緑深い御苑の中庭に設けられた豪奢な帳台。四方を香炉で囲まれた宴の中央に据えられた高座で、皇帝は静かに盃を傾けていた。
秋の冷気が肌を刺す日だったが、帝位にある男はいつものように薄衣一枚。吐く息も白く霞むはずなのに、彼が纏う威厳は陽炎のように熱を孕んでいる。
「――あれはあの時の『薬屋』か」
「玉葉妃より賜った石包みの『懐炉』……今朝方より女官達の間で流行しておりますな。考案者はあの者だと聞きました」
「ふむ」
李植は盃の縁を指先で叩きながら薄く笑う。盃に映るのは先刻の光景――。
毒味を終えた彼女が「苦味が強い」と皿を戻しかけ、次いで別の菓子を一切れ摘んだ途端に眉尻が跳ねた。唇の端が僅かに震え、瞳が細くなり――次の瞬間、ぞくりとするほど艶やかな表情が浮かんだのだ。毒を喰らい悦ぶなど尋常ではない。だが同時に、彼女の薬師としての観察眼が真に迫る何かを探る光を帯びているのも見て取れた。
(朕の可愛い弟が執心するだけはある……)
壬氏こと腹違いの弟・華瑞月(カズイゲツ)が彼女を手放さぬと聞いて以来、一度覗き見たかった娘。その彼女が宴席でさらなる才を示し、そして思わぬ艶を見せた――。
「弟の玩具かと思いきや……朕の方が欲しくなったようだ」
侍郎の喉が鳴る。帝の「欲しい」は常に絶対。命じれば翌朝には後宮のどの佳人も寝所に侍るだろう。だがこの少女は違う。皇弟が直々に引き立てた稀有な珠。下手に動けば瑞月との亀裂になる。侍郎は慎重に進言した。
「恐れながら……今は諸妃の祝宴にてございます。御前をお騒がせするのは如何なものかと」
「騒がせぬさ。丁重に招くだけだ」
杯を置き立ち上がった李植が袍を翻す。傍らの宦官が控えめに奏上した。「陛下、夜半に参内なさればよろしいかと」
「それで良い。人払いは徹底せよ。」
帝は振り返らず告げた。
己の欲望を満たす算段にすでに思考を巡らせながら。
――まずはどうやってあの娘の警戒を解く?
――玉葉妃の薬師としての功績を持ち出し、恩賞と称して呼び出すのが自然であろうか。
――否。もっと蜜のように甘く絡みつく糸を紡ぐべきだ。
宴の喧噪を背に長い廊下を歩む李植の口許には、帝特有の残忍にして優雅な笑みが浮かんでいた。
「瑞月よ……朕にこそ似合う花かどうか、確かめさせてもらおうではないか」
遠雷のような太鼓の音が響く。新たな夜が始まろうとしていた。
――三日後・戌初刻(午後七時)
「後宮北苑にて皇上のお召しがある。至急参るように」
夜番の宦官から唐突に渡された札に猫猫(マオマオ)は眉をひそめた。昨日までの仕事は後宮内の薬庫整理で、上級妃どころか帝に直接謁見する機会など万に一つもないはずだ。
(何かやらかした覚えはないが……まさか先日の園遊会で余計なことを言ったか?)
