※この作品はR-18です。

霧の牢獄   作:宇藤百足

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牧瀬美夜②

 

あのあと統也に霧の遊歩道を送られ、

どうにか女子寮エリアの寮まで帰ってきた美夜。

 

美夜は寮の玄関から自室へと向かう途中、

夜中にトイレに立ったであろう寮生とすれ違う。

 

時間は既に深夜三時を回ろうとしているところ。

 

こんなタイミングで帰ってくる女生徒の事情など、

ここで理解していない者はいない。

 

女生徒は腫物を触るような素振りで美夜に道を譲ると、

小走りにトイレの方へと消えていった。

 

のしかかるような静寂。

 

自分は今、男に犯されてきたのだという

底知れぬ惨めさが美夜を包み込む。

 

 

(はぁ、今の美夜……

 きっと幽霊みたいな顔してるんだろうな……)

 

 

部屋に戻ると部屋着兼寝巻であるジャージに着替える。

 

だが、積み重なった疲労と恐怖、

緊張から来る震えで体が上手く動かせない。

 

満身創痍と言っても過言ではないコンディションだ。

 

今日はもうこのままベッドにもぐりこんで

全てを忘れてしまいたかった。

 

だが、そうさせてくれない要素が二つある。

 

一つはおつとめ中に失神したまま寝ていたからか、

変に目が冴えてしまっていること。

 

そして、もう一つは体の外にも内にも残る、気持ち悪さだ。

 

男に触られ、唇を奪われ、牝の最奥を撃ち抜かれた感触。

 

なにより今なお膣内に残るドロついた精液の異物感。

 

それらを早く洗い流したいのだ。

 

入浴セットを手に取ると、美夜は部屋を出てゆく。

 

なんともタイミングの悪いことに

先程トイレに行った女生徒とまたすれ違うが、

今度は美夜の方が逃げるようにその場を走り去っていた。

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

やってきたのは深夜の共同浴場だ。

 

辛いおつとめを終えたリトリスの乙女たちが、

ゆっくりとその羽を休められる場所。

 

美夜の中では、概ねそんな認識の場所。

 

そこに今、自分がいることが惨めでならなかった。

 

 

「ぐすっ……」

 

 

自然と嗚咽が漏れる。

 

美夜はそのまま爆発しかける感情を必死に抑えると、

ロッカーに脱いだ服を入れて浴場へと向かう。

 

 

――ガラガラガラ。

 

 

シャワーの前に座り蛇口をひねる。

 

温水を頭からかぶりながら、

気取られないようにちらりと湯船の方を見やる。

 

そこには湯けむりの中に先客の姿があった。

 

二人組の女生徒だ。

 

力なく肩を落とす女生徒の頭を、

もう一人の女生徒が優しく撫でて慰めている。

 

そんな風に見えた。

 

 

(綺麗な人だな……)

 

 

慰めている方は妙な落ち着きや気品、包容力を感じる。

 

聖水常用者の上級生だろうか。

 

そして、目を引くのはもう一人の方だ。

 

明らかに自分たちとは異なる肌と髪の色。

 

魔都の姫君の圧倒的美貌はそのままに、

白人の血が混ざったと思われる愛らしくも妖艶な風貌。

 

その強烈なインパクトに、美夜は見おぼえがあった。

 

 

(あっ、あの子……)

 

(隣のクラスのハーフの子だ。

 名前はたしか、倉重シエラ(くらしげしえら)ちゃん。)

 

 

【挿絵表示】

 

 

(あの子可愛いし、めちゃめちゃ目立つから……

 きっと男の人たちからも狙われちゃったんだろうな。)

 

(もしかしたら美夜より酷い目に遭ってきたのかもしれない……)

 

 

美夜はなるべく二人の女生徒に想いを馳せ、

思い出したくないことを遠ざけつつ髪と体を洗ってゆく。

 

だが、そこで不意に手が止まった。

 

 

(あっ、どうしたらいいんだろう、これ。)

 

(温水だけでいいのかな?

 指も入れた方がいいのかな?)

