薄暗い森の奥深くに佇む、静まり返った一軒の小屋。その静寂を打ち破るように、頑丈な木製の扉が激しく叩かれた。
小屋の中で静かに寛いでいた深澄巴は、赤く細い竜の瞳を鋭く細め、入り口へと視線を向ける。
その傍らには、彼女の忠実な密偵であるライム=ラテが警戒の色を露わにして控えていた。
桃色の華やかな着物に身を包み、深緑の袴と先の裂けた赤い襟巻きを纏った巴は、腰に差した二本の刀にそっと手を添える。
扉を開けると、そこに立っていたのは異質な三人組であった。
銀髪のボブヘアに気品を漂わせた皇女リリ=フロント=グリトニア、ドラゴンサマナーの少女モーラ、そしてその中心に立つのは、金の縁取りが施された臙脂色のロングコートを羽織った青年――グリトニア帝国の勇者、岩橋智樹であった。
智樹の目的は明白であった。ライムが携える規格外の威力を秘めた武具、そして何よりも、目の前に佇む絶世の和風美女――巴そのものであった。
水色の長い髪を高い位置でポニーテールに結び、背が高くメリハリのある肢体を誇る巴の姿を目にした瞬間、智樹の瞳に不躾な欲望の火が灯る。
「おい、その武器を俺に渡せ。…それに、あんたみたいな極上の女がこんな泥臭い奴の側にいる必要はない。俺の物になれよ」
智樹は自信に満ちた笑みを浮かべ、右目が紫、左目が青のオッドアイをギラリと光らせた。
自身に与えられた絶対の権能――相手の理性を奪い、自らへ無条件の服従と欲望を抱かせる『魅了の魔眼』を発動させたのだ。
空間を歪めるほどの魅了の波動が、まっすぐに巴へと押し寄せる。
しかし、上位竜『蜃』として長き時を生きてきた巴にとって、その程度の術は蚊の刺したほどの影響すらもたらさなかった。
「ふん…不躾な眼光を向けるでないわ、愚か者が。一体何を企んでおるのかと思えば、くだらん小細工など儂に通じると思ったか?」
巴は心底呆れたように鼻で笑うと、圧倒的な魔圧を解放した。空間全体が押し潰されるような強烈な圧迫感が智樹たちを襲う。
「なっ…あああぁぁっ……」
魅了を完全に弾き返された智樹は、その反動と巴の放つ絶大な威圧の前に膝を折り、顔面を蒼白に染めた。
刀を奪うことすら叶わず、己の力量不足と圧倒的な敗北感を突きつけられた智樹は、リリたちに引きずられるようにして無惨に撤退するほかなかったのである。
◇◇◇◇
◇◇◇◇
グリトニア帝国の豪華絢爛な自室。だが、その一室には暗く湿り切った絶望の空気が充満していた。
智樹は臙脂色のコートを脱ぎ捨て、薄暗い部屋の隅で布団に丸まり、膝を抱えて自暴自棄になっていた。
保護欲を誘う元中学生の面影を残した顔は浅黒く陰り、オッドアイの瞳からは覇気が完全に失われている。
「うぅ…俺の魅了が効かないなんて…あの女、俺を馬鹿にしやがって…! 俺は勇者なんだぞ…なんであんな化け物に…くそっ、俺なんてどうせ…っ」
ブツブツと惨めな自虐と怨嗟の言葉を吐き出す智樹。自尊心をズタズタに引き裂かれた彼は、激しい屈辱と自己否定の渦の中で引きこもり続けていた。
その不甲斐ない姿を、はるか上空の神域から見下ろす存在があった。この世界の『女神』である。床に届くほどの美しい金髪の三つ編みを揺らし、豊満で艶やかな身体を白いロングドレスに包んだ女神は、眉をひそめて苛立ちを露わにしていた。
「いい加減にしなさい、この役立たず!」
凛とした高飛車な声が響き渡ると同時に、智樹の視界が黄金の光に包まれた。
次の瞬間、智樹は自室から引きずり出され、神聖な黄金の魔力が満ちあふれる神域の床に転がされていた。目を白黒させる智樹の頭上から、女神の冷ややかな視線が突き刺さる。
「私の選んだ勇者が、たかだか上位竜一匹に打ちのめされて引きこもるなんて…見苦しいにも程がありますわ。このまま捨て置くのも勿論嫌ですけれど、今の貴方では私の駒として何の役にも立ちません」
女神の内面にある強い侮蔑と高圧的な態度が、鋭い言葉となって放たれる。神の威光に圧倒された智樹は、床に伏したまま震える声でつぶやいた。
「だって…俺の魅了が効かなかったんだ…! あの竜の女は俺を人間扱いすらしてくれなかった…俺じゃ無理なんだよ…!」
自暴自棄になって泣き言を繰り返す智樹を見下ろし、女神はふっと妖しい笑みを浮かべた。ただ言葉で叱責するだけでは、この浅はかで弱気な男の心は折れたままだと察したからである。女神は黄金のドレスの裾を揺らしながら、ゆっくりと智樹の背後へと歩み寄った。
「…まったく、手のかかる男ね。智樹、耳を貸しなさい」
フサァ…と、甘く熟した花のような吐息が智樹の首筋から耳元へと吹きかけられた。
「っ…!? 女神…様…?」
智樹が息を呑んだ瞬間、背中にズシリとした強烈な柔らかさと温もりが押し付けられた。
ムギュッ――。
女神の胸元から覗く巨大で豊かな二つの乳房が、智樹の背中に惜しげもなく押し潰される。
衣服越しであってもはっきりと伝わってくる柔らかく温かい感触、そして神ならではの芳醇な体香に、智樹の身体がゾクゾクと激しく震え上がった。
さらに女神は、細く滑らかな腕を智樹の腰まわりへと優しく巻き付け、後ろから包み込むように身体を密着させる。背中全体を覆い尽くす圧巻の爆乳の質量と、耳元で囁かれる甘い吐息に、智樹の脳髄は一瞬で白く痺れ上がった。
「私の胸の感触はどうかしら…? ゾクゾクしてきたでしょう?」
女神は智樹の耳朶を吐息で濡らしながら、嘲笑を含んだ可憐な声で囁き続ける。
「いい? 権能を少し分けてあげますわ。貴方のその生意気な『魅了の魔眼』を、もっと強く、抗えぬものへと引き上げてあげる。…もしあの巴という女を屈服させられたなら…この私を好きにしていいわよ?」
「っ…!! 女神様を…抱ける…っ!?」
智樹の瞳が大きく見開かれ、心臓がドクンと激しく打ち跳ねた。背中に押し付けられた極上の肉体の感触が、智樹の中に眠っていたドス黒い欲望と支配欲を猛烈に刺激する。
だが、女神は智樹の顎にそっと指をかけ、己の金色の瞳で見つめ返しながら、釘を刺すように付け加えた。
「ただし…言っておきますけれど、この私が優位で、私を楽しませてくれるというなら、だけどね? それに、いくら魔眼を強化したところで、あの竜の精神は並大抵のものではないわ。すぐに落ちると思ったら大間違いよ。今回の強化であなたの体液にも魅了の力があるわ。だから体液を混ぜるなり、時間をかけてじわじわと侵食させるなり、知恵を絞って追い詰めなさい」
そう言い放つと、女神は智樹のオッドアイの瞳へ向けて手をかざした。黄金の魔力が激しく渦巻き、智樹の目元へと流れ込んでいく。
ドクンッ! ドクドクッ!
目奥を焼くような強烈な熱気とともに、智樹の身体の中で魅了の権能が爆発的に跳ね上がった。右目の紫、左目の青の輝きが極彩色に増幅され、直視する者を無条件で狂わせる魅惑の力を宿していく。
背中に押し付けられる女神の爆乳の柔らかさ、耳元をく碎く神の吐息、そして「神をこの手で抱くことができる」という究極の報酬――。
屈辱に濡れていた智樹の心は、劇的な変貌を遂げた。引きこもっていた弱気な面影は消え去り、顔つきは傲慢で身勝手な支配者のそれへと書き換えられていく。
「っ…! 強化された魅了があれば…! あの生意気で高飛車な竜女も、俺の体液とちんぽでドロドロに溶かして俺の玩具にしてやる…! そして最後には、女神様…あんたのその極上の身体も、俺の好き放題にしてやるぞ…!」
ギラギラとしたドス黒い野望と全能感を瞳に宿し、智樹は凶悪な笑みを浮かべた。その浅はかな野望を冷ややかに見つめつつも、自分の世界を都合よく回すための忠実な駒として復活したことに満足した女神は、妖しく微笑みながら智樹を下界へと送り返すのであった。
(…なんて単純な人間。でも…こういう馬鹿ほど操りやすいわ…せいぜい私の世界のために役に立ってもらわないと…)
女神は玉座に戻りながら、唇の端を吊り上げて妖しく嗤った。
ーーーー
ーー
女神の神域から地上へと帰還した岩橋智樹は、足早にグリトニア帝国城の一角にある執務室へと向かった。
扉を開けると、そこには書類の山を前にペンを走らせる第二皇女、リリ=フロント=グリトニアの姿があった。藤色の詰襟ロングドレスに黒いコルセット風の帯を締め、首元まで切りそろえられた銀髪のボブヘアを揺らす。両耳の上には青緑の翼を模した髪飾りが揺れ、知的で怜悧な美貌を際立たせていた。
智樹が部屋に入ってきたのを見て、リリは書類から顔を上げ、わずかに安堵したような表情を浮かべた。
「智樹様、ようやくお部屋から出てこられたのですね。ご気分はいかがでしょうか」
(やれやれ、たかだか女に袖にされたくらいで何日も引きこもって……本当に手のかかる屑ですわ。ですが、私の復讐を果たすための駒としては、この男に壊れてもらっては困ります。ひとまず立ち直ってくれたようで安心いたしましたわ)
「ああ、リリ。心配かけたな。……もう大丈夫だ。それより、魔族への対策を詰めるんだろ?」
智樹は尊大に顎をしゃくり、リリの執務机の向かいにある豪奢なソファに腰を下ろした。
そのオッドアイ――右目が紫、左目が青の双眸は、神域へ行く前とは比べ物にならないほど異様な妖光を放っていた。
女神によって極限まで増幅された『魅了の魔眼』の波動が無自覚に部屋中に充満していく。
リリはわずかに眉を寄せた。
「ええ、そうですわ。ステラ砦での損害もさることながら、北方の前線において魔族軍の動きが活発化しております。我が帝国軍の第一軍および第三軍の防衛網を再編成し、兵糧の輸送路を再確保する必要がありますわ」
(……? な、何かしら、この感覚……。智樹様が部屋に入ってきた瞬間から、やけに空気が重苦しいような……胸の奥がざわついて落ち着きませんわ)
「ふん、前線の兵隊どもをいくら動かしたところで、決定打にはならないだろ。魔族を叩き潰すための、もっと確実な兵器はどうなってるんだ?」
「現在、智樹様から伺った知識をもとに、帝国魔導工廠にて開発を進めている魔力爆弾の量産体制を整えておりますわ。これを大型ゴーレムに搭載して魔族の拠点へ投下すれば、甚大な打撃を与えられるはずです。まずは西部の前線基地へ試作品を配備し、実戦投入を試みます」
(っ……頭が……思考がぼやける……? 皇族に伝わる精神防護の護符も、魅了耐性の加護も完全に機能しているはずですのに……なぜ、智樹様のお声を聞くだけで、こんなにも鼓動が早くなるのですの……?)
「魔力爆弾か、いいじゃねえか。それと、俺が前線に出る時の護衛部隊も再編してくれ。帝国最強の騎士どもを揃えろよ。俺が一番目立って、魔族どもを皆殺しにしてやるからさ」
智樹はソファに背を預け、ニヤリと傲慢な笑みを浮かべた。その輝く双眸がリリの紫の瞳を正面から真っ直ぐに射抜く。
「……ええ、承知いたしましたわ。ロイヤルガードから精鋭を選抜し、智樹様の直属遊撃隊として編成いたしましょう。これで……次の魔族迎撃作戦の大枠は決定、ですわね……っ」
(おかしい……本当におかしいですわ……! 智樹様がこんなにも尊大で、身勝手な発言をしているというのに……なぜ私は、彼を不快に思わないのです……? それどころか、あのお姿が……あんなにも逞しく、雄々しく見えてしまうなんて……っ! 耐性を貫通しているの……!? こんなにも早く、限界が来るなんてあり得ませんわ……っ!)
リリの白い首筋がじわりと赤く染まり、呼吸がわずかに荒くなっていた。
抗いがたい服従の感情と、全身を甘く痺れさせるような熱が体内を駆け巡る。智樹の瞳から放たれる圧倒的な魅了の魔力が、リリが誇る幾重もの精神防御を力づくで粉砕し、脳の芯まで侵食していた。
もっと近くに行きたい。智樹様に触れてほしい。
触れ合いたい――そんな理屈に合わない欲求が、胸の奥から泉のように湧き上がってくる。
リリは書類をまとめようとする手が小刻みに震えているのを誤魔化すように、胸元に手を当てて立ち上がった。
「智樹様……魔族への対抗策もまとまりましたし……その、智樹様も連日のことで、お疲れではありませんこと? よろしければ……智樹様のお部屋に伺って、お茶でも召し上がりながら、少しお休みになりませんか……?」
(私……何を言っていますの……!? 執務の途中で男の私室にお茶をしに行くだなんて、私としたことが……! でも、止められない……身体が疼いて、智樹様の側にいなくては息すら苦しくて……っ)
智樹は目を細め、上気した顔で自分を見つめるリリの様子に気付いた。
以前までのリリは、表面上は恭順を示しつつもどこか一線を引いた冷徹さがあった。だが今の彼女は、熱い吐息を漏らし、縋るような潤んだ瞳で自分を見つめている。
「リリ、今日はいつもより、積極的だねっ、今のリリの方が俺は好きだよ」
「あ……ありがとうございます、智樹様……っ///」
(智樹様に褒められた……? たったそれだけのことですのに、なぜこんなにも胸が満たされて……身体の奥がじんわりと濡れてしまうのですの……っ)
智樹はリリの手を引いて執務室を後にし、自身の豪華な私室へと連れ込んだ。扉が閉まり、二人きりの密室となった瞬間、智樹の支配欲が一気に膨れ上がる。
「リリ、お茶なんて後回しだ。……ずっとあんたを抱きたかったんだよ」
「えっ……? あ、智樹様……きゃっ!?」
(え……? 抱くって……まさか、男女の交わりを……!? そ、そんな、いくらなんでも唐突すぎますわ……っ!)
智樹は強引にリリの細い肩を抱き寄せると、そのまま天蓋付きの広いベッドの上へと押し倒した。
柔らかなシーツの上に押し付けられたリリの銀髪が乱れ、藤色のドレスが微かに捲れ上がる。
智樹はリリの上に覆いかぶさり、彼女の着ている詰襟ロングドレスの黒いコルセット風の帯へと手をかけた。
「智樹様、お、お待ちになって……っ、心の準備が……あぁっ!」
(ダメ……止めなくては……私は帝国を守るための皇女、こんなところで男の玩具にされるわけには……っ! なのに、智樹様の逞しい腕に押さえつけられているだけで、全身の力が抜けてしまいますの……!)
智樹はリリの制止に耳を貸さず、手荒にコルセット帯を解き、ドレスの前を胸元から大きく肌蹴させた。
白い肌と、薄紅色のレースに包まれた豊かな乳房が露わになる。智樹の手が服の上から、そして素肌へと伸び、柔らかな双丘を鷲掴みにして揉みしだいた。
「んんっ……! あぁっ、智樹様の手、熱いですぅ……っ!」
(あぁ……っ、胸を揉まれるのが、こんなにも気持ちいいなんて……っ! 頭の中がぐしゃぐしゃになって……嫌悪しなければならないはずなのに、智樹様に触れられている箇所から甘い痺れが広がっていく……っ)
「ははっ、すげえ身体してるな。リリ、あんた最高だよ」
智樹はリリの頭に手を伸ばし、優しくその銀髪を撫でた。
その瞬間、リリの全身を強烈な多幸感が貫いた。
「あ……あぁ……っ、智樹様……頭、撫でてくださって……っ」
(幸せ……っ!? なぜ私、この男に頭を撫でられただけで、こんなにも泣きそうになるほど幸福感を感じていますの……!? 違う、これは魅了の毒……私は騙されている……っ!)
抗おうとするリリの思考を断ち切るように、智樹の顔が近づき、リリの赤い唇を塞いだ。
んむっ、じゅるっ……!
激しく舌がねじ込まれ、リリの口腔内を蹂躙する。
智樹の舌がリリの舌と絡み合い、濃厚な唾液がリリの口内へと流し込まれていく。
女神の強化魅了をたっぷりと含んだ智樹の体液が、舌を通じてリリの粘膜から直接吸収されていく。
「んくっ……んちゅ……じゅぷ、れるぅ……っ、んぐっ……!」
(んんんーっ!? 舌が、智樹様の舌が奥まで入ってきて……っ! 苦しいはずなのに、智樹様の唾液が喉を通るたびに、頭の芯がトロトロに溶かされていく……っ! 美味しい……智樹様の体液が、甘くて堪らない……っ!)
ディープキスを続けながら、智樹の手はリリのドレスの裾をたくし上げ、下着の布地を無理やりずらした。
現れたのは、まだ誰の手も受け入れたことのない清らかな秘蜜の花園であった。
智樹の指先が、すでに蜜で濡れそぼっている秘部へと躊躇なく沈み込む。
ヌチャッ……じゅぷっ。
「ひゃうんっ!? そ、そこは……だめぇっ、指が入って……っ!」
(いやぁっ……! 私の大事な場所を、指でかき回されて……っ! ぐちゃぐちゃって、恥ずかしい音を立てて……っ、私、どうしてこんなに濡れてしまっているの……!?)
智樹は指を抜き差ししながら、顔をリリの股間へと埋め、敏感に尖った突起に舌を這わせた。
ジュルリ、クチュクチュッと水音が響く。
「あぁぁっ! 舐め……舐めないでくださいましぃっ! 智樹様、あぁっ、んんぅっ!」
(嘘でしょう、口で直接そこを吸われるなんて……っ! 頭がおかしくなっちゃう……っ! 背筋がゾクゾクして、腰が勝手に跳ねてしまう……っ!)
智樹の舌技と指の責め苦に、リリの秘部は止めどなく愛液を溢れさせ、シーツを濃いシミで汚していく。
智樹は上着を脱ぎ捨てて下着を下ろし、脈打つ凶暴な剛直を露出させた。
平均よりも一回り大きく、青年の熱気と強化魅了のオーラを纏った男根が、リリの濡れそぼる秘裂の入り口へとあてがわれる。
亀頭が裂け目を押し広げようとしたその時、リリは初めて直面する異物の巨大さに身を震わせ、智樹の胸板にすがりついた。
「智樹様……あの……私、殿方と交わるのは……これが初めてなのです……っ。ですから……どうか、優しくしてくださいまし……っ」
(私……何を口走っていますの!? まるで純潔を捧げる乙女のような台詞を……! なぜこんなに恥じらい、この男に情けを乞うて……っ。でも、本当に智樹様のものが大きくて……怖くて、だけど……早く入れてほしいと思ってしまう……っ!♡)
智樹は満足げに口元を歪めた。
「初めてなのか。嬉しいよ、リリ。優しくしてやるから……俺を受け入れろ」
智樹は正面からリリの細い両脚を大きく開かせ、自らの体重を預けるようにして腰を押し込んだ。
ドチュッ……ズブリ、ズズゥッ……!
「あぁぁぁぁっ……痛いっ、智樹様、み、満ちて……引き裂かれそう……っ!」
(入って……入ってきましたわ……っ! 智樹様の熱い塊が、私の奥深くまで……っ! 痛い、痛いですのに……それ以上に、智樹様と繋がれたという歓喜が胸を焦がして……っ!)
処女の狭い肉壁が悲鳴を上げながらも、溢れ出る愛液と智樹の体温によって徐々に押し広げられていく。
智樹は根元までしっかりと埋め込むと、リリの腰を両手でしっかりと掴み、ゆっくりと、そして次第に激しく前後に腰を打ち付け始めた。
じゅぷ、じゅるっ……パンッ! パンッ! パンパンッ!