手首を掴まれ引きずられるように連れていかれた先は、正殿から離れた小さな書院。扉の前に立つ二人の近衛兵が彼女を見るや敬礼し、扉を開く。燭台の灯が揺らぐ室内。そこに立つのは――
「ほう。思ったより早い到着だな」
声と同時に振り向いた影。月白(つきしろ)の袍に薄い披風を掛けた四十路の男。年齢を思わせる深い皺があるものの鋭い眼光は帝王としての威圧を放つ。紛れもなく現帝・李植である。
跪こうとした猫猫を李植は制した。
「楽にせい。朕が呼んだ客を跪かせてどうする」
「畏れ多いことにて……」
猫猫は仕方なく膝を折り正座の形で止まった。
「先だっての園遊会、なかなか面白いものを見せてもらった」
帝が卓上の文箱を開ける。中には細工の施された紫檀の小箱――そして取り出したのは薬に使用する珍しい粉末と精製水。いずれも都では禁制品に近い高価なものばかりだ。
「これは?」
「恩賞だ。梨花(リファ)妃の病を治してもらった余からの
報酬と考えよ。朕の裁可を以てこれらの貿易再開を認めた。専属薬師として宮廷仕えをするのも一興であろう?」
要するにこうだ――「帝の直属になれ」と。
猫猫は内心舌打ちした。玉葉妃の侍女である今の立場を選んだのは後宮という檻の中で最も自由を得やすい環境だからだ。そこへ帝直轄となれば監視も束縛も倍加する。
(しかしこの材料があれば新薬も……!)
商人崩れの魂が疼く。帝はそれを見透かしたように続ける。
「当然拒む権利もある。だが朕は惜しいと思うぞ。貴女の才は朕の側でこそ輝く」
「過分なお言葉に存じます……ですが」
「構わぬ」
李植は腰を屈め猫猫と視線を合わせた。朱色の瞳孔に猫猫の困惑した表情が映る。
「朕は何事にも期限を設ける主義だ。今宵のこの場を過ぎたら考える時間は与えぬ。答えは?」
「……お受け致します」
か細い声。猫猫は悟った――帝にとって「臣下の自由意思」など紙屑同然なのだ。ならばせめて交渉すべき条件はあるはず。
「では二つ願います。第一に私がこれまで参内してきた任務の継続。第二に薬材購入費のご負担……最低限の範囲で結構ですので」
「欲がないな」
帝は破顔した。「よかろう。朕としても専属薬師に貧窮させる趣味はない」
朱筆で署名した公文を差し出す。これで契約成立だ。
「さて───」
李植が突然襟紐を解いた。鈍い銀鎖が胸元にちらりと見える。
「専属薬師となるならまず体調管理をしてもらわねばな」
「は?」
「夜は冷える。朕は血の巡りが悪い。灸を据えてくれぬか」
(今ここで?)
狼狽する猫猫をよそに李植は悠然と椅子に腰掛ける。宦官達は既に退出している。
「玉葉妃の侍女としては灸を添えてことがあると聞いたぞ。薬師の業は施術も含まれるのであろう?」
柔らかい声音に潜む圧力。猫猫は肩を竦めつつ艾炷(もぐさ)を取りに向かうしかない。
(やるしかないか……)
艾条の匂いが漂う小さな書院で、二人きりの時間がゆっくり動き出した。
夜更けの書院――。
外では篝火がパチパチと爆ぜ、内では艾の微煙が立ち昇っている。燭台一本だけを頼りに、猫猫は慣れた手つきで李植の肩に灸を据えていた。
「……痛くはないですか?」
「ちょうど良い」
低く穏やかな声が耳朶を撫でる。いつも遠くから見るだけだった皇族の肉体が眼前にある。筋肉の隆起、皮膚のきめ細かさ――妓楼育ちの猫猫でさえ、触れることに戸惑いを覚えるほど神聖に感じた。
(けど……所詮は同じ『人間』だ)
灸痕が赤く色づくのを確認し、火を払って退こうとした時――手首を掴まれた。
「待て。まだ終わっていない」
「施術は済みました」
「いいや。体の芯が凝っている。揉みほぐしてくれ」
李植は襟を軽く開き、露わになった胸板に猫猫の掌を導いた。皮膚越しに感じる脈動。獣のような低い鼓動が伝わってくる。
反射的に手を引っ込めようとしたら、逆に指を絡め取られた。甲骨格診断のような形で握られると逃げられない。
「怖気づくな。私はただ肩こりを解したいだけだ」
嘘だ――と思った。だが猫猫は敢えて黙り込む。抵抗すれば「皇帝に歯向かった」と見做される。
代わりに努めて事務的な声を作った。
「薬の影響を考えて按摩法を変えます。少し刺激が強いかもしれません」
「構わん」
許可が出た。ならこちらもやりたい放題だ。猫猫は薬師らしい手段に出た。胸椎の隙間に沿って指先を滑らせ、圧痛点を探すふりをして巧みに距離を取り始める。十分後には李植の身体から緊張が抜けた。
(さぁ……早く満足して解放しろ)
だが彼は猫猫の袖口に触れてきた。
「もう充分だと思った矢先に――惜しくなってきた」
猫猫が顔を上げた時には遅かった。次の瞬間、額を押し当てられるようにして壁際に追い詰められていた。
「朕は疲れている。慰めが必要だ」
唇が触れ合う寸前で停止したまま囁かれる。
「貴女のことは調べた。母方の出身は花街、その仕組みも熟知しているとな。であれば夜伽の作法くらい心得ているはずだろう?」
(……くそっ!)