 

(でも、もし中を傷つけちゃったら大変だし……)

 

 

一番洗いたい場所をどう洗っていいかわからない。

 

デリケートゾーンのお手入れはともかく、

膣内洗浄など普段からやることではなく知識がないのだ。

 

 

(どうしよう……)

 

 

『まあいいか』と勢いで片づけてしまうにはリスクが高すぎる。

 

デリケートな場所を傷つける恐れがある上、

妊娠の可能性に繋がることだ、わずかな間違いも怖い。

 

だが一方で、それを他人に聞くというのも恥ずかしい。

 

それが同世代の相手ともなればなおさらだ。

 

 

(どうしよう、どうしよう……)

 

 

危険性とプライドを天秤にかける美夜。

 

しばしの後、何か決意したように立ち上がると湯舟へと向かう。

 

 

「あ、あの……」

 

 

湯船の前に立ち、そう声をかける。

 

すると二人も美夜の方を振り返った。

 

 

「ん?

 どうしたのかしら?」

 

 

慰めていた方の女生徒、

浅賀ほとり(あさかほとり)が反応する。

 

 

【挿絵表示】

 

 

ほとりは相手を傷つけない声色で、美夜の次の言葉を待った。

 

 

「あ、あの……あの……」

 

「ふふっ、なあに?」

 

「お、お……おんなのこの穴って、

 どうやって洗ったらいいですかっ?」

 

 

ギュッと目を閉じ、恥ずかしさを我慢して言い切った美夜。

 

そんな美夜を晒しものにはすまいと、ほとりはすぐに言葉を返す。

 

もう一人の女生徒、シエラをその場に残して美夜に近づいた。

 

 

「今日はこの時間まで、ずっとおつとめをさせられてたの?」

 

「それが、わからないんです。

 初めてのおつとめで、美夜、失神しちゃってたみたいで……」

 

「そう。

 辛かったわね、怖かったわね。」

 

「はい……はいっ。」

 

 

ほとりの不思議な包容力は、すぐに美夜を無防備にさせた。

 

先程一度落ち着かせたはずの感情がまた昂り、

つぅっと一筋の涙を流す。

 

 

「貴方、美夜さんっていうのね。」

 

 

そこに今度はシエラが口を挟む。

 

ほとりと比べると少しキンキンと尖がった声色ではあるが、

その口調には友好の響きが乗せられていた。

 

 

「よかったら、こっちで一緒に浸からないですか?

 三人で身を寄せ合った方が、きっと温まるはずですわ。」

 

「そうね。

 お話はちゃんと聞くから、一度お湯に入りましょうよ。」

 

「あ、はい。」

 

 

美夜が湯船に入ると、ほとりがその手を引いてシエラの元へ。

 

そして三人でトライアングルを描くように座る。

 

 

「さて、自己紹介がまだだったわね。

 私は浅賀ほとり、二年生よ。」

 

「あ、美夜です。

 牧瀬美夜、一年生、E組です。」

 

「最後は私ですわね。

 私は……」

 

「シ、シエラちゃんだよね?

 F組の、倉重シエラちゃん。」

 

 

突然先手を打たれてぽかんとするシエラに、

美夜は少し興奮気味に続けた。

 

 

「その白い肌と金髪、とても綺麗だもの。

 うちのクラスでもシエラちゃんのこと時々話題になるんだよ?

 隣のクラスに妖精みたいな子がいるって。」

 

「うふふ、有名人ね、シエラ。」

 

「まぁ、そうだったんですの……

 なんだか少し恥ずかしいですわ。」

 

 

そんなこんなで意気投合し、

しばらく他愛もない話を続ける三人。

 

クラスの友人の話、テストの話、食堂のメニューの話。

 

本当になんでもない平坦な話を幾つかしたあと、

折を見てほとりがこう切り出した。

 

 

「それで、美夜。

 おんなのこの穴の洗い方、だったわね。」

 

「あっ……

 はい、ほとりお姉さま。」

 

「それって、中に出されちゃった精液を

 なるべく外に洗い流したい、って意味よね?」

 

「そうです。

 妊娠とか、怖いし……」

 

