狂気恐館ミレニアムの迷宮~二泊三日の廃館脱出劇~ 作:強欲の道化師・1号支店
ダイチの電話から僕はすぐに家を出た
「ちょっとこんな時間から何処に行く気よ?、もうすぐお昼になるわよ」
すると後ろの方でお母さんの声がした
僕は取りあえず友達と遊んでくると言った
「そう、遅くなるんじゃないわよ、後変な所に行かないでよ、絶対だから」
お母さんが色々言ってくるが僕はすぐ家を出て集合場所に急いで行く
何でそんなに急ぐんだって?
ダイチがメンドクサイからだ、アイツ遅刻すると変な事してくるし
正直夏休みまで一緒にいたくはないが
学校開始で必ず面倒な事してくるしなら多少マシにするならコレしかない
・・・自分で言ってて悲しくなるなこんな立場も
けどそれでもタロー君の事思えばコレくらいしないととも思う
僕は結局あの時タロー君を助けられなかったから
さて後少しで空き地に到着だ、僕は足早に角を曲がる
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
無事空き地に到着した、少し疲れた暑いし汗もかくし
時間はどれくらいだろうか?
午前の10時くらいか?、その約束時間には着けたと思うが
「遅いぞジロー、待ちくたびらせやがって」
「お前が最後だぞ、ビリジローさんよぉ」
するともう他の皆も来ており本気で僕が最後の様だ
と言うより皆来るの早すぎないか?
僕は急いで汗かきながら来たのに、何でそんな余裕な感じなんだ
「まぁまぁあまりイジメるのはどうかと思いますわよ、大山さん」
「そうだねぇ、普通に時間通りなんだから良いじゃないか、無事集まった事を祝おうじゃないか君達」
そんな中帽子を逆向きにして被り肌が日に焼けたダイチと
もう一人の低身長でお調子者感のあるコバンザメもとい子分枠の
小番田佐目吉(こばんだ さめよし)がちょっかいに対して
とある二人がフォローしてくれる
名前は金髪セミロングでピンクと白を強調した高そうなワンピースを着た女子が
原囿紗理奈さん(はらぞの さりな)で
もう一人が此方も見た感じ高そうなブランド物の夏服を着て前髪をなびかせているちょっと自分に酔ってそうな男子が財前誠君(ざいぜん まこと)
この二人はクラスでも良い所の家コンビで慕われており
何時もクラス内でも話題になる二人だ
「そうだぞ、君達読んでおいてその態度はどうかと思うぞ大山君、小番田君」
「チッ、めんどくさいなぁ金持ちコンビと委員長がよぉ」
「別に良いだろ、最後に来たのはコイツだし」
「良くない、素直に謝るんだ二人共」
更に口論に参加してきたのはうちのクラスの委員長
多田野人也君(ただの ひとなり)で
何時も真面目で正義感のある眼鏡をかけ髪も七三分けにしている子だ
「はいはい、ごめんちゃいジロー君」
「ごめんちゃい」
委員長の言葉に謝って来たが絶対反省のない言葉使いなのが分かる
・・・まぁ期待してなどいない、コイツ等コンビはそんなガキ大将と子分だから
「男子五月蠅いわよ、てかとっとと話なさいよ」
「そーよそーよ、ねぇ聖来ちゃん?」
「う、うん・・・」
さてそんな中でこの状況で待つのに飽きた女子勢が騒ぎ立てる
相変わらずだなこの女子グループ
一人は一番口が五月蠅くラフな格好したポニーテールをした細いのが
リーダー格の綾波響子さん(あやなみ きょうこ)
その上の紐みたいなのズリ落ちるのではないのかと思うんだが
後そのジーンズを短パン?みたいにしたの窮屈そうじゃないのか?