心中毒づきながら猫猫は大きく息を吸った。確かに妓楼で生まれ育った以上、閨事は日常茶飯事――だが自分が当事者になるつもりは毛頭ない。まして相手は天上の人だ。
だが帝の両眼に宿る情念は冗談や気紛れでは片付かない濃さがあった。
「痛みは最小限に抑える」
「不要です。薬を使えばいいだけですから」
虚勢を張る猫猫に、李植は薄く笑う。
「残念だが朕は貴女の体質を知っておる。常人なら昏睡する量でも無効だとな」
(いつ嗅ぎつけた!?)
愕然とする彼女の頬を掌で包み込みながら帝は宣言した。
「毒への耐性を持つ貴女を堕とす方法はひとつ。純粋な技だけで屈服させることだ」
その宣言どおりに――それは始まった。
まず首筋を啄ばむような接吻。続いて鎖骨をなぞる爪の感触。僅かな刺激だが、意識させられることが重要だとばかりに時間をかけて弄られる。
猫猫は奥歯を噛み締めた。何も感じまいとすればするほど神経が尖る。それが狙いなのだと悟っても抗えない。
次第に衣服が緩められていく。帯紐が解かれ襦裙の裾が捲れる。裸ではない――けれど半裸で拘束されるのは羞恥と恐怖が交錯する未知の感覚だった。
「怖いか?」
「…………」
答える代わりに唾を飲み込んだ。すると李植の指が喉仏を優しく押さえる。
「朕は優しい。泣けばすぐ終わらせてやる」
(誰が泣くか)
挑むように睨みつけた猫猫に、李植は目を細めた。
「いい目だ。ならばもっと啼かせたくなる」
次の一手――。
脇腹から這い上がる掌。肋骨の数を確かめるように這いまわり、乳房の輪郭を掠めるところで止まる。核心に触れない焦燥感。呼吸が浅くなった瞬間に乳首へ指が落ちた。
「ッ……!」
思わず漏れた吐息。李植はそれを聞き逃さない。
「感じているのか?」
「生理現象です」
「否定は結構。認めねば永久に終わらぬぞ」
言い切るやいなや胸への愛撫は激しさを増す。一方で反対側は口腔で弄られる。温かな感触と鋭い吸引の落差に猫猫の意志が揺らぐ。
(馬鹿馬鹿しい……こんな遊びに屈するなんて……)
しかし体内で確かな熱が芽吹いているのも事実。腿を擦り合わせる衝動を堪えきれず脚が捩れた。その拍子に秘部へ帝の硬質な腿が当たってしまう。
ハッと我に返ったときには遅かった。李植は既に脚の間に割って入り閉じられない位置に陣取っている。
「よく濡れているな」
「触らないでください!」
「いいや触る」
宣告と共に布越しの谷間へ指が沈んだ。湿り気を確かめるように往復する動き。恥辱と同時に電流のような刺激が走り、猫猫は小さく呻いた。
「感じるのが早い。妓女らしい体だな」
「……違う……!」
「では証明せよ」
そう言うなり帯刀でも捌くような速さで下衣を奪われた。月下の如き裸体を晒されて全身が粟立つ。
「待っ――」