 

本来はだいぶ話しにくい話題だが、

少しリラックスできたせいか先程よりは幾らか話しやすい。

 

美夜もだいぶ硬さが取れてきていた。

 

 

「そのことなんだけど……

 いい? 落ち着いて聞いてね? 美夜。」

 

「は、はい、ほとりお姉さま。」

 

「男の人の精子、その何億という軍勢は、おんなのこの穴に入ると

 最奥の宮殿に繋がる通路にすぐに入り込んじゃうの。

 そこまで行かれたら、もう洗い出すことはできないわ。」

 

「え……」

 

「そうなると、もう宮殿で待ち受ける血の騎士様が、

 最奥の姫君――即ち卵子を守り切れるかどうかの戦いになるの。」

 

「そ、それって……

 もし守り切れなかったら妊娠、ですか?」

 

「妊娠というよりは受精ね。」

 

「きっと大丈夫ですわ、美夜さん。

 血の騎士様は相手がどれだけの大軍勢であろうと、

 最後には全て討ち果たしてくださいます。」

 

「そうね。

 血の騎士様は強いわ。

 もう一年以上ここにいる私が妊娠していないのが何よりの証拠よ。」

 

 

ほとりとシエラにそう言われると、

美夜も『そうなのかな……』と少しだけ気分が軽くなる。

 

ただ、二人の言うことが絶対ではないのもまた事実。

 

現に校内を歩けばお腹の大きな上級生を見かけることがあるのだ。

 

拭いきれない不安が小さなしこりを残す。

 

すると、そこにほとりが言葉を続けた。

 

 

「ただ……

 それでもほんの少しでも可能性を減らしたいというなら、

 洗うのも全く効果がないわけでもないけど、どうしたいかしら?」

 

「あ、洗いたい、です。」

 

「ん、わかったわ。

 じゃあ、私がやってあげるから、

 美夜はそっちのお風呂の縁に座りなさい。」

 

「え……あ、はい。」

 

 

ほとりの答えが『やり方を教えてあげる』ではなく

『やってあげる』であったことに美夜はドキリとする。

 

しかし、『やっぱりいいです』と言い出せる空気でもなく、

仕方なく縁に座る。

 

その際、ほとりとシエラが何やらアイコンタクトを交わし合うが、

美夜はこれに気づくことはなかった。

 

 

「さて、と。」

 

 

ほとりは美夜の股間の前に腰を下ろし、

シエラは美夜を角へ押し込むように隣りに座る。

 

その位置取りはどこか美夜から逃げ場を奪うようでもあった。

 

 

「はい。

 じゃあ美夜、お股を開きましょうか。」

 

「えっ?」

 

「ほら、美夜さん?

 女の子同士なんだから、大丈夫ですわ。」

 

「あ、うん……」

 

 

『いいのかな……』といった感じでおずおずと足を開く美夜。

 

すると、そこには今日、男と初めての行為を経験したばかりの淫口が覗く。

 

ピンク色の媚肉が緊張でヒクつく様子は大変愛らしい。

 

 

「さて、始めるわね。」

 

 

ほとりは傍らにある蛇口からぬるま湯を出すと、

それを両手で掬って口いっぱいに含む。

 

続いて、そのまま美夜の淫口にしっかりと口づける。

 

 

「ほえ? えっ? えっ?」

 

――チィィィィィィィ……!!

 

「ひ、ひぅっ!?」

 

 

口内から膣内にぬるま湯が高出力で噴出される。

 

そう。

 

それはいうなれば、人力ビデ。

 

ただ、それだけで終わるのであれば口でする意味がない。

 

この行為にはまだ続きがあった。

 

 

――チュゥゥゥゥゥ……!!

 

「えっ!? 

 あっ、やぁんっ❤」

 

 

一時的に膣内を満たし、内部の異物を勢いよく舞い上げたぬるま湯。

 

それが今度は一気に吸い上げられたのだ。

 

ほとりは膣内から吸いだしたモノを風呂桶にペッと吐き出してみせる。

 

そこには明らかにぬるま湯は違う白濁の異物が混じっていた。

 

 

「ほ~ら、よく取れるでしょう?

