※この作品はR-18です。

懸賞金カンストRTA   作:アホホア

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バレット攻略

 こんにちは。前回は魚人島の人魚と魚人街を確保しました。もともと魚人街は見捨てられた土地だったので危険人物でないとさえ分かれば拾っても反対されないんですね。ゴア王国のグレイターミナルも同様の理由で手に入れるのは簡単です。

 今回は魚人関係で産業を作ってからビッグマムに報告に行きます。主人公は知性が高いので内政チートができてしまいます。それではマニュアル操作開始です。

 

 

――――――

 

 

「魚人空手……、2千枚瓦正拳!」

「ほう。こんな感じかな? はっ!」

「ぐっ。バカな……! 魚人空手の神髄をたった一回で……!」

 

 ニカは路上生活の子供を集めて組み手をしていた。組み手を通して力関係を分からせ、従えるためでもある。

 

「分かっただろう。お前達は弱い。そんな実力で海賊になっても死ぬだけだ」

「ちっ。だったらよ、弱いやつを狙えばいいだろう!」

「だからお前達はいつまでも負け犬なんだ」

「なんだと!」

 

 聞き分けの悪いガキ共。敵わないと分かっていても怒ったらすぐに突っかかってくる。軽くぶちのめす。

 

「その辺にしといてくれ。こいつらは温かみってもんを知らないんだ。こういう生き方しかできねえ」

「お前は、フィッシャー・タイガーだったか。ここの生活が長いのによくもまあお前みたいな性格に育ったもんだ」

「俺は地上で生活していた頃の記憶があるからな……」

「そうか。お前は見所があるな。俺がこの島を離れた時の町長に指名してやろう」

「俺が!? よしてくれよ。まだガキだぞ」

「そうは言っても俺と変わらんだろう?」

「そりゃあそうだが……」

「アニキ! タイガーのアニキが町長になんのか!」

「そりゃあいいや! 人間なんかには従いたくねえ!」

「こいつ人間か……? 羽が生えてるが」

 

 フィッシャー・タイガーを町長に指名することで、子供の不満を和らげる。大人達は不満に思うだろうが、タイガーは力も抜群に強い。危ない連中は事前にニカが殺しておいたので、何とかなるだろう。

 

「おい、クソガキ。貝を取ってきたぞ」

「こっちはマグロだ。金寄こせや」

「そうだな。まあこのくらいの価格だろう」

「なんだよ? これっぽっちか?」

「これじゃあ酒は変えても女は買えねえよ」

「買わんでいい」

「ちっ、やってらんねえな!」

 

 口の悪い魚人達。荒くれ者の中でもまだまともに働く気があった者には漁にいかせた。深海で取れた特殊な食材や宝石サンゴだ。人間の国でも高値で売れるだろう。

 

 特殊な食材、宝石サンゴと一緒に、娼婦候補の人魚と科学者候補の魚人を船に乗せる。科学者候補は比較的理性の働くやつが多い。人間の国で差別されてもおそらく問題は起こさないだろう。今はまだ工場もないので食材と宝石の販売役として働かせる。食材の調理は科学に似ているし、宝石の加工は機械加工の練習にもなる。無意味にはならないはずだ。

 パンクハザード、政府所有の実験場だが現在は特に稼働しておらず停留しているのも少数の海兵のみ。軽くボコって金品を奪い、次の島へ。ドレスローザ。情熱の国だけあって売春業も盛ん。人魚の娼婦に稼がせ、やってきた衛兵をボコり、退散。ホールケーキアイランドへ帰還する。

 

「マーマッマッマッマ! この船はもしかしてと思ったら、巨人がいるんじゃないかい! どんな手品を使ったんだい!?」

「へっ、皇子のロキとも仲間になる約束を結んできた。エルバフとの同盟も近いな」

「マーママママ! ハーッハッハハハ! こいつめこいつめ! ちゅっ、ちゅっ♡ 優秀な男とはお前のことを言うだねえ! かわいいやつだ!」

 

 リンリンの胸に顔をおしつけられ、ギュッと抱きしめられる。その状態で何度も何度もキッス。ルナ―リアの特性がなければ死んでいるだろう。特性があってもそこそこ痛かった。

 

「そんで、人魚がいるってことは魚人島も征服できたんだね?」

「魚人街だけ、だがな。まあ土地は人間はそれなりに」

「いいさいいさ! エルバフの王子が仲間になったんだ! おつりが来るさ!」

 

