「しれいかん〜。あつい〜。」
「じゃあ離れますか?」
「やだぁ〜。」
「なら熱いままですねぇ。」
「二人とも何してんの?」
みんなよりも先にお風呂に上がったけれど、なんともおかしい場面に遭遇した。のぼせた霞とそれを後ろから抱きしめる提督さん。しかも霞は文句を言っているくせに離れたくないと言う。
「仲良しだね〜。」
「ええ。」
「ずいかく〜、さっきのゆるしてないから〜。」
「さっきの?」
「もう過ぎた話ですから安心してください。霞も、もう許してあげましょうよ。」
「?何だかわかんないけど暇だしお話ししようよ。」
「構いませんけど。」
「わたしのしれいかんだからね!」
「盗らないって。」
「提督さんって最初からこんな感じだったの?」
「最初から…とは?」
「いやさ、今は霞にべったりって感じじゃん。ってことはさ、もっと前から好きな人にはこんな感じになってたってことかな〜って。」
「少なくとも好きな人にはこんなことしたことありませんし、霞とケッコンするまでは交際することもありませんでしたから。それこそ、学生時代からここに来る前の鎮守府でも。」
「なんか意外だね。もっとその顔使ってガンガン攻めてるもんかと。」
「今では何とも思ってませんけど私ってこの顔嫌いだったんですよ。幼少期から苦労させられましたから。」
「どんな風に?」
「いじめられたり…男から言い寄られたり…単純にそれが原因で家族と不仲になりましたからね。」
「罪な男だね。」
「しれいかんわるくないもん。」
「霞は提督さんのどこにそんなに惹かれてるのさ。」
「私も少し気になりますね。」
「えっと…やさしいし、かっこいいし、あったかいところ。」
「へぇ?」
「なるほど…。」
「よかったね。めっちゃ好かれてるじゃん。」
「ええ。これで何も言われなかったら泣いてましたよ。」
「やっぱりはずかしい…。」
「提督さん、霞って別に生娘ってわけじゃないよね?」
「きむすめ?」
「はい。そうですよ?」
「ねえしれいかんきむすめってなに?」
「霞ってちょっとピュアすぎじゃない?」
「ねえしれいかむぐ」
「しかしそれがいいんですよ。何をしてもいつも新鮮な反応を見せてくれますから。」
「むぐ〜!ん〜!」
「やっぱりいい性格してるね。」
「褒めたって何も出ません。」
「褒めてないけどね?」
「ふぁ…」
「もう眠いですか?」
「朝なのに?」
「んぅ…ねむくないもん…」
「あったかいですからね、身体。そりゃぽかぽかして眠くなるのもわかりますよ。」
「ねむく…ない…」
「かわいいね〜。」