もう一人は小番田と似たタイプの取り巻きの一人虹模様のカチューシャを付けたミニスカートを穿いているセミショートヘアで低身長な虹川皐月さん(にじかわ さつき)
正直今日行く場所でそんなミニスカートで平気なのかと心配になる
コイツ無駄に見てもいないのに変態扱いして来るから苦手だ
最後の一人黒髪ロングで黒のワンピースに白いリボンをアクセントにした
静かそうな子が星乃聖来ちゃん(ほしの せいら)
元々読書する系の静かな女子だったがある日から無理矢理加入された子だ
「待て待て待て、俺様が今から離すんだから慌てるなって」
「そうそう、そんな怒りっぽいのってさ、もしかしてアレだったりします?」
「このコバンザメが!!」
「ちょっ!?、冗談、冗談だって、ダイチ早く言おうよ」
「分かってるさ、じゃあ今から言うぞ」
今回はこの9名でダイチの言うミレニアム?なる場所に行くのか
にしても五月蠅いなぁ、特にダイチとコバンザメとキョウコ
今思えばタロー君は遠くにいるから今回の集まりにいなくて良かったと安堵する
・・・そう、忘れもしないあの夏休みが入る前の学期
ダイチとコバンザメがタロー君にしたあの仕打ちを
僕は今でも恨んでいる、特に覚えてなさそうなあの能天気そうな顔の時点で
反省も後悔もないのだろう、彼らには
「オイ、聞いてるのかジロー?」
と考え事に集中し過ぎてダイチの事をスルーし過ぎた、迂闊だった
「オイオイ、何無視してるのさ、ダイチの有難い言葉なんだからちゃんと聞きなよ?」
「まぁ良いだろ、コイツには電話で最低限説明してるし別に必要ないだろ」
本気で迂闊だったと思う
何を話してたかの内容が分からないまま開始なんて
いやまぁ大体行ってみれば分かるかもしれないけど無茶ぶりされるのも嫌だしなぁ
「・・・何か宝探しするみたいだよ、ジロー君」
とそんな困っていた時近くで凍え気味に話すセイラちゃん
・・・今、教えてくれた?
「ちょっと、何離れてるのよ、アンタはコッチでしょうが星乃」
「そうそう、何勝手な行動してるのかしら聖来ちゃん?」
「・・・ごめん、戻るから」
そんな事を思っているとキョウコとサツキが強引にセイラちゃんの手を掴んだ引き戻す
・・・何か申し訳ない気持ちしかない、けどありがとうセイラちゃん
「ヨッシ早速」
「ちょっと待ってくれないか君達、爺や例のモノを」
「畏まりました坊ちゃん」
さてそろそろ出発するのかと思ったマコト君が何やら皆に渡そうと
爺やと呼ばれる初老の紳士の人に何か伝え
お金持ちの人が乗りそうな車から何か出そうとしていた
「コレは僕のパパの会社の一つで商品化された防災グッズのお試し版なんだ、もしよければ使い心地の感想欲しいから使ってみてくれないかい?」
そうすると爺やなる人が瞬時に防災グッズ・お試し版なる物の
リュックサックを配られる
そこそこ重さはあるが背負ってみた感じ悪くはなかった
「えぇ~、何でこんなもんなんだよ、もっと欲しくなるの寄越せよ」
「そうだそうだ、ダイチの言う通りもっと欲しくなるの寄越せよ」
「てか重いんだけど、正直発送してくれない家まで」
「若しくは家帰る前に届けてほしいな、今日そこの車で此処まで乗っけてもらうみたいにさ」
するとダイチ・コバンサメ・キョウコ・サツキが文句を言い始める
・・・後何か今重要な事言ってなかったか?
僕はいぶかしんだ
「ソーリーソーリー、けど折角探検するんだから今回使ってみるのも悪くなるかもしれないよ、頼むよパパの為にさ」
「そうだぞ、折角財前君がくれるんだ、感謝しなきゃ駄目だろ」
するとフォローしようと多田野君が割り込む
結局渋々皆マコト君に感謝した
まぁお母さんに渡せば何かしら助かるだろうし良いだろう
「・・・ごめん、私達、此処来るとき財前君の車に乗せてもらったから、ジロー君だけ汗かかせてごめん」
如何やら他の皆が僕より早く着いたのも汗をあまりかいてなかったのも
セイラちゃんが言う理由だそうだ
・・・何か自分だけ除け者にされてる?
