※この作品はR-18です。

【艦これ二次創作】辺境鎮守府   作:スイっぴ

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約束

いつも通りの調子のクソ提督に対して、少ししおらしい霞が食堂入り口で確認できる。

「間宮さーん。今日の朝ごはんもらいに来ましたよー。」

「お待ちしてました。どうぞ、適当なところに腰掛けちゃってください。」

「ほら、霞ちゃんも。」

「…ありがと。」

いつもと違う様子の霞は、相も変わらずクソ提督の横に腰を据える。ほんのりと頬が紅いものの、その顔はにわかに幸せそうな様子を感じさせる。食器をかたずけるタイミングで、こそっとクソ提督になぜこうなっているのかを聞いてみた。

「今日の霞ずっと様子おかしくない?昨日の夜なにしたのよ。」

「ふふ。秘密です。」

すると、霞がクソ提督の袖をくいと引っ張る。

「…」

顔が一層朱くなるものの、一言もしゃべらない。そんな霞に対して母性のような、何とも言えない気持ちが大きくなってくる。クソ提督は何も言わず、そっと霞の頭に手をのせる。

「ん。」

にぱっと笑顔を浮かべ、幸せそうに頭をこすりつけている。

「あらあら~。アツアツね~♪」

いつの間にか間宮さんが二人分の食事を持ってきていた。霞はびくっと体を震わせ、間宮さんを見つめる。暫くおろおろと手を動かしたのち、シュウと頭から湯気を出す。

「うふふ。私はこれで~♪じゃ、曙ちゃん、行きましょ♪」

「え、ええ。」

そのまま二人で部屋を後にする。

 

「霞?ご飯食べましょうよ。冷めちゃいますよ?」

「あ、そうだったわね、早く食べちゃいましょっか。」

突然いつも通りのしっかりした霞に戻る。切り替えが早いというべきか。テキパキと食べ進める。

「ふう。ごちそうさまでした。司令官。私、先指令室行っててもいいかしら?」

「ちょっと待っててください。あなたとの時間を少しでもとっていたいので。」

霞の顔が再び赤くなっていく。

「そういうことあんまり言わないで頂戴…。恥ずかしいから…。」

「ふふふ。あなたがかわいらしいので。言えるうちに言っておかないと。」

「もう!」

なんだかんだ言っても霞はそばにいてくれる。

「はい。ごちそうさまでした。じゃあ、行きましょうか霞。」

「そうね。曙も待っているはずだし…。」

二人で並んで長い廊下をゆっくりと進んでいく。窓からさす陽光が眩しく、思わず目を覆う。霞はというと、私を盾にしている。会話はないが、こうしているだけでも幸せを感じられる。

指令室のドアを開けると、そこには後輩と、それを必死に止める金剛と曙がいた。

「ちょっと君!何してるんですか!おちついてくださいよ!」

「あ!先輩!今回は前回のようにはなりませんよぉ!潤沢に資源を集めさせてもらったのでね!さあ!演習しましょう!」

「少し落ち着くネー!テートクー!」

「ちょっと!クソ提督!来客の用があるなら私たちに言っときなさいよ!」

「私も聞いてませんでしたよ!」

戦艦と駆逐艦が全力で制御しようと力を込めているのに、それを意に介さずこちらに向かってくる。

「わかりました!わかりましたから。もう落ち着いてください。」

「いいお返事ありがとうございます。ふう。少し取り乱してしまいました。」

いつも通りの子犬のような彼に戻った。ずんずんと歩を進める。

「曙。先に向かっていてください。」

「わかったわ。」

「じゃあ私も。」

「ああ。霞はここにいてください。伝えたいことがあるので。」

「え?」

曙へ早く向かうよう促し、義手を装着しながら霞と話をする。

「私だけ待機させるって言いたいの?」

「いえ。そうではありません。あなたの練度は、今68でしたよね。できれば、90くらいまで今日のうちに上げていただきたいのです。幸い、今は前回よりももっとずっと早い時間です。あなたなら、それくらいまですぐあげられますよね?旗艦にするので、MVPを確実にとってください。頼みましたよ。」

「それだけ?ま、いいわ。あなたの要望に応えてあげる。むしろ、さっさと上限まで上げて、日が出ているうちにあなたのところまで行ってあげる。」

「ふむ。楽しみにしておきますよ。さあ、行きましょうか。」

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