 リンリンは何度も頬ずりをした。

 

「さて、有能なあんたには褒美をあげないといけないねえ」

「能力の高い科学者を集めて動かせる土地と材料を用意してくれ。そっちは全然進んでないんだ」

「ハーハハハッ。真面目なやつだねえ。王になるとでも言やぁいいのに」

「王になどいつでもなれる。それこそ魚人街の王とかな」

「マーママママ! 言うじゃないか! いいよ! あんたに優先して金を回そう! 土地もここの城以外ならどこでもやるよ! 選びな!」

 

 ガルツバーグの近くの土地を指定する。

 

「いいのかい? そこはガルツバーグっていう戦争ばかりしてるろくでもない国が近くにあるよ」

「俺の部下の戦闘訓練にはもってこいだ。それに、科学の発展のためには犠牲にしても心が痛まない人間を使いたいからな」

「ハーハハハハハ! あんた本当に13かい!? ロックスと似てるかと思ったけど違うみたいだねえ!」

「ロックスの敗北を見て育った世代だ。それだけ厳しくもなる」

「ま、いいよ。好きに使いな」

 

 こうしてニカはガルツバーグの近くの国、ボイワロッケを手に入れた。

 ボイワロッケはガルツバーグと違い貴重な鉱石が多く取れる上に水も豊富で栄えている。が、豊かな分だけ国民全体がひ弱な日和見主義者なので、軍隊は他国の傭兵に頼っていた。ビッグマム海賊団は高額な傭兵として雇われつつ、一定の借領地を得ていた。

 

 リンリンにご褒美セックスと言われ3日3晩身体を交えてから、げっそりした顔でボイワロッケに向かう。途中、海軍に追いかけられるが、船の速度の違いであっと言う間に置き去りにした。今の時代ではエルバフの船と航海術は抜きん出ていた。

 ボイワロッケに到着する。すぐさま大勢の賞金稼ぎに囲まれた。ニカは4mを超える巨体だが、顔はまだ幼さを残している明らかな子供である。ビッグマムには勝てなくてもこいつになら、という感じで集まったようだ。

 当然のように全員蹴散らし、誰に雇われたかを吐かせる。海軍だ、世界政府だ、という声が多かったが、街の権力者に雇われたという人間もいた。お礼参りに行かなければならない。なお、襲ってきた傭兵は使えそうな者は仲間に勧誘し、使えなさそうな者は殺した。金さえあれば従うという者がほとんどだったが、一部はそのまま仲間になった。

 

 傭兵を雇った街の権力者へのお礼参りは速やかに行われた。衛兵をボコり、街の権力者に銃を突き付けて脅す。「俺じゃない! 知らない!」としらばっくれたが、間違いなく悪党。部屋に幼い少女がたくさんいた上、何人かは麻薬で廃人化していた。どうせろくでもない人間なので殺しておいた。まともな会話ができる少女達は解放し、廃人化した少女達は船に連れて行く。今のニカには廃人に真っ当な職業を与える余裕などない。彼女達は娼館行きだ。だが、麻薬で廃人化した人を科学の力で直すという実験の被検体にはなるだろう。

 

 ボイワロッケは裕福なだけあり、人魚の娼館は飛ぶように売れた。時折、人魚を盗もうとして傭兵を雇う権力者がいたが、ことごとく返り討ちにして雇い主を吐かせ、全財産を奪った上で奴隷にしていった。こいつらは金に汚いので商談は得意なのだ。魚人島を経由した貿易を成功させるために、物資の選定や宣伝を行う奴隷としてこき使う。

 娼館と分からせのコンボでニカの土地と財力は膨れ上がっていく。お金でボイワロッケの科学者を雇えるようになった。手始めに電伝虫の改良と特殊なバトルシップの生産を開始する。この時代には映像電伝虫が発達していないが、ニカは古文書を読んで電伝虫の無限の可能性に気づいている。小型で映像を発信する電伝虫が開発可能であることは知っていた。バトルシップも、ニカがゴッドバレーで読んだ古文書とエルバフで読んだ古文書を合わせれば制作可能だった。とは言え、技術的にまだまだ遠い。研究が成功するには時間が必要だろう。

 その間に、魚人島を経由する貿易の第一弾が開始。巨人の船なので物資をたらふく乗せられた。この貿易が成功すればさらなる富が得られるだろう。

 

 

――――――

 

 

