【超次元ゲイムネプテューヌ】
・ネプテューヌ
気づくと、男―――伊久寺永人は地下通路らしき場所にいた。
「ここは……どこだ……?」
頭を押さえて記憶という名の引き出しを探る。わからない。まるでその部分だけぽっかり空いてしまったかのように思い出せないのだ。
「まさか、遭難!?いやありえないだろ、駅で遭難なんて……」
言いながら、永人はポケットからスマホを取り出す。ボタンを押してもうんともすんとも言わない。それもそのはず。そのスマホは充電が切れていたのだから。
「ウソだろ……こんなときにスマホが使えないなんて……終わってるだろ……」
これでは助けを呼びたくても呼べない。完全な詰み状態ではと不安を募らせながら、永人は先へと進むことに。そうすればここがどこかわかるかもしれないと考えたからだ。
「ん?」
L字通路を曲がると紙が貼られていることに気づく。紙にはこう書かれていた。
【0番出口
あなたにはこれから通路内の異変を見つけてもらいます。
全ての異変を見つけることができればクリアです。
この先は正解の通路です】
「は……?これをしないと出られないってこと……?ふざけてんだろ……」
わけわからない通路に来たかと思えばゲームをやらされる。永人はアニメとゲームは好きだが、こんな状況でゲームを楽しめるほど異常ではない(と自分では思っている)。
ため息を吐きつつ、永人は先へと進む。店の宣伝ポスター、従業員用以外立ち入り禁止のプレートが貼られたドア。そんなどこにでもありそうななんの変哲もない通路がそこにはあった。
(これ、なにかの企画か?だとしても一般人巻き込んだら炎上するぞ……)
実際、それで炎上した配信者は何人も存在している。しかもその大概はそれに耐えきれず、業界から去っているのだ。配信者を見つけたら絶対文句言ってやる。こんなくだらないことに巻き込みやがって。と、いるかもわからない配信者に怒りを募らせていると、前方からこちらに近づいてくる人が目に映る。しかもその人物は本来、この世には存在しないものだった。
(おい、アレって……!?)
パープルハート。超次元ゲイムネプテューヌの主人公―――ネプテューヌの守護女神としての姿。
(な、なんで……?)
彼女はゲームの中の人物だ。根本的に住む世界が違う存在と出くわすなんて本来はあり得ない。ありえないのだが、それが今目の前で起こっている。いったいどうなっているんだと困惑する永人をよそにパープルハートは彼を横切っていった。
「ほんとなんなんだここは……」
疑問が深まる中、永人は通路を見ていく。あの紙のとおりにやるのはシャクではあるものの、今はそれしかここを出る方法はない。だからとりあえずは正解の通路を把握しておこうと考えたのだ。
「異変探しってことは、この中のどれかが変わるってことだよな……こういうの得意じゃないんだけどな……」
ひととおり確認したあと、先へと進んでいく。次の通路には最初の通路と同じように紙が貼られており、こう書かれていた。
【0番出口 スタート
正解の通路は覚えましたか?
次の通路から異変探しスタートです。
異変を見つけたら直接触れてください。
尚、異変を見逃した場合は最初からやり直しになるので悪しからず】
「見逃したらやり直し?えぐ……」
この通路がどこまであるかはわからないが、“最初から”と言うだけでペナルティはかなり重い。……それでも死ぬよりかはマシだが。
「……よし」
意を決して先に進む。ポスター、ドアも見たところ変わったところはない。異変は必ずしもあるとは限らないということだろう。そう思っていると前方からパープルハートが歩いていた。
(あれ?この人、さっきもすれ違ったよな……?)
パープルハートは先ほど永人とは逆方向に歩いていった。妙だ。そんな人がなぜまた前方から歩いてきたのか。これではまるで巻き戻しを喰らったみたいだ。
「そんな、ビデオやDVDじゃあるまいし」
しかし、ここを通るということはルール上、彼女も異変の対象に含まれているのだろう。違う人が来れば異変、みたいな。
「見たところ異変はないっぽいし、先に進んでも大丈夫……だよな?」
不安になりつつも、先へと進む。次の通路にはまたしても紙が貼られており、“1番出口 正解!”と書かれていた。見逃しがなかったことに、永人は胸をなでおろす。
「よし、次だ―――」
少し自信がついたところで次の通路へ。瞬間、異変はすぐに見つかった。なんと先ほどまで店の宣伝をする内容だったものが、パープルハートが犯されている姿を描いたポスターに変わっていたのだ。
「え、えっ、えぇ……?」
永人は混乱していた。これは間違いなく異変であるが、彼が想定していたのはごく一般的な差異。ポスターの建物が変わっているとか。文字が抜けているというレベルのものを想定していた矢先にこれだ。
混乱したってムリはないというか当然だろう。しかも、混乱すべきところはそこだけではない。
「この子を、犯して……?」
ポスターの中央にはでかでかと強調するようにそれが書かれていた。二度もあったのでさすがに見間違えようがない。彼女は間違いなく先ほどすれ違った人物であると。
(まさかのエロ系のドッキリ……!?いや、でも……)
そんなことが可能なのか。対象はゲームの中の住人。高嶺の花なんてレベルのものじゃない。物理的に手が届かない架空の存在だ。そんな人を犯すなんてできやしない。だが……。
(でも、もしかしたら……)
さっきからありえないことが起きまくっている現在。そんなこともできるのではないかと思ってしまう。それにこれをやることで“ドッキリ大成功!”と書かれたプラカードを持った配信者が出てくるかもしれない。それなら……。
「一か八か、やってみるか」
次はパープルハートに注目してみようと思いながらポスターに触れ、先へと進む。次の通路の紙には“正解です。よくわかりましたね”と書かれていた。
「あんなの誰でもわかるだろ。バカにしてんのか?」
小バカにしたような文章に青筋を立てながら、通路に入る。そして、そこでいつものように歩いてきたパープルハート。さっきはプロセッサユニットに身を包んでいたが、今の彼女はなにも身につけていない。それはつまり生まれたままの姿―――もっと単純に言えば、裸だったのだ。
(ちょっ!?なんで裸なんだよ!?)
