「そうだねぇ。ここはこんな感じかな。潮も、鳳翔さんも、何か聞きたいこととかある?」
「えっと…あの…曙ちゃん…いますか…?」
「ん。いるよ。それに、翔鶴姉も。」
それを言った瞬間、潮の顔がパッと明るくなって、安心したかのように軽く息を吐いた。しかし、この子はデカい。同じ艦種の曙とは全く比べ物にもならない大きさ。そりゃあ、加賀さんや金剛なんかに比べれば小さいけれど、私と比べた時には惨めになるくらいの差はある。心が折れそう。
「私は特にありません。案内してもらった立場で悪いですが、大和ちゃんのところに行ってきますね。」
そう言って、るんるんと歩き去っていった。大和と関係あったっけ…まあ、その時は大和が大声で武蔵に話すでしょ。
「んじゃ、曙帰ってくるまで私の部屋に居よっか。」
「は、はい!」
うーん、初々しい。やっぱり緊張しているようで、歩くだけでも動作が忙しい。
「あと、それと…お久しぶり、です。」
「…覚えててくれたの?」
「もちろんです!」
面と向かってそう言われると、なんだか恥ずかしい。でも、私だけが覚えているわけじゃなかったという事実は素直に嬉しい。ただ、動く度に揺れる胸のせいで集中できない。
「はい。ここが私たちの部屋。」
「おお…」
やっぱり見慣れないものが多いからか、部屋の中を一生懸命見る。ぴょこんと跳ねた毛が、それに応じて動くのも見ていて飽きない。
「じゃあ適当なところ座ってて。お茶入れてくるから。」
「はい。」
私は沈んでしまったけれど、潮はどうだったんだろう。翔鶴姉と曙は二人とも沈んでしまった過去がある。もちろん艦娘になる前で、それは霞も加賀さんも経験してる。でも、なんとなく聞きづらい。話題に上げてもいいものかと思って気が引ける。
「あの…瑞鶴さん。」
「ん?どうしたの?」
「えっと…その…」
潮は、歯切れが悪いというか、遠慮がちな子らしい。主張する胸はそんなことないのに!大きすぎて制服が持ち上がって空間ができているじゃない。ああ、集中できない。
「…なんです…。…あれ?瑞鶴さん?」
「あ、ごめん。ちょっと考え事してて聞いてなかった。」
「?えっと…お恥ずかしいのですがお腹が空いてしまって…」
そして、その申告の後に、きゅるると可愛らしい音が鳴り、恥ずかしそうに顔を赤くしながらお腹を抑えた。うーん。これはいけない。変なこと考えちゃダメだぞ私。
「オッケー。じゃあ適当に見繕って持ってくから待っててね。」
「は、はい…。」
さっきのはやばい。お腹を手で抑えたら服が引っ張られて形がはっきりわかってしまった。なんであんな無防備な制服を着せているのか全然分からない。別に邪なこと考えてるわけじゃないけど、この子は無意識であんなことしてるみたいで、私の理性がやばい。