 というわけで、娼館と暴力を利用して富を築くことに成功しました。

 貿易は魚人島側にお金がないので物資を運ぶだけで直接目に見える形でお金は増えません。本当は楽園側に出て商売できればいいんですけどね。シャボンディ諸島に出ると海兵も多いですし大将がすぐに飛んできます。軍子の件で神の騎士団も来るかもしれません。今のニカには彼等を相手にする実力はないので貿易の最終地点は魚人島です。

 まあ、それも最終的には問題にならなくなりますが。お金がないなら新しい貨幣を作ればいいのです。現実でもそれぞれの国にそれぞれの貨幣がありますよね。世界政府はお金をベリーで統一することにより経済を支配しています。逆に言えば、ベリー以外のお金が発生すれば政府の力は一気に弱まります。政府もそのことは知っていますから、ベリー以外の貨幣は全力で潰しに来ます。懸賞金を上げたいわけですから、当然自国の通貨を作りますよ。まあ、自国というか、経済圏ですが。

 

 ガルツバーグの英雄ことダグラスバレットですが、この時点ではまだ名前がありません。ダグラス将軍の兵士にもなっていません。ガルツバーグにいるやけに強いモブ兵士、よく見たらバレットだった、という感じになります。はち合わせるかどうかは運次第。と言っても、今のニカは儲けまくってますし、ガルツバーグの傭兵を殺しまくってますから、バレットが送り込まれるまで時間はかかりません。スキップしてたらそのうち引っ掛かるでしょう。

 

 現状できることはそれなりにやりました。軍子とリプリーへの愛が途切れないようにセックスすることだけ気を付けて、一気にスキップします。

 

 はい、1年が経過しました。知らぬ間に軍子とリプリーのお腹が大きくなっていました。妊娠したようです。まあ何回も何回も中出ししたのでそうなるでしょう。リンリンはまだ妊娠していません。他の男とも子づくりしまくっているせいでなかなか妊娠に空きができないんですね。というか常に妊娠はしていますが、ルナ―リアの特徴を持った子供が生まれないので、まだニカの子供は妊娠していなかったという感じです。

 

 バレットは……、いました。仲間になっているようです。が、バレットは皆から避けられているようです。どうやらバレットを仲間にする時の大規模な戦闘でニカの部下の半分近くが亡くなった様子。生きていても人体が欠損したりで恨まれているみたいです。ニカ、リプリー、軍子の3人だけがふつうに接しています。まあ軍子はふつうでも見下し口調ですけどね。この国にいたらバレットの心が死にそうなので、船に乗せて別の国を任せましょう。暇があったら適当に戦闘をしてお互いに経験値を積みます。

 

 ボイワロッケ内のなわばりも、バレットとの戦闘で大部分が崩壊しています。国王も戦闘の余波で死んでしまったみたいです。姫が女王となり大臣が暫定的に代表をやってますね。変な虫が寄り付く前に寝取りましょう。

 

 

――――――

 

 

「これはこれはニカ様、ご機嫌麗しゅう。しかし王女は忙しいのです、アポもなしに来られてはいかにニカ様と言えど……」

 

 王宮にやってきたニカ。大臣は表向き笑顔で接するが言葉の節々にニカに対する怒りがこもっている。

 

「やめなさい! 大臣!」

 

 だが、女王となったうら若き美女は違った。

 

「ニカ様、お待ちしておりました。今日はごゆっくりして行ってください」

 

 大臣といるよりニカといる方が楽しいようだ。年齢も近いしイケメンだしで気分がいいのだろう。

 

「女王よ、折り入ってお願いがある」

「まあ、なんでしょう? ニカ様のお願いならできるだけ叶えたいのですが」

「俺の子を産んでくれないか。お前と俺の子ならこの国を背負っていけるはずだ」

「まあ! なんとうれしい言葉でしょう!」

「お待ちなさい! 姫よ!」

「姫とは何だ! 女王に無礼だぞ、大臣!」

「私にとっては姫なのです!」

 

 

――――――

 

 

 というわけで、国から女王を寝取りました。

 ボイワロッケって覚えにくいので名前もニカニカ王国に変えましょう。ぽかぽか太陽のあったかなネーミングって感じでいいんじゃないですか。

 

 と、女王に子供は産ませますが、ニカは王族にはなりません。まだまだ魚人島、ホールケーキアイランド、エルバフ、と行き来しないといけませんので。王族の催しに出席する余裕はないのです。RTA的にもね。女王とのセックスシーンは当然スキップです。

