やっちゃった…。ついに駆逐艦に手ぇ出しちゃった…。こんなんどうするってのよ。もう提督さんにロリコンだなんだって言えなくなっちゃったし、なんなら私もその仲間入りしちゃったし…あーもー…
「すう…ん…」
まあ、満足してもらえたならいいかな?もう寝よう。もしかしたら潮も忘れてるかもしれないしね!
「瑞鶴、責任は取ってあげなきゃだめよ。」
「しょっ!い、いつから?」
「あなたが潮ちゃんのほっぺをつねり始めた辺りね。」
最初っからじゃん!全部聞かれてたんじゃん!身内に聞かれるとか一番最悪なんですけど!
「えっと…なかったことには…」
「できないわね。申し訳ないと思うなら、明日きっちり謝ることよ。」
「はい…」
まあ、明日のことは起きてから考えよう。妖精さんのおかげで綺麗になった布団に身をくるんで潮のことを抱き枕代わりにした。やっぱりあったかくて柔らかい。
自然に目が覚めた時、まだ潮は私の腕の中にいた。穏やかな寝息を立てつつ、私にしがみついてくる。
「瑞鶴、今日はゆっくり眠っていてもいいわよ。疲れてるでしょう?」
「う゛…ま、まあ、ゆっくりさせてもらうよ。」
小声で告げられて、また罪悪感に襲われる。全ては潮次第。私がどうのこうの言うのはあんまりよくなさそう。もう一回寝ちゃおうかな。まだみんな…加賀さんとか翔鶴姉以外、だれも起きてなさそうだし。それに、最近の朝は寒いしね。
「あら加賀ちゃん。おはようございます。」
「鳳翔さん…起きていらしたんですか。」
「ふふ。もちろん。こんなに立派な弓道場があるんだもの。使わなきゃ、もったいないわ。」
鳳翔さんは、優しいところもあれば、少し図太い一面もある。今回なんかは、特に説明もしていないのにいつの間にか起きて、弓道場に立っていた。いつも私が一番早くに来ていたから、少し調子が狂う。
「加賀ちゃんは曙ちゃんが大好きなのね。」
「ええ。何物にも変え難い唯一の存在です。」
「それは結構だけど…服の中に詰め込むのはよくないと思うわよ?」
流石に少し変だったか?上着を着て、更にその中に曙を詰めて来た。暖かいし、離れることもないから私は満足。それに、弓を射る際には上着に包ませておけば身体が冷えることもない。
「申し訳ありません。遅れました。」
「あら、翔鶴ちゃん。おはようございます。」
「鳳翔さん、おはようございます。」
「瑞鶴はどうしたのかしら?」
「あの子は、潮ちゃんの面倒を見ています。一緒のお布団で寝ているので。」
瑞鶴が朝の稽古を休むのは、頻度としては多い。ただ、それでも実力はとても高い。私もこの鎮守府に来て、以前よりも随分強くなったと自負しているし、当然負ける気はしないけれど、それでも瑞鶴のことは未だ脅威と捉えるに足る存在だと思っている。だからこそ、稽古に励んでほしいという気持ちもある。
「わかりました。では、始めましょうか。」
「「はい!」」