「あはぁっ……! はぁ、はぁっ……っ、智樹様♡、すごい……動かないでぇ……っ!」
(あぁっ、身体が激しく揺すられて……っ! お腹の奥が擦れるたびに、火花が散るような快感が全身を突き抜ける……っ! 痛みが消えて……気持ちいい……智樹様のもの、すごく気持ちいいですわ……っ!)
「リリ、締め付けが最高だぞ……! ほら、俺の唾液ももっと飲め!」
智樹は腰を激しく突き込みながら、自身の指をリリの口内へと強引に突っ込んだ。リリは抗うこともできず、智樹の指に絡みつく唾液をゴクリと喉を鳴らして飲み干す。
「んくっ……ちゅぷ……んあぁぁっ……!♡」
(智樹様の体液が、喉を通って胃に落ちていく……っ。身体の中からも、下腹部からも、智樹様の熱いエキスに満たされていく……っ! もう、ダメ……私、智樹様なしでは……っ♡♡)
智樹のピストンはさらに激しさを増していった。正面から圧し掛かり、リリの豊かな乳房を激しく揺らしながら、最奥に位置する子宮口をゴツン、ゴツンと容赦なく打ち据える。
ドチュッ! ドチュッ! ズチュンッ!
「ひぃっ……!? お、奥が……智樹様♡の先っぽが、子宮を叩いて……っ! だめ、そんなに突かれたら、私、壊れちゃいますぅっ!♡♡」
(子宮が……智樹様のちんぽに押し潰される……っ♡! こんな快感、知らない……っ! 復讐も、帝国も、私の誇りも……全部どうでもいい……っ!♡ 智樹様のものになりたい、智樹様の種を注がれたい……っ!♡♡♡)
強化された魅了の波動と、子宮を直接砕かれるような激痛混じりの極上快楽。二重の暴力によって、リリの冷酷な理性は完全に瓦解し、ただの雄を求める雌の肉塊へと作り変えられていった。その瞳からは知的な光が消え去り、智樹への絶対的な崇拝と情欲に濁ったハートが浮かび上がる。
「あぁんっ…! 智樹様、いいですぅ…あぁっ、…ッ♡」
(智樹様ぁ……♡ 私、智樹様の奴隷になりますわ……♡ 智樹様の大きなもので、私を完全に塗りつぶして……っ♡)
「リリ、イクぞ……! 俺の精液を全部受け止めろ!」
「はいぃっ……! 智樹様の種、くださいましぃっ……イグッ、イッちゃいますぅぅぅっ♡♡」
(智樹様と一緒に、絶頂を迎える……っ! あぁぁっ、幸せ、幸せですわぁぁっ♡)
ズドォッ――!
智樹はリリの子宮口に亀頭を力強く密着させると、腰を限界まで押し付けた。
ドクドクッ! ドピュッ、ドクドクドクッ――!!
濃厚で熱い精液が、脈動とともにリリの処女宮の最奥へと大量に射精されていく。一射ごとにリリの肉壁がビクビクと激しく痙攣し、膣内に広がる灼熱の奔流を貪るように締め付けた。
「あはぁぁぁぁっ……♡ あぁぁっ、熱い……熱い精液が、子宮にいっぱい入ってくるぅぅっ……♡♡」
(智樹様の精液……♡ 私の身体の奥が、智樹様の子供を孕むための白濁で満たされていく……♡ 私は智樹様のものですわ……すべて、智樹様のもの……♡)
リリは甘い嬌声を上げ、白目を剥きながら激しい大絶頂に達した。手足をガクガクと震わせ、智樹の背中に腕を回して固く抱きしめる。かつて智樹を「屑」と見下していた誇り高き皇女は、完全な服従を刻み込まれた肉奴隷へと堕ちきったのであった。
◇
情事が終わり、荒い息が収まったベッドの上。
リリは藤色のドレスを肌蹴させたまま、上気した肌に智樹の精液と汗を塗れさせ、うっとりとした雌の瞳で智樹を見上げていた。
かつて抱いていた母の復讐や女神への憎悪といった大事な感情は、頭の靄の彼方へと消え去り、思い出すことすらできない。
今の彼女の脳内は、智樹への絶対的な崇拝と快楽で満たし尽くされていた。
智樹は全裸のまま煙草に火をつけるような傲慢な仕草で、リリの銀髪を乱雑に撫で回した。
「リリ、よく締まるいい身体だったぜ。……これで、これ以上に俺の味方をしてくるかいリリ?」
「はい……智樹様♡ 私は智樹様の忠実な牝犬ですわ……何なりとお申し付けくださいまし♡」
(智樹様のお役に立てるなら、この命すら惜しくありませんわ……♡ 智樹様の望むことなら、どんなことでも叶えて差し上げます……♡)
智樹は凶悪な笑みを浮かべ、オッドアイを細めた。
「俺の魅了は女神様に強化されてな。体液を飲ませていけば、あの巴って竜女でも徐々に魅了が効いてくるんだよ。計画を立てろ、リリ。あの巴って竜女を、俺の体液でじわじわ溶かして俺のちんぽ無しじゃ生きていけない体にさせる作戦をな!」
リリは智樹の胸元に頬をすり寄せ、陶酔した笑みを浮かべながら滑らかに舌を動かした。
「ふふ……巴、ですわね♡ あのような傲慢な竜など、智樹様の足元にも及びませんわ。……智樹様、良い作戦がございます♡ 我が帝国城へクズノハ商会を招き、連日の商談と会食の場を設けますの。そこで私が、智樹様の体液……精液や汗から抽出した特製の魅了成分を、極上のワインや料理に微量ずつ混ぜて巴に給仕いたしますわ♡」
(智樹様の素晴らしい精液を、あの女の身体に少しずつ仕込んでいくのです……♡ そうすれば、いかに強靭な上位竜とて、内側から智樹様の快楽の毒に侵され、私のように智樹様を求める雌犬へと成り下がるはず……♡)
「へえ、食事に混ぜるのか。毒味魔法はどうするんだ?」
「智樹様の魅了成分は毒ではございませんもの、通常の感知魔法などすり抜けますわ♡ 巴の警戒を解きながら、数日かけて体内に魅了を蓄積させていくのです……そして十分に身体が馴染んだところで、智樹様が直接そのお身体を可愛がって差し上げれば……完璧ですわ♡」
(智樹様に褒めていただきたい……♡ 巴を智樹様の玩具として差し出し、智樹様だけのハーレムを築くお手伝いをすることが、私の至上の喜びですわ……♡)
「最高だな、リリ! お前は本当に優秀な女だよ」
智樹はリリの顎をクイと持ち上げ、再びその唇に自らの唾液を塗りたくるようにキスをした。
「んっ…れろっ…は、はぃ♡…ありがとうございますぅ…智樹さまぁ♡…リリ頑張ってあの女を落としますからぁ♡」
リリは恍惚の吐息を漏らし、智樹の男根にすがりつきながら、巴を陥れるための淫らな罠の構築へと着手するのであった。
ーーーー
ーー
学園都市ロッツガルドを未曾有の災厄が襲った変異体事件。深澄真とクズノハ商会が果たした決定的な介入は、事態の収拾に大きく貢献したものの、その人知を超えた圧倒的な武力と影響力は、周辺の大国に強烈な衝撃と警戒感を植え付ける結果となっていた。
事件後の混乱がようやく落ち着きを見せ始めた頃、真はリミア王国やグリトニア帝国といった列強諸国の有力者や高官たちからの呼び出しを受け、社交辞令としての挨拶回りを余儀なくされていた。
「はぁ……こういう貴族や権力者相手の付き合いって、本当に気疲れするよ……」
真は内心で重いため息を漏らしていた。とりわけグリトニア帝国に対しては、以前荒野の一軒の小屋で勇者・岩橋智樹が仕掛けてきた身勝手な振る舞いや不躾な眼光の記憶が生々しく残っており、良い印象など微塵も抱いていなかった。
帝国からの接触など、適当に差し障りのない言葉を並べて早く切り抜けよう――そう心に決めていた真の前に、一人の淑女が静かに歩み寄ってきた。
銀髪の端正なボブヘアを揺らし、両耳の上には青緑の翼を模した美しい髪飾り。胸元に白いバラの紋章が刻まれた藤色の詰襟ロングドレスに身を包んだ、グリトニア帝国第二皇女リリ=フロント=グリトニアであった。
「クズノハ商会代表、深澄真様。このたびのロッツガルドにおける多大なるご助力、帝室を代表して心より感謝申し上げますわ」
リリは優雅に膝を折り、非の打ちどころのない完璧なカーテシーを披露した。その紫の瞳には怜悧で気品ある光が宿り、他国の皇女としての威厳に満ちているように見えた。
(……この人がグリトニアの第二皇女か。見た目は聡明で落ち着いていそうだけど、油断は禁物だな。勇者の智樹を陰で支えている黒幕みたいな噂もあるし、適当に礼を言って立ち去ろう)
真は警戒心を悟られぬよう、努めて平穏な愛想笑いを浮かべた。
しかし、その眼前で微笑むリリの脳内は、真が想像もつかないほど淫らで狂気的な忠誠心に塗りつぶされていた。
(ふふ……目の前にいるのがあのライドウ…いえ、智樹様が女神から聞いた名前は深澄真……そして、あの忌々しい巴の主人ですわね。表向きはこうして礼儀正しく接しておりますけれど……私の心も身体も、すべては最愛の智樹様のもの♡ 智樹様が巴を自らの肉便器として屈服させ、世界を手中に収めるための舞台を、この私が完璧にお膳立てして差し上げますわ♡)
リリは胸の奥で智樹への甘い情欲を滾らせながらも、その感情を氷のように冷徹な淑女の仮面の裏に隠し、滑らかな舌先で真へと語りかけた。
「ライドウ様、単刀直入に申し上げます。我がグリトニア帝国は、クズノハ商会との間で排他的かつ極めて友好的な通商条約を結びたいと考えておりますの。帝国北方でしか採掘できない希少な魔導鉱石、そして帝国独自の魔導技術によって精製された特産品の独占的な供給権……これらは、貴商会にとっても決して悪いお話ではないはずですわ」
「え……帝国の特産品や魔導鉱石の独占供給権、ですか……?」
真は意表を突かれたように目を丸くした。帝国がクズノハ商会を危険視して圧力をかけてくるものと身構えていた真にとって、リリが提示してきた条件はあまりにも破格で、商人としての合理性に満ちたものだった。
「ええ。我が国としても、クズノハ商会のような規格外の力を持つ方々とは無用な摩擦を避け、真摯な協力関係を築きたいのです。……つきましては、ぜひ近いうちに帝都の帝国城までご足労いただき、正式な商談の場を設けさせていただけないでしょうか? 我が国の至宝を揃えた晩餐会にて、ライドウ様をお迎えしたく存じますわ」
リリの言葉遣いは極めて丁寧で、論理的であり、つけ入る隙がまるで見当たらない。帝国と関わりたくないという真の心理的な障壁を、商人としての実利と洗練された話術によって見事に切り崩してみせたのだ。
(うーん……帝国には近づきたくないけれど、商会としては願ってもない大きな商機だし、ここで無下に断れば逆に帝国との関係が拗れて面倒なことになるかもしれないな……)
真は思案の末、小さく頷いた。
「わかりました。それでは後日、正式に帝国城へ伺わせていただきます」
「ありがとうございますわ、真様。帝室一同、心よりお待ち申し上げております」
リリは深く一礼し、優雅に背を向けた。その伏せられた瞳に、獲物を罠に誘い込んだ蛇のような暗く淫らな悦びが宿っていることに、真が気付く由はなかった。
◇
数日後、グリトニア帝国の帝都。天を突くようにそびえ立つ白亜の巨大要塞――帝国城の一角に、クズノハ商会の一行が到着していた。
同行しているのは、水色の長い髪を高く結い上げ、桃色の着物に深緑の袴、先の裂けた赤い襟巻きを纏った美女――真の第一の従者、深澄巴であった。
真は迎賓館の客室に入ると、周囲に防音の結界を軽く張った上で、隣に立つ巴を真剣な面持ちで見上げた。
「巴、帝国の相手は一筋縄ではいかない。皇女のリリは驚くほど頭が切れるし、帝国の貴族たちも何を企んでいるか分からない。商談の詰めの部分は、君の洞察力に任せるよ」
(僕の交渉力じゃ、帝国の海千山千の官僚たちに言いくるめられるかもしれない。でも、人の心や記憶を見通す力があり、何百年も生きてきた巴なら、どんな裏の企みも見抜いてくれるはずだ。信頼できる巴に任せるのが一番確実だ)
真の言葉を受け、巴は細く赤い竜の瞳を誇らしげに細め、胸を張って豪快に微笑んだ。
「引き受けたぞ、若。儂の目を誤魔化せるものなどおらぬ、安心されよ」
(若が儂を頼りにしてくださっておる……! 第一の従者として、これほど誇らしいことはないわ。帝国の狐どもがどのような浅知恵を巡らせてこようと、上位竜たるこの深澄巴の眼力をもってすれば赤子の手をひねるようなもの。若に恥をかかせることなど断じて許さぬ。完璧な条件を引き出し、若を安心させて差し上げねばな)
こうして、真が最低限の公式行事と顔合わせを終えて学園とツィーゲの業務のために一足先に戻る一方、詳細な契約条項のすり合わせと社交の場には、全幅の信頼を置かれた巴がクズノハ商会代表代行として臨むこととなったのである。
◇
真が帝都を離れたその日の夜。
帝国城の最深部にある豪奢な晩餐室の準備室にて、リリと智樹は二人きりで密やかに言葉を交わしていた。
智樹は臙脂色のロングコートを羽織り、右目が紫、左目が青の妖異なオッドアイをギラギラと輝かせながら、テーブルの上に置かれた硝子瓶を見つめていた。その瓶の中には、淡く白濁した液体が満たされている。
「リリ、準備は万全なんだろうな? あの巴って女、勘が鋭い化け物だぞ。ちょっとでも怪しまれたら、首を刎ねられるかもしれないんだからな」
智樹は尊大に振る舞いながらも、かつて小屋で巴の圧倒的な魔圧に屈服させられた恐怖を思い出し、わずかに声を震わせた。
そんな智樹に対し、リリはうっとりとした熱い眼差しを向け、自らの豊かな胸元を智樹の腕にすり寄せた。
「ご安心くださいまし、智樹様♡ この硝子瓶の中身は、智樹様から頂戴した尊い体液……濃厚な精液と汗から、帝国の極秘魔導工廠にて抽出・精製した特製の魅了成分でございますわ♡ 神域の権能を帯びた智樹様の体液は、毒ではなく極上の滋養強壮エキスとして作用いたします。いかに上位竜の鋭敏な感覚や毒味結界とて、これを害毒と感知することは絶対に不可能ですわ♡」
リリは智樹の逞しい指先に自らの唇を寄せ、ちゅっと愛おしそうに音を立てて吸い付いた。
「今夜から数日間にわたり、連日開かれる商談の会食にて、帝室秘蔵の最高級ワインと極上の料理にこの成分を微量ずつ仕込んで巴に給仕いたします。……智樹様の体液が、あの上位竜の胃腑を通り、血潮に溶け込み、細胞の隅々へと染み渡っていくのですわ♡ 巴の強靭な精神防御も、身体の内側からじわじわと智樹様の甘い毒に侵されれば、ひとたまりもございません……♡」
智樹はリリの豊満な腰を引き寄せ、下卑た歓喜の笑みを浮かべた。
「へへっ、さすがは俺のリリだ! あの生意気な爆乳女の腹の中に、俺の体液を毎日流し込んでやるわけか……! 想像しただけで下半身が熱くなってくるぜ。よし、完璧にやれよ、リリ!」
「はい、すべては智樹様のために……♡」
リリは恍惚とした笑みを浮かべ、硝子瓶を手に取ると、巴が待つ豪奢な晩餐の間へと歩みを進めた。
◇
シャンデリアが眩い光を投げかける晩餐室。
中央の長いテーブルには、帝国の粋を集めた豪華絢爛な料理が所狭しと並べられていた。上座には桃色の着物を端正に着こなした巴が腰掛け、その周囲には数名の給仕と、ホスト役を務めるリリが優雅に控えていた。
「巴様、本日の商談もお疲れ様でございました。契約の大部分において合意に達することができ、帝室としても大変喜ばしく思っておりますわ。今宵はどうぞ、帝国の味覚を心ゆくまでお楽しみくださいませ」
リリは淑やかな笑みを湛えながら、自ら銀のデキャンタを手に取り、巴のグラスへと深紅の液体を注ぎ入れた。
トクトクトク……と心地よい音を立ててグラスに満ちていくのは、帝国の名名たるブドウ園で百年以上熟成されたという至高の古酒であった。そしてその芳醇な液体の中には、智樹の体液から抽出された無色無臭の魅了成分が、完璧に溶け込んでいた。
巴は鋭い赤い瞳をわずかに細め、卓上の料理と注がれたワインへと視線を走らせた。
(ふむ……帝国の皇女自らの給仕か。殊勝な態度ではあるが、相手は腹黒いヒューマンの国家元首の娘。若の留守を狙って毒の一服でも盛るなど、時代劇の悪代官ならやりかねぬ手口よな)
巴は内心で鼻先を鳴らし、無言のまま極小の魔力波を放った。上位竜『蜃』としての絶対的な感覚器官と、高度な毒味の看破魔法が、ワイングラスと料理の分子構造を瞬時に走査する。
しかし――返ってきた反応は、完全なる『無害』であった。
それどころか、ワインからは凝縮された極上の果実香と、生命力を活性化させるような豊かな精気の波動しか感じ取れなかった。女神の神聖な加護を宿した智樹の体液成分は、毒物感知の概念そのものをやすやすとすり抜けていたのだ。
(む……毒の反応は微塵もないな。それどころか、なんとも芳しく、生命力に満ちた見事な美酒ではないか……。ふん、取り越し苦労であったか。若の心配性がいささか儂にも移ってしまったようじゃな)
巴は自嘲気味に口元を緩めると、警戒を解いてワイングラスを指先で持ち上げた。
すらりとした白い喉仏が、妖艶に揺れる。
ゴクッ……ゴクッ……。
巴はグラスに満ちていた深紅のワインを、惜しげもなく一息に喉へと流し込んだ。
「……ふむ! これは美味いな。重厚な渋みの中に、舌の上でとろけるような甘美な芳香がある。帝国の酒もなかなか捨てたものではないわ」
巴は満足げに息を吐き、杯を置いた。
その瞬間――。
とくっとく……と、巴の心臓がわずかに力強い拍動を刻んだ。
(ん……? なんじゃ……? 酒が回るのが、いささか早いような……?)
