彼氏の寝取らせ癖に悩む幼馴染みの竿役に抜擢されたんですが…うちの恋人まで何故かノリノリなのはどうしてだろう? 作:かくろう
俺は翔子の本当の気持ちを知った。
俺のことが好きだと気がついたのは、俺と恋歌ちゃんが付き合いだした後だったこと。
幼馴染みとしての時間の全てが、俺を好きだったからこそ一緒に過ごしていた事だと気がついて、どうしようもないほど想いが溢れてしまったこと。
だからどんな形でもいいから、俺とのつながりを持ちたくて暴走してしまったこと。
架空の彼氏まで作り上げて、寝取らせで悩んでいる自分を演出する。
そうすれば俺と繋がれるんじゃないか。そういう風に考えた。
決定的だったのは、恋歌ちゃんの存在だ。彼女は翔子の違和感に最初から気がついていた。
その想いをくみ取り、自身の願望も相まって翔子の背中を押すことに決めたらしい。
恋歌ちゃんにも軽い寝取られ性癖と、ハーレム願望、そして自分で言っていた『翔子が俺以外の男に抱かれるのはイヤだ』という変則的な独占欲。
それら全ての願望が複雑に混ざり合って、今日という日を作り上げた。
あれから五年が経とうとする頃、俺たちは「三人で結婚する」ことを決めた。
法的に三人で結婚するのは無理だけど、俺たちだけの特別な儀式をしようって、恋歌ちゃんが提案した。
場所は俺たちの思い出の場所――学校の屋上を借りて、親しい友人だけを呼ぶ小さな式。
恋歌ちゃんと翔子は白いドレス、俺はタキシード。
三人で指輪を交換して、永遠の絆を誓う。
そんな、俺たちらしい結婚式。
式の前日、俺たちは三人で恋歌ちゃんの実家近くの旅館に泊まっていた。
親族や友人が集まる前の、俺たちだけの時間。
夕食後、旅館の露天風呂を貸し切りにして、三人で入った。
冬の夜空に星が輝いて、湯気が立ち上る。
恋歌ちゃんが俺の左に、翔子が右に寄り添う。
恋歌ちゃんが俺の肩に頭を乗せて、静かに言う。
「明日、翔くんと翔子ちゃんと、ずっと一緒にいられるね」
翔子が俺の手を握って、頬を赤らめる。
「翔吾……明日から、正式に三人で家族だね」
俺は二人の手を握り返して、胸が熱くなった。
「うん。俺、二人と一緒にいられて、本当に幸せだ」
恋歌ちゃんが翔子の手を握って、三人で手を重ねる。
「翔子ちゃんの気持ちがあって、今の私たちがある。
あの嘘、ありがとうって思うよ」
翔子が少し目を潤ませて、笑う。
「レンたん……翔吾……私、あの時嘘ついてごめんね。でも、今は全部本当の気持ち」
俺は二人の肩を抱き寄せ、頬をくっ付ける。
「俺も、あの時翔子の気持ち知って、嬉しかった。
レンたんが全部受け入れてくれたから、今の俺たちがある」
露天風呂の湯に浸かりながら、三人で過去を振り返った。
翔子の嘘から始まった関係。
恋歌ちゃんの優しさで続いた日々。
ラブホの夜、修学旅行の夜、いろんな思い出。
翔子が俺の胸に顔を埋めて。
「翔吾……明日、指輪交換するの、楽しみ」
恋歌ちゃんが俺の首に腕を回して。
「翔くん、私たち三人で、ずっと幸せだよ」
俺は二人の髪を撫でて、キスを交互に返した。
「俺もだよ。明日から、もっと幸せになろう」
星空の下、三人で抱き合って、未来を語った。
この絆は、どんな形でも、永遠だ。
――そして、翌朝――
結婚式当日。
俺たちの特別な日。
場所は思い出の学校の屋上。
学校に許可を取って、親しい友人だけを呼ぶ小さな式にした。
天気は快晴で、春の風が優しく吹いている。
桜の花びらが少し残っていて、屋上がピンクに染まってる。
俺はタキシード姿で、屋上の中央に立つ。
緊張で手が少し汗ばんでる。
友人たちが少し離れたところで笑顔で見守ってる。
恋歌ちゃんと翔子が、白いドレス姿で現れた瞬間、俺の息が止まった。
恋歌ちゃんのドレスはシンプルでエレガント。
青いリボンがアクセントで、彼女の明るい笑顔にぴったり。
翔子のドレスは少しフリルが多くて可愛らしく、ピンクの花飾りが髪に揺れる。
二人が俺の両側に並んで、俺の手を握る。
恋歌ちゃんが俺の左手を、翔子が右手を。
司会は共通の友人がやってくれて、軽い挨拶の後、三人で誓いの言葉を言う番になった。
俺が最初に。
「恋歌ちゃん、翔子……俺は二人と一緒にいられて、本当に幸せだ。
これからも、三人で笑って、泣いて、支え合って生きていこう。
俺は二人を、ずっと守るよ」
恋歌ちゃんが涙目で微笑んで。
「翔くん……私、翔くんの幸せが自分の幸せだって、いつも思ってる。
翔子ちゃんも一緒に、三人でこれからもいっぱい思い出作ろうね。
翔くん、愛してる」
翔子が少し声を震わせて。
「翔吾……あの嘘から始まったけど、今は全部本当の気持ち。