困惑する永人だったが、パープルハートは気にした様子もなくすれ違おうとする。いままでは見送っていたが、彼女自身が異変なら触れなければならない。触れる寸前で想定した展開になることを期待しながら、永人はパープルハートに触れた。その豊かな、おっぱいに。
(すげぇ……本当に触れてる……)
ありえないことなのに、興奮する。肉棒が硬くなる。こんなことしたら普通ぶっ飛ばされるのは必然だが、彼女はノーリアクション。さっきまで機械のように前にむかっていた足も今では止まり、永人にされるがままとなっている。
(そういえば……)
先ほど触れたポスターには“この子を犯して”と書かれていた。どこかから誰かが見ているかもしれない。だがこの状況の前ではそんな雑念も消し飛び、気づけばパープルハートに興奮しきった肉棒をまんこに刺していた。
「おおっ……!?」
永人の指先が柔らかな感触に沈み込む。驚きよりも先に訪れたのは圧倒的な現実感だった。目の前の女性は紛れもなく彼女であり、しかも服を着ていない。それもあって、彼女の肌は想像以上に滑らかで温かかった。
これまでゲーム画面越しにしか見たことがなかった肢体。それが今、自分の手の中にあって、好きにできてると思うと、永人はこのうえない幸福感で満たされていった。
「触れてる……マジで……」
声に出して確認せずにはいられなかった。掌の中で揺れる膨らみは計算されたグラフィックではなく、確かに呼吸とともに微かに動いていた。心臓の鼓動を感じる。生きている。そういった生物として当たり前のことが彼女にはあるのだ。
「……」
パープルハートはやはり何も言わない。瞳は虚空を見つめたまま、表情1つ変えずに立ち尽くしている。ただ静かにそこにいるだけ。まるで操り人形か、あるいは精巧すぎる人形のような佇まいのようだった。
「もしかして、本物のAIとか……?」
恐る恐るもう片方のおっぱいにも手を伸ばす。両手で掴み上げると予想以上の重量感があり、指の隙間から乳肉が溢れ出るほどだった。
「おいおい、これリアルすぎないか……?」
自分の行動に理性が警告を発しているのに、肉体は欲望に忠実だった。下腹部では既に準備が整っている。ズボンの中では痛いほど張り詰めた逸物が脈打っていた。
「触れるだけでいいって書いてあったけど……」
唾を飲みつつ、パープルハートの股間に触れてみる。そこは熱く湿っていて、軽く触れただけなのに指先がぬめっとする感触があった。
(マジか……これマジで……)
理性が危険信号を点滅させているのに、本能はさらに前進しようとしていた。彼女はなにも言わず、まるで人形のように静止している。瞳は永人の方をむいているが、焦点は合っていない。虚空を見つめる視線は何かを訴えるでも拒絶するでもなく、ただ空虚だった。
「触るだけでよかったんだけどな……」
言い訳めいた独り言を呟きながらも、すでに永人の指はふたたび彼女の秘所へと伸びていた。割れ目に沿って撫でるだけで湿った音が小さく鳴り、粘液が指先に絡みつく。パープルハートはやはり無反応だ。顔色ひとつ変えず、呼吸さえも不自然なほど一定だった。
「気持ちいい……のか?」
返事はない。これではコミュニケーションは取れそうにない。それがわかったとき、永人は自嘲気味に笑いながらズボンのファスナーを下ろす。中から解放された肉棒は既に天を仰ぎ、先端からは透明な液体が溢れていた。
「こんなチャンス、滅多にないよな」
この機会を逃せば、自分は一生童貞だ。永人はパープルハートの腰を抱え上げると、彼女の体が抵抗なく持ち上がる。まるで意識のない人形を扱うかのようだ。
「入れるぞ……」
宣言してから先端を押し当てた瞬間、じゅぷっという音とともに亀頭が飲み込まれた。狭い膣内が熱くうねりながら侵入者を歓迎しているようでいて拒んでいるようでもある。一瞬だけ腰が引けたが、一度動き出したら止めることはできなかった。
「うぁ……凄い締め付け……!」
根元まで埋没すると同時に強い快感に襲われる。血管が浮き出てピクピク震える肉茎を包む蜜壺はあまりにも完璧だった。人間離れした吸着力と圧迫感。これが異次元の生命体特有の器官なのだろうか?まるで別の生き物のように絡み付いて離れない。
「っ……!」
声にならない呻きと共に背筋がゾクゾクする感覚が走り抜ける。あまりにも極上の快楽だ。動きたい衝動を抑えつつゆっくり抽挿すると、ジュルジュルとした水音が響く。
(これ、ヤバイだろ……!?)