 

 魚人街は、酷い事になっていました。フィッシャー・タイガーでは無理だったみたいです。まあ、ニカニカ王国は産業があって貴重な鉱物資源も取れますからね。産業が何もない魚人島が交易をすれば、出せる物は労働力しかありません。荒くれ者ばかりで知恵もないですから、肉体労働しかできません。が、忍耐力もない。結果、大勢が労働から逃げて海賊になっちゃったみたいですね。

 よく見ると、人魚がいないことで酒を買えなくなったことから、廃人は少なくなっています。ただの荒くれ者というより理性を持った盗賊になった感じでしょうか。まあどの道荒くれ者ですが。

 

 航路に海賊がたくさんいて、魚人島の輸出品にもうまみも少ないので、ニカニカ王国の商人は魚人島との交易をやめたがっています。少なくとも規模を小さくしてくれと。ですが、懸賞金カンストを考えると楽園側との大規模な交易は必須。魚人島には中継地としてそれなりに機能してくれないと困ります。

 

 あまり魚人街を甘やかしたくないですが、海賊となった魚人を傭兵として雇うことにしましょう。と言ってもさして強くないですし頭も悪いので大きなことはできません。シャボンディ諸島のヒューマンショップを襲わせて奴隷を解放しつつ、雇い主がニカであると宣伝させることにしましょう。こうすれば奴隷に恩を売りつつニカの懸賞金も上がって一石二鳥です。魚人の仕事の監視監督はバレットにやらせることにします。彼は戦争の日々に心を痛めています。奴隷解放で人々を助けて感謝される喜びを知ってもらいましょう。

 

 MADSはそろそろ結成されそうです。ベガパンクが本格的に政府に肩入れするようになると海軍が魚人島へも来れるようになってしまうでしょうから、魚人が楽に奴隷解放して逃げ切れるのも今だけですね。さて、MADSですが、女性大好きなのがジャッジ、シーザー、クイーンで3人もいます。娼館を育ててきたのはこいつらから技術を抜き出すためと言っても過言ではありません。娼婦自身が科学を理解できれば一番楽ですから、娼婦の中からも科学者を育ててみましょう。意外といるんですよ。歓楽街の女王ステューシーとか、小紫とか、賢い娼婦が。

 

 さて、設定しておけばマニュアル操作は必要ないので、またしばらくスキップします。

 

 はい、一年経ちました。バレットのヒューマンショップ襲撃は好調で、ニカの名声は高まっています。懸賞金も25億ベリーになってました。バレットの方も8億ベリーで大海賊並と言って差し支えありません。バレットは何度も大将と衝突したみたいですね。が、ゴッドバレーの件で負い目があることと、奴隷商売を見過ごせないことから、センゴクもガープもゼファーも本気を出していないようです。バレットはつまらない戦いだと言っています。それでも大将から何度も逃げ切っているので8億という金額が付けられたのでしょう。

 

 魚人島はかなり改善されていました。荒くれ者の大人がヒーロー活動を仕事とし、魚人島へ帰ってからもヒーロー活動を自慢するようになっていました。それを見た子供も希望を持ちますし、海賊行為を続ける魚人をヒーロー活動と称して魚人自身が刈り取ってくれています。この連鎖が起きて一気に盗みが減ったようです。根の部分というか思考力はちんぴらレベルなので、ヒーローパンチと言いつつ子供をいじめるみたいなことは起きているみたいですけどね。

 

 ニカニカ王国は海軍から執拗な嫌がらせの攻撃を受けているようです。名前がよくないのでしょうか。が、ゴッドバレーの件で負い目があるようで、滅ぶような攻撃は受けていません。大将3人が奴隷解放の件でニカと戦うことを嫌がっているのもあるでしょうね。大将がそうなら部下にもその思想は伝わります。一石二鳥どころか三鳥も四鳥もあったようです。

 

 ニカニカ王国からは海軍に対抗するためにガルツバーグの併合を要求されています。サクッとやりましょう。マニュアル操作も必要ありません。方針だけ決めてスキップで。はい、併合できました。2時間くらいかかったでしょうかね。

 

 また、カイドウから手下にしてやるという勧誘を受けたようです。キングとも引き合わされています。同じルナ―リアだから仲良くできるだろうとかなんとか。スキップ中なので返答は無視となっていました。マニュアル操作で手下は嫌だが同盟ならいいと返事を出しておきます。