レンたんもいてくれて、ありがとう。
翔吾のそばにいられて、幸せ。
これからも、三人でずっと……愛してる」
三人で指輪を交換する。
俺が恋歌ちゃんの指に、恋歌ちゃんが翔子の指に、翔子が俺の指に。
シンプルな銀のリングだけど、三つが繋がるデザイン。
指輪をはめた瞬間、三人で抱き合った。
友人たちが拍手と祝福の声を上げて、桜の花びらが風に舞う。
式の後は、屋上で軽いパーティー。
友人たちが持ってきてくれたケーキを食べて、写真を撮って、笑い合う。
恋歌ちゃんが俺の腕に絡みついて。
「翔くん、今日から三人で夫婦だね♡」
翔子が俺のもう片方の腕を抱いて。
「翔吾……幸せすぎて、夢みたい」
俺は二人の頭を撫でて、笑った。
「俺もだよ。これからも、三人で幸せになろう」
夕陽が屋上をオレンジに染める頃、式は終わった。
三人で手を繋いで、屋上を後にする。
これが、俺たちの結婚式。
特別で、温かくて、俺たちらしい一日。
それからの俺達についてもう少し話しておこう。
俺達は大学を卒業してそれぞれ仕事に就いた。
俺は地元の会社で営業、恋歌ちゃんはデザイン事務所、翔子は地元の図書館で働いてる。
三人で同じアパートに住み続けてる。
広い3LDKで、ベッドルームは一つだけ。
毎晩、三人でくっついて寝るのが当たり前になった。
今日も土曜日の朝。
俺がキッチンでトーストと卵を焼いてると、恋歌ちゃんが後ろから抱きついてきた。
「おはよう、翔くん。いい匂い~」
彼女はまだパジャマ姿で、髪が少し寝癖がついてる。
可愛くて、俺は振り返って軽くキスを返す。
「おはよう、恋歌ちゃん。コーヒー、淹れておくよ」
恋歌ちゃんが俺の首に腕を回して、甘く笑う。
「ありがとう。翔子ちゃん、まだ寝てる?」
その時、翔子がリビングから寝ぼけ眼でやってきた。
Tシャツにショートパンツ姿で、髪をポニーテールにまとめてる。
「おはよう、翔吾、レンたん……コーヒー、砂糖多めでね」
翔子が俺の隣に並んで、恋歌ちゃんの隣に立つ。
三人でキッチンにぎゅうぎゅうになりながら、朝ごはんの準備をする。
恋歌ちゃんが卵を盛り付け、翔子がトーストにジャムを塗る。
俺はコーヒーを三つ淹れて、テーブルに運ぶ。
テーブルについて食べながら、恋歌ちゃんが言う。
「今日は三人でどこ行こうか? 映画? それともショッピング?」
翔子が目を輝かせて。
「映画! 新作のラブコメ、絶対面白いよ」
俺は二人の顔を見て、笑った。
「じゃあ映画の後、カフェでゆっくりしよう。
俺、二人と一緒ならどこでもいいよ」
恋歌ちゃんが俺の手を握って。
「翔くん、優しいね。翔子ちゃんも、翔くんのこと大好きだよね」
翔子が頬を赤らめて、俺のもう片方の手を握る。
「うん……翔吾のこと、レンたんのこと、ずっと大好き」
俺は二人の手を握り返して、胸が温かくなった。
あの嘘がバレた時、俺は少し混乱したけど、今は全部が宝物みたいに思える。
翔子の想い、恋歌ちゃんの優しさ、俺自身の気持ち――全部、正直になってよかった。
食事が終わって、三人でソファに座ってくっついてる時、翔子がふと呟いた。
「あの頃の嘘……今思うと、バカみたいだけど、あれがなかったら今こうして三人でいられなかったかも」
恋歌ちゃんが翔子の髪を撫でて。
「翔子ちゃんの気持ちが本物だったから、私も受け入れられたよ。
翔くんの幸せが、私の幸せだから」
俺は二人の肩を抱き寄せて。
「俺もだよ。あの時、翔子の気持ち知って、嬉しかった。
恋歌ちゃんが全部受け入れてくれたから、今の俺たちがある」
翔子が俺の胸に顔を埋めて。
「翔吾……レンたん……ありがとう」
恋歌ちゃんが俺と翔子を抱きしめて。
「これからも、三人でいっぱい思い出作ろうね」
窓から差し込む朝の陽射しが、三人を優しく照らす。
この日常が、ずっと続けばいい。
翔子の「どんな形でも翔吾と結ばれたい」って願いは、
恋歌ちゃんの優しさと俺の想いが重なって、こんな温かい未来になった。
三人で笑って、甘えて、幸せでいよう。
これが、俺たちのハッピーエンド。
――完――
※後書き※
最後までお読みくださり、誠にありがとうございました。
本編はこれにて終了。
次回は本編で語られなかった女の子達の本音を記した外伝を投稿します。
外伝2本、後日談3本。日曜日で一気に5本放出します。是非とも休日のお供にどうぞ。
本日は一本だけですので、本編終了の余韻を味わっていただければと思います。
それを持ちまして完全終了となります。
もう少しだけお付合いくださいませ。
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