少女×ふたなり習作集 作:エリマキトカゲ
高等部から入寮する関係で、中等部三年生から進級した学生たちは入寮の日を迎える。
主人公の桜(女子)とその幼馴染の春香(ふたなり)は、なんと寮の同室であった。
見知った顔でよかったと安心しながら荷解きなどを済ませながら、桜は一抹の不安を覚える。初恋の相手で今も想いを寄せる春香との同室。共同生活。理性を保てるのか?
それでもなんとか初日を乗り越えたとき、事件が起こる。環境が変わると寝られない春香の頼みで、添い寝することになってしまったのだ。
早朝に目が覚め、冷静になった桜は、あまりに不健全な状態を理解する。
バレてはいけない。バレてそういう雰囲気になっても嬉しい。背徳感と破滅願望が綯交ぜになった自慰の最中、桜が恐れていた事態が起こってしまった。
オナバレ。オナニーがバレること。
ありがとう脳内のP!xiv百科事典。焦りが羞恥心に置き換わり、ちょっとだけ冷静になる。
期待していたはずなのに、いざその瞬間を迎えると心臓が痛む。
「え、あ、はる、か……?」
「うん。……なんか、呼ばれたから」
気まずい。こちらを気遣うような声音が余計につらい。
ワンチャン、バレてないのでは。そんな期待をするが、望みが薄いことは分かっている。
ではどうするか。
苦しくても誤魔化すか? いや、オナニーは隠せたとして、下半身の露出はどうする。却下。
寝相が悪いことにするか? どんな寝相だ。抱かれた状態でここまで出来るならマジシャンになった方が良い。却下。
……既成事実を作る?
「その、桜? そんな恰好だと寒いから、さ。……えっ?」
これしかない。
この間僅かコンマ数秒、焦りと興奮で正常な判断なんて出来るはずがなく、私は恥を更なる恥で上塗りすることにした。
するりと掛布団に潜り込み、春香のズボンをパンツごと下げる。
剛直に引っ掛かって一瞬詰まるが、薄暗い布団の中に大きな熱源が露出した。
私が垂れ流した臭いが、そこの周辺だけは相対的に薄い。
思い出せ。あの日読んだエロ漫画は、どうやっていた?
困惑する春香の腰に腕を回し、唾液を溜めた口で、露出した肉を咥える。
「ちょ、ちょっと、そんなとこ汚いから! 一回離れて、ちょっと話そ!?」
「れろ、ん……むぐっ」
春香の言葉を聞き流し、頑張って舌を這わせる。
正直、味はひどい。若干のえぐみと塩味。それから独特な臭い。
それでも、春香のものだと思えば悪くないのだから驚きだ。
少し柔らかい先端を舐めれば、春香が気持ちよさそうな吐息を漏らす。中間あたりから根本あたりは、先端と比べると感じにくいのかもしれない。
深く咥えすぎるとえづいてしまうから、先端の方が気持ちいいのは都合が良い。
「待ってさくら、なんか来る――!」
春香も絶頂が近いのだろう。ここまでで反応が良かった場所を責めると、一際膨らんだ先端から、液体が吐き出された。
ドロドロした、変な臭いの液体。
これが、精液。春香の。
私で気持ちよくなってくれたんだ。
断片的になった思考の中で、じわじわと幸福感が沸き起こる。
粘っこく、なかなか飲み干せない精液を咀嚼しながら、ゆっくりと掛け布団を捲って足元に押し遣る。
新鮮で変な臭いのしない部屋の空気で、視界がクリアになる。
ようやく見た春香の顔は、かなり扇情的な仕上がりだ。上気した頬に、若干焦点の合わない瞳。今も困惑を浮かべているのは、まるで初めての射精で何が起こったのか分かっていないようにも見える。
「ね、春香って恋人いるの?」
ふるふると首が揺れる。
今は居ない。今更の確認だが、浮気させることにはならないらしい。
「じゃあさ、好きな人は?」
春香の瞳を見ながら、まだ硬い剛直の上に腰を下ろす。
秘裂に裏筋が擦れ、指とはまた違う気持ちよさがじんわりと上ってくる。
春香は迷うように視線を泳がせるだけで、返事は無い。
「居ないの?」
「よく、わかんない」
「そっか~」
やばい、かわいい。
射精後の瞬間はバカになると聞いたことはあるけど、こんなに顕著なのか。
お互いの性器が擦れるぬちぬちという音と、年齢のわりに幼く見える惚けた顔。
早朝の薄暗い室内にあってもその顔はよく見える。
恋心とはまた別の独占欲が体を突き動かす。
理性とか思考とか、そういう真面目腐ったものではなくて、感情と本能が体の支配権を主張している。
「ねえ、はるか。はるかが悪いんだよ」
喧嘩中の子供のような主張が滑り出していく。
そんなこと言うつもりじゃなかったのに、腰が持ち上がる。
「私だっておんなのこなの。分かってる?」
「う、ん」
「はるかはかっこいいふたなりさんで、女の子なんていくらでもいるけど。私にははるかしか居ないの」
手を添える。片手は体を支えるために。もう片方は、春香の性器を支えるために。
馴染ませるように先端をこすり合わせながら、春香の目を見つめる。
春香のことが好きだ。恋愛対象として見ている。春香のお嫁さんになって、子供を作って、春香と二人で子育てして。そんな夢を見ていた。