「済まないね、丁度君の家を通らないものだし近いのもあるってダイチ君が言うから、後で何かしらお礼した方が良いかな?」
マコト君もセイラちゃんの言葉に気づいたのか近づいてきて謝って来た
いや流石にそこまでしなくてもいいかと思い僕は断った
それに僕が良い思いすると絶対ダイチが文句言いそうだし
多少時間が経過し皆防災リュックを背負って目的の場所へと徒歩で移動した
如何やら爺やさんは帰ったそうだ
僕も乗せてほしかったなぁ、あの長い車に・・・
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
移動して十数分、現在の時刻は午前10時40分くらいだろうか
目の前に取り壊される予定の廃館もとい廃ホテルがあった
確かに看板を見るとカタカナで薄れてるがミレニアムと彫られている
建物の状態としては工事に使う布らしきもので覆われている
その隙間から見える感じ外装はまだまだそこまで壊されてはいない様だ
周りも良く見ると木々が生い茂っており一層恐怖を引き立てている
その様に皆それぞれ困惑する者や興奮する者と様々な表情を見せていた
ジローもこの状況に困惑と興奮半々であった
見ると入り口は目の前に看板が置いてあり立ち入り禁止とかかれていた
「さーて入るぞ、付いて来いお前等!!」
最初に動いたのはダイチですぐさま僕達にそう命令した
「ほらほら早くしないと見つかるんだからモタモタしないでよ」
コバンザメ、コイツダイチがいるからって何時もより調子に乗ってるな
「えぇ~此処に入るの、服汚れるんだけど」
「そーよそーよ、後なんか変な匂いするし帰って良い?」
この状況にキョウコとサツキが文句を言い始める
僕としても正直家に帰ってすぐさまゲームしたいから同意だ
まぁ一緒に言うと文句言われそうだから言わないけど
「ウルセー!!、良いから入るんだよ、行くぞ!!」
「オー!!、ほらほら行くよ皆」
文句言う皆に先駆ける様廃館に突撃するダイチとコバンザメ
その姿に皆すぐさま追いかけてしまう
「オイ!!、皆待ってくれ、流石に不味いって!!」
その突撃模様にクラス委員長の多田野も困り果てながら追いかけた
結局ジロー達一行はミレニアムの中に入って行ってしまった
その姿を目撃する男女4人に見られてると知らずに・・・
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「うぉー、少し暗いけど広いな」
確かにダイチの言う通り午前中だが窓から入る光が少ないのもあるが
少し暗いものの中は広々としていた
埃も多少舞っているのか見える程だ、あまり掃除をしてないのか?
「ねぇやっぱ帰らないかしら?、今更ながらそう思わないマコト君?」
「まぁ僕としてもそう思うな、誰かしらに発見されたら大変な事になるよ」
金持ちコンビのサリナちゃんとマコト君はこの不法侵入に
すぐさま出ないかと話していた
まぁやっぱ駄目だよなぁ、早いとこ帰りたいし
「そうだぞ、君達そこで何をしてるんだい?」
「「!?!?!?」」
聞き覚えのない男の人の声に僕達は硬直する
僕達が入り口側の方に顔を向けるとそこには4人の男女がいた
ジャージを着ており何処かの学校の人達なのだろうか?
「・・・はぁ、見つけちまったのは俺だけどめんどくさい事しやがって」
その中の一人の男は僕達の事をめんどくさそうに見ていた
何処か不快泥沼の様な黒い目で
「ハァー、谷川君、そう言う腐った目と感想を子供達の前で言うのは止めなさい、彼らに失礼でしょうが」
また一人今度は女の人が谷川?と呼ばれる男に注意をしていた
にしてもあまりにトゲトゲしい言い方過ぎないかと思う
まぁ確かに谷川の言葉もあまり良い聞こえではないが
「まぁまぁ喧嘩しないで二人共、僕達は星光学園中等部の生徒会でさ、今日はボランティアでゴミ拾いしていたところに君達を、谷川、彼が発見してね、流石に止めないといけないからさ生徒会長としても」
星光学園?、そう言えば何処かで聞いた事あるような
「えっ!?、せ、星光学園の中等部の西条晶さんですか!!」
「あのTVで少年サッカー特集でレポートしていた晶さん!!、嘘!!、有名人じゃん」
西条晶(さいじょう あきら)
その名前にキョウコとサツキは興奮してその場で跳ねていた
止めろ埃が舞うから
さてその名前は僕でも聞いたことある
と言うより最近TVで見た
とある学園のサッカー部が県大会出場した時にTVで確かに映っていた
そりゃあの二人も興奮もする
僕の目から見ても何処のアイドルかと言うくらい顔もルックスも良すぎる
清潔感のありかつカッコよさげな主人公見たいな黒髪なのが何か悔しさより
かっこいいと思ってしまう
「チッ、ガキがうるせー」
「谷川君、口を慎んで、こじれたらどうする気貴方?」
「もぉ~二人共喧嘩しないでよ、私達この子達を此処から出す目的で来たんだから、ほら皆此処から帰ろう、怪我したら危ないんだから」
谷川と銀髪ロングポニーテールの女子と喧嘩してる中
仲裁しようともう一人の髪がピンクのセミロングの女子が止めに入って来る
デカい、あまりにもデカい、ジャージの上下共々ミッチリしてるという感想しか出ない
「邪魔だ退けジロー、あ、あのぉ~僕達別に迷惑かけて来たわけではないんですよぉ~」
「退けよジロー、そ、そうなんですよぉ~、僕達此処に入っちゃったボールを探しに来てたもので」
僕が見つめているとダイチとコバンザメが僕を押しのけたり蹴ったりしながら
お姉さんの前に立ち媚びながらくねくねしていた
・・・コイツ等さぁ
「・・・バカ」
?、なんか一瞬セイラちゃんが通り抜けざまにボソッと喋ったような?