 

 と、金獅子のシキからも手下になれと勧誘されていたみたいですね。こちらはリンリンがぶち切れて反故にしていました。リンリンはシキには対抗心があるようです。

 

 おっと、すごいのがありました。ニカはドラゴンから接触を受けたらしいです。こちらも手下は嫌だが同盟ならいいと返事を出しておきます。

 

 名前が売れてくると大物からの接触が増えるのです。楽しいですね。カイドウとドラゴンから返事が来るまでスキップします。

 と、先にドラゴンがニカニカ王国にやってきました。マニュアル操作します。

 

 

――――――

 

 

「アンアンッ、ニカ様♡ ニカ様ぁ♡」

「うん? なんだ?」

 

 中将クラス、いや、大将に匹敵するかもしれない覇気の気配。

 

「い、いくぅううううううううう♡」

 

 絶頂するニカニカ王国の女王、エミ1世。大量の中出し。いつもならギュッと抱きしめて眠ればいい。

 だが、今は油断ならない。夜空から強者がやってくる。

 フードを被った怪しげな男。月光を背にして顔はよく見えない。

 

「夜遅くに不躾な訪問ですまない。追われている身でな」

「お前はドラゴンだな? 前見た時より筋肉が大きくなっている。覇気も研ぎ澄まされた」

「成長という意味では君には敵わんよ」

 

 ドラゴンがフードを取って素顔を露わにする。若いが眉間に寄せられた皺は深い。

 

「同盟ならいいと言ってくれたが、君の目的が知りたい。世界政府の打倒か? 天竜人の打倒か?」

 

 真面目な問答がしたいようだ。

 

「天竜人もそうだが、世界政府も打倒したいと思っている」

「だが、世界政府にはまともな人間もいる。ただ倒すだけでは暴力の世界になってしまう。それでは天竜人と同じだ」

「待て。お前と俺とでは前提が違う」

「前提? 何が違うんだ?」

「俺は世界政府を倒す前に、新しい世界政府を作るつもりだ」

「倒す前に? モデルケースとして小さい政府で運営して試すということか?」

「違う。大きい世界政府だ。現状、加盟国と非加盟国は同数近くある。非加盟国と良識的な加盟国による巨大な世界政府を作る」

「なるほど。エルバフと同盟関係にあるならば可能かもしれないな」

「この星に大きな世界政府が2つあることが重要だ。人々に選ばせるんだ。どちらの政府で働きたいか。どちらの海軍で戦いたいかを。世界政府同士で正義をかけて競い合わせる。勝った方がより多くの人心を得る。そうすることで現世界政府のまともな人員を取り込む。後は、残った天竜人をひねりつぶすだけだ」

「……」

 

 ドラゴンは固まっていた。

 

「……驚くほど、理にかなっている」

 

 そしてつぶやいた。

 

「すまない。君のことを誤解していた。ここまで頭の切れる男だったとは」

「俺の副業は科学者だぞ。船も作れるし電伝虫の機械も作っている。舐めてもらっては困るな」

「いや、本当に済まない。君の哲学を試すようなことをしてしまった。試されるべきは俺だったというのに」

「いいってものよ。お前も新世界政府の重鎮になるべき男だ。これから仲間としてよろしく頼むよ」

「俺なんかでいいのか?」

「革命軍のボスをやっている男が弱気になるな。お前は俺よりもずっと指導者に向いているさ」

「そう言ってくれると助かる」

「とりあえず武器と人員はいくらか融通する。情報の伝達が重要なら電伝虫も欲しいか?」

「ああ。だが、政府は盗聴電伝虫を開発しているらしい。それができると現在の電伝虫による通信も安全ではなくなる」

「噂のMADSか。対策は考えている」

「ほう。どのような方法だ? 科学者としての意見をうかがいたい」

「簡単だ。MADSの内側の人間に直接仕組みを喋らせる。こちらには娼婦がいる」

「……すまん、聞かなかったことにしてくれ」

「おいおい、真面目ちゃんかよ」

 

 

――――――

 

 

 というわけで、ドラゴンも仲間になりました。一気に戦力アップです。そして、今回初めて他人に新世界政府について打ち明けました。何者でもない革命の指導者より既に新世界政府の王になっている人間が戦争をしかけてくる方が当然危険度は高いですからね。懸賞金カンストには必須です。ドラゴンにはああ言いましたが新世界の王には当然ニカがなりますよ。

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