制止は届かない。代わりに差し込まれた中指が迷いなく最奥を目指す。
「狭い……だが柔らかい」
「や……めて……」
涙が滲む。情けなくて悔しくて。それでも身体は嘘をつかない。潤いは止め処なく溢れ続け指を迎え入れていく。
「安心せよ。今日は穿たん」
「?」
怪訝な猫猫に李植は微笑んだ。
「初めてはもっと盛大に祝おう。その方が記憶に残る」
指が引き抜かれ代わりに舌先が押し当てられた。驚愕する猫猫の股間に顔を埋め、くすぐるように舐めあげる。
「ヒッ……」
屈辱のあまり逃げようとする腰を捕らえられて固定される。吸い上げる音が書院に響く。あまりに淫猥な景色に眩暈がした。
やがて押し寄せる波――快感の頂に押し上げられる寸前で李植は舌を離した。
「あ……」
哀願にも似た喘ぎが零れる。あと一歩で昇り詰めるはずだったのに。身体は熱を失わず中途半端な疼きを残す。
李植は汗に濡れた猫猫の額に口付けしながら囁いた。
「焦らなくてもいい。これから毎晩続けていけば必ず極まる」
唇が耳殻をなぞり髪の中に鼻先を埋める。媚薬以上の色香漂う行為。理性は悲鳴を上げるのに本能が歓喜する矛盾。
(駄目だ……考えちゃ駄目だ……)
意識が霞む。もうどうすることもできない。唯一救いだったのは――李植が約束通り最後の一線だけは超えなかったことだ。
「今日のところはこれで終わりにしよう。疲れただろう?」
「……」
言葉を失った猫猫を布で包み込むと李植は甲斐甲斐しく乱れた衣服を整えた。まるで壊れ物を扱うように丁寧な指使い。
その手付きさえ甘い拷問のように感じる。
「明朝、また来い。灸よりもっと旨い薬湯を飲ませてやる」
「……承知しました」
消え入りそうな返答を聞くと帝は満足げに笑った。
「瑞月の姫君よ――次はもう逃げられんぞ?」
囁きを残し李植は帷子の向こうへ去っていく。後に残された猫猫は壁に凭れたまま膝を抱えた。
(わたし……何してるんだろう……)
自嘲と自己嫌悪。しかしそれ以上に身体の奥底で燻る炎が熱い。屈辱であるはずの行為に酔ってしまった部分がある。
(明日になればまた……)
思考がそこで途切れ暗闇の中で震えるばかりだった。
二日後――。
また夜になると猫猫は書院に呼び出されていた。前回とは打って変わって帝の雰囲気は落ち着いている。席に着くなり温かい酒器を勧められた。
「疲労回復と安眠に効く配合だ。飲め」
香りは甘く優しい。猫猫は逡巡しつつ口をつけた。酒精は微量だが胃が温まるのを感じる。
李植は隣に腰を下ろし肩を抱いた。いつもの荒々しさはない。むしろ恋人を慈しむような穏やかさだ。
「昨夜は無理をさせた。許せ」
謝辞に近い声音。猫猫は反射的に睨み返そうとしたが――彼の瞳に宿るのは支配欲ではなく単なる憂慮だということに気づく。
(騙されてる……?)
