「先輩?なぜ曙がここに?」
「それは色々ありまして…まああとでお話ししましょう。」
「霞ー!今日は曙も一緒なんデスネー!」
「そうよ。今日は2人合わせてよろしく。」
「では前回のように。霞!曙!全力で戦いなさい。」
「金剛!手を抜くなよ!」
前回よりスムーズにことが進み、すぐに演習も始まった。
「それで、先輩。なぜ曙がいるんですか?」
「先日大本営にお呼ばれしたのですよ。そこから帰ってきたら大量の装備と資源が郵送されてたんです。その中に開発資材が入っていて、私は処分するつもりだったんです。それを霞に発見されまして。工廠でいつのまにか建造されていました。」
「そういうことですか。しかしなんというか、先輩はここで建造する艦娘のクセが強いですね。霞に曙なんてほとんどの人がメンタルを保てなくなる筆頭じゃないですか。」
「私はあまり気にしませんけどね。ただ、霞と曙の気性が似ているといっても私の中の優先度は常に霞に振り切れてます。」
「歪んでますね…。本人には言わないほうがいいですよ?」
「流石にそこまではしません。」
その後は近況報告や艦娘への振る舞い方の相談、大本営への愚痴などで終わった。
「はい2人ともお疲れ様でした。まさか午前中に始めたのに日が落ちるまで続けるとは。」
「霞あんた、体力いかれてんじゃないの?」
肩で息をする曙を尻目に息を整える霞は先輩としての威厳を漂わせている。
「ハアハア。霞、流石にやりすぎデース。」
用意されていた資源はほとんどカラで、青ざめる後輩がなんとも愉快だった。
「ではまた行いましょうか。」
「しばらくはないと思いますよ…。」
「では2人で先に風呂に入ってきてください。私は2人が出てからにします。」
「あら、いいの?」
「ええ。2人でゆっくり浸かってきてください。結果はまたあとで伺います。」
「クソ提督もああいう気遣いできるのね。」
「まあまあ。」
「ねえ霞。あんたはなんであいつにそんなに世話を焼こうとするの?」
「わからないわ。でも、なんだか放っておけないの。不思議よね。」
「あんたがわかんなかったら誰もわかんないわよ…。」
「でも、お風呂で背中を流す時にも特に恥ずかしいとか、抵抗感があるとか、そういうのもないのよね。世話を焼きたくなるというか…。」
「それ完全に…まあいいか。」
「?そういえば、曙はなんでクソをつけるの?」
「別にいいでしょそれくらい!」
しばらく対話を続け、風呂から上がる。
「司令官、出たわよ。」
「ではでは。先に間宮さんのとこでご飯を食べていてください。」
「了解。」
「ほら、付いてらっしゃい。」
「ええ。」
「あら、今日は提督さんは一緒じゃないんですね。今日はカレーですよ。」
「まあそんな日もあるわよ。」
特に会話もなくカレーを食べる。間宮さんの料理はやはり美味しい。食べ終わった頃にちょうど提督が来た。
「お、今日はカレーですか。間宮さん、私にももらえますか?」
「もちろんです!」
「お二人は戻っていてください。またあとで報告を聞きに行きますので。」
「わかったわ。」
「間宮さん。彼女らの様子はどうでしたか?」
「別に普通だと思いましたけど…。」
「ならいいんです。」
その後は会話もなく、ただ黙々とカレーを食べることに集中する。
「ご馳走様でした。」
「お粗末さまでした。」
「食前食後の挨拶は飽きませんね。勝手に口から出ますし。」
(それ飽きるっていうのかしら…)
「霞〜?いますか〜?」
ガチャリと霞と曙の部屋の扉が開く。
「練度がどれだけ上がったのか聞きに来ました。」
「私は68くらいまで上がったわよ。」
「なかなかですねぇ。して、曙は?」
「もう寝ちゃったわよ。よっぽど疲れてたみたい。」
「そうですか。まあ明日聞けばいいだけです。こういうところは霞に似てますね。」