胃の腑に落ちたワインから、智樹の精液と汗の抽出エキスが急速に吸収され、巴の血液へと溶け出していく。
じわぁ……。
熱い波のような感覚が、巴の腹の底からゆっくりと立ち上り、背骨を伝って全身の神経へと染み渡っていく。
普段の巴であれば、酒に含まれるアルコールなど上位竜の代謝機能によって瞬時に分解され、酔いを感じることなどあり得なかった。
しかし、この熱は酒の酔いではなかった。女神の権能によって強化された智樹の魅了の波動が、巴の強靭な細胞の一つひとつに直接結びつき、内側から甘い熱を放射し始めていたのだ。
ふわっ……と、頭の芯が微かに軽くなるような、得体の知れない浮遊感。
下腹部の奥深く――子宮のあたりに、ぽっと小さな火が灯ったような、じわりとした温もりが広がる。
(おや……身体が、妙にポカポカとしてくるな……。まるで極上の温泉に浸かっているかのような、心地よいぬくもりじゃ……。ふむ、活力に富んだ良い葡萄を使っておる証拠か)
巴はその甘い熱っぽさを、単なる高級酒の滋養によるものだと解釈し、何ら疑うことなく料理にも箸を伸ばした。
リリが勧める極上の肉料理、智樹の体液エキスが丹念に煮込まれた特製ソースが絡む逸品を、巴は次々とその口へと運んでいく。
その光景を横目で静かに見つめるリリの口元に、冷酷で淫らな笑みが浮かんだ。
(ふふ……召し上がってくださっていますわ♡ あんなにも美味しそうに、智樹様の濃厚な体液を飲み干して……♡ いかに強大な上位竜とて、毎日これを体内に取り込み続ければ、智樹様の匂いと熱に脳の髄まで侵されていく……♡ 智樹様、作戦は順調でございますわ……♡)
会食は連日にわたって続けられた。
二日目、三日目、四日目――。
商談の進捗とともに、巴は毎晩のようにリリから振る舞われる体液入りの美酒と美食を胃袋へと流し込んでいった。
日を追うごとに、巴の身体の奥深くに蓄積されていく智樹の体液成分。
巴自身はまったく自覚していなかったが、その変化は確実に彼女の肉体と精神を蝕み始めていた。
夜、自室のベッドに横たわると、なぜか下腹部がじくじくと甘く疼き、秘裂の合わせ目から透明な蜜が微かに滲み出してしまう。
着物の襟元を緩め、熱い吐息を漏らしながら胸元をはだけさせると、豊満な爆乳の先端がツンと敏感に尖り、衣服と擦れるだけでビクッと背筋に甘美な悪寒が走るのだ。
(な、なんじゃというのだ……最近の儂は、妙に身体が火照りやすくなっておる……。若のお顔を思い浮かべるだけで、胸の奥が熱く疼いて……下腹がキュンと締め付けられるような……っ。……いかんいかん、若に対する不敬な妄想など、上位竜としてあるまじきことじゃ……)
巴は自らの身体の異変を、真への恋慕の情が高ぶっているせいだと必死に言い聞かせ、精神を鎮めようとしていた。
しかし、その強固な理性の土台は、すでに智樹の魅了によって内側からボロボロに崩されかけていたのである。
◇
そして、会食が始まって五日目の夜。
商談の主要な議案がすべてまとまり、祝勝会と称してリリの私的なサロンで催された密室の晩餐の場。
十分に体液を摂取し、血液の隅々まで魅了の種が潜行した巴の前に、部屋の重厚な扉が開かれた。
姿を現したのは、金の縁取りのある臙脂色のコートを身にまとった勇者――岩橋智樹であった。
銀髪の毛先を揺らし、右目が紫、左目が青の妖艶なオッドアイを宿した青年が、静かに巴の座るテーブルの前へと歩み寄ってくる。
(来たぞ……! リリの報告通り、あの女の顔はほんのり赤らんで、瞳が潤んでやがる。俺の体液が完全に回っている証拠だ……! ここで完璧に下手を演じ、油断を誘ってやる……!)
智樹は巴の前で足を止めると、尊大な態度の欠片も見せず、深々と腰を折って頭を下げた。
「巴さん……前回の無礼を心から謝りたいんだ。俺は未熟だった。やり直させてほしい」
殊勝な、消え入りそうなほど素直で真摯な謝罪の言葉。
保護欲をそそる青年の顔立ちに、反省と後悔の色を色濃く浮かべたその姿は、かつて小屋で見せた傲慢な暴君の面影を完全に消し去っていた。
(……な、何じゃ……? 岩橋智樹……?)
本来の巴であれば、この男が視界に入った瞬間に激しい嫌悪と怒りを露わにしていたはずであった。
『どの面下げて儂の前に現れたか、身の程知らずの小僧が! 若の視界に入らぬうちに、その首を刎ね落としてくれるわ!』と、刀の柄に手をかけ、冷酷な魔圧で床に平伏させて叩き出していたはずなのだ。
しかし――。
巴の脳髄を、ふわぁ……とした甘い痺れが駆け抜けた。
ドクン、ドクンと胸が高鳴り、なぜか智樹の姿を見ても、あの時に感じた強い嫌悪感が綺麗さっぱり消え去っていることに巴自身が気付いていなかった。
血中に溶け込んだ智樹の体液エキスが、智樹本人の声と姿を認識した瞬間、巴の思考中枢に激しい共鳴を引き起こしていたのだ。
巴の瞳に映る智樹の姿は、憎むべき敵ではなく、「己の過ちを認めて反省している、いじらしく素直な年下の少年」として優しく歪められていく。
(……あれ? 儂は、なぜこの男に苛立ちを覚えぬのだ……? いつもなら、視界に入ることすら唾棄すべき屑小僧であったはずなのに……。だが……こうして頭を下げて謝罪してくる姿を見ていると……なんだか、素直で可愛らしいところもあるではないか……)
下腹部の奥が、キュンと甘く疼いた。身体全体が心地よい熱気で包まれ、智樹から漂ってくる男の体臭――毎晩ワインを通じて飲み込んできたエキスの匂いに、巴の本能が無条件の親愛と安心感を覚えていた。
巴は小さく咳払いをし、赤い瞳を伏せながら、大度な笑みを浮かべて頷いた。
「……ふむ。反省しているのなら良い。儂も大度を見せるとしようではないか」
巴の口からこぼれ出たのは、自らでも信じられないほど寛大で柔らかな許しの言葉であった。
その瞬間、頭を下げていた智樹の口元が、巴からは見えない角度でニヤリと凶悪に歪んだ。
(かかった……! 完全に引っかかったぞ! あの傲慢な上位竜が、俺の謝罪をこんなにあっさり受け入れやがった……! リリの言った通りだ、俺の体液でこの女の頭はもうトロトロに溶け始めてるんだ! くくっ、この前は俺をゴミのように見下してくれたが……もうすぐだ、もうすぐ俺のちんぽで啼かせて、俺の精液を乞うメスにしてやるからな……!)
智樹は顔を上げると、安堵したような屈託のない笑顔を作ってみせた。
「ありがとう、巴さん……! 許してくれて本当に嬉しいよ。これからは、クズノハ商会と帝国の架け橋として、巴さんとも仲良くやっていきたいんだ」
「うむ、殊勝な心掛けじゃ。若も無用な争いは好まぬお方。其方が改心したというのなら、儂としてもこれ以上過去のことを蒸し返すつもりはないわ」
巴は鷹揚に頷き、智樹に空いている席を勧めた。
リリはすかさず智樹のグラスにもワインを注ぎ、巴のグラスにも再びたっぷりと深紅の美酒を満たす。
智樹が同席した密室での会席が始まった。
智樹が語りかける言葉の一つひとつに、巴は相槌を打ち、時折楽しげに喉を鳴らして笑い声を漏らす。智樹のオッドアイから放たれる微弱な魅了の波動が、巴の網膜を通じて脳へと浸透し、体内の体液成分と混ざり合って、精神の警戒網をさらに深く溶かしていく。
(……ふぅ、それにしても、今宵はやけに酒が美味く感じるのう……。身体の芯がじんわりと熱く、なんだか胸のあたりがふわふわとして……智樹の奴と話しているだけで、妙に心地がよい……。儂としたことが、少し気を許しすぎているかの……? だが……まあ、たまにはこういう寛ぎも悪くはないか……)
巴の白い頬には、ほんのりと色気のある桜色の紅潮が差していた。
着物の胸元から覗く豊満な白い谷間が、熱い呼気とともに大きく上下に波打っている。
その瞳は微かに潤み、無意識のうちに智樹へ向ける眼差しには、警戒心ではなく艶めいた雌の隙が生まれ始めていた。
リリは自らのグラスを傾けながら、その光景を恍惚とした瞳で見つめ、心の中で歓喜の声を上げていた。
(見事ですわ、智樹様……♡ 巴の心の防壁は、すでに完全に破綻しておりますわ♡ 自分の身体が智樹様の体液に溺れ、智樹様を男として意識し始めていることすら気付いておりません……。ふふ、これで下準備は完全に完了いたしましたわね。……次は、あのお身体を直接弄び、智樹様の快楽を骨の髄まで教え込んで差し上げる番ですわ……♡)
密室の中に漂う、甘く熟した果実のような危険な空気。
知らず知らずのうちに智樹の体液を貪り、内側から支配の毒に侵された上位竜・深澄巴は、自らを待ち受ける淫らな陥落の罠へと、確実にとらわれ始めていたのであった。
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グリトニア帝国城の迎賓館。深澄巴に宛がわれた豪奢な貴賓室の一角で、巴は机の上に魔力結晶を置き、遠隔思念伝達の術式を起動していた。
淡い青色の光が結晶から立ち上り、穏やかで聞き慣れた主の声が巴の頭蓋に響く。
『巴、帝国の商談の調子はどう? 無理してないかい?』
ロッツガルドとツィーゲの拠点で多忙な日々を送る主――深澄真からの、温かく落ち着いた労いの言葉であった。その声を聞いた瞬間、巴の凛々しい顔立ちにふわりと柔らかな笑みが広がる。
「若、儂じゃ。案ずることはありませぬぞ。帝国の狐どもめ、初めこそ警戒しておったが、こちらの提示した特産品の独占供給権も希少魔導鉱石の取引条件も、ほとんどこちらの要求通りに首を縦に振りおったわ。残る細部のすり合わせも、あと数日で片がつきそうじゃ」
(巴がいてくれて本当に心強いな。帝国の第二皇女リリは油断ならない人物だと聞いていたけれど、巴の洞察力と威圧感があれば言いくるめられる心配もない。無事に商談がまとまりそうで安心したよ)
『そっか、よかった。巴の交渉力のおかげだね、本当にありがとう。でも、あそこは勇者の智樹もいる国だからね。何か少しでも怪しいことや違和感があったら、すぐに切り上げて戻ってきていいからね』
「ふふ、若は相変わらず心配性でいらっしゃるな。儂の目を盗んで小細工などできる者はおらぬと申したであろうに。安心されよ、若に最高の土産話を持って凱旋してみせますぞ」
(若が儂を気遣ってくださっておる……! あぁ、なんと温かく、心地よいお言葉か。第一の従者として、若のためにこの大役を完璧に成し遂げねばならぬ。あの小僧どもに儂らの力を見せつけ、クズノハ商会の威光を大陸全土に轟かせてみせるわ)
巴は真への絶対的な忠誠と恋慕の情を胸の奥で熱く燃え上がらせ、短い報告を終えて通信を静かに遮断した。
青い光が消え、室内に静寂が戻る。巴は安楽椅子に深く身を沈め、ふぅと長い息を吐き出した。
だが――その直後であった。
(……ん? なんじゃ……?)
通信を終えて若への思慕に胸を温めていたはずの巴は、自らの身体の奥底から湧き上がる奇妙な感覚に眉をひそめた。
下腹部の中心――子宮のあたりが、じくじくと甘く疼いている。まるで微熱を帯びたように身体の芯が火照り、太ももの内側が微かに汗ばんでいた。着物の胸元に手を当てると、ドクン、ドクンと鼓動がやけに力強く脈打っている。
(妙じゃな……。若のお声を聞いて気が昂ぶっただけかと思うたが……なぜ、これほどまでに身体が熱いのだ? 肌がチクチクと擦れるだけで、背筋が粟立つような……。ふむ、帝国のワインは思った以上に血行を良くする効能があるようじゃな……)
巴は自らの身体の異変を、単なる酒の余波と若への恋情によるものだと結論づけ、それ以上の疑念を抱くことはなかった。すでに彼女の精神防壁は、潜行する魅了の毒によって内側から甘く緩められていたのである。
◇
その日の夜更け。
巴が寝台の端に腰掛け、髪を解いて寛いでいた時、部屋の扉がコンコンと控えめに叩かれた。
「巴さん、夜分遅くにすみません。岩橋です」
扉の向こうから聞こえてきたのは、グリトニア帝国の勇者――岩橋智樹の声であった。
本来の巴であれば、真以外の男が夜間に自室を訪れることなど言語道断であり、即座に追い返していたはずであった。
しかし、巴の脳裏には「己の非を認めて素直に謝罪してきた、いじらしい年下の少年」という歪められた智樹の像が浮かび上がっていた。
「……智樹か。こんな夜更けに何の用じゃ?」
巴が立ち上がって扉を開けると、そこには金の縁取りのある臙脂色のコートを脱ぎ、前開きの薄手の上衣と灰色のズボンを身にまとった智樹が立っていた。
その手には、美しい琥珀色の液体で満たされた硝子瓶が握られている。
智樹は右目が紫、左目が青のオッドアイを優しげに細め、人畜無害な笑みを浮かべて頭を下げた。
「巴さん、連日うちの帝国の官僚どもを相手に厳しい商談を続けてくださって、本当にお疲れでしょう。これ、帝室秘伝の疲労回復オイルなんです。前回の無礼のお詫びと、日頃の感謝を込めて……もしよければ、俺にマッサージをさせてくれませんか?」
「マッサージじゃと……?」
巴は目を丸くした。
(智樹の小僧が、儂にマッサージを……? ふん、男に背中を預けるなど、武士としても上位竜としても軽率にすぎる……)
巴の理性が、かすかに警告の鐘を鳴らそうとした。
しかし、智樹が手に持つ硝子瓶から漂ってくる甘く濃厚な香りを嗅いだ瞬間、巴の頭の芯がふわっと軽く痺れた。
そのオイルには、智樹が自身の精液と汗、そして濃厚なフェロモンを帝国の魔導技術で極限まで濃縮させた特製の魅了エキスが大量に調合されていたのだ。
嗅ぐだけで理性を蕩かす芳香と、智樹の瞳から無意識に放たれる強化魅了の波動が、巴の警戒心を瞬く間に溶かしていく。
(……だが、この小僧も儂に気を遣って、わざわざこんなものを持参したのじゃな。前回の無礼を本気で反省し、儂に尽くそうとしておるのなら、邪険に追い払うのも器が狭いというもの……。それに、最近のこの身体の火照りと凝りも、少しほぐしてもらえば楽になるかもしれぬ……)
体内に蓄積された魅了が、巴の思考を智樹の都合の良い方向へと誘導していく。
巴は小さく溜息をつき、苦笑を浮かべて頷いた。
「……ふむ。其方がそこまで申すなら、少しばかり試させてもらおうかの。ちょうど身体が妙に強張っておったところじゃ」
「本当ですか! ありがとうございます、巴さん!」
智樹はパッと顔を輝かせ、内心でドス黒い歓喜の雄叫びを上げていた。
(よし……! かかったぞ! あの巴が、男を夜の寝室に招き入れてマッサージを承諾しやがった! リリの言った通りだ、俺の体液を飲ませ続けたおかげで、完全に俺への警戒が消え失せてる……! くくっ、今夜から皮膚の毛穴全部に、俺の特製体液オイルをたっぷり塗りたくってやるぜ……!)
巴は寝台へと歩み寄り、桃色の着物の襟元を緩めて左右に肌蹴させた。滑らかな白い肩、引き締まった美しい背中甲骨、そしてすらりと伸びた背筋が露わになる。深緑の袴の裾を少しだけ引き上げ、巴はふかふかのシーツの上にうつ伏せになって横たわった。
「さあ、良きように揉んでみよ」
「はい、それじゃあ失礼しますね」
智樹はベッドの脇に膝をつき、硝子瓶の栓を抜いた。
トロ〜リ……。
手のひらにたっぷりと取られた琥珀色のオイルが、体温で温められながら巴の無防備な白い背中へと垂らされる。
ひんやりとした油の感触に、巴の肩がピクッと震えた。
「ん……少し冷たいな」
「すぐ温まりますよ」
ヌルッ……ヌチャッ……。
智樹の両手が、オイルを伸ばしながら巴の背中へと滑り込んだ。
少年の柔らかさと青年の逞しさを併せ持つ智樹の手のひらが、巴の滑らかな素肌の上を円を描くように滑っていく。肩甲骨のキワ、背骨に沿ったツボ、そして首筋の裏側へと、手慣れた手つきで力が込められていく。
「ふぅ……っ……」
巴の口から、無意識のうちに熱い吐息が漏れ出た。
(なんじゃ……? このオイル、肌に触れた瞬間から、ジワジワと温かい熱が肉の奥まで染み込んでくるようじゃ……。智樹の手のひらから、不思議な心地よさが伝わってくる……)
それは単なるオイルの滑りではなかった。オイルに超高濃度で溶け込んだ智樹の体液成分が、巴の毛穴から直接、皮下組織へと浸透していたのだ。
皮膚から吸収された魅了のエキスは、胃から吸収されるよりも遥かにダイレクトに巴の末梢神経を刺激し、全身の血流を甘く狂わせていく。
「巴さん、すごく凝ってますね。ここ、痛くないですか?」
「う、うむ……痛くはない……。むしろ、芯に響いて……心地よいわ……」
智樹が背中を揉みほぐすたびに、巴の身体からは余分な力が抜け、ベッドのシーツへと沈み込んでいく。
「はは、よかった。巴さんがリラックスしてくれるのが一番ですから」
(くくっ、素直に感じてやがる……! この女の極上の柔肌が、俺の手の中でヌルヌルと滑ってやがるんだ……! 今すぐ着物を剥ぎ取って犯してやりたいが……ここは我慢だ。じっくりと、逃げられないところまでトロトロに溶かしてやる……!)
初日のマッサージは、巴にとって「驚くほど疲れが取れる心地よい施術」として平穏に終了した。巴は温まった身体を起こし、着物を整えながら、晴れやかな笑顔で智樹に言った。
「大儀であったぞ、智樹。見事な腕前じゃな、身体の重みがすっかり消え失せたわ」
「お役に立てて嬉しいです! 巴さんが望むなら、またいつでも揉みに来ますからね」
「うむ、その時はまた頼むとしよう」
巴は何の疑いも持たず、親切な少年に感謝を告げて智樹を部屋から見送ったのであった。
◇
それから、二日、三日と日が流れた。
智樹は毎晩のように「巴さん、今日も商談お疲れ様でした」「少しだけでもほぐさせてください」と特製オイルを携えて巴の部屋を訪れるようになった。
巴の側でも、初日の劇的な疲労回復感と心地よさが忘れられず、夜になると智樹が訪ねてくることを特段疑問にも思わなくなっていった。
(今日も智樹が来てくれるのか……。あの小僧のマッサージを受けると、身体の奥がぽかぽかと温まり、ぐっすりと眠れるのじゃよな……)
すでにその思考自体が、魅了によって正常な判断力を奪われている証拠であった。真の第一の従者たる威厳ある上位竜が、他国の、それもかつて敵対した男に毎晩素肌を晒し、身体を預けているという異常事態。その重大な事実に、巴の麻痺した理性はまったく気付くことができない。
毎晩のように皮膚から直接擦り込まれる智樹の濃厚な体液オイル。
そして、施術の合間に浴びせられる智樹のオッドアイの甘い視線。
巴の肉体は、日を追うごとに恐ろしい変貌を遂げていた。
昼間の商談中であっても、ふとした瞬間に智樹の手のひらの温もりを思い出して下腹部がキュンと甘く疼く。
肌は吸い付くようにしっとりと潤い、胸の先端は下着に擦れるだけでツンと尖り、智樹の気配が近づくだけで心臓がトクトクと跳ねるようになっていたのだ。
◇
そして――会食とマッサージが始まって数日後の夜。
帝都を包む夜風が冷たく窓を揺らす中、智樹はいつものように巴の部屋へとやってきた。だが、その瞳に宿る光は、これまで以上にギラギラとした捕食者の欲望に満ちていた。手にした硝子瓶の中身は、以前のものよりも遥かに濃密で、白濁した粘り気のある特製オイルであった。
(リリの報告によれば、あの女の身体はもう限界まで俺の体液を欲しがっている状態だ……。毎晩の仕込みで、俺の手で触られる快楽に脳が完全に慣らされている。……今夜だ。今夜、一気に愛撫をエスカレートさせて、あの生意気な竜女の誇りを内側から叩き壊してやる……!)
智樹は深呼吸をしていつもの人懐っこい笑顔を作り、扉を開けた。
「巴さん、失礼します。今夜は特に冷えますね。身体の奥まで温まるように、特別に調合した一番上等なオイルを持ってきましたよ」
部屋の中で待っていた巴は、すでに桃色の着物の帯を緩め、ベッドの上で寛いでいた。その顔はほんのりと上気し、赤い瞳はどこか熱を帯びて潤んでいる。
「うむ……待っておったぞ、智樹。なぜか今宵は、昼間からやけに身体が火照って落ち着かぬのじゃ……。念入りにほぐしてくれると助かるわ」
(智樹の足音が聞こえた瞬間、なぜか胸がホッとして……下腹の奥がじわりと熱くなってしもうた。儂としたことが、この小僧のマッサージをこれほど待ち望むようになるとはな……。早くあの温かい手で、この火照りを鎮めてほしいものじゃ……)
巴は自ら進んでベッドの上にうつ伏せになった。
桃色の着物の襟元を大きく左右へと肌蹴させ、肩だけでなく、豊満な乳房の柔らかな側面と、くびれた腰のラインまでもが無防備に露出する。さらに巴は、自ら深緑の袴の紐を緩め、腰の下あたりまで少しずり下げて横たわった。
その無防備で扇情的な後ろ姿を目にした瞬間、智樹の股間がズキリと跳ね上がった。
(すげえ……! 自分からこんなに肌を晒して、尻の肉まで見せつけてきやがる……! あの巴が、俺のちんぽの前にひれ伏す寸前なんだ……!)