疑念は抱くものの、無碍に拒絶する気力も湧かない。結局彼女は黙って酒盞を重ねた。
やがて肩が触れ合い背中に回される腕の存在感が増す。けれど胸を突き刺すような羞恥は感じない。不思議な安心感すらある。
「……猫猫」
初めて名を呼ばれた。慈しみすら混じる音色に動揺が走る。次の瞬間唇が塞がれた。
抵抗しない。驚くほど自然な口づけ。粘膜の温度、絡まる舌の柔らかさが甘い酒と溶け合って思考を鈍らせる。
「今宵こそ――共に果てる道を選ぶか?」
問いかけは穏やかだが決断を求めている。
猫猫はまだ完全に堕ちてはいなく沈黙を守った。しかしそれでも帝は嬉しそうに微笑んだ。
口づけを繰り返しながら彼女の耳元へ囁く。
「まだ堕ちぬか……では続きを始めよう」
その言葉を皮切りに、以前とは比較にならない緻密な責めが繰り広げられる。
まず丁寧に肌を解きほぐす指。敏感な箇所を掠める度に微細な電流が走る。甘痒さと焦燥感が交互に襲い、身体が勝手に求める角度へずれていく。
胸への愛撫も前回より優しい。丹念に擦り上げ捏ね潰すかと思えば、キスだけであえなく放置される。飢餓状態へ追い込む巧みな緩急に、猫猫は声を殺せず喘いでしまった。
「あっ……くぅ……」
「気持ち良いか?」
答えられない。それならばと帝は秘処に指を滑らせた。最も欲しいところを抉られ猫猫は絶頂を迎えるタミング、帝はその手を止めた。
「っ!……」
猫猫はあたえてもらえるはずのものを前に置き去りにされたような感覚に襲われた。
李植は耳元で囁いた。
「欲しいか?」
「……っ」
まだ無言を貫く猫猫に帝は何度も同じ工程を繰り返す。焦らされ追い詰められ、かと思えば甘やかされて高められる。そして頂点目前で停止――。
繰り返すこと四度。猫猫の理性はついに限界を迎えた。
「お願いです……もう……」
涙目で懇願する彼女を李植は愉悦混じりに眺める。
「望みは?」
「イカせて……くだ……さい……」
屈服の言葉。李植の口角が釣り上がった。
「よい」
帝はそう言うとの秘部に手を伸ばした。激しく掻き混ぜるだけでなく膣壁を巧みに突き上げ、同時に花芽を押し潰す。待ちに望んだ刺激に猫猫は全身を弓なりにして絶叫した。
「やあぁああ!!」
視界が白く弾ける。噴き出す蜜が帝の手指を濡らす。放心状態の猫猫をベッドに横たえ、帝は自らの帯を解いた。
「盛大にイッたようだな。こんなにも快楽を与える世に捧げるものがあるのでわないか」
意味深な言葉が投げかけられる。猫猫は秘部はその意味を理解しているかのうようにひくついていた。それに促されるように猫猫は帝に純潔を捧げる宣言を行なった。
「私の純潔を差し上げます……どうか帝の寵愛を……」
自分の口から出る言葉に信じられない気持ちを抱きながら、猫猫はそれを受け入れた。
帝はゆっくりと猫猫に覆い被さり、自分の剛直を猫猫の秘部に押し当てた。挿入寸前で速度を緩め猫猫に耳打ちした。
「苦痛はない、世が最高の悦楽を与えてやろう」
その宣言とともに挿入がはじまる。初めての経験に猫猫は苦悶の表情を浮かべたが、それも一瞬で終わった。帝は激しいピストン運動を行い、猫猫を快楽の沼へ落としていった。
猫猫はすぐに自我を忘れたように嬌声を上げはじめた。
「やあああ!気持ちいい!帝様……もっとぉ!!」
「お願いです!イカせてください!!」
「ありがとうございます……!帝様のお陰で……私…幸せです……」
何度も帝に懇願する姿はまさに純潔をささげた忠犬そのものだった。最終的に大量の白濁液を膣内に放出されると、猫猫は恍惚とした表情で気を失った。