ひと突きごとに脳髄まで痺れるほどの愉悦が広がっていく。いつの間にか無意識にスピードを増していた。
「……」
しかし、当の本人は相変わらず無反応で虚空を見つめ続けるばかりだ。そのアンバランスさがかえって背徳感を煽ってくる。無表情で受け入れてくれるからこそ、遠慮なく貪れるという矛盾した事実があった。
「出す……ぞ…!」
ラストスパートをかけようと力を込めた刹那―――激しい衝突音とともに大量の白濁液が噴き出す。その瞬間彼女の身体全体が大きく震え上がり、反射的に膣壁がキュウッと収縮した。まるで最後の一滴まで搾り取ろうとしているかのような蠢きだ。
「まだ……抜かねぇ……」
射精後の虚脱感から逃れるようにふたたび腰を使い始める。敏感になっている鈴口から新たな刺激を受け取りながら、執拗なまでの律動を繰り返していく。
「もう1回……!」
果てたばかりの肉棒は何故か萎えずむしろ硬度を保ったままふたたび勃起していることに気付く。この異常性について考える余裕もなく、ひたすらピストン運動に没頭するだけだった。
2回目はもっと長く続いた気がする。あるいは時間感覚が麻痺していただけかもしれない。何度目か分からない放出を迎えた頃になってようやく疲労感に襲われ始めた。けれど依然としてパープルハートは何も変わらずそこに立っていた。なにごともなかったかのような涼しい顔で。まるで永遠に続く祭壇に捧げられた贄のように。
(おかしくなる……これじゃ俺……)
加速していく淫行欲求に対して抗う術を持ち合わせていなかった。ただひたすら犯し続けるしかないのかと思うと怖くなってくるほどだ。それでも本能的にはまだまだ満足していない。むしろ渇望感だけがどんどん膨れ上がってきて止まらなかった。
3回目の挿入時にはさらに深く挿すことを意識した結果奥深いポイントまで辿り着けた気がした。最深部へ到達した途端今まで感じたことの無い強烈な快感波動に襲われたことで意識が飛びかけたが、それでも永人は挿入をやめない。
4回目以降になると体位を変えたり角度をつけたりしていろいろ試してみることに。正常位から騎乗位への切り替え時など特に臨場感があって興奮材料になったし、なにより自由自在だったことが面白くて仕方がなかった。
5回目の時にはもう限界を迎えつつあったが、それでも止めることができず、ついには後ろから貫通すると、思わぬ感触を得ることができて新しい境地を開拓できた気分になった。それからも6回7回8回……と回数を重ねていくうちに徐々にコツを掴んできたようで、もっと気持ち良い方法がないものか思案しつつも、結局最終的には力任せになってしまう始末だった。
9回目の終わり頃にはさすがに体力的に厳しくなってきて一旦休憩しようと試みたものの、肝心要となるタイミングが合わなくてつい延長戦に突入。挙句には過激なプレイへ発展していくケースまで生じる始末。とはいえ、この経験値によって次第に適切なリズムを習得することができ始めたらしく、最終的には最高潮へむかうことができるようになったはずだ。
10回目を越えたあたりになるとちょっと慣れてきて余裕を感じられるようになってきた一方で、新たな課題も見えてきた。たとえば同じ体勢では飽きてしまうため、工夫が必要だったし、場合によっては痛みを感じることもあり、注意深く観察しなければいけない場面もある。しかしながらこれらすべて含めて学びであると思ってベストエフォートで取り組んだつもりだ。
(でも俺、こんなに出せたっけ……?)
10回も連続で射精なんてしたら普通テクノブレイクで死んでしまうのは確実。だが永人にその様子はなく、まだ余裕がある感じだった。
彼の疑問を解決するのはこの空間にある。ここには空間にいる者の性欲、精力、体力を数倍に上げる効果のある結界が張られており、それが永人の連続射精を可能にしているのだ。これは永人どころか、この