・・・気のせいかな?
「君達落ち着ていてくれ、僕達としてもとっととこの場所から出たいものある、ホラッ早く大人達に見つかる前に行こう皆」
すると晶さんが僕達にすぐさま移動しようと声をかける
まぁこの場所探索したかったけど大人に見つかると確実に面倒になるしな
「その程度で移動なんかしないよガキ共は」
「谷川君?」
「痛っ!?、何も蹴る事ないだろ!!」
「もう、だから喧嘩しないでってば、タニマッサもそんな大声出さないでってば」
あの3人、本当に大丈夫だろうか?
「んっ?、扉が」
すると多田野君が扉に対して何か言うのが聞こえ僕達は扉の方に目を抜けた
・・・そこには異様な不審者がいた
異様なのは姿と匂いだ、姿はとても普通の人には見えなかった
髪も白と黒が混じったボサボサの髪
髭も汚く伸ばしており顔も汚れて目もまともに焦点も合わず
口からは涎を垂らしていた
服装もどうみてもボロボロで異様な色になっており
更に独特な匂いがしており僕自身鼻を抑えても異臭に耐え切れず
その場で吐きそうになる程だった、と言うか吐きかけた
「おぉ、おぉ、おぉまぁえぇらぁ~、こっ、こここ、ここをぅ、でぃゃりぇのいえとおもてはいったぁ~」
「ヒィッ!?、な、何なんですの貴方は!!」
呂律も回ってないのかまともに聞こえずらかった
誰の家?、そう言ったか?
その不審者にサリナちゃんが悲鳴を上げて震えていた
「サリナちゃん、僕の後ろに隠れて」
その状態に気づいたのかマコト君がすぐさまサリナちゃんの前に立った
「す、すみません、まさか貴方の家だったとは知らずに、すぐ出るのでご勘弁願えませんか?」
晶さんも最初は戸惑っていたがその不審者?に如何にか謝罪しながら言葉を伝えていた
しかし目の前にいたのがまともな人ではなかったのが運の尽きだった
僕達はそこで運命が変わったと言うしかなかった
「うぅ~、うぅるさぁいぃぃいぃぃいぃぃ!!!!!!、てめぇ~らぁ、こぉこぉかぁら~、でていけぇゃぁああああ!!!!!」
すると不審者?はポケットから何か取り出し手に持って突撃する
一瞬見て分からなかったがそれはナイフだと理解するのは遅くなかった
「しぃぃぃぃぃぃいぃねぇぇぇえぇぇぇえぇえぇ!!!!!」
僕が動けなかった
その目に、その表情に、その声に
僕は蛇に睨まれた蛙の様に硬くなってしまった
駄目だ、避けないと、避けないといけない
動け、動け動け動け動け動け動け動け
何で動いてくれないんだ僕の足、このままじゃ僕が死、いやセレナちゃんや他の皆が
だがそれが僕にはぶつかる事はなかった
不審者?はそのまま僕の横を豪快に走り去り
何かしら聞き馴染みのない音をほとばしらせる
「・・・えっ?」
後ろを振り返る
そこにいたのは不審者が誰かに手に持ってナイフを刺している姿だった
・・・なら今の音は、誰か刺された音だ
なら誰だ、誰が差された、その事に僕は冷や汗が一粒流れる
「あ、あぁ、な、何で、何で僕が・・・」
不審者?の足元に何かしらの液体が広がっていく
理解してしまう、それは血なのだと
そして刺されたのは誰か理解する
・・・クラス委員長の多田野君だった
「「キャー!?!?!?!?!?!?」」
その光景に大半の女子が泣き叫ぶ
異常な光景過ぎる、あまりにもショッキングな光景だ叫んでしまうのも分かる
僕は幾分かその叫び声を聞き多少冷静になってしまった
「嘘だろ・・・、オイ・・・」
「に、逃げるよダイチ!!、此処から逃げよう今すぐに!!」
「お、オゥ!!」
コバンザメが何か言っている、逃げる?