 美夜のおんなのこの穴の中にあったワルい精液よ❤」

 

「は、はうぅぅ~~っっ。」

 

 

自分の膣内から他人の口で吸い出された精液。

 

それをまざまざと見せつけられ、

美夜はぐるぐる目で顔を真っ赤にする。

 

もしアニメなら頭からピーッと湯気が噴き上がっていることだろう。

 

その様子にシエラがクスリとする。

 

 

「ほとりお姉さま、ほとりお姉さま。

 次はシエラが美夜さんにしてみたいですわ。」

 

「こら、シエラ。

 これは遊びでやっているんじゃないのよ?」

 

「そ、それは、そうですけどもぉ~……」

 

 

長いまつ毛をわざとらしくパタパタさせ、

物欲しげな眼差しを向けてくるシエラ。

 

美夜も少し呆れたムムム顔でそれを見返す。

 

もうすっかり友達ムードだ。

 

 

「シエラがこんなこと言ってるけど。

 どうする? 美夜。」

 

「シエラと美夜さんは、もう大のなかよしですもの。

 いいですわよ、ね? ね?」

 

「う、うー……」

 

 

緊迫感のまるでない困惑顔で悩む美夜。

 

正直、今ほとりにされた膣内洗浄は気持ちよかった。

 

場所が場所だけに恥ずかしさはどうしようもないが、

されること自体は嫌ではない。

 

そこにシエラがあざとい笑みを差し込んでくると、

何とも断りづらい空気が醸し出されるのだ。

 

美夜はぷくーっと膨れ顔をしてみせた。

 

 

「じゃあ、いーですよ……」

 

「きゃっ、美夜さん♪」

 

「ただし!」

 

 

そこでビシッとシエラに人差し指を突きつける。

 

 

「美夜も、シエラちゃんにしていいなら、ね!」

 

「ふぁっ!?」

 

「うふふ……

 あらあら、もうすっかりなかよしコンビね。」

 

 

驚いた素振りこそ見せたが、シエラのこれは明らかにフリだ。

 

答えはもちろんOK、交渉は成立。

 

今度はシエラがほとりに倣って人間ビデとなる。

 

美夜の膣内にぬるま湯を噴き出し、それを音を立てて吸い上げた。

 

 

――チュゥゥゥゥゥ……!!

 

「あ、あん、あッ❤」

 

 

美夜は小鳥が囀るような声を漏らす。

 

それはまるで膣そのものが仄かな快楽に溶け、

そのまま流れ出してゆくような感覚。

 

男との行為から得られる失神するほど強烈なモノではないが、

身の丈にフィットするような優しい心地よさがあった。

 

全身からトロトロと力が抜け落ちてゆく。

 

ぼーっとした視界の中でシエラが『見て見て』とばかりに

アピールしているのが見えた。

 

ペロリと出した舌の上には凝固しかけた白濁のゼリー。

 

それを口の中に引っ込めて、コクリと喉を鳴らす。

 

 

「はい、これで友達を悩ませるイケない精液は

 このシエラがやっつけましたわ。

 もう怖くないですわよ、美夜さん。」

 

 

何もなくなった口の中を見せてから、ニコリと微笑むシエラ。

 

美夜の顔もつられて自然と緩む。

 

 

「あ、ありがと。」

 

「うふふ、どういたしまして。」

 

「で、でも、交代はするんだからね!

 シエラちゃん!」

 

「はいはい、かしこまりですわ。」

 

 

こうして攻守交替。

 

今度はシエラを縁に座らせ、その足の間に美夜が入る。

 

 

「うわ、綺麗……」

 

 

思わず感嘆の溜息を漏らす美夜。

 

白桃のようなシエラの肌の間に覗く薄ピンク色の媚肉。

 

仄かにいい香りを漂わせるその姿は、ジューシィな果肉を思わせた。

 

見惚れていると、今度は後ろから肩を掴まれる。

 

耳元にほとりが囁いた。

 

 