「これでお前は俺のものだ……」
そう言って帝は猫猫の頬に口づけた。こうして猫猫は完全に皇帝の所有物となったのであった。
終章 密会は続く
猫猫が完全に皇帝のものになり数日後、夜の書院にて帝の剛直をいとおしそうに咥える猫猫の姿があった。
「ぶじゅ……はぁ……帝様のおっきくておいしい……」
そんな猫猫を見下ろしながら帝はほくそ笑んだ。
「この娘は完璧に堕ちた……もう俺から離れることは出来ないだろう」
「あ……あ…帝様……お願いします……もっとしてください……」
猫猫は涙目で帝に懇願する。その瞳には最早理性など欠片もなく、ただ快楽だけを求めている様だった。
「仕方ない奴だ……」
そう言いながらも帝は猫猫の頭を押さえつけ、激しい抽送を開始する。
「んぶぅ!?んんー!!!」
口の中を蹂躙される感覚に猫猫は喜びの声をあげた。そして次の瞬間―――
「ごぼおおっ!!!」
大量の精液が口の中に流れ込んでくる。それを飲み込もうとするもあまりの量の多さに全てを飲み干すことはできず口から溢れてしまった。
「全部飲めと言っておるだろう?」
帝は容赦なく猫猫の顔に射精していく。その光景に興奮したのか、さらに硬度を増したペニスを猫猫の顔に押し付けてくる。
「んぷっ!?」
猫猫は必死になってそれをしゃぶり始めた。喉の奥まで使って奉仕をするその姿はまさに性奴隷そのものであった。
帝は満足げに笑うと、猫猫の顔面からペニスを引き抜いた。そして今度は仰向けに寝転ぶと猫猫の顔の上に跨りペニスを押し付けた。
「あ……帝様……」
猫猫は幸せそうな表情を浮かべると、舌を出して帝のモノを舐め始めた。亀頭から竿にかけて丁寧に舐め上げていき、玉袋にもキスをする。そして再び口に含むと激しく頭を上下させた。
「ふふ……よしよし」
帝は優しく猫猫の頭を撫でる。その度に猫猫はビクビクと身体を震わせていた。
(もう戻れない……)
その猫猫の姿をみて帝はほくそ笑むと、完全に堕ちていることを宣言させる。
「猫猫、おまえは世にすべてを捧げるか?」
「はい……私は帝様のものです……生涯あなたにお仕えいたします……」
そう誓う猫猫を見て、帝は満足そうに頷いた。
「よい、ならば褒美をやろう、どこに何がほしい?」
「私のこのいやらしく火照ったおまんこに帝様の素晴らしい剛直を突き刺して頂きたいです!」
「ははは!なんと貪欲な女だ!わかった俺の精をその胎に注いでやろう」
そう言って帝は猫猫を仰向けに寝かせると、正常位で挿入した。膣内はすでに愛液で濡れており、簡単に奥まで入っていくことができた。
「あああ!!きたぁ!!すごいぃいい!!」
挿入されただけで軽く達してしまったようで、膣内がキュウっと締まった。帝はそんなことはお構いなしといった感じでピストン運動を開始する。
「ああんっ♡すごいいいぃ♡♡気持ちいいのぉおおおっ♡♡♡」
帝の剛直によって膣内を抉られるたびに、猫猫は快楽の声を上げた。その様子を見ながら帝はどんどんスピードを上げていく。
パンッ!パァン!!バチュンッ!!グチャッグチョッ!!
結合部からは卑猥な水音が響き渡る。そしてついにその時が来た。
ドピュッドピューーッ!!ビューーーーッ!!!
熱い奔流が子宮口に叩きつけられる感覚に、猫猫は絶頂を迎えた。子宮の中を灼熱の液体で満たされていく感覚に酔いしれながら、猫猫は恍惚とした表情を浮かべていた。
そしてこれかの日々に期待を膨らませるのであった。