彼氏の寝取らせ癖に悩む幼馴染みの竿役に抜擢されたんですが…うちの恋人まで何故かノリノリなのはどうしてだろう? 作:かくろう
「side翔子」
あの嘘から数年が経った今、私は毎日翔吾とレンたんの隣で目覚める。
アパートのベッドで、翔吾の胸に顔を埋めて、温かい体温を感じる。
レンたんが翔吾のもう片方の腕を抱きしめて、寝息を立ててる。
朝の光がカーテンから差し込んで、三人の顔を優しく照らす。
この瞬間が、どれだけ幸せか……毎朝、胸がじんわり温かくなる。
昔のことを思い出すと、胸が少し痛むけど、今は笑える。
あの寝取らせの嘘、翔吾に近づきたくて必死だった。
すべては高校2年の夏から始まった。
翔吾がレンたんと付き合い始めた頃、私は翔吾のことが好きだって自覚した。
幼馴染みとして一緒にいるのが当たり前だったのに、翔吾の笑顔を見るだけで胸が締めつけられるようになった。
翔吾がレンたんと手を繋いで歩く姿を見ると、息ができなくなって。
普通に告白したら、絶対に「ごめん、恋歌ちゃんがいるから」って断られると思った。
レンたんは天使みたいに可愛くて優しくて、翔吾の隣にぴったりだったから。
断られたら、幼馴染みとしても距離ができてしまうのが怖かった。
だから、遠回りな方法を選んだ。
ネットで見た「寝取らせ」という言葉が頭に残って、「これなら翔吾に触れられるかも」って思った。
彼氏が寝取らせじゃないと興奮できない設定にすれば、翔吾は罪悪感なく私を抱ける。
レンたんも「翔子ちゃんのため」って協力してくれるかも。
そう思って、悠真くんを作り上げた。
名前は適当に、医学生で忙しいから会えない、メッセージは自分で打って。
同じ地域の少し年上の大学に通う、頭が良くて将来有望な彼氏。
最初は「彼氏できたよ」って軽く言っただけだったけど、翔吾が少し驚いた顔をしたのを見て、もっと詳しく設定を固めていった。
忙しいから会えない、寝取らせじゃないと興奮できない体質、優しいけど自分の癖に悩んでる……。
全部、私が翔吾を巻き込むための方便。
LINEのメッセージも、全部私が自分でインプットした会話型AIに自動的に返信してもらってた。
悠真くんという架空の人物を作り上げ、翔吾たちの前で「悠真くんから来たよ」って見せる。
録画を送った後の反応も、私が想像した会話に基づいた反応をAIが示しただけ。
翔吾が安心した顔をするたび、胸が痛いけど、同時に嬉しくてたまらない。
この嘘の起源は、ただの「好き」だった。
翔吾が好きすぎて、普通の方法じゃ届かないと思って、こんな遠回りな道を選んだ。
レンたんは優しすぎるから、私の嘘に気づいてない……はず。
気づいてても、黙ってくれてるのかもしれない。
それとも、私の嘘を見抜いて、別の思惑で協力してる? 時々、レンたんが翔吾を見る目が、優しいのにどこか強い気がして、背筋が寒くなることがあるけど。
わからない。
でも、今はこれでいい。
翔吾に触れられる。
翔吾の熱を感じられる。
翔吾に抱かれた時、私は本当に幸せだった。
痛かったけど、嬉しくて、涙が出た。
初めてが翔吾でよかった。
悠真くんに見せるための初めて、なんて言ったけど、本当はただ翔吾に触れたかっただけ。
翔吾の熱、翔吾の息、翔吾の声……全部、私のものにしたかった。
でも、この嘘がバレたら、すべて終わる。
翔吾に嫌われる。レンたんに軽蔑される。
それが怖い。
だから、次もお願いした。
もっと続けたい。
翔吾にまた抱かれたい。
レンたんも一緒にいてくれるなら、もっと安心できる。
三人でいる時間が、私の心を少しだけ落ち着かせてくれるから。
スマホの画面をもう一度開いて、悠真くん用のアカウントを見る。
新しいメッセージを打つ指が、少し震える。
「翔吾くんたち、次も協力してくれるって。ありがとう、悠真くん」
送信。
返事は来ない。
来るはずがない。
この嘘が、いつかバレた時……
その時は、すべてを受け止める覚悟はある。
でも、できるだけ長く、このままでいたい。
悠真くんは、私の弱さと欲の産物。
翔吾を愛するあまり、生まれてしまった、架空の彼氏。
翔吾……ごめんね。
でも、好きすぎて、離れられないの。
この嘘が、いつか本当の幸せに変わるって、信じたい。
体を丸めて、翔吾の匂いが残ってるシーツを抱きしめた。