「本当に綺麗よね。

 これじゃ男の人たちだって、

 こぞって狙ってくるわけだわ。」

 

「で、ですよね。

 美夜、男の人じゃないけどわかりますもん。

 ここにおちんちん入れたら気持ちいいんだろうなぁって……」

 

「もう、二人ともなんて話してるのですか……」

 

「あっ、ごめん。」

 

「うふふ、綺麗なのは罪よね、シエラ?」

 

 

こうして前にシエラ、後ろにほとり。

 

またも美夜から逃げ場が奪われた格好となる。

 

美夜の肩をそっと押して、

ほとりは黒百合の包囲網を狭めていった。

 

 

「シエラね。

 今日は九回も出されてしまったんですって。」

 

「えっ、きゅ、九回って。

 美夜の三倍ですか……」

 

「さっき、一人で一生懸命洗ってたようだけど、

 まだ残ってるかもしれないの。

 美夜が上手に吸い出してあげてね?」

 

「は、はい!」

 

「優しく頼みますわよ? 美夜さん。」

 

「ほら、美夜。

 綺麗なぬるま湯よ。」

 

 

ほとりの両手に溜まったぬるま湯を口一杯に含むと、

美夜はシエラの股間へと口を押し当てる。

 

膣からふわりと漂う白桃の芳香にうっとりしながら、

チューッとぬるま湯を噴出してゆく。

 

 

「きゃん❤」

 

 

くすぐったそうにするシエラだが、

咄嗟に引こうとした腰を美夜の手が捕まえる。

 

そして、今度は勢いよく吸い込む。

 

ゴポゴポと口内に戻ってくるぬるま湯。

 

そこには先程以上に大量の白濁ゼリーが含まれていた。

 

 

「~~っ!?」

 

 

その異物感に脳は混乱。

 

反射的にぬるま湯を飲み込んでしまい、

舌の上にはヌルリとしたモノだけが残される。

 

口を半開きにして『これ、どうしよう……』という顔をしていると、

ほとりが覗き込むように顔を近づけてくる。

 

 

「あっ、美夜?

 お口はそのまま、そのまま……んっ❤」

 

 

舌を絡め合わせるキス。

 

美夜の口内にあった白濁のゼリーを

今度はほとりがネロリと舐めとる。

 

そして、涼やかな笑みも崩さないままコクリと飲み込んで見せた。

 

 

「うふふ……

 これで彼らは私たちの胃の中で溶けて哀れに果ててゆくだけよ。

 ワルい精液、三人でやっつけちゃったわね❤」

 

「ほ、ほとりお姉さま……❤」

 

 

男の時とは全く違うキスの余韻にうっとりする美夜。

 

その顔をほとりが覗き込むと、傍らにシエラも降りてくる。

 

 

「ねえ美夜、貴方も私の仔猫にならない?

 ここでの生活は嫌なこともあるけれど……

 でも、私とシエラと三人でなら、きっと愉しいわ?」

 

「うふふ……

 そうですわよ、美夜さん。

 これからは三人でなかよしなかよししましょう?」

 

「ほとりお姉さま、シエラちゃん……」

 

 

そんな二人をしばしまじまじと見つめる美夜。

 

自分より遥かに知恵のある姫と、自分より遥かに美貌のある姫。

 

そんな二人の百合姫が自分に

手を差し伸べてくれていることが信じられなかった。

 

今日、おつとめという名のレイプに打ちのめされ、

つい先程までは沈み切っていた自分。

 

それが今は嘘のように回復し、高揚感すらある。

 

『たった二人味方が増えるだけで

 状況は劇的に変わるかもしれない!』

 

そんな想いが美夜の背中を押した。

 

 

「は、はい。

 えとえと……

 美夜も、もっとなかよしなかよししたいです❤」

 

 

肉食獣たちの欲望が渦巻く霧の牢獄で、

獲物たちは群れることで身を守ろうとする。

 

そして、得てして統率の取れない大きな群れより、

統率の取れた小さな群れの方が生き残りには優れている。

 

この三人もまた自分たちの生き残りをかけて

密かに絆を深めてゆくのだった。

 

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