凛へのコンドームなしの挿入が解禁されてから、15年が経っていた。
シェルターの空気は今も重く淀んでいる。
鉄の壁は腐食が進み、薄暗い電灯は時折チカチカと点滅するようになっていた。
外の世界は少しずつ回復し始めていたが、男たちはそれを信じなかった。
被曝のリスクを負っての探索は年々減り、食料はギリギリの配給制。
だが、凛の身体は変わらず男たちの唯一の「救い」だった。
彼女はもう35歳近くになっていた。
黒髪は長く伸び、肌は青白く、胸は出産の繰り返しでさらに重く垂れ下がっていた。
あれから何度も妊娠し、出産した。
生まれた子供たちは、シェルターの掟に従って扱われた。
男子は食糧不足を防ぐために生後すぐに安楽死させられ、「食糧」として加工された。
女子は「お姫さま」と呼ばれ、凛の後継者として大切に育てられた。
今では5人の少女たちが、シェルターの奥部屋で凛の傍らに控えていた。
彼女たちはまだ幼く無垢だったが、「お姫さま」を見る男たちの視線はすでに獣の色を帯び始めていた。
男たちの数は減っていた。
放射線被曝で数名が絶命し、残る者たちは全身に腫瘍ができ、皮膚が剥がれ落ち、髪が抜け落ちた姿で生き延びていた。
それでも彼らは狂気の表情を浮かべ、毎日のように凛に群がった。
彼女は「女王」と崇められ、男たちはひざまずいて彼女の身体を求め、挿入を繰り返した。
妊娠のリスクなど、誰も気にしなくなっていた。
むしろ、凛が子を産むことがシェルターの「繁栄」の証だった。
そんなある日、外から異音が響いた。
ヘリコプターのローター音。
海外からの救援部隊が、ついにこの廃墟のような閉鎖空間に到達したのだ。
生存者の存在を祈ってシェルターの扉をこじ開けた救助隊員たちは、予想外の光景に息を飲んだ。
倉庫の中央に、凛が横たわっていた。
スカートの私服の残骸はぼろぼろで、胸は露わにされ、数人の男たちが彼女の体に覆い被さっていた。
生々しい挿入の音が響き、男たちの狂った息遣いが部屋に満ちていた。
一人が凛の胸を鷲掴みにし、強く揉みしだきながら腰を振り、もう一人が口に押し込み、残りが谷間にこすりつけていた。
白濁が彼女の体を汚し、胸の谷間を伝い落ちる。
凛の目は虚ろで、ただ受け入れるだけだった。
「お姫さま」たちは隅で震え、男たちの行為を無表情で見つめていた。
部屋の隅には加工された「食糧」の痕跡が散らばり、鉄の匂いと腐敗の臭いが混じっていた。
「これは……地獄だ……」
救助隊のリーダーが呟いた。
隊員たちは銃を構え、男たちを制圧した。
放射線に心身を侵された男たちは抵抗する力もなく、ただ狂気の笑みを浮かべて倒れた。
凛は生存者として救助されたが、彼女の心はすでに閉ざされていた。
永久とも思われた闇が、彼女の魂を蝕み尽くしていた。
これから凛は「お姫さま」たちと共に海外の施設に搬送され、心身の治療を受けることになる。
だが、そこで彼女らを待つ運命は誰にも分からない。
「お姫さま」たちに植え付けられた歪んだ掟が、治療で癒えるのか。
凛の身体に刻まれた無数の出産の痕跡が、消え去る日は来るのか。
ヘリコプターが飛び立つ中、凛は窓から外の世界をぼんやりと眺めた。
灰色の空が、少しずつ青く変わり始めていた。
だが、彼女の瞳はもう何も映さなかった。
(END)