涙が少しこぼれたけど、すぐに拭った。
明日も、笑顔でいなきゃ。
秘密は、絶対に守る。
それが私の、当時の気持ち……。
あの頃の気持ちを思い出すと、今でも時折切なかった頃の自分を思い出す。
◇◇◇
そう、あの頃は何度も何度も翔吾との夜を想像しながら、1度抱いてもらってからは翔吾の熱を思い出しながら……。
幾度となく自分を慰めた。虚しくなると知りながら……。
翔吾に初めてを捧げることができたあの日も、私は静かな熱量に身を委ねていたのだ。
シーツに顔を埋めて、翔吾の残り香を深く吸い込む。
体が熱くなって、下の方が疼き始める。
右手が自然とスカートの中に滑り込み、パンツの上から秘部をそっと撫でた。
「んっ……翔吾……」
指が布越しにクリトリスを捉えると、びくんって体が跳ねる。
パンツはもうぐっしょり濡れていて、指が滑る。
「はあっ……翔吾の、指……あの時の……あんっ……」
パンツを横にずらし、直接触れる。
熱く腫れた肉びらを指で広げ、中指をゆっくり挿入する。
ぬちゃぬちゃって音がして、自分でも恥ずかしくなる。
「んんっ……翔吾の、太いのが……入ってるみたい……あっ、あっ……」
指を二本に増やして、内部を掻き回す。
翔吾に抱かれた時の感触を思い出しながら、腰が勝手に動く。
大きくて、硬くて、太くて男らしくて逞しい、想像よりずっと大きな男根が処女を貫いた時の甘美を思い出して、激しく奥まで指を差し込む。
「翔吾……もっと、奥まで……はあんっ……翔吾の、熱いのが……欲しい……んあっ!」
親指でクリトリスを強く擦り、指を激しく出し入れする。
びちゃびちゃぐちゅぐちゅって音が大きくなって、頭が真っ白になる。
「あっ、あっ、翔吾……翔吾っ……好き、好きすぎて……あんっ、んんっ……いく……翔吾、一緒に……あぁぁっ!」
体がびくびく痙攣して、絶頂が訪れる。
熱い蜜が指から溢れ、シーツを濡らす。
息を荒げながら、指をゆっくり引き抜く。
「はあ……はあ……翔吾……」
体が震えて、まだ余韻が抜けない。
シーツを抱きしめて、翔吾の名前をもう一度小さく呟く。
『翔吾……早く、また抱いて……』
このセリフを、あの頃何度口にしただろうか。
涙がまた少しこぼれたけど、今度は拭わなかった。
この想いが、嘘の上に成り立ってるとしても。
今は、これでいい。
明日も、笑顔で翔吾の前に立つ。
秘密を抱えたまま。
翔吾……大好き。
この嘘が、永遠に続けばいいのに。
◇◇◇
当時、毎晩のようにこんな感じで自分に言い聞かせてはオナニーに耽っていた。
あの頃、私はその関係を保とうとする思いでいっぱいだった。
最初のプレイの時、翔吾に抱かれた瞬間、涙が出た。
痛かったけど、翔吾の熱が体に染み込んで、幸せで胸がいっぱいになった。
レンたんが横で見守ってくれて、「翔子ちゃん、かわいい」って言ってくれたのも、嬉しかった。
でも、プレイの後で悠真くんのメッセージを架空の電子データが送り返して来た時、いつも罪悪感が胸を刺した。
翔吾に嘘をついてる、後ろめたい。
レンたんに申し訳ない。
それでも止められなかった。
翔吾のそばにいられるなら、二番目でもいいと思ったから。
あの嘘がバレた時、翔吾が怒るかと思って怖かったけど、翔吾は私の手を握って「嬉しいよ」って言ってくれた。
レンたんは「翔子ちゃんの気持ち、本物だよ」って優しく受け入れてくれた。
あの時の涙は、嘘の重さから解放された涙だった。
翔吾が私の想いを認めてくれて、レンたんが三人でいようって提案してくれた。
あの日から、私たちは本当の意味で三人になった。
嘘はなくなって、毎日が正直で温かい。
今は三人で住んで、毎日一緒にご飯食べて、仕事から帰ったら三人でくっついてテレビ見て。
翔吾の笑顔を見られるだけで、幸せ。
レンたんも私の大事な人。
レンたんがいなかったら、翔吾と私は今こうしてはいられないかも。
レンたんの優しさが、私の嘘を許してくれた。
あの頃のプレイの思い出も、今は笑い話。
「覚えてる? あのラブホのメイド服」って三人で話して、顔を赤らめて笑い合う。
あの嘘がなければ、この三人にはなれなかったかも。
ありがとう、過去の私。
これからも、翔吾のそばにいられるよ。
レンたんと一緒に、翔吾を幸せにしていこう。