長はそう言いながら、胸ポケットから煙草を取り出して火を点けた。
この人に禁煙の概念はないらしい。
「ふぅ……ご褒美をやる。何か食いたいものがあったら言え。焼肉か? 寿司でもいいぞ」
ご褒美とな。
意外や意外。社長、わりと人情味あふれるタイプらしい。
俺を認めてくれたような感じがして、ガバッと顔を上げる。
色々案が浮かんできたが、ここはやはり。
「おちんぽが欲しいです!」
「…………」
答えは沈黙♠︎
じゃないが。
心底呆れたような顔の社長だったが、すぐに獰猛な獣のような表情に移り変わった。
「……ハッ。テメェ、マジで頭のネジ飛んでやがんな」
俺の乞食のような懇願を聞いた社長は、呆れを通り越して獰猛な笑みを浮かべた。
獲物を見つけた肉食獣の目だ。
「焼肉より俺の竿をご所望か。……いいぜ、安上がりな女だ」
ジャリッ……。
社長がベルトのバックルを乱暴に外し、チャックを下ろす音がスタジオの静寂を引き裂く。
ボロンッ、と重たい音を立てて弾け出たのは、社長の見た目通り……いや、それ以上に凶悪で、血管の浮き出たどす黒い肉棒だった。
レッスン中、俺のTシャツ越しの乳や尻を見て興奮していたのか、それは既にガチガチに勃起し、先端から我慢汁を滲ませて脈動している。
「ひぃっ……♡ お、大きい……っ♡ 匂い、すごいっ……♡」
ムワッとした男臭さと、鼻を突く栗の花の匂い。
俺は犬のように鼻をひくつかせ、その圧倒的な暴力の結晶を見上げた。
「ほら、食いたいんだろ? だったら自分で……」
「いただきまぁ――」
俺が舌を出して顔を近づけようとした、その瞬間だった。
ガシィッ!!
「んぐっ!?」
社長の大きな手が、俺の頭蓋骨を砕かんばかりに鷲掴みにした。
アイアンクローのように指が頭皮に食い込み、強制的に上を向かされる。
「誰が優しく味見させてやるっつった? オラァ!」
ズドォッ!!
「おぐぅっ!!??」
問答無用。
社長は俺の頭をボールのように引き寄せると、その極太の凶器を、俺の喉の奥底まで一気に、根元まで叩き込んだ。
「ん、ぐっ、げぇっ……!! ぉ、ごふっ……!!」
呼吸が止まる。
喉ちんこを跳ね除け、食道の手前まで侵入してくる異物感。
これはセックスじゃない。処刑だ。
口内というデリケートな器官を、硬直した肉塊で蹂躙される暴力。
「ほらどうした! 欲しかったんだろ! 根元まで味わえや!」
ズポッ! ズドンッ! ズドンッ!
社長は俺の頭を固定したまま、自らの腰を激しく打ち付け始めた。
容赦なんて微塵もない。
俺が美少女だろうが、これから売り出すアイドルだろうが関係ない。
今の俺は、ただの「排泄処理用の穴」だ。
「おっ、おぇっ、んぐ、ぐぽぉっ……!!♡
(くるしっ、しぬっ……! 喉っ、裂けるぅっ……!!)」
唾液が溢れ出し、口の端からボタボタと床へ滴り落ちる。
鼻水が垂れ、涙で視界が歪み、白目を剥きそうになる。
だが、脳髄が焼き切れるほど気持ちいい!
ジュボッ! ヂュルルルッ! ングポッ!
スタジオに響くのは、卑猥きわまりない水音と、俺の苦悶の混じった嗚咽だけ。
(これだっ……これだよぉっ……!
俺の意思なんて関係ないっ、ただ社長の性欲を処理するだけの生きたオナホールっ……!
最高っ、最高のご褒美だぁっ……!!♡)
口いっぱいに広がる、塩辛い味と男の体臭。
亀頭が喉奥の粘膜をガリガリと擦り上げ、裏筋が舌を押しつぶす。
俺は必死に喉を開き、この暴力を受け入れようと、無意識に舌を絡ませ、頬をこけさせて吸い付いていた。
「おぅ、いい吸い付きじゃねぇか……!
苦しそうな顔して、中はヒクヒク締め付けてきやがる……とんだ名器だなオイッ!」
「んぐぅっ! ふごぉっ! じゅるるるるっ!!♡」
社長のピストンが加速する。
もはや息継ぎすら許されない。
頭を前後に激しく揺さぶられ、脳がシェイクされるような感覚。
俺の銀髪は汗と唾液で顔に張り付き、化粧っ気のない顔は朱に染まり、どう見てもアイドルではなく、路地裏で犯されている雌犬のそれだった。
「ッ、くぅ……! もう限界だ……!
出すぞ! 胃袋までぶち撒けてやるから一滴も溢すんじゃねぇぞコラァッ!!」
社長の腰が、限界まで弓なりに反る。
俺は悟った。来る。
社長の百連勤分のストレスと、俺のダンスを見て溜まった性欲の全てが。
ドプッ! ドピュッ! ズキュゥゥゥゥンッ!!
「ん―――ッ!!??」
喉の最奥、食道の入り口に、ライフル弾のような勢いで精液が叩き込まれた。
熱い。焼けるように熱い。
そして量が尋常ではない。
ドクドクと脈打ちながら放たれる白濁液が、俺の喉を埋め尽くし、胃の中へと流れ込んでいく。
「んぐッ! ごきゅっ……! ぐ、んくぅっ……!!♡」
俺はビクンビクンと身体を痙攣させながら、白目を剥いてその全てを飲み下した。
飲みきれない分が、鼻から、口の端から、泡となって溢れ出す。
ゴキュッ……ゴキュッ……。
長い、あまりにも長い射精が終わる。
社長が肉棒を引き抜くと、ポンッという間抜けな音がして、俺の口からはだらしなく白濁液と唾液が太い糸を引いて床まで繋がった。
「はぁ……はぁ……ッ」
社長が息を整えながら、俺を見下ろす。
俺は四つん這いのまま、精液まみれの顔で、虚ろな目を向けてへらりと笑った。
「げほっ、ごほっ……♡
ごちそう……さまでしたぁ……♡
社長の精子……濃厚で……おいしいですぅ……♡」
口元を拭おうともせず、床に垂れた雫すら舐めとりそうな勢いの俺。
社長はそんな俺を見て、フンと鼻を鳴らしながら、賢者タイム特有の冷めた目でズボンを上げ始めた。
「……たく、イカれたアイドル様だぜ。
ほら、さっさと顔拭け。帰るぞ」
バサッ、と頭に投げ渡されたタオル。
その乱雑な優しさと、腹の底に溜まった熱い種付けの感覚に、俺の心は完全に陥落していた。
(あぁ……一生ついていきます……ご主人様……♡)
俺はタオルに顔を埋め、こびりついた雄の匂いを胸いっぱいに吸い込みながら、恍惚の表情で床に突っ伏したのだった。