セックスなんて言葉を知らない頃、キスで子供が出来ると信じていた頃の夢が断片的に叶おうとしている。
ゆっくりと腰を下ろしていく。
私の指とは比べるべくもない。春香の指よりも太くて、どこか無機質さすら感じる異物感。
「ねえ。一緒に寝たいって言ったのって、おさそいだったの?」
「ちがう……落ち着かなかったから、さくらに甘えたくて」
「ふ~ん。はるかって、ひどいね」
自信なさげな本音を叩き伏せるように、若干の失望とともに腰を落とす。
椅子に座る瞬間のような勢いだったけど、生み出される快楽は異常なほどだった。
痛い。破瓜の痛みとはこういうものなのか。
でも、それ以上に愛おしい。
きらきら明るくて、かっこよくて、ちょっと甘えん坊でかわいくて。春香は人気者だ。
でも、今はいつものかっこいい姿じゃない。迷子になったときみたいな、歳のわりに落ち着いていた私に縋ることしかできなかったときの姿。
恥ずかしそうに泳いでいた目線はいつのまにか私の顔で固定されていて、未だに困惑が見て取れる。
その中で一番分かりやすい表情は、切なそうな快楽の表情だ。
優秀なオスが。みんなの人気者が。私の初恋のひとが。
私の行為で気持ちよくなって、頭がぐちゃぐちゃになってる。
その事実が嬉しい。
「わたしね、はるかがすき。すきだよ」
恋人みたいに手を繋いで、本能任せに体を動かして。そうして暇になった恋心が勝手に口を動かす。
ようやく言えたという解放感の中で、イく瞬間みたいなゾクゾクがずっと続いてる。
「わたしもすき。さくら、だいすきっ」
「~~~ッ! ほんとにズルい!」
嬉しい。気持ちいい。満足しちゃう。もっと欲しくなる。
胸の奥がぽかぽかして、お腹がジンジン熱くて、矛盾しているようでしていない欲求が沸き起こる。
バカの一つ覚えみたいにすきすきと垂れ流してる気がする。
お腹の中で、春香のおちんちんが膨らむ感覚がした。口に出したときと同じ兆候。
いっとう強く腰を打ち付け、少しの隙間も許容しないくらい密着する。
そうして、ついにその瞬間は訪れた。
震えて、固体みたいな液体を吐き出していく。
おちんちんとおまんこを中心に鼓動と呼吸が同期していくような感覚だ。
私と春香の満足したような呼吸音が響く。
そんなこんなで、私の一連のやらかしは終わりを迎えた。
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シャワーを浴びて、軽い朝食を摂った。
寝具の洗濯も挟んで時刻は朝の九時、歯磨き粉のスース―する感覚もようやく薄まってきた頃。
当然のように春香の膝に乗せられながら、私の懺悔は幕を開けた。
「ごめん。ほんとに。シンプルに犯罪だった」
「や、全然大丈夫」
主題は当然、早朝からの安眠妨害と強姦まがいの行為である。
絶頂からの帰還。高揚感の消失。客観視。自覚。
そんなプロセスを追って、私は股座から精液を垂れ流しながら正気に戻った。
親しき仲にも礼儀あり、そして礼儀どころの問題じゃない行為というのも存在する。
でも気持ちよかったし、春香も好きって言ってくれたし。ほぼ合意じゃない?
そんなわけあるかよ色ボケクソ陰キャ。
ふざけた正当化を捻じ伏せつつ、遊園地の安全バーのようにお腹を抱える腕に手を添える。
「でも、えっちって好きな人とするべきだし……それに、ちゃんと合意とったわけじゃないから。ごめん」
「だから、大丈夫だよ 。私も桜のこと、すき、だから」
ギョッとして見上げると、そこには顔を真っ赤にしながら口をもにょもにょさせる春香の姿。
え、好きって言ってくれたのってえっち中で流されたわけじゃなかったの? マジで?
そんなわけあったぞ色ボケクソ陰キャ。よかったな。
未だに罪悪感が消えたわけじゃないが、罪状が消えた感覚はある。
けれども、そんな安心感も、数秒後にぶち壊されることになる。
「ところで、あれがセックス、だったんだ」
「……もしかして知らなかった? 保健の授業受けてたよね?」
そう聞いて思い出す。白百合学園のカリキュラムだと、セックスで子供を作るという話はあるが、そのセックスが何かという話はしない。
じゃあ、知らなくても無理は無いか……?
念のため確認すると、やはりその通りだったらしい。
気になって調べたけど、『あなたは18歳以上ですか?』で律儀にいいえと答えていたそうだ。
「バカじゃん……」
「バカじゃないし。真面目なだけ」
「それがバカなんだよ」
この後めちゃくちゃ性教育(座学)した。新手の羞恥プレイかと思った。
……とまあ、そんなこんなで、私と春香の爛れた高校生活はスタートした。
情事がさっぱりしすぎてる。ポン酢でも掛かってるのかな。
もっとねっとりねっちょり書きたいですね。
気が向いたら続きを書きます。
桜の破滅願望えっちとか本能に屈する春香とか見たいので。
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