智樹は興奮で荒くなる呼吸を押し殺し、ベッドの上に上がった。巴の引き締まった太ももの外側に両膝をつき、背後から巴の腰の上に覆いかぶさるような体勢を取る。
トロ〜リ……。
瓶から注がれた濃厚な白濁オイルが、巴の背骨のくびれ、そして腰の付け根へとたっぷりと垂らされた。濃密な雄の匂いが、室内の空気を一瞬で支配する。
ヌルッ……ヌチャッ……。
智樹の両手が、オイルを広げながら巴の背中から腰へと滑り落ちていく。
「あぁっ……ふぅ……っ……」
巴の口から、初日とは比べ物にならないほど艶めいた吐息が漏れ出た。
智樹の手が肌を撫でるたびに、背筋を甘い痺れが駆け抜ける。皮膚から急速に吸収されていく超高濃度の体液エキスが、巴の神経を過敏に研ぎ澄ませていく。
だが、智樹の手はそこで止まらなかった。
智樹は腰を丹念に揉みほぐしながら、その大きな手のひらをさらに下方――緩められた深緑の袴の中へと、躊躇なく滑り込ませたのだ。
「っ……!? ち、智樹……!?」
巴の身体がビクッと大きく跳ねた。
薄い下着の布地をずらし、露わになったのは、上位竜ならではの驚異的な弾力と滑らかさを誇る、豊満で丸みを帯びた極上の美尻であった。
ギュッ……ムニュッ!
智樹の両手が、巴の左右の尻肉を直に鷲掴みにした。
指先が吸い付くような柔肌に深くめり込み、オイルの滑りとともに肉をぐにぐにと揉みしだく。
「ひゃぅんっ……!? な、何を……其方、どこを触って……っ!」
巴は驚愕のあまり顔を上げ、シーツを掴んで振り返ろうとした。
未だかつて、主である真以外の殿方に――否、真にすら触れさせたことのない秘部同然の尻肉を、男の生手で直接揉みしだかれているのだ。
しかし、智樹は巴の腰を両手で力強く押さえつけ、耳元へと顔を寄せて甘く囁いた。
「巴さん、動いちゃダメですよ。お尻の大きな筋肉をしっかり揉みほぐすのが、腰痛や足のむくみを取る一番の秘訣なんです。ほら、ここがすごく張ってますよ……力を抜いてください」
「だ、じゃが……っ、そこは……女子の……っ!」
「痛いですか? 気持ちよくないですか、巴さん?」
ギュッ、ギュゥゥッ……ヌルルッ……。
智樹は巴の抗議を遮るように、手のひら全体重をかけて尻肉を力強く揉みほぐし、親指を割れ目の奥深く――秘裂のすぐ近くの肉へと滑り込ませてグリグリと圧迫した。
「んんっ……! あぁっ……ふ、ぁ……っ!」
巴の喉から、みっともないほどの甘い喘ぎ声が零れ落ちた。
(な、なんじゃ……!? 怒らねば……男にこのような破廉恥な場所を触られて、怒鳴りつけねばならぬのに……っ! なぜじゃ……智樹の指が食い込むたびに……腰の奥が痺れて……身体の力が抜けてしまう……っ!)
激しい羞恥と怒りが湧き上がるはずの脳内に、体液オイルの快楽と魅了の毒が奔流となって押し寄せる。
智樹の手のひらの温もり、オイルのヌルヌルとした刺激、そして割れ目のキワを擦られる圧倒的な肉感。
それらすべてが、巴の奥底に眠っていた雌の本能を激しく揺さぶり、拒絶する理性の鎖を一本ずつ引きちぎっていく。
巴の葛藤を間近で見つめながら、智樹の口元にサディスティックな笑みが浮かんだ。
(効いてる……! めちゃくちゃ感じてやがる! 口では嫌がりながらも、尻の肉が俺の指に吸い付いてビクビク震えてるぞ……! よし、次は一番のメインディッシュだ……!)
智樹は巴の背中に自らの胸板をぴったりと密着させた。
背後から覆いかぶさり、巴の細い首筋に熱い息を吹きかけながら、両腕を巴の脇の下から前方へと滑り込ませる。
スルスルと滑り込んだ手が、肌蹴た着物の前をさらに大きく左右へと押し広げた。
現れたのは、息を呑むほどに巨大で、豊満極まりない二つの乳房であった。
ムギュゥゥッ……!
「んっ、あぁぁっ……!?」
智樹の両手が、巴の爆乳を下から掬い上げるようにして、余すところなく包み込んだ。
手のひらから溢れ出す圧倒的な質量と柔らかさ。智樹は手のひらにたっぷりとオイルを付け直し、巴の豊かな乳房全体へと擦り込むように、ギュッ、ギュッと激しく揉みしだき始めた。
ジュプッ、ヌチャッ……と、オイルと素肌が擦れ合う淫らな水音が部屋中に響き渡る。
「巴さん…こんな爆乳だと肩もこってますね、このオイル胸を揉むと肩にも効くんですよ、巴さん」
智樹の狡猾で甘い囁きが、巴の耳朶を濡らす。
智樹の指先が、オイルでテカテカと濡れ光る乳房の頂点――ピンと硬く尖りきった薄紅色の乳首へと伸びた。
クリッ……クリクリッ……!
「あぁんっ……! んんぅっ……ふぁっ、だ、駄目……っ! 胸を……先っぽを摘むでない……っ!」
親指と人差し指で敏感な突起を挟み込まれ、小刻みに転がされる。
ツンと引き絞られるような激しい快感が、乳首から神経を通って下腹部の子宮へとダイレクトに突き刺さった。
ビクンッ! ビクビクッ!
巴の豊満な肢体が、ベッドの上で弓なりに跳ね上がった。
(なぜ……儂は智樹ごときの手が、…気持ちいぃ…っ!)
巴の脳内で、凄惨なまでの葛藤が吹き荒れていた。
(なぜじゃ……!? この小僧は、かつて小屋で儂らを愚弄した生意気なヒューマンの勇者……! 儂の主は若……! 儂の心も身も、すべては若だけのもの……若に忠誠を捧げた第一の従者であるはずなのに……っ! なぜ儂は、こんな若造に胸を揉まれ、乳首を弄ばれて……あぁっ、あんなにも熱く感じておるのじゃ……っ!?)
頭の中では真の穏やかな笑顔が浮かび、自らの浅ましさに涙が出そうになるほどの罪悪感を覚える。
しかし――身体は、巴の意思を完全に裏切っていた。
智樹の体液オイルが皮膚から浸透するたびに、頭の芯がトロトロに蕩けていき、「智樹に触れられている」という事実そのものが至上の快楽へと変換されていく。
「巴さん、声、我慢しなくていいんですよ。もっと楽になってください……」
智樹はさらに腰を押し付け、巴の爆乳を両手で激しく揉み潰しながら、乳首を爪の先でツンツンと弾いた。
「あんっ、あぁっ……! んんっ……ふぅっ、ひゃぅっ……!」
巴は突っ伏して枕に顔を埋め、シーツの布地を爪が食い込むほどぎゅっと握りしめて耐えようとした。
だが、漏れ出る吐息はどこまでも甘く、艶めかしい雌の嬌声へと変わっていく。
どくんどくんと激しく脈打つ下腹部。
股間の奥からは、智樹の愛撫に歓喜した秘肉から止めどなく愛液が溢れ出し、下着をぐっしょりと濡らしてシーツに濃い染みを広げていた。
(あぁっ……ダメじゃ……っ! 身体が……儂の身体が、勝手に熱くなって……っ! 若……若ぁっ……!)
心の中で必死に主の名を呼びながらも、巴の腰は快感を求めるように無意識に小さく浮き上がり、智樹の手のひらに乳房を押し付けていた。
完全に堕ちる寸前――熟れきって枝から落ちる直前の果実のような巴の姿。
智樹はその恥じらいと快楽に歪む横顔を愉悦に満ちたオッドアイで見下ろし、勝利の確信に口元を吊り上げた。
(くくく……見ろよ、このザマを……! 俺の体液オイルで全身を弄ばれて、シーツを愛液でビショビショに濡らしながら喘いでやがる……! もうすぐだ……もうすぐ、こんの女の身体を楽しめる……!)
智樹は巴の乳首を執拗に転がし、豊かな胸と尻を心ゆくまで揉みしだき続けた。巴が幾度も身体をビクビクと震わせ、快楽の波に呑まれて荒い息を吐き出すまで、じっくりと、濃厚に愛撫を施したのである。
◇
やがて――。
「……巴さん、今夜はこのくらいにしておきましょうか。すごく身体がほぐれましたね」
智樹が名残惜しそうに手を離し、ベッドから降りた。
巴はシーツの上に突っ伏したまま、肩で激しく息を刻んでいた。
着物は乱れ飛び、露わになった白い背中や豊かな爆乳、腰回りは、智樹の体液オイルと巴自身の汗でテカテカと淫らに光り輝いている。
下腹部にはドロドロとした熱い疼きが残り、秘裂からは愛液が糸を引いて垂れていた。
胸を揉まれ、尻を弄ばれ、あられもない姿を晒したというのに――。
全身を包む脱力感と甘い多幸感の前に、巴の口から怒りの言葉は出てこなかった。
巴は乱れた水色の前髪を揺らし、上気して真っ赤に染まった顔を微かに上げると、熱っぽい赤い瞳で智樹を見上げた。
「あ……ふぅ……っ……。う、うむ……。あ、ありがとう、智樹……。す、少し……身体が、軽くなったようじゃ……」
(な……何を言っておるのじゃ、儂は……!? なぜ、こんな破廉恥な真似をされたのに……礼など言っておるのじゃ……!?)
巴の内心に、凄まじい違和感と恐怖が走った。
しかし、口から出る言葉は智樹への親愛と感謝ばかり。脳の髄まで浸透した魅了が、巴の拒絶の意志を完全に骨抜きにしていたのだ。
「どういたしまして。巴さんが元気になってくれて嬉しいです。……それじゃあ、今夜はゆっくり休んでくださいね」
智樹は優しげに微笑み、一礼して部屋を後にした。
バタン、と重厚な扉が閉まり、密室に再び静寂が訪れる。
ベッドの上に一人残された巴は、震える手で自らの胸元を抱きしめた。
揉みしだかれた爆乳には、今も智樹の手のひらの感触と熱が鮮明に焼き付いている。そして下腹部の奥深くでは、何かが激しく疼き、満たされない渇きを訴えていた。
(なんなのじゃ……この気持ちは……? 儂の身体は……一体どうなってしもうたのじゃ……っ?)
主である真への忠誠と、智樹の手つきに歓喜してしまった身体の快楽。
その引き裂かれそうな矛盾と得体の知れない違和感に身を震わせながら、巴は、自らに忍び寄る完全なる陥落の足音に、まだ気付くことができないでいたのであった。
ーーーーーーー
ーーーー
ーー
グリトニア帝国城の迎賓館に朝の光が差し込む中、深澄巴は豪奢なベッドの上で一人、呆然と天井を見つめていた。
水色の長い髪は乱れ、桃色の着物の襟元からは昨夜の出来事を雄弁に物語るように、ほんのりと赤みが残る白い肌が覗いている。
(儂は……一体、何をやっておるのじゃ……っ)
巴は震える手で自らの顔を覆い、激しい羞恥と自己嫌悪に苛まれていた。
昨夜、智樹の手によって施された濃厚なマッサージ。背中から腰、そして本来なら主である真にしか触れさせてはならぬはずの美尻や爆乳を鷲掴みにされ、乳首を弄ばれてあられもない嬌声を上げてしまった記憶が、生々しく脳裏に蘇る。
(男に……あのような破廉恥極まりない場所を直に揉みしだかれ、挙句の果てに礼を言って見送るなど……! 上位竜としての誇りはどこへ行ったのじゃ! 儂の主は若……儂の心も身体も、若に捧げたもののはずであろうに……っ!)
巴は自らの太ももを強く抓り、引き裂かれそうな罪悪感に身悶えした。
だが――その強固な決意の裏で、巴の肉体は恐ろしいほどに裏切りの熱を帯びていた。
下腹部の奥深く――子宮のあたりが、じくじくと甘く疼いている。智樹の体液オイルが毛穴から染み込んだ素肌は、衣服が微かに擦れるだけでツンと甘い痺れを放ち、股間の合わせ目からは透明な愛液がじわりと滲み出てしまうのだ。
(いかん……今夜、もしまた智樹が訪ねてきても、断固として断らねばならぬ。部屋に一歩たりとも入れず、即座に追い返してみせるわ……!)
巴は自らにそう強く言い聞かせ、乱れた呼吸を必死に整えようとしていた。
◇
しかし、その夜更け。
帝都の上空に冷たい月が昇る頃、巴の部屋の扉がコトコトと控えめにノックされた。
「巴さん、夜分遅くにすみません……岩橋です」
扉の向こうから聞こえてきたのは、申し訳なさそうに縮こまった智樹の消え入りそうな声であった。
巴の心臓がドクンと激しく跳ね上がった。
(来たか……! よし、ここで一喝し、追い払ってやるのじゃ……!)
巴は気合を入れ直し、厳しい表情を作って扉を少しだけ開けた。
「……智樹か。昨夜も申したが、儂は――」
「巴さん! 昨日は……本当にすみませんでした!」
巴の言葉を遮るように、智樹は深々と頭を下げた。
前開きの薄手の上衣をまとった智樹は、保護欲をそそる青年の顔に痛切な後悔と反省の色を滲ませ、オッドアイの瞳を潤ませて巴を見上げていた。
「俺……巴さんの疲れをなんとかして取りたくて、一生懸命になりすぎて……あんな失礼なところまで触ってしまって……。部屋に戻ってから、自分がどれだけ酷いことをしたかずっと後悔してたんです」
(くくっ、どうだ? 反省したフリをして下手に出てやれば、この女は絶対に突き放せない。俺の体液が全身に回って発情しきってる竜女の身体を、今夜こそ余すところなく味わい尽くしてやる……!)
「あ……いや、其方……」
巴は気勢を削がれ、目を瞬かせた。
怒鳴りつけるつもりでいた相手が、これほどまでに素直に己の非を認め、今にも泣き出しそうな顔で謝罪してきているのだ。
さらに、智樹が手に持つ硝子瓶から、甘く芳醇なオイルの香りがふわりと漂ってきた。智樹の精液と汗を極限まで凝縮した魅了エキスと、オッドアイから放たれる微細な魔眼の波動が、巴の鼻腔と網膜を通じて脳髄を直撃する。
ふわぁ……と、巴の頭の芯が甘く痺れ、昼間あれほど誓ったはずの拒絶の意志が、砂の城のように脆く崩れ去っていく。
(……なんじゃ、この小僧は……。儂に怒鳴られるのを恐れて、わざわざ謝罪に来たというのか……。そこまで己の行いを恥じておるのなら、頭ごなしに怒鳴りつけるのも大人気ないかの……)
「巴さん、今日は絶対に無理なことはしません。肩や背中を軽くほぐして、昨日の無礼のお詫びをさせてくれないでしょうか……? 少しでも巴さんの疲れを取りたいんです」
(よし、瞳がトロけてきてるぞ。もう少しだ……部屋にさえ入っちまえば、こっちのものだ!)
智樹の健気で真摯な懇願に、巴は小さく溜息をつき、苦笑を浮かべて扉を開け放ってしまった。
「……はぁ、まったく。其方がそこまで反省しておるのなら、今回だけは不問にしてやろう。……軽くだぞ? 長居は無用じゃ」
(儂としたことが、またもこの小僧を部屋に入れてしまうとは……。だが、誠心誠意謝ってくる者を無下にするのは武士の情けに反する。軽く背中を揉ませるくらいなら、何の問題もあるまい……)
「ありがとうございます、巴さん……!」
智樹はパッと顔を輝かせ、巴に続いて豪奢な寝室へと足を踏み入れた。
密室の扉が重く閉ざされた瞬間、智樹の口元に巴からは見えない凶悪な笑みが浮かんだ。
巴は寝台の前に立つと、智樹に背を向けた。
「では、頼むぞ」
スルスル……ハラリ……。
巴は智樹に見えないよう自らの豊かな胸元を腕で隠しながら、桃色の着物の帯を解き、両肩から袖を滑り落とさせた。
露わになるのは、息を呑むほどに滑らかで白い背中、優美な肩甲骨の起伏、そしてキュッと引き締まった細い腰のくびれ。着物がハラハラと腰元へと落ちていく衣擦れの音が、静まり返った部屋にやけに淫靡に響く。
巴はシーツの上にうつ伏せになり、深緑の袴の裾をスルスルと太ももの付け根までたくし上げた。
すらりと伸びた小麦色の健康的な長い脚と、豊満な太ももの柔肌が無防備に晒される。
智樹は生唾をゴクリと飲み込み、ベッドの上へと這い上がった。
トロ〜リ……。
「それじゃあ、失礼しますね……」
(たまらねえ……! この引き締まった腰と極上の太もも! もう我慢の限界だ……!)
ヌルッ……ヌチャッ……。
白濁した濃厚なオイルが巴の背中から腰へと垂らされ、智樹の温かい手のひらが滑らかに素肌の上を滑り出した。
「ふぅ……っ……あん……」
巴の口から、漏れ出た吐息が熱くシーツを湿らせる。
智樹の手が触れた瞬間から、皮膚を通じて高濃度の体液エキスが巴の全身へと駆け巡る。
昼間の火照りが一瞬で再燃し、背筋を甘い痺れが駆け抜けていく。
智樹の手は背中を軽く撫で回すだけに留まらず、たくし上げられた袴の隙間――むき出しになった太ももの内側へと滑り込み、柔らかな肉を揉みほぐし始めた。
「ん……っ!? ち、智樹……? も、腿の内側は……っ」
(ひゃぅっ……!? な、なぜ腿の内側まで……! 智樹の手が擦れるたびに、秘部の奥がキュンキュンと疼いて……っ!)
「足の付け根のリンパを流すと、全身の血流が良くなるんですよ……巴さん」
(すげえ……もう太ももの内側が汗ばんで、甘い匂いが立ち上ってやがる……!)
智樹の指先が、下着のキワをわざと掠めるようにして太ももを揉みしだく。
ヌルルッ、ジュプッ……。
巴の身体はビクビクと小刻みに震え、抗う力どころか全身の骨が抜かれたように脱力していった。
そして――十分ほどが経過した頃、智樹の手がふと止まった。
「……巴さん」
「……ん? どうしたのじゃ、智樹……?」
巴が熱っぽい顔を枕から上げ、振り返ろうとしたその時であった。
バサッ……スルスルッ……。
衣服が脱ぎ捨てられる乾いた音が響いた。
巴が目を見張ると、そこには臙脂色の服どころか下着までも脱ぎ捨て、一糸まとわぬ全裸となった智樹の姿があった。
少年の面影を残しつつも逞しく引き締まった青年の肢体、そして股間には――怒張し、赤黒く脈打つ凶暴な剛直が、天を突くように反り立っていた。
男根の先端からは我慢汁がツツッと滴り落ち、部屋中に濃厚な雄のフェロモンが充満する。
「な……っ!? な、何を……服を脱いでおるのじゃ、智樹……!?」
(な、なんという破廉恥な姿を……! 早く服を着るよう一喝せねば……! なのに……なぜ……あの逞しい身体と、あの猛々しいモノから目を逸らすことができぬのじゃ……っ!? 下腹が、カッと熱くなって……っ!)
巴は激しく動揺しながらも、目の前に晒された智樹の雄々しい肉体から視線を離すことができなかった。
体内に満ちた魅了の毒が、智樹の男根を直視した瞬間、巴の雌としての本能を狂わんばかりに刺激していたのだ。
智樹は潤んだオッドアイで巴を見つめ、苦しげに眉を寄せて謝罪の言葉を口にした。
「巴さん……ごめんなさい! 毎日こうして巴さんの美しくて完璧な身体を見ていたら……もう、我慢できないんですっ……!」
(へへっ、どんなに偉そうな上位竜でも、俺の立派なちんぽを見せつけられりゃ目が釘付けだ! 謝りながら一気に押し倒して、俺のモノにしてやる!)