その時入り口が目につき僕はとっさに足を動かそうとする
他の人達もすぐさま入り口に向かい足を動かそうとするが
「にぃぃぃぃぃぃぃがぁぁあぁあぁさねぇえぇぇぇぞぉぉぉおぉぉぉぉおぉ、おみゃあぁぁあぁぁあぁらぁぁあぁはぁぁぁぁあぁぁぁ!!!!!!!!」
しかしすぐさま不審者が異常な速度で入り口前に立ちふさがってしまう
いくらなんでも早すぎる、僕達が戸惑っているのもあるにしても
晶さんとか他3人も近くにいたに異常すぎるぞあの素早さは
「マズいよダイチ!!」
「なら奥に進むぞ、そっちなら裏口くらいあるだろ」
「ま、マコト君・・・」
「安心して、絶対逃がすから君だけでも」
全員もうバラバラだった
そもそもこんな即席な状況で一纏めになるなど土台無理なのは分かる
けどそれ以上に皆目の前の不審者?に恐怖している
次誰がやられるか不安になっている
「あ、アンタ前に立ちなさいよ、男子なんだから」
「そーよ、こんな時くらい男見せなさいよ鈴木」
するとキョウコとサツキ二人が僕を無理やり押し込んでくる
その勢いに僕は止められずその場で盛大に転び痛い思いをする
「!?、ジロー君!!」
「ちょっ!?セイラ!!」
「せ、セイラちゃん、コッチきちゃ」
そんな無様な僕にセイラちゃんが近づいて来る
だ、駄目だ今近づくとアイツのターゲットにされる
「にぃぃぃぃぃがぁああああすかぁああああああ!!!!!!」
「い、一旦逃げるぞ皆!!!!」
すぐさま不審者?はその場で大声を出し僕達に襲い掛かろうとナイフを振りかざす
それに対し誰が言ったのか分からない声掛けに僕達は従い逃げ始める
バラバラだ、僕達はこの廃館をバラバラに逃げる
上に行く者達、左右や奥に進む者達、バラバラに蜘蛛の子を散らすように逃げる
無様だ、僕達は本当に愚かで無様だ
やっぱこんなところ文句言われても来なければ良かった、僕は後悔した
けどそうなったら、皆、いやセイラちゃんが酷い目に合うのでは?
そうだ、僕が無視していたらセイラちゃんはコイツの犠牲になってたと思い考え直す
結局僕が無視をしたら後悔してたかもしれないと涙が出てきた
そうだ、委員長、多田野君だけでも助けないと
僕はすぐさま多田野君のいる場所に近づこうと手を伸ばすが
「!?、馬鹿野郎!!、死にたいのかガキ!!、コッチに来い!!、逃げるぞ今は!!」
手を伸ばそうとした時谷川と言う人が僕の手を掴みそのまま走ろうとする
ま、待って!!、まだ多田野君が生きてるかもしれないんだ!!
「分かってるだろ、あんな血塗れになってナイフを刺されたんだぞ、・・・もし生きていても役立たずになるだけだ、悲しい事だがな」
・・・そんな事分かってる、分かってるけど
けど多田野君をこんなところに置いていけない僕は如何にか
谷川から手を引き離そうとするが
「・・・ゴメンな」
そう言い僕の腹を勢いよく殴る
その衝撃に僕の意識は遠のいた
「悪いな、けど流石に俺だってこれ以上死んでほしくないんだよ、・・・後で殴られてやる」
僕はその言葉を意識が遠のく中聞く
そして僕が最後頭に思い出す
・・・セイラちゃんは無事脱出してるよね?
こうして僕達はそれぞれ無軌道に移動する
コレからの運命も分からないまま
コレは僕達の2泊3日のこの廃館もといミレニアムから脱出するまでの物語である
脱出できるまで残り時間後2日と13時間
続く
無事役者も揃い幕が上がる
コレにて劇場の開幕としよう
飲み物や軽食の準備は済みました?
お手洗いや急な用事に対して等の処理は出来ました?
ハンカチやエチケット袋、近い人は扉付近の席に着けましたでしょうか?
さぁさぁ劇場の始まり始まり
今宵の皆様をご招待、存分に楽しんで帰ってくださいませ
ではでは一旦の休憩に入りながらの次回予告をば
突如入ってしまった廃館で謎の不審者に襲われて
一目散に別れてしまったジロー君達一行&中学生組
それぞれがぞれぞれの思惑を持って脱出する為に行動する
・・・しかしこの廃館、そんなに簡単に出られる場所ではなかった
果たして彼らは無事脱出できるのか?
脱出までに残された期間は2日半
それまでに彼らは生きられるのか?
次回 8月15日 AM10:45 ジロー~AM11:00 ???&???
それでは皆様、またの開幕をお待ちくださいませ
後今更になりますが一部タグがおかしくなっていたので修正しました
誠に申し訳ございません
皆様に内容に対し誤解を生んだ事を此処で謝罪いたします