「ば……馬鹿なことを申すな! やめよ、流石にこれ以上は……智樹よ……儂には若という主が……っ!」
(ダメじゃ……これ以上は取り返しのつかないことになる……! 儂の身も心も、若だけのもの……若を裏切るような真似など、絶対に……っ!)
巴は真への忠誠を胸に必死に拒絶しようと身を起こそうとした。
しかし、智樹は容赦なく巴の肩を抱きすくめると、ベッドの上へと押し倒した。
ハラリ……スルスルッ!
智樹の手が巴の桃色の着物を力づくで左右へと完全に押し広げ、深緑の袴の紐を引きほどいて足元へと引きずり下ろした。
現れたのは、上位竜ならではの圧倒的な神々しさと豊満さを誇る、深澄巴の完全なる裸体であった。
息を呑むほどに巨大で重量感のある二つの爆乳、キュッと引き締まったウエスト、滑らかな太もも、そしてその中心にある、まだ誰の侵入も許したことのない清らかな秘裂。
「うわぁ……っ、なんてすごい身体なんだ……!」
(最高だ……! この爆乳、この完璧な肉体! 真の奴、こんな極上の女を手元に置きながら手をつけてなかったのか!? 馬鹿な奴だぜ、全部俺が美味しく奪ってやる!)
智樹は巴の上に覆いかぶさると、露わになった巨大な爆乳へと顔を埋めた。
ジュプッ……ちゅるるっ!
「ひゃあぁぁっ……!?」
(胸を……吸われて……っ!? 智樹の舌が、乳首を舐め回して……あぁっ、熱い……っ!)
智樹は巴の豊満な胸を両手で下から包み込み、授乳するように乳首を口内に含んで激しく吸い上げた。ジュルジュルと音を立てて先端を転がしながら、手のひらで豊かな肉をギュウギュウと揉みしだく。
「やめ…やめぬか、智樹っ! 儂の身も心も、若だけのもの…んあぁぁぁっ!?」
(若……若ぁっ! 儂は若の第一の従者……なのに、なぜこんなにも胸が気持ちいいのじゃ……っ! 智樹の口が吸い付くたびに、頭が真っ白になって……っ!)
「すみません、巴さん!マッサージしていつもその美しい体をみていたら我慢できなくてっ!」
(口では若、若って喚きながら、乳首をビンビンに硬くして俺の口に押し付けてきやがる! ざまあみろ、お前の主なんてここにはいねえんだよ!)
智樹は激しく胸を弄びながら、巴の両脚を押し広げ、自らの顔を股間へと沈めた。
ジュルリッ……クチュクチュッ……!
「あひぃぃっ……!? そ、そこは……だめぇっ!」
(嘘……直接、あそこに舌を……っ!? いやぁっ、そんな汚らわしい場所を……っ! あぁっ、でも……奥が痺れて……腰が勝手に浮いてしまう……っ!)
智樹の舌先が、巴の敏感な秘核を直接捉えて激しく弾いた。
じゅるり、ヌチャッ、ぐちゃぐちゃと淫らな水音が部屋中に響き渡る。
上位竜の極上の蜜が止めどなく溢れ出し、智樹の唇と顎をテカテカと濡らしていく。
智樹の巧みな舌技と魅了の毒に襲われ、巴はシーツを爪が破れるほど強く握りしめ、腰をガクガクと震わせた。
智樹は巴の股間から顔を上げると、自らの脈打つ男根を握り、愛液でぐっしょりと濡れそぼる秘裂の入り口へとあてがった。
亀頭がぬめりを帯びた肉花を押し広げようとしたその瞬間――巴の赤い瞳から、ポロポロと涙がこぼれ落ちた。
「ま……待て……智樹……頼む……っ! 儂は……殿方と交わるのは、これが初めてなのじゃ……! 初めては……若に……若に捧げたいのじゃ……頼むから……っ!」
(お願いじゃ……これだけは許してくれ……! 儂の純潔は、儂の全ては若に捧げると心に決めておったのじゃ……! 智樹なんかに……儂の初めてを奪われたくない……っ!)
巴は泣き濡れた瞳で、弱々しく智樹の胸板を押して懇願した。
しかし――その「初めて」という言葉は、智樹にとって最上の興奮剤でしかなかった。
(処女……!? 巴が処女だって!? 嘘だろ、あの真ですら手をつけてない純潔を、俺が一番最初に奪えるのか……!? 最高だ……最高すぎるぞ!! 俺をゴミ扱いした竜女の初めてを、俺のちんぽで貫いてやる!!)
智樹の瞳に狂喜とサディスティックな征服欲がギラリと宿った。
「巴さん……ごめんなさい! でも、もう絶対に止まれませんっ……!」
(誰が止まるかよ! お前の初めては、今ここで俺が奪ってやるんだよ!)
智樹は巴の細い両脚をグッと高く持ち上げて肩に担ぎ上げると、正面から全体重を乗せて腰を一気に突き入れた。
ズチュッ……ズブリ、ズズズゥゥッ……!
「い……っ、あぁぁぁぁぁぁっ……!!」
(あぁぁぁぁっ……入って……破られて……っ! 若……若ぁぁぁっ……! 儂の初めてが……智樹のモノに……っ!)
処女膜が無残に引き裂かれ、巴の膣奥へと智樹の極太の男根が深々とめり込んでいく。
息を呑むほどの狭さと、上位竜ならではの驚異的な弾力を持つ肉壁が、智樹の男根を四方八方から万力のように締め上げた。
(ぎ、ぎちぎちだ……! すげえ……リリや今まで抱いてきた女たちとは次元が違う! 吸い付くような名器だ……! こんな極上の身体、絶対に俺のものにしてやる!)
「くっ……あぁ……っ、巴さん、すごい……締め付けが……っ」
(この極上の感触、一秒たりとも逃さずじっくり味わって犯してやる……!)
智樹は巴の痛みを和らげるように優しく抱きしめ、額にキスを落としながら、ゆっくりと腰を引き、再び深く押し込んだ。
ズチュッ……ヌプッ……。
「うぅ……っ、あ……ぁっ……」
(痛い……痛いはずなのに……なんじゃ、この感覚は……? 智樹のモノが……奥を擦るたびに……お腹の底がジーンと熱くなって……っ)
男根の先端から直接、超高濃度の魅了の波動が巴の子宮口へと注入されていく。
皮膚や胃から吸収されるのとは比較にならない、肉体と肉体の直接結合による魅了の侵食。
巴の頑強な竜の細胞が、智樹の男根の形と熱を歓喜とともに記憶し始めていた。
智樹は巴の脚をさらに大きく開かせ、じっくりと、そして次第に力強くピストンを加速させていった。
パンッ! パンッ! ズチュンッ、ビシャッ!
結合部から飛び散る愛液と破瓜の血がシーツを汚し、肉と肉がぶつかり合う卑猥な音が部屋に響き渡る。
「あぁっ……! んんっ……ふぁ、あぁぁっ……!」
(あぁっ……智樹のが……儂の奥を掻き回して……っ! ダメ……気持ちいい……こんなの、気持ちよすぎて狂うてしまう……っ! 若……若、お許しくだされ……儂の身体が、勝手に悦んでしまうのじゃ……っ!)
智樹は巴の腰を掴み直すと、巴の身体をくるりと反転させ、ベッドの上に四つん這いにさせた。
「巴さん、後ろからも……させてください」
(後ろからこの見事な尻を眺めながら、子宮の奥までガンガン突き刺してやる!)
「あ……っ、ま、待て……その格好は……っ!」
(四つん這いなど……まるで獣ではないか……! いや……智樹に見下ろされて……っ!)
智樹は巴の豊かな左右の尻肉を力強く鷲掴みにして左右に押し広げると、後ろから濡れそぼる秘肉へと一気に男根を突き立てた。
ドスゥッ――!!
「ひゃうんっ……!?」
(奥……一番奥まで届いて……っ! 子宮が……智樹の先っぽに押し潰されるぅっ……!)
背後からの体勢によって男根はさらに深くまで侵入し、最奥の子宮口をゴツン、ゴツンと直接打ち据え始めた。
パンパンパンッ! ズチュッ! グチャッ!
「くっ…あぁっ! なぜ…なぜ智樹などに…っ! んおぉっ、だめ、イク…イグーッッ!!」
(なぜじゃ……なぜ智樹のような小僧に犯されて……こんなにも感じてしまうのじゃ……っ! なぜじゃ……頭の中が智樹のちんぽでいっぱいに……っ! イク……儂、イッてしまうぅぅっ!!)
巴は涙を流し、激しい自己嫌悪に苛まれながらも、子宮を突かれる圧倒的な快感に逆らえず、背中を反らせて絶叫した。
「巴さん、出します、受け取ってくださいっ!」
(巴の子宮に、俺の特製精液をたっぷり流し込んでやる! これで完全にお前は俺の玩具だ!)
ズドォォッ――!!
智樹は巴の腰を限界まで引き寄せ、子宮口に亀頭を力強く押し当てた。
ドクドクッ! ドピュッ、ドクドクドクッ――!!
「…ああっ…智樹っ………智樹のが儂の中にっ……!」
(熱い……智樹の熱い種が……儂の子宮に、ドクドクと注ぎ込まれてくる……っ! 満たされる……身体の芯まで、智樹の熱で染め上げられていく……っ!)
灼熱の白濁が、脈打つ男根から巴の子宮奥深くへと大量に解き放たれた。
巴の肉壁がビクビクと狂ったように痙攣し、智樹の精液を一滴残らず吸い取ろうと激しく締め付ける。
巴は白目を剥き、よだれを垂らしながら、人生で一度も経験したことのない強烈極まる大絶頂の波に呑み込まれていった。
◇
荒い呼吸だけが響く静寂の寝室。
巴はシーツの上に力なく倒れ伏し、肩で息を刻んでいた。
着物は完全に脱ぎ捨てられ、露わになった豊かな肉体には、汗と智樹の精液が混ざり合ってテカテカと光っている。股間からは、受け止めきれなかった白濁がタラリと糸を引いてシーツに染みを作っていた。
(儂は……智樹に抱かれてしもうた……。初めてを奪われ……あんなにも醜く啼いて、智樹の種を受け入れてしもうたのじゃ……)
巴の目尻から、一筋の涙がツッと頬を伝って流れ落ちた。
しかし――かつてあれほど強固であった真への絶対的な忠誠心は、体液と性交の二重の侵食によって薄い靄の向こうへと追いやられていた。
身体の奥に残る智樹の男根の熱と、子宮を満たす精液の温もりに、巴の心は得体の知れない安堵と甘い悦楽を覚えていたのだ。
智樹は巴の背中に優しく手を添え、髪を撫でながら、人懐っこい笑顔で囁きかけた。
「巴さん……本当に気持ちよかったです。あの……また明日も、こうしてマッサージして、巴さんを抱いてもいいですか?」
(くくっ、一度味を覚えた雌はもう逃げられない。どうせ断れやしないんだよ)
巴は上気した顔を枕に埋めたまま、赤く潤んだ瞳を微かに伏せた。
拒絶の言葉を口にしなければならないはずなのに、口からこぼれ出たのは、力のない微かな返事であった。
「……あ……ふぅ……っ。……ふ、ふむ……。其方の……が…やりたいのであれば……」
(儂は……何を言っておるのじゃ……。だが……、またあの気持ちいものを味わいたい……)
巴が完全に己を拒絶できなくなったことを確信し、智樹は暗闇の中でニヤリと凶悪な笑みを浮かべた。
真の第一の従者たる上位竜・深澄巴の誇りと貞操は、この夜、完全に智樹の肉欲の前に打ち砕かれ、更なる狂乱の調教へと引きずり込まれていくのであった。
ーーーーーーー
ーーーー
ーー
初めて殿方に純潔を奪われた翌朝、深澄巴は迎賓館の客室の寝台で、ぼんやりと天井の豪奢なレリーフを見つめていた。
水色の長い髪はシーツの上に散らばり、肌を覆う桃色の着物は昨夜の乱行を物語るように胸元が大きく乱れている。
(儂は……なんと取り返しのつかぬ過ちを犯してしもうたのじゃ……)
巴は震える手で自らの額を覆い、激しい後悔の念に唇を噛み締めた。
上位竜として幾星霜を生きてきた自分が、あのような人間の小僧に押し倒され、純潔を散らし、あられもない声で啼き狂ってしまったのだ。
しかも、その初めては最愛の主である深澄真にこそ捧げるべきものであったはずなのだ。
(若……申し訳ございませぬ……。儂としたことが、魔が差したとしか言いようのない不覚……)
巴は心の中で主の名を呼び、罪悪感に苛まれた。
しかし――その反省とは裏腹に、巴の身体の芯には、未だに消え去らぬ強烈な熱気が燻っていた。
下腹部の奥深く、子宮の入り口あたりが、じわじわと甘く疼いている。智樹の男根から直接注ぎ込まれた濃厚な精液が粘膜から吸収され、女神の強化魅了の毒が、細胞の一つひとつを内側から作り変えていたのだ。
衣服が擦れるだけで乳首がツンと尖り、股間からは無意識のうちに愛液が滲み出てしまう。身体が、あの猛々しい剛直の感触を強烈に求めていた。
(いかん……今夜、智樹がまた訪ねてきても、断固として追い返さねばならぬ。絶対に部屋に入れてはならんのじゃ……!)
巴は自らの太ももを抓り、固く心に誓った。
◇◇◇
だが、その日の夜更け。
扉がトントンと控えめにノックされ、開かれた扉の向こうに現れたのは、申し訳なさそうに眉を下げた智樹であった。
「巴さん、今日も巴さんとしたいんだ、いいかな」
(くくっ、どうせ身体は疼いて堪らないはずだ。素直に俺を部屋に入れろよ)
智樹は保護欲をそそる青年の顔に寂しげな微笑を浮かべ、潤んだオッドアイで巴を見つめていた。
「い、いかん……! 智樹よ、昨夜のことは……儂にとっても魔が差したとしか言えぬ過ちじゃ。これ以上、其方と肌を重ねるわけにはゆかぬ……お引き取り願おう」
(断らねば……! 若をこれ以上裏切るわけにはいかぬのじゃ……! なのに、智樹の声を聞いただけで、なぜ下腹がこんなにも熱く疼いてしまうのじゃ……っ)
巴は厳しい声を作って拒絶し、扉を閉めようとした。
すると智樹は、無理に言葉で説得しようとはせず、無言のまま自らのズボンの紐を緩めた。
スルスル……ボサッ。
布地が足元へと落ち、露わになったのは、赤黒く太く怒張し、凶暴に反り立つ青年の男根であった。
先端の亀頭は大きく膨らみ、我慢汁がツツッと透明な糸を引いて滴り落ちている。
部屋の冷たい空気に触れ、ドクン、ドクンと脈打つ猛々しい剛直――昨夜、巴の純潔を破り、子宮を奥深くまで蹂躙したあの異物が、巴の目前に突きつけられたのだ。
「な……っ!? と、智樹……其方、何を……っ!?」
(あ……あぁっ……! 智樹の、あの太いモノが……目の前に……っ! 昨夜、儂の奥を貫いて、熱い精液を注ぎ込んできたアレが……っ! ダメじゃ、目を逸らさねばならぬのに……目が釘付けになってしまう……っ!)
智樹の男根から放たれる濃厚な雄の匂いと、目に見えるほどの魅了の魔力が巴の鼻腔と網膜を直撃した。
昨夜、あの巨大な肉棒に奥を突かれ、全身を痺れさせられた圧倒的な快楽の記憶が、濁流のように巴の脳裏へ蘇る。
股間がキュンと激しく収縮し、合わせ目からジュワリと愛液が溢れ出した。
智樹は悲しげに瞳を伏せながら、その雄々しいモノを巴の視界の中心で小さく震わせてみせた。
「巴さん……俺、巴さんのことが頭から離れないんです。身体が、巴さんを求めてこんなに熱くて……巴さんに触れたくてたまらないんだ」
(ほら見ろ、目が完全にトロけてるぞ。俺のモノを見ただけで、もう濡れ濡れになってるじゃねえか)
巴の呼吸は一気に乱れ、白い頬は耳の先まで真っ赤に染め上げられた。
断らねばならないという理性の叫びは、目の前の逞しい逸物が放つ甘い引力によって跡形もなく消し飛ばされていく。
巴は恥じらいに震えながら、潤んだ瞳を伏せ、熱い吐息とともに言葉を絞り出した。
「……あ……ぅ……。そ、そなたの……それが……そこまで儂を求めておるのなら……拒みきれぬ……。……入るがよい……」
(儂は……何を言ってしまっておるのじゃ……! 断るはずだったのに……あの逞しいモノを見せつけられただけで……儂の身体が、早くあれで貫いてほしいと懇願してしまっておる……っ!)
「ありがとう、巴さん……!」
(はは! やっぱり俺のちんぽを見せりゃ一発だな!)
智樹は巴の部屋へと足を踏み入れ、背後で重い扉を閉ざした。
寝台へと導かれた巴は、自ら着物の帯を解き、両肩から袖を滑り落として仰向けに横たわった。
露わになった白い素肌と、たわわに実った巨大な二つの胸。その先端の桃色の突起は、すでに智樹の視線を浴びるだけでカチカチに尖っていた。
智樹は巴の両脚を押し広げ、濡れそぼる秘裂の入り口へと、脈打つ剛直をあてがった。
ヌルリ……と、溢れ出た蜜が亀頭を濡らす。
「巴さん……入れますね」
(この極上の名器に、今夜もたっぷり種付けしてやる!)
「あ……うむ……っ、優しく……頼むぞ……っ」
(入ってくる……智樹の太いのが……儂の奥へ……っ!)
ズチュッ……ズブリ、ズズゥッ……!
「ひゃうんっ……! あぁっ……満ちてくる……っ!」
(あぁぁっ……! 太い……っ! 昨夜破られたばかりの場所が、押し広げられて……痛いくらいなのに、全身が甘く痺れていく……っ!)
智樹は巴の腰を両手でしっかりと掴み、根元まで一気に沈め込むと、正面から腰を前後に打ち付け始めた。
パンッ! パンッ! ズチュンッ!
「あぁっ、んんっ……! ふぁ、あぁぁっ……!」
(あぁっ……智樹のが……奥を擦るたびに……っ! ダメ……気持ちいい……昨日よりも、ずっと気持ちいいのじゃ……っ!)
智樹は巴の巨大な胸を片手で激しく揉みしだき、もう片方の手で腰を掴んで突き上げた。
結合部からはグチャグチャと淫らな水音が部屋中に響き渡る。
巴はシーツを爪が食い込むほど握りしめ、腰を跳ねさせながら嬌声を上げ続けた。
「巴さん、すごく締まってます……! 出しますよ……っ!」
(巴の奥に、俺の魅了エキスを注ぎ込んで、もっと俺に依存させてやる!)
「あぁっ……智樹、出して……儂の中に、其方のを……っ! イく……儂、イッてしまうぅっ!!」
(智樹のが欲しい……っ! 儂の中に、熱いのを注ぎ込んでくれ……っ!)
ズドォッ!
智樹は子宮口へ力強く亀頭を密着させ、腰を限界まで押し込んだ。
ドクドクッ! ドピュッ、ドクドクドクッ――!
「あはぁぁぁぁっ……!!」
(熱い……っ! 智樹の種が、ドクドクと子宮を満たしていく……っ! あぁっ、幸せじゃ……っ!)
大量の濃厚な精液が巴の子宮へと注ぎ込まれ、巴は白目を剥いて身体を激しく痙攣させながら絶頂した。
行為の後、巴はシーツに倒れ伏し、子宮を満たす智樹の温もりに微睡みながら、主である真への罪悪感が少しずつ薄れていくのを感じていた。
◇◇◇◇◇
二日目の夜。
巴の精神状態は、急速な変貌を遂げつつあった。
昼間の商談中も、ふとした瞬間に智樹の男根の形や、昨夜注ぎ込まれた熱い精液の感触が脳裏をよぎり、太ももを擦り合わせてしまう。
真へ宛てた定期連絡の魔法水晶を前にしても、かつてのような絶対の忠誠心がどこか遠く霞み、智樹のことばかりを考えてしまう己に戦慄していた。
(いかん……儂の心は、一体どうなってしまったのじゃ……。今夜こそ、今夜こそは智樹を拒絶し、このおかしな熱を冷まさねば……!)
巴は部屋の中で落ち着きなく歩き回り、固く拳を握りしめていた。
そこへ、ノックの音が響く。
扉を開けると、そこには智樹が立っていた。
「巴さん、今夜も来ました」
(昨日はちんぽを見せただけで落ちた。今夜はもっと簡単に堕ちるはずだ)
巴は息を呑み、必死に厳しい視線を向けようとした。
「智樹……引き返せ。連夜にわたってこのような真似、断じて許されぬ。今日こそは――」
だが、智樹は巴の言葉を最後まで聞くことはなかった。
智樹は無言のまま、羽織っていた上着を脱ぎ捨て、シャツのボタンを外し、ズボンと下着を一気に脱ぎ去った。
バサッ……ハラリ。
床の上に衣服が散らばり、巴の目の前に現れたのは、一糸纏わぬ智樹の完全なる裸体であった。
引き締まった逞しい青年の胸板、割れた腹筋、そして股間で天を仰ぐように荒々しく反り立つ極太の男根。
雄のフェロモンが濃厚に立ち上り、惜しげもなく晒された鍛え上げられた肢体――その神々しいまでの裸体を前にした瞬間、巴の思考は真っ白に焼き切れた。
「あ……っ……」
(な……裸……!? 智樹の、逞しい身体が……全部……っ! あぁ……なんという雄々しさじゃ……! あの胸板に抱かれたい……あの太いモノで、また奥を貫かれたい……っ! ダメじゃ、抗えぬ……身体が、疼いて狂いそうじゃ……っ!)
巴はゴクリと生唾を飲み込み、自らの胸元を押さえて熱い吐息を漏らした。
衣服を脱ぐという、ただそれだけの所作。それだけで、巴の心を満たしていた薄氷のような理性は完全に粉々に砕け散ってしまったのだ。
巴は上気した顔を手で覆いながら、熱っぽい瞳で智樹を見つめ、恥じらいに震える声で懇願するように口を開いた。
「……あぁ……智樹……服を着てくれ……。そんな姿を見せられたら……儂は……また抱いて欲しくなってしまうではないか……」
(恥ずかしい……! 自分から抱いてほしいなどと口走ってしまうなんて……! じゃが、もう我慢できぬのじゃ……智樹の裸を見せられたら、儂の雌の身体が疼いて止まらぬのじゃ……っ!)
「巴さん……嬉しいです。巴さんがそう言ってくれるのを待ってました」
(くくっ! 服を脱いだだけでこれだ! もう完全に俺の虜だな!)
智樹は巴の腰を引き寄せ、寝台へと押し倒した。
巴は智樹に背を向け、自ら四つん這いの姿勢をとった。桃色の着物と袴を腰までたくし上げ、豊かな左右の尻肉を無防備に突き出す。
智樹は巴の豊満な尻を両手で鷲掴みにし、左右に押し広げると、後ろから濡れそぼる秘肉へと一気に男根を突き立てた。
ドスゥッ――!!
「ひゃぅんっ……!? あぁぁっ……奥、奥まで入ってきたぁっ!」
(後ろから……全部入って……っ! 子宮が、智樹の先っぽで押し上げられるぅっ……!)
智樹は巴の細い腰をガッチリと掴み、容赦なく腰を打ち付け始めた。
パンパンパンッ! ドチュッ! ビクビクッ!
「あはぁっ……! はぁ、はぁっ……っ、智樹、すごい……っ!」
(あぁっ、頭がおかしくなる……っ! 智樹のちんぽが奥を打つたびに、背筋が痺れて……っ! 若のことなど……もう思い出せぬ……智樹、智樹ぃっ……!)
「巴さん、後ろから突かれるの、好きなんですね! 締め付けが半端じゃないですよ!」
(見ろよ、上位竜が四つん這いで尻を振ってやがる! 最高の眺めだぜ!)
智樹の激しいピストンに、巴は涎を垂らしながらベッドに顔を埋め、獣のように腰を振って男根を受け入れた。
最奥の子宮口がゴツン、ゴツンと打ち据えられるたびに、巴の身体は歓喜の痙攣を繰り返す。
「智樹……出して……っ! 儂の奥に、其方の熱いのを全部……っ! イク、イグゥゥッ!!」
(智樹の精液で、儂を満たしてくだされ……っ! 智樹、智樹ぃっ♡)
「巴さん、出します……っ! 受け取ってください!」
(俺の精液を全部飲んで、完全に俺のメスになれ!)
ズドォォッ!
ドクドクッ! ドピュッ、ドクドクドクッ――!!
「あひぃぃぃぃっ……!!」
(あぁぁっ……熱い……っ! 子宮が……智樹の種でパンパンに満たされるぅぅっ……♡)
大量の精液が子宮奥深くに解き放たれ、巴は激しい大絶頂を迎えてシーツの上に崩れ落ちた。
行為の後、巴の心からは真への想いが急速に色褪せ、智樹に抱かれることこそが自らの生きがいであるかのような錯覚が、確実に根を下ろし始めていた。
◇
三日目の夜。
もはや巴の心に、迷いはほとんど残っていなかった。
昼間の執務中も、巴は自室の寝台で智樹に抱かれる情景ばかりを妄想し、股間を濡らしていた。
夜になり、智樹の足音が廊下に響いただけで、巴の心臓は甘い歓喜に跳ね上がった。
扉が開き、智樹が部屋へと入ってくる。
「巴さん、今夜も来ましたよ」
(ふふん、今夜はどんな顔で待ってるかと思えば……もう完全に発情した顔だな)
巴は乱れた着物の襟元を弄びながら、ほんの僅かに残った侍としての体裁を保つように、小さく呟いた。
「智樹……。毎夜毎夜、このようなことでは……儂も……」
(ダメじゃ……本当は智樹が来てくれて嬉しくてたまらぬのに……儂はどうして素直になれぬのじゃ……早く抱いてほしいのに……っ///)
智樹は巴の建前を見透かしたように微笑むと、巴の正面には立たず、静かにその背後へと回り込んだ。
そして――巴の豊かな水色の髪をそっとかき分け、露わになった白い首筋から耳元へと、フッと熱い吐息を吹きかけた。
フサァ……。
「ひゃぅっ……!?」
巴の身体がピクンと大きく跳ね上がった。
智樹は巴の耳朶に唇を寄せ、甘く低く、耳元で直接囁いた。
「巴さん……巴さんのここ、もうすっかり俺の形に馴染んで……今夜も俺のこと、待ってたんでしょう? 巴さんの全部が欲しいんです……」
(耳元で囁いてやるだけで十分だ。もうこの女の身体は、俺の言葉一つで蕩けるようにできてるんだからな)
耳元に吹きかけられる智樹の熱い吐息と、甘い囁き。
ただそれだけの所作で、巴の全身の神経を爆発的な快楽の電流が駆け抜けた。
下腹部がカッと燃え上がり、股間からドロリと熱い愛液が溢れ出して太ももを伝い落ちる。
巴は膝から崩れ落ちそうになりながら、智樹の腕にすがりつき、上気した顔を真っ赤にして泣きそうな声で喘いだ。
「あぁっ……智樹……っ! 耳元でそんなことを囁かれたら……身体が熱くて爆発してしまいそうじゃ……っ! 儂を……儂を抱いてくれ……っ! 其方の太いので、儂を滅茶苦茶にしてくだされ……っ!」
(もうダメじゃ……! 智樹の声が、吐息が……耳から脳髄へと溶け込んで……っ! 智樹に抱かれねば、儂は死んでしまう……っ! 若のことなど……もうどうでもよい……儂には智樹しかおらぬのじゃ……っ!)
「巴さん……可愛い人だ。望み通り、滅茶苦茶にしてあげますよ」
(ははっ! 耳元で囁いただけで完全にメスの顔になりやがった! 最高だぜ!)
智樹は巴の着物を乱雑に剥ぎ取ると、寝台の上で正面から抱きしめ合った。
巴は自ら智樹の首に腕を回し、熱い舌を絡ませてディープキスを求めた。
んちゅ、じゅるっ、ちゅぷ……。
互いの唾液を飲み交わし、智樹の体液を口からも直接摂取しながら、智樹の男根が巴の奥深くまで滑り込んでいく。
ズチュンッ……ズブリッ!
「んんぅっ……! と、智樹のが入ってきたぁ……っ!」
(智樹のが……一番奥まで……っ! あぁっ、繋がっておる……智樹と一つになっておる……っ!)
智樹は巴の豊かな太ももを自らの腰に巻き付けさせ、対面で抱き合ったまま、激しく腰を突き上げ始めた。
パンパンパンッ! ズチュッ、ビシャッ!
「あぁっ、智樹……っ! すごい、奥が……子宮が擦れて……っ!」
(智樹、智樹ぃっ! 儂は其方のものじゃ……! 全部、其方に捧げる……っ!)
「巴さん……! 巴さんの身体、最高に気持ちいいです……!」
(この吸い付くような名器……絶対に手放さねえぞ!)
肉と肉がぶつかり合う激しい音と、巴の淫らな喘ぎ声が部屋に充満する。
智樹が激しく腰を打ち据えるたびに、巴は快楽の極致へと押し上げられ、何度も小さな絶頂を繰り返した。
「巴さん……出します……っ!」
(今夜もたっぷり種付けしてやる!)
「出して……智樹の愛液を、儂の子宮に全部注いでぇっ……! イく、イグゥゥッ!!」
(智樹の精液……儂の奥に、いっぱいいっぱい……っ!)
ズドォォッ!
ドクドクッ! ドピュッ、ドクドクドクッ――!!
「あはぁぁぁぁっ……!!」
(あぁぁっ……満たされる……っ! 智樹の種で、儂の身体が完全に智樹の色に染まっていく……っ♡)
子宮の奥深くに灼熱の精液が大量に注ぎ込まれ、巴は激しく仰け反って狂乱絶頂に達した。
行為の後、巴は智樹の胸にすがりつき、幸せそうに微笑んでいた。真への忠誠心は完全に消え去り、巴の心は、ほぼ完全に智樹のものとなっていたのである。
◇◇◇◇◇◇◇◇
そして、運命の四日目。
巴の精神と肉体は、完全に限界を迎えていた。
朝から身体が疼いて疼いて堪らず、智樹の体液を欲して呼吸すら荒くなっていた。
夜、智樹が部屋の扉を開けた瞬間、巴はすでに全裸に近い肌蹴た着物姿で扉の前に立ち尽くし、熱に浮かされた瞳で智樹を見つめていた。
「巴さん、今日も巴さんとしたいんだ、いいかな」
(もう完全に熟れきってるな。今夜こそ、完全に息の根を止めて俺の完全な奴隷にしてやる)
「あ……智樹……っ。待っておったぞ……早く、儂を……」
(智樹……愛しい智樹……早く、あの逞しいモノで儂を貫いてくれ……っ)
巴は切なげに息を吐き、智樹の胸板にすがりつこうとした。
しかし、智樹は巴の手をそっと制し、真剣な表情を作って巴の瞳をじっと見つめた。
「巴さん、俺、巴さんのことが好きなんだ。巴さんは俺のこと、どう思っている?」
(さあ、言ってみろ。深澄真と俺、どっちが上か選ばせてやる)
「え……? 儂は……智樹、おまのことを……」
(儂は……智樹のことを……? 智樹のことが好き……? じゃが……儂には、若という主が……)
巴の頭の中で、消えかけていた真の記憶と、智樹への狂おしい情欲が激しくせめぎ合った。
その逡巡を見た智樹は、冷ややかに表情を一変させ、冷酷に巴を突き放した。
「……巴さん、俺のことを一番に考えてくれないなら、今日はもう何もしないよ。帰るね」
(ここで突き放せば、この女はパニックになって自ら俺の足元に平伏す。完全にトドメを刺してやる!)
智樹は冷たく背を向け、扉のノブへと手をかけた。
その瞬間――巴の世界が真っ暗に染まった。
智樹に捨てられる。あの逞しい男根で二度と抱いてもらえなくなる。智樹の精液を注いでもらえなくなる――その恐怖が、巴の残された僅かな理性を完全に粉砕した。
「まっ……待ってくれ智樹! 行かないでくれぇっ!!」
ドサッ……!
巴は床に激しく膝をつき、智樹の足元へと這い蹲って、その両足に泣き叫びながら縋り付いた。
かつて上位竜として世界を睥睨した威厳も誇りも、どこにもなかった。
そこにあるのは、雄を奪われることに怯える、ただの一匹の雌の姿であった。
「儂は……儂は智樹が一番じゃ! 若のことなどもうどうでもよい! 智樹のことだけを一番に考えておる! 頼むから……儂を置いていかないでくれ……っ! 儂を抱いてくれ、智樹ぃっ!!」
(智樹様……行かないでくだされ! 若などうでもよいっ! 儂には智樹様しかおらぬのじゃ! 智樹様が一番じゃ、智樹様が儂の全てじゃ……っ! お願いだから、儂を捨てないで……っ!)
巴は涙と鼻水を流しながら、智樹の足の甲に何度も何度も口づけを落とし、一番に考えると叫んで狂ったように媚び諂った。
その惨めな姿を見下ろし、智樹の口元が凶悪に吊り上がった。
もはや、下手に出て優しい青年を演じる必要は微塵もなかった。智樹は傲慢な支配者としての本性を完全に露わにし、尊大で下卑た口調へと戻った。
「ははっ、いいザマだな巴! 原作じゃ俺を馬鹿にしてくれたが、今じゃ俺の精液を乞うただのメスだ!」
(ぎゃははは! ざまあみろ深澄真! お前の第一の従者は、今や俺の足元で泣き叫んでちんぽを乞うただの肉便器だ!!)
「はいぃっ、儂は智樹様だけのメスにございますうぅッ! だからっおねがいっ、イかせて…くださいぃぃっ!!」
(はい……はいぃっ! 儂は智樹様のメスにございます……っ! 智樹様のおちんぽで、儂を狂わせてくだされぇっ♡)
智樹は冷酷に見下ろしながら命じた。
「巴、自分で着物を全部脱いで、俺に見せつけろ。指でそこを弄って、どれだけ濡れてるか見せてみろよ」
(上位竜のストリップとオナニーだ。たっぷり拝ませてもらうぜ)
「はいぃっ……智樹様ぁ……っ♡」
巴は立ち上がると、自ら桃色の着物を智樹にみえるようにゆっくりと脱いでいった。
スルリ…ハラリ…と、衣擦れの音が静かな部屋に響く。
豊かな水色の髪が揺れ、露わになった白い背中と、たわわに実った爆乳がぷるんっ、と弾んだ。
「ふっ…んっ…智樹様ぁどうぞ私の胸を楽しんでくださいぃ♡」
そう言いながら巴は次に袴に手をかける紐を解いていく。
スルリ…ハラリ…
と袴が落ちジュクリと濡れたふんどしを押し上げて愛液を吹きこぼす。
巴は床に膝をついたまま、ゆっくりと、だが確実に自らの着衣を全て脱ぎ捨てていった。
「それではっ…智樹様♡…儂の自慰を♡ご覧くだされぇ♡…ふぁ♡」
豊かな爆乳を揺らし、自らの両手で秘裂を大きく押し広げると、震える指先を秘肉へと沈め入れた。
クチュッ……ジュルルッ……!
「あぁんっ……智樹様ぁ……見てくだされ……っ、儂のここ、智樹様を想ってこんなにぐちゃぐちゃに濡れておりまするぅ……っ♡」
(智樹様……智樹様に見られながら弄るの、すごく気持ちいいですぅ……っ♡)
ぐちゅ、じゅぶ、ぐちゅちゅっ…
愛液を糸引かせながら自慰を見せつける巴の姿に、智樹の欲望は最高潮に達した。
智樹はズボンを下ろし、荒々しく怒張した巨根を解放した。
「巴、ひざまずいて、俺のちんぽに奉仕しろ」
「はいぃっ……智樹様のおちんぽぉ…奉仕しますぅ…っ♡」
巴は智樹の足元に膝をつき、天を突く男根を両手で恭しく包み込むと、先端の亀頭へと熱烈に吸い付いた。
ジュボッ……ジュボジュボッ……!
「んむっ……じゅるるっ……ちゅぷ、れろぉっ……!」
(智樹様のおちんぽ、美味しい……っ! 雄の匂いが、頭の芯を痺れさせる……っ! もっと奥まで……喉の奥までいただきたい……っ!)
巴は喉を鳴らし、男根の根元まで深く口内に飲み込み、懸命に頭を前後に振って奉仕した。
かつての威厳ある竜侍は、涎を撒き散らしながら男根にちん媚びする淫乱な雌へと成り果てていた。
「くっ……すげえ舌使いだ……! 巴、次はこれだ!」
智樹は巴を寝台へと押し倒し、巴の顔の上に自らの腰を跨がらせた。
智樹が巴の濡れそぼる秘核へと直接舌を這わせ、同時に巴が智樹の反り立つ男根を咥え込む姿勢をとらせたのだ。
ジュルリッ! クチュクチュッ! ジュボボッ!
「んんぅぅーーっ!? じゅるっ、んくっ……!」
(あぁぁっ! お口でおちんぽを吸いながら、あそこを智樹様の舌で舐められて……っ! 頭が狂っちゃう……っ! 背中がゾクゾクして、腰が勝手に浮いてしまうぅっ!)
互いの性器を貪り合う濃厚な交わりの中、巴は激しく悶え、愛液を智樹の顔面に吹きかけながら何度も絶頂した。
智樹は巴の口から男根を抜くと、自ら寝台に仰向けになった。
「巴、上に乗れ。自分で腰を振って、奥の突起を叩きつけろ!」
「はいぃっ……智樹様ぁ……っ!♡」
巴は智樹の上に跨がり、自らの手で剛直を導くと、濡れそぼる秘裂を一気に沈め落とした。
ズドチュッ――!!
「あひぃぃぃっ……!? 奥まで……全部入ったぁっ♡!」
(入った……智樹様のおちんぽが、一番深いところまで……っ!)
巴は自ら腰を上下に激しく動かし始めた。
ドスンッ! ドスンッ! ズチュッ、グチャッ!
己の体重を乗せて腰を落とすたびに、膣内の最奥にある子宮の入り口――敏感な突起が、智樹の亀頭にゴツンゴツンと激しく打ち付けられる。
「あぁんっ、智樹様ぁ…っ♡! 智樹様♡の大きなおちんちん、もっと儂の奥まで突いてくだされぇ…ッ♡♡♡♡!」
(智樹様のおちんちん、最高ですぅ……っ! 奥の突起が叩かれて、火花が散るよう……っ! もっと、もっと突いてくだされぇっ♡)
「ははっ、いい声で啼くじゃねえか! 自分でガンガン腰を振れよ、巴!」
(上位竜を完全に乗りこなしてやったぞ! 最高の快感だ!)
巴は白目を剥き、よだれを垂らしながら狂ったように腰を振り乱し、連続絶頂の波に呑まれてオホ声を上げ続けた。
「あはぁぁぁッ、イッちゃうッ♡、おっ、ぉ"ぉ"ぉ"っ……♡♡♡!!」
仕上げに、智樹は巴の腰を抱き上げて立ち上がらせた。
巴の豊かな身体を後ろから抱え上げ、宙に浮かせた立ったままの姿勢で、背後から猛烈な勢いで腰を突き上げた。
ドスドスッ! ドスドスッ! パンパンパンッ!
「ひゃうんっ、あぁっ……浮いたまま、奥まで……っ♡! 智樹様ぁっ♡、壊れちゃう♡♡、儂、壊れちゃいますぅぅっ♡♡!!」
(立たされたまま、持ち上げられて……っ! 奥の奥まで届いて、子宮が突き破られそう……っ! 幸せ……智樹様に壊されるのが、最高に幸せですぅぅっ♡)
智樹の激しいピストンが、巴の肉体を容赦なく打ち据える。
巴の手足はだらしなく宙を泳ぎ、全身を痙攣させながら歓喜の悲鳴を上げ続けた。
「よし、たっぷり子宮に注いでやる! 俺の愛液を全部飲んで、俺だけのメスになれ!」
(巴の子宮を、俺の特濃精液で完全に孕ませてやる!)
「はいぃっ、智樹様ぁっ……注いで……儂を智樹様だけのメスにしてぇぇっ……♡♡!!」
(智樹様の種……全部、全部儂の子宮に注ぎ込んでくだされぇっ♡♡)
ズドォォッ――!!
智樹は巴の腰を強く引き寄せ、子宮口に亀頭を力強くめり込ませた。
ドピュッ! ドクドクッ! ドピュッ、ドクドクドクッ――!!
「あはぁぁぁぁぁぁっ……♡イグゥゥッ♡、イッグゥゥゥゥゥゥゥッ♡♡!!」
(あぁぁぁぁっ……熱いぃぃっ! 智樹様の濃厚な愛液が、子宮の奥深くまでドクドクと注ぎ込まれてくるぅぅっ……!♡)
巴は背中を弓なりに反らせ、全身をガクガクと震わせながら、人生最大の狂乱大絶頂を迎えた。
膣壁が狂ったように収縮し、智樹の精液を一滴残らず吸い尽くそうと締め上げる。
智樹は荒い息を吐きながら男根を引き抜くと、シーツの上に崩れ落ちた巴の顔面と、豊満な爆乳へ向けて、残った精液を一気にぶちまけた。
ドピュッ! ドピュッ、ビシャッ……!
白濁した熱い液体が、巴の額、頬、唇、そして巨大な乳房へと勢いよく降り注ぎ、ドロドロと滴り落ちる。
「あ……ふぅ……っ……♡」
巴は精液まみれの顔でうっとりと微笑み、額から垂れてきた白濁を指ですくって自らの舌へと運んだ。
ちゅるり、と甘美な音を立てて智樹の精液を味わい、熱っぽい雌の瞳で智樹を見上げる。
「智樹様……♡ 儂の全ては、智樹様のもの♡……。智樹様のちんぽなしでは、もう生きてゆけませぬ……♡」
(智樹様……儂の愛しいご主人様……♡ 儂の心も、身体も、この穴も……永遠に智樹様のものにございます……♡)
威厳ある上位竜『蜃』、そして深澄真の第一の従者たる深澄巴の魂と貞操は、ここに完全に崩壊した。
彼女は智樹の男根と精液に屈服し、快楽に溺れてすべてを捧げる、哀れで淫らな忠実なる肉奴隷へと堕ちきったのであった。
ーーーーーーー
ーーーー
ーー
深澄巴を完全に屈服させ、自らの精液を乞うだけの哀れな肉奴隷へと仕留めた翌朝。
グリトニア帝国の巴の部屋にて、岩橋智樹は広々とした天蓋付きのベッドの上でゆっくりと身を起こした。
室内には、昨夜巴の全身にぶちまけた己の精液と、巴が垂れ流した愛液の甘美な名残が微かに漂っている。かつては原作通り自分を虫けらのように見下し、冷酷に刃を突きつけてきたあの気高き上位竜が、今や自らの足元に這いつくばり、涙と涎に塗れて男根にちん媚びを捧げるただの雌犬へと変貌したのだ。
(俺の完全な勝利だ……。深澄真の第一の従者すら、俺の男根と魅了の前には無力だった。俺は本当に、この世界の主人公なんだ……!)
その翌日
自室で胸の奥底から込み上げる肥大化した全能感と自尊心に酔いしれ、智樹が獰猛な笑みを浮かべたその時だった。
フワリ……と、部屋全体の空気が一変した。
窓から差し込む朝の陽光を呑み込むように、目も眩むような黄金の神聖な魔力が渦を巻き、豪奢な居室を埋め尽くしていく。
「な、なんだ……!? この光は……っ!」
体がふわりと重力を失って宙に浮き上がり、世界の境界が歪む独特の浮遊感に包まれる。智樹は眩しさに思わず両腕で顔を覆った。
◇
光が収まり、ゆっくりと目を開いた智樹の視界に飛び込んできたのは、見慣れた帝国の自室ではなかった。
床も柱も神聖なる黄金の魔力で眩く輝く、どこまでも荘厳で神秘的な神殿――この世界の唯一神が君臨する『神域』であった。
そして、その神聖なる空間の中央、豪奢な聖なる寝台の傍らに、傲然たる威厳を漂わせて佇む一体の美女の姿があった。
床に届くほど長い見事な金髪を一本の三つ編みに結び、真珠のような装飾で飾った絶世の女性。黄金に輝く双眸を眇め、紫のマニキュアが塗られた細い指先を自らの顎へと当てている。円盤飾りの銀の冠と赤い宝石の額飾りを戴き、胸元が深く開き脚に深いスリットの入った純白のロングドレスに身を包んだその姿は、息を呑むほど神々しく、そして暴力的なまでに妖艶であった。
何よりも目を引くのは、ドレスの深いスリットから覗く滑らかな太ももと、胸元の布地を限界まで押し広げている二つの超弩級の乳房――巴をも凌駕するほどの豊満な神の肢体であった。
「――よくやりましたわね、智樹」
鈴を転がすような、しかし芯に絶対的な高慢さと冷徹さを秘めた声が神域に響き渡った。女神は切れ長の瞳で冷たく智樹を見下ろしている。
「あの生意気で不細工な信奉者の竜女を、見事に屈服させてメスに仕立て上げたとか。水晶を通して見物させてもらいましたけれど、まあ、下界の虫けらにしては上出来な働きでしたわ」
智樹は息を呑み、慌てて背筋を正した。
「め、女神様……! 召喚していただき、ありがとうございます! 巴の件は……はい、女神様から授かった強化魅了のおかげで、完全に俺の言いなりにすることができました」
(本物の神様の前に立つと、やっぱり物凄い威圧感だ……。巴を落とした全能感はあるけど、この人だけは怒らせたら消されかねない。絶対に失礼のないよう、敬意を払っておかないと……)
女神は冷ややかな視線を崩さぬまま、傲慢に唇の端を吊り上げた。
「ふん、口先だけの臆病者かと思えば、少しは役に立つところを見せてくれましたわね。神たるこの私が、一度口にした約束を違えることはありません。……以前、神域で告げた報酬を覚えていて?」
女神の言葉に、智樹の心臓がトクンと激しく跳ね上がった。
「ほ、報酬……って、まさか……」
「ええ、そうですわ。この私の身体を、貴方に一度抱かせてあげます」
女神は長い脚を一歩踏み出し、冷淡な眼差しのまま淡々と言い放った。
「私の選んだ勇者が再び自信を取り戻し、より忠実に私のために働くというのなら、この程度の施しなど安いものですわ。ひれ伏して感謝なさい」
(ふん、たかが下界の男にこの神聖なる私の肌を触れさせるなど、本来なら万死に値する不敬ですけれど。あの竜女を完全に調教してみせた手腕は認めてあげますわ。一度くらい適当に抱かせて満足させてやれば、この浅はかな男はより熱心に私の忠実な駒として働いてくれるでしょうからね)
「ほ、本当に……女神様を抱いていいんですか……!?」
(嘘だろ……!? 本当に神様とやれるのか……!? 信じられない……夢じゃないよな!? 相手は絶対の神様だ。粗相のないように、慎重にお相手を務めないと……!)
この時の智樹の胸中には、女神を自らの魅了でどうにかしようなどという不遜な野望は微塵もなかった。ただ純粋に、絶対神への畏敬と、与えられた途方もない肉欲の報酬に対する興奮に打ち震えていたに過ぎなかった。
女神は聖なる寝台へと歩み寄り、顎をツンとしゃくって命じた。
「何をぼさっとしているのです。早くその小汚い布切れを脱ぎ捨てなさいな。神聖なる私の前で、いつまで着飾っているつもり?」
「は、はいっ! ただいま脱ぎます!」
智樹は慌てて臙脂色のロングコートのボタンを外し、肩から滑り落とした。
スルスルッ、バサッ……。
続いて濃紺の帯が入ったハイネックを脱ぎ捨て、灰色のズボンと下着を一気に足元へと引き下ろす。
ハラリ、シュルリ……。
衣服が床へと落ち、青年の鍛え上げられた逞しい肉体が露わになった。股間には、女神の圧倒的な美貌と神々しさに反応し、早くも赤黒く太く反り上がりつつある男根が天を突いている。
女神は智樹の男根を一瞥し、フンと小さく鼻を鳴らした。
「まあ、男としての造形だけはそれなりに見られるようですわね」
そう呟くと、女神は自らの細い腰に巻かれたピンクの帯に、紫のマニキュアが塗られた細い指先をかけた。
シュルルッ……。
滑らかな絹擦れの音とともに帯が解かれると、胸元が大きく開いた純白のロングドレスが、音もなく床へと滑り落ちた。
ハラリ……スルスル……。
「あっ……!」
智樹の喉から、掠れた息が漏れた。
黄金の魔力を微かに帯び、透き通るような白磁の輝きを放つ、神の完全なる裸身が惜しげもなく白日の下に晒されたのだ。
両手でも抱えきれないほど豊かな二つの爆乳は、重力に従ってふわりと揺れ、先端には宝石のように可憐な薄桃色の突起が鎮座している。
キュッと引き締まった神々しいくびれから、豊かに張り出した安産型の美しい腰つき、そしてすらりと伸びた長い脚の付け根には、神秘的な黄金の毛並みに守られた、艶めかしい神の秘裂がひっそりと佇んでいた。
(す、すげぇ……! 巴も凄かったけど、これはまた違う良さが……! 身体全体から黄金の光が溢れ出てるみたいだ……!)
「見惚れていないで、ベッドへ来なさい」
女神は聖なる寝台の端に腰を下ろし、冷ややかな視線を向けた。
智樹がおずおずと寝台へと近づくと、女神はその逞しい胸板を手で軽く押し、仰向けに寝かせた。
「まずは、その無様に猛ったものを鎮めてあげますわ」
女神の細く滑らかな右手が、智樹の屹立する男根へと伸ばされる。
チュプッ……。
「ひあっ……!?」
ひんやりと冷たく、信じられないほど滑らかな神の掌が、智樹の熱く脈打つ亀頭を包み込んだ。
女神は冷淡な表情のまま、紫の爪先を這わせ、智樹の男根を上下にしごき始めた。
シュルッ、シュルッ、クチュッ……。
「んくっ……! め、女神様の手……すべすべしてて、気持ちよすぎます……っ!」
「静かにしなさい。神の手で扱かれる栄誉を噛み締めることね」
(ふん、ただ握って上下に動かしているだけですのに、情けない声を上げて。男というのは本当に単純で哀れな生き物ですわね)
女神は冷淡に見下ろしながら、床に届く金髪をサラリと揺らして自らの顔を智樹の顔面へと近づけた。
ふわりと、この世のいかなる香水をも凌ぐ芳醇な甘い体香が智樹の鼻腔をくすぐる。
次の瞬間、女神の艶やかな赤い唇が、智樹の唇を塞いだ。
んむっ……ちゅぷ、じゅるり……。
「んんっ……!?」
女神の滑らかな舌が智樹の口内へと滑り込み、智樹の舌と深く絡み合う。神の甘美極まりない唾液がトロリと智樹の舌の上に注ぎ込まれ、濃厚な口づけが交わされる。
手元では、女神の細い指先が男根の筋を擦り上げ、先端の敏感な割れ目を親指でぐりぐりと弄び続けていた。
シュピュッ! シュルルッ! クチュクチュッ!
「あ、女神様……っ! もう、手とキスだけで出ちゃいます……っ!」
女神は唇を離し、唾液の糸を引きながら、フッと冷たい笑みを浮かべた。
「ええ、出しなさい。まずはその汚らわしい欲望をすべて吐き出しなさいな」
(手先の刺激と口づけだけで果てるなんて、本当に安上がりな男。これで終わりにしてしまっても良いくらいですわ)
「うっ…ああぁっ…出ますっ女神様っ…!」
ジュルリッ! ビュルルッ! ドクドクドクッ――!
智樹の男根が激しく痙攣し、先端から濃厚な白濁が勢いよく噴き出した。
神聖な純白のシーツの上に、智樹の精液がドクドクと飛び散り、甘酸っぱい雄の匂いを立ち上らせる。
「はぁ……はぁ……っ! す、すみません……我慢できなくて……っ」
智樹は荒い息を吐きながら、神の前で無様に果ててしまったことを恥じ入るように謝罪した。
しかし、目の前に広がる女神の神々しい爆乳と美しい裸体を前にして、智樹の男根は萎縮するどころか、射精直後にもかかわらず再び猛烈な熱を帯び、ぐんぐんと鋼のように硬度を取り戻していった。
精力絶倫の肉体と、女神という至高の存在への抑えきれない欲望が、智樹の男根を瞬時に復活させたのだ。
女神はわずかに目を見張り、意外そうに眉をピクリと動かした。
「あら……一度吐き出してもなお、すぐに勃起を維持できるのですか。……ふん、まあ下界の勇者としては、それなりの生命力を持っているようですわね」
女神は冷淡に微笑むと、しなやかな動作で智樹の腰の上に自ら跨がった。
「では、約束の続きといきましょうか」
白く艶やかな太ももが智樹の腰をしっかりと挟み込み、黄金の毛並みに彩られた秘裂が、智樹の反り立つ男根の亀頭へと宛がわれた。
女神は自らの細い指で男根の先端を支えると、ゆっくりと腰を沈め落としていった。
ズブッ……ジュチュッ……。
「んっ……」
女神の喉から、ごく微かな吐息が漏れた。
智樹は息を呑み、目を見開いた。
「あ……っ! 入った……っ!」
(信じられない……! 神様の中に、俺の男根が入っている……! なんて温かくて、吸い付くような締め付けなんだ……!)
女神の秘裂の内部は、至高の絹のように滑らかでありながら、智樹の太い男根を一切の隙間なくキュウキュウと締め上げる極上の圧迫感に満ちていた。
女神は智樹の胸板に両手を預け、冷ややかな瞳で見下ろしたまま、淡白に、どこか義務をこなすかのように腰を上下に動かし始めた。
パン……パン……パン……。
静まり返った神域に、肉と肉がぶつかり合う乾いた音が淡々と響き渡る。
女神の金色の瞳には情欲の色はなく、ただ冷徹に智樹を見下ろしているだけだった。
「どうです? 神の身体に挿入する栄誉を、骨の髄まで噛み締めていますか?」
「は、はいっ……! もの凄く気持ちいいです、女神様……っ!」
(でもにすごく淡白だ……。巴の時は狂ったように求めてきてくれたけど、女神様にとってはただの約束の消化なんだな……。でも、神様の身体に入れるだけで充分すぎる…それになんて気持ちいいぃんだっ!)
(ふん、この程度で天にも昇る心地になっているのですから、扱いやすい男ですわ。手早く済ませて、さっさと地上へ追い返してしまいましょう)
女神は淡々と、一定のリズムで腰を揺らし続けた。
しかし――数十回、百回と交わりが重なるにつれ、静謐な神域の空気が微かに変質し始めた。
智樹の男根から滲み出る、強化された魅了を濃密に帯びた体液。そして至近距離で交わされる智樹の荒く熱い吐息と汗が、女神の肌と粘膜に触れ続けていた。
自らが強化したはずのその魅了の毒が、体液の接触を通じて、神たる女神の肉体へと極めて微量ながらも浸透し始めていたのだ。
「んっ……ふ、ぅ……?」
女神の眉が、不意に小さく寄った。
(……? 何かしら、この感覚は……。ただの下界の男との、義務的な交わりのはずですのに……)
下腹部の奥深くから、じわりと甘い痺れが湧き上がってくる。
智樹の太く硬い男根が内壁を擦るたびに、これまでに感じたことのない熱い疼きが全身へと広がっていく。
女神自身は、自分が魅了の影響を受けているなどとは夢にも思っていない。ただ、智樹の肉体が「思ったよりも良いもの」「悪くない感触」だと感じ始めているだけだった。
知らず知らずのうちに、女神の腰の動きが変化していった。
先ほどまでの淡白で機械的な上下運動が影を潜め、より深く智樹の男根を根元まで呑み込み、腰を艶めかしく回転させて内壁を擦りつけるような動きへと移り変わっていく。
パンパンパンッ! チュプッ、ヌチャッ!
「んあぁっ……ふ、ぅっ……!」
女神の口から、先ほどまでは決して漏れることのなかった甘い喘ぎ声が零れ落ちた。
床に届く金髪の三つ編みが激しく揺れ動き、豊かな二つの爆乳が上下左右にたわわに波打つ。
「あっ……智樹……貴方、なかなか……悪くないですわね……っ」
「め、女神様……っ?」
「神たるこの私を……少しは楽しませられるようですわ……っ、んっ!」
(おかしいですわね……この男の肉体、妙に心地よい……。もっと奥まで、擦り付けたいような……いえ、私がこの男を褒めて楽しんであげているだけですわ)
智樹は、その異変を敏感に察知した。
(え……? 女神様の顔が、赤くなってる……? 声も、さっきの冷たい声と全然違う……!)
見下ろす女神の瞳は微かに潤みを帯び、熱っぽい息を吐きながら、自ら腰を激しく打ち付けてきている。
秘裂の奥がギューッと男根を強く締め付け、ジュクジュクと熱い愛液が溢れ出して智樹の太ももを濡らしていた。
(ま、待てよ……? 女神様が、俺の男根で感じてる……!?)
智樹の脳裏に、凄まじい衝撃とともに電撃のような閃きが走った。
(俺の魅了は、女神様自身が強化してくれたものだ……。その魅了は、体液を通じて相手の身体をじわじわと蝕んでいく……。もしかして、神様だから絶対に効かないなんてことはないんじゃないか……!?)
(俺の魅了が……この世界の頂点に立つ絶対の神にすら、少しずつ、少しずつ効き始めてるんじゃないのか……!?)
神への畏敬と恐縮が、一瞬にしてドス黒い歓喜と傲慢な支配欲へと反転した。
(神すらも……俺に堕ちる可能性がある……!!)
女神の腰の動きはさらに激しさを増し、神聖なる神域に情欲の音が響き渡る。
パンパンパンッ! グチュグチュッ、ビクビクッ!
「んあぁっ、んっ……! あ、あらいけない……私としたことが……っ!」
女神の肢体がピクピクと小さく痙攣し、内壁がキュウッと智樹の男根を締め上げた。
「んんぅぅーーっ……!」
しゅぴゅっ……と、微かな愛液が秘裂から吹き出し、女神は小さく身を震わせて絶頂を迎えた。
自覚のないまま快楽の波に身を委ね、小さく達してしまったのだ。
同時に、神の極上の締め付けと、神をも支配できるという強烈な全能感により、智樹もまた限界へと達した。
「女神様っ! 出ます、もう限界です……っ!」
「中に出します……っ!」
(このまま神の子宮に、俺の特濃の魅了精液をぶち込んでやる……!)
しかし、絶頂の余韻からハッと我に返った女神は、金色の瞳を鋭く尖らせた。
「調子に乗るな、下界の男が!」
チュルンッ!
女神は身をよじり、智樹の男根から秘部を一気に引き抜いた。神の胎内に直接精液を注がせることだけは、自らの絶対の誇りにかけて本能的に拒絶したのだ。
空中に放り出された智樹の男根が、限界を超えて激しく脈打った。
ドクドクッ! ドピュッ! ドピュッ――!!
「うあぁぁぁっ……!」
勢いよく噴き出した大量の精液が、白い放物線を描いて女神の神々しい身体へと降り注いだ。
ビシャッ! ピュルルッ、ドロリ……!
女神の平坦で引き締まった下腹部、巨大なたわわな乳房の谷間、そして滑らかな太ももへと、智樹の熱く濃厚な白濁が容赦なくぶちまけられ、湯気を立てながらドロドロと滴り落ちた。
「はぁ……はぁ……っ!」
智樹はベッドの上に大の字に倒れ込み、激しい息を吐き出した。
◇
女神は自らの肌に散った白濁を見下ろし、黄金の魔力をパッと放った。
淡い光が全身を包み込むと、精液の汚れは一瞬で霧散し、床に落ちていた純白のロングドレスがひとりでに身体へと巻き戻り、元の高貴な神の姿へと戻った。
女神の表情には、再び元の尊大で冷徹な色合いが戻っていた。
しかし、その口元には、最初には見られなかった微かな満足げな笑みが浮かんでいた。
「……まあ、合格点といったところですわね。思ったよりは悪くありませんでしたわ」
「今後も良き働きがあれば、また抱かせてあげますわ。せいぜい励みなさい、私の勇者」
(ふん、たかが人間にしては、まあまあ楽しめましたわね。あの竜女を落とした褒美としては十分でしょう。少し甘やかしてやれば、また私のために甲斐甲斐しく働くはずですわ)
女神自身は、性交が「それなりによかった」程度にしか思っておらず、自分の魂に魅了の毒がほんの微かに染み込み始めたことには微塵も気づいていなかった。
「さあ、下界へ戻りなさい」
女神がパチンと指を鳴らすと、神域が再び眩い黄金の光に包まれた。
◇
パッと光が弾け、智樹はグリトニア帝国の自室のベッドへと戻されていた。
部屋には、先ほどまでの神域の静寂が嘘のように、いつもの朝の光が穏やかに差し込んでいる。
智樹はゆっくりと起き上がり、自らの両手を見つめた。
手のひらには、女神の豊満な爆乳の感触、滑らかな肌のぬくもり、そして何よりも――交わりの最中に女神が見せた、あの微かな甘い喘ぎと絶頂の感触が、鮮烈に焼き付いていた。
(……最初は、あんなに冷淡で淡白だった。俺のことなんてゴミを見るような目で見ていた)
(なのに、最後は……感じていた。あの絶対の神様が、俺の男根で小さくイッていたんだ……!)
智樹の唇が、自然と吊り上がる。
クツクツと喉の奥から笑いが漏れ出し、やがてそれは狂気に満ちた凶悪な哄笑へと変わった。
「はは……あははははっ!」
オッドアイの瞳に、ギラギラとしたドス黒い支配欲の光が灯る。
(効くんだ……! 神にだって、俺の強化された魅了は効くんだ!)
(巴だけじゃない。リリだけじゃない……! あの絶対の女神すら、何回も抱いて俺の体液を注ぎ込み続ければ、いずれ俺の足元に膝をついて、ちんぽを欲しがるメス犬になるんだ……!)
全能感。圧倒的な征服欲。
深澄真への復讐、そして世界そのものを手中に収める暗い欲望が、智樹の全身を熱く駆け巡る。
「待ってろよ深澄真……! 巴はお前の目の前で俺の精液をねだる雌にしてやった。次のターゲットを探して楽しまないとなっ……! そして女神すらも俺の肉便器にして、この世界を全部、俺だけのハーレム王国に変えてやる……!!」
帝国の勇者は、世界の唯一神すらも自らの玩具へと堕とす野望を胸に、歓喜と狂気の笑い声を部屋中に響かせたのだった。
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グリトニア帝国城の一角にある豪奢な貴賓室。磨き上げられた大理石のテーブルを挟んで、二人の美女が向かい合っていた。
一人は、藤色の詰襟ロングドレスに身を包み、知性的な銀髪のボブヘアを揺らす第二皇女、リリ=フロント=グリトニア。そしてもう一人は、桃色の着物に身を包み、水色の長い髪を高い位置で結い上げた絶世の和風美女、深澄巴であった。
テーブルの上には、クズノハ商会とグリトニア帝国の間で取り交わされる正式な通商条約の書面が広げられている。
「巴様、各条項の最終確認をさせていただきますわね。帝都におけるクズノハ商会の拠点として、貴族街の一等地、そして平民街の商業区画の二箇所に店舗を設置する許可を帝室より発布いたします。税率の優遇措置や魔導資材の流通ルートに関しても、貴商会にとって極めて有利な条件を整えさせていただきましたわ」
リリは優雅に微笑みながら羊皮紙を滑らせた。その声は普段と変わらぬ怜悧な皇女のものだったが、紫の瞳には隠しきれない熱と艶めきが宿っていた。
「ふむ……。帝室側の寛大な配慮、誠にありがたく存じる。これならば我が主、ライドウも満足するに違いあるまい」
巴は鷹揚に頷き、契約書に流麗な文字で署名を走らせた。
かつての巴であれば、帝国の提示する条件の裏に潜む悪意や策謀を徹底的に警戒し、何日もかけて粗を探していたはずだった。
しかし、智樹の濃厚な体液と強化魅了によって精神の根底から屈服させられた今の巴にとって、帝国に便宜を図ることは至極当然のことであり、何よりも愛しい主人である智樹のためになる決定でしかなかった。
リリは巴の署名を確認すると、書類を丁寧にまとめながら、微かに身を乗り出して巴と視線を交わらせた。
「ふふ……これで表向きの手続きは滞りなく完了いたしましたわね。……巴、智樹様からのお言いつけ、忘れてはいませんでしょうね?」
(智樹様のために、この商談を完璧に成立させましたわ。あの素晴らしいお方に仕える身として、この女に遅れをとるわけにはいきませんもの……♡)
「くく……何を言うかと思えば。忘れるはずがなかろう。儂の心も身体も、すべては智樹様のもの。智樹様のお望み通り、この商売を通じて帝国の実権と富を智樹様の手の中へと納めてみせるわ」
(ふふ……リリ皇女め、儂に抜け駆けされるのを警戒しておるな。安心せい、智樹様を至高の王としてお支えし、あの逞しいおちんぽに跪く同志として、仲良く励もうではないか……♡)
二人は互いに智樹の魅了に染まりきった雌同士としての淫らな目配せを交わし、薄く唇を歪めて微笑み合った。
◇◇◇
自らに宛がわれた客室へと戻った巴は、扉に幾重もの遮音と防犯の術式を施すと、深緑の袴の裾をわずかに払って豪奢なソファに腰を下ろした。
巴は細い指先を額へと当て、意識を集中させて精神の波長を遠く離れたロッツガルドへと伸ばした。上位竜の強大な魔力を乗せた思念伝達が、主である深澄真へと繋がる。
『――若、聞こえるか。儂じゃ』
『あ、巴? うん、聞こえるよ。帝都での商談はどうなった? 皇女のリリさん、何か怪しい動きはしてなかったかい?』
伝達の向こう側から、真の穏やかで心配そうな声が返ってきた。いつもの調子で従者を気遣うその声を聞きながら、巴の口元には冷笑が浮かんでいた。
『案ずるな、若。商談は極めて順調にまとまったぞ。帝国の第二皇女は誠意ある態度に終始し、帝都の貴族街と平民街の二箇所にクズノハ商会の店舗を構えることが正式に決定した。流通の優先権や免税の特権まで勝ち取ってやったわ』
『えっ……二箇所も!? しかもそんな好条件で……? すごいじゃないか巴! やっぱり君に任せて正解だったよ。ありがとう』
真の弾んだ声が頭の中に響く。その無邪気な賞賛を受け止めながら、巴は内心で呆れ果てていた。
(はぁ……若は本当におめでたいお方じゃ。儂がこうして声を取り繕っておるだけで、身体の芯まで別の男の体液に染まり、心も貞操も全て智樹様に奪われておることなど、これっぽっちも気付いておらぬとはな……)
(儂の頭の中が智樹様♡の逞しいお姿でいっぱいになっておることも、昨日まで智樹様の男根に貫かれてオホ声を上げていたことも、何一つ見抜くことができぬ鈍感な男よ。……かつてはこの男を唯一の主として仰いでおったと思うと、我ながら滑稽で呆れ果てるわ。儂の真の主は、智樹様ただお一人……♡)
巴は真の鈍感さに深い軽蔑と哀れみを覚えつつも、声のトーンをわずかに引き締め、事前に智樹と打ち合わせていた策謀を口にした。
『――して、若。一つ提案があるのじゃが』
『ん? 何だい、巴?』
『帝都に二つの店舗を構えるとなれば、現地を取り仕切る人員が必要不可欠となる。表向きは友好的とはいえ、相手はあの狡猾なヒューマンの帝国じゃ。万が一にも不測の事態が生じた際、即座に武力でねじ伏せられる信頼の置ける者を、片方の店舗の責任者として呼び寄せたいと考えておる』
『確かにそうだね。帝国側が何か企んでいたら困るし……。でも、誰を送ればいいと思う?』
巴の細く赤い瞳に、獲物を罠に誘い込む邪悪な光が灯った。
『澪を呼ぶのが良策かと存じる。あの者の実力であれば、いかなる謀略も力づくで粉砕できよう。澪に一つの店舗を任せ、儂がもう片方を統括すれば、帝都の守りは盤石。若も安心できよう?』
『なるほど……澪か! 確かに澪なら戦闘力もずば抜けているし、帝国の裏工作にも力負けしないね。分かった、澪に僕から話をつけて、帝都へ向かう準備をさせておくよ。店舗の工事が終わったら、また詳しい日程を連絡してくれ』
『承知した。では、また連絡いたす』
パツン……と思念伝達の接続が切れると、巴はソファの上でふっと小さく吹き出した。
「くくっ……あっははは……! 本当に、呆れるほどにちょろい男じゃな、主人は……!」
巴は自らの豊かな胸元を抱え、身体を震わせて嘲笑した。
主を裏切り、最も信頼されている立場を利用して、同じ従者である澪を智樹の生贄として差し出す背徳的な謀略――その全てが己の筋書き通りに進んでいる事実に、巴の背筋はゾクゾクとした狂気的な快感に震えていた。
「待っておれよ、智樹様……♡ 儂が澪もこの帝都へ誘い込み、智樹様の極上の男根の虜にして差し上げますぞ……♡」
巴は立ち上がり、桃色の着物の裾を翻すと、愛する主君が待つ智樹の私室へと足早に向かった。
◇◇◇◇
◇◇
グリトニア帝国城の最深部、勇者・岩橋智樹の豪奢な居室。
クズノハ商会の店舗建設が帝都の東西で着工を迎える中、この密室では、毎日のように淫らで濃厚なお仕置きが行われていた。
部屋の中央には、四つん這いにさせられた巴の姿があった。
袖に紋様のある桃色の着物は背中から大きく肌蹴させられ、豊かな爆乳が露わになっている。下半身は深緑の袴の裾が腰の上まで捲り上げられ、下着を引き下ろされた無防備な尻肉が、ぷるんと突き出されていた。
スルスルッ……シュルリ……。
布地の擦れる音が静寂に落ちる中、巴の背後には、全裸となった智樹が傲慢な笑みを浮かべて仁王立ちしていた。
その股間には、赤黒く極限まで太く反り立った男根が、ドクン、ドクンと脈打ちながら天を突いている。
そして部屋の隅の長椅子には、胸元を大きく肌蹴させた藤色のドレス姿の皇女リリが座り込んでいた。
リリは自らのドレスの裾を捲り上げ、びっしょりと愛液で濡れた秘部に指を這わせながら、熱っぽい瞳で智樹と巴の姿を凝視していた。
智樹は巴の突き出された豊かな尻肉を、バチンと平手で強く叩いた。
パンッ!
「ひゃうんっ……! あぁんっ、智樹様ぁ……♡」
「巴、随分といい格好じゃねえか。かつて小屋で俺を虫けら扱いした生意気な竜女が、今じゃ袴を捲り上げてケツを突き出し、俺のちんぽを待ち構えてるなんてな!」
(ぎゃはは! 上位竜が俺の専用の肉便器だ! このふざけたケツに、今日もたっぷり勇者の特濃精液を叩き込んでやる!)
智樹の罵声に対し、巴は振り返って熱っぽく潤んだ赤い瞳で見つめ返した。その口調は、真の前で見せていた武士のような威厳など欠片もなく、智樹の機嫌を取り、男根にすがりつくための甘えた女子の言葉遣いへと完全に変貌していた。
「智樹様ぁ……♡ 巴、お呼び出しいただいてすっごく嬉しいの……♡ 昔の巴は本当に愚かで生意気でした……っ。どうか巴のこの卑しい雌穴に、智樹様のお仕置きをたっぷり叩き込んでぇ……♡」
(智樹様ぁ……♡ 巴の身体は、智樹様の大きなおちんぽで貫かれるためだけに生きてるの……♡ 早く、早く後ろから突き刺してぇ……っ!)
「へっ、素直で可愛いメ犬だな! 望み通り、奥の奥まで貫いてやるよ!」
智樹は巴の引き締まった腰を両手で鷲掴みにすると、反り立つ亀頭を巴の濡れそぼる秘裂の入り口へとあてがい、全体重を乗せて一気に押し込んだ。
ズドチュッ――!!
「あひぃぃぃっ……!! はいっ……入ってきたぁぁっ♡」
(あぁぁっ……! 智樹様の熱い塊が、巴の奥底まで入ってきたのぉ……っ! 太くて硬くて、お腹が裂けそうなくらい満たされて……すっごく気持ちいい……っ♡)
巴の膣内は、日頃の調教と智樹の男根への渇望により、すでにたっぷりと愛液で溢れ返っていた。智樹の男根が滑り込むと同時に、ジュッ、ヌチュッとした水音が激しく弾け飛ぶ。
智樹は巴の腰をがっしりと固定し、背後から激しく腰を打ち付け始めた。
パンパンッ! ドスドスッ! ズチュッ、グチャッ!
「あぁんっ、智樹様ぁ…っ♡ 巴の後ろからのお仕置き、すごく気持ちいいの……っ! もっと、もっと激しく突いてぇ……っ♡」
(お尻を後ろから掴まれて……激しく突かれるたびに、頭の芯が真っ白になっちゃう……っ! 巴は智樹様のメスなのぉ……っ♡)
「ははっ、すげえ締め付けだ! 奥の子宮口がちんぽに吸い付いてきやがる!」
激しいピストンの衝撃で、巴の豊かな爆乳がたわわに揺れ、背筋が弓なりに反り上がる。
その淫らな光景を間近で見せつけられていたリリは、自らの指を秘蜜の奥へと激しく出し入れしながら、羨ましそうに熱い息を漏らしておねだりした。
クチュクチュッ、ジュルルッ……!
「智樹様…巴ばかりズルいですわ。私にも…私にも智樹様の愛情を注いでくださいませ…」
(あぁ……巴の膣内をあんなにも激しく犯されて……っ! 私も、智樹様の逞しいおちんぽで貫かれたくてたまりませんわ……! あぁんっ、指だけじゃ足りない、智樹様の種が欲しいですわぁ……っ♡)
智樹はリリの悶える姿を一瞥し、征服感をさらに滾らせながら、巴への腰の打ち込みを限界まで加速させた。
ドスッ! ドスッ! ズチュンッ!
亀頭が巴の子宮口をゴツンゴツンと容赦なく打ち据え、巴の理性を粉々に粉砕していく。
「あはぁぁぁッ、イッちゃうッ、おっ、ぉ"ぉ"ぉ"っ……!! 智樹様ぁっ、巴、智樹様のおちんぽでイッちゃうのぉぉっ♡♡」
「巴、俺の精液を全部飲み干せ! 中に出すぞ!!」
ズドォォッ――!!
智樹は巴の腰を限界まで引き寄せ、子宮口に亀頭を力強くめり込ませた。
ドクドクッ! ドピュッ! ドピュッ、ドクドクドクッ――!!
「あはぁぁぁぁぁぁっ……イグゥゥゥゥ……智樹様の…精液がわだじの子宮にみたされてぇ…気持ちいぃぃ♡♡」
濃厚で熱い精液が、巴の子宮の最奥へと勢いよく注ぎ込まれていく。
巴は白目を剥き、よだれを垂らしながら激しく身悶えし、狂乱の大絶頂を迎えた。
ドクン…と智樹の男根が最後の脈動を終えた後、智樹は巴の腰からゆっくりと引き抜いた。
巴の秘部からは、白濁した精液と愛液がトゲトゲと混ざり合い、床へとドロリと滴り落ちた。
しかし巴は休むことなく、すぐに智樹の足元へと這い蹲った。
「…はぁはぁ…智樹様ぁ♡…巴を気持ちよくしてくれたおちんぽが綺麗にしますねぇ…♡」
ジュボッ……ジュルルッ……。
巴は智樹の男根に両手を添え、先端に残る白濁を自らの舌で丁寧に舐め取り、吸い上げ始めた。
男根の筋や裏筋に付着した己の愛液と精液を、まるで至高の蜜であるかのように丹念に口で奉仕して清掃していく。
「んちゅ……れろぉ……じゅぷ、んむっ……♡」
男根を綺麗に磨き上げた巴は、智樹の膝の上にそっと抱き上げられ、上気した顔を智樹の胸板へとすり寄せた。
智樹は巴の顎をクイと持ち上げ、オッドアイをギラリと光らせて傲慢に笑った。
「巴、わかってるな? 真の前では今まで通りにしてろ。だが裏では俺の忠実なメスとして、他の女も俺のハーレムに引き込め」
(巴を使ってクズノハ商会を乗っ取り、真の女どもを全員俺のメスにしてやる。この作戦は完璧だ!)
「はいぁっ…智樹様ぁ…っ。智樹様のお言いつけ通りに…あとの女どもも、智樹様のちんぽの虜にして差し上げますぞ…っ♡」
巴は熱い吐息を漏らし、智樹の唇にちゅっと甘美な口づけを落とした。そして、妖しい笑みを浮かべて続けた。
「ねえ智樹様、巴ね、次のターゲットはもう決めてあるの……♡ 若の第二の従者の澪です。主人にはさっき連絡して、帝都の店舗の責任者として澪を呼び寄せる手はずを整えさせたの……♡」
「澪……? そいつも真の従者なのか?」
智樹は首を傾げた。智樹は、その澪という存在が、かつて世界を震撼させた天災『災害の黒蜘蛛』であるという恐ろしい正体を露ほども知らなかった。
「ええ、見てみて智樹様……♡」
巴が細い指先を虚空で払うと、淡い霧の魔力が立ち込め、空中に一人の女性の姿が鮮明に浮かび上がった。
艶やかな漆黒のボブヘア、前髪を切りそろえた日本人形のような清楚な美貌、すらりとした肢体に着物とフリルを纏い、胸元には豊かな乳房を抱えた絶世の和風美女――澪の姿であった。
それを見た瞬間、智樹のオッドアイが見開かれた。
「な、なんだこの女は……!? こんな極上の和風美人が、真の従者にいたのか!?」
(巴のグラマラスな色気とはまた違う、黒髪の清楚で妖艶な美女じゃねえか……! こんな上玉を、あの不細工な真が侍らせてただと!? 許せねえ、絶対に俺の物にしてやる!)
智樹は興奮に頬を紅潮させ、巴の頭を乱暴に撫で回した。
「最高だ、巴! よくやった! お前は本当に優秀な俺のメスだよ!」
「えへへ……♡ 智樹様に褒められちゃった……♡ 巴、智樹様のためなら、澪でも誰でも連れてきて、智樹様のおちんぽの前に跪かせてあげる……♡」
智樹に頭を撫でられた巴は、誇らしげにとろけるような笑みを浮かべ、智樹の胸板にすがりついた。
その光景を見ていたリリが、カッと目を見開き、悔しげに立ち上がった。
自らの胸元を露わにしたまま智樹の足元へと駆け寄り、巴を押し退けるようにして智樹の腰に抱きつく。
「智樹様……! 巴ばかりに良い顔をさせてはおけませんわ! その澪という女を堕とす作戦は、この私が立案して差し上げます! 帝国魔導工廠の特製薬物と私の情報網を駆使し、巴以上に智樹様の男根を欲しがる肉便器へと仕立て上げてみせますわ!」
(巴ばかり智樹様に褒められて許せませんわ……! 次の女を堕とす功績は、絶対に私が勝ち取って、智樹様の一番の愛奴にならなくては……♡)
巴も負けじと智樹の首に腕を巻き付け、リリを睨みつけた。
「ふん、澪の弱点や生態を一番よく知っておるのはこの儂じゃ! リリ皇女なんかに智樹様の一番は譲らん……♡」
「なんですって……!? 智樹様の寵愛を最も受けるべきは、この私ですわ!」
二人の絶世の美女――かつては気高き上位竜と冷徹な皇女であった女たちが、自らの男根と寵愛を巡って醜くも淫らに張り合い、争っている。
その光景を見下ろす智樹の胸の内に、底知れぬ自尊心の充足と、全能の征服感が満ち溢れた。
ニヤリ……と、智樹の口元が凶悪に吊り上がる。
「くくく…真、お前の愛する従者はもう俺の穴奴隷だ。この世界は全部、俺のものにしてやるよ!」
真に何一つ気づかれることなく、智樹の密かな世界侵略とハーレム形成の第一歩が着実に完了したのだった。
当初は巴だけのお話にする予定でしたが、女神から力をもらう過程を書くうちにリリも必要だなと思い、結果的にだいぶ文字数が増えてしまいました。。。。
続きを書くかはまだ何も決めていません。ただ、もし書くとしたら、女神は誰かが智樹のものになるたびに少しずつ堕ちていく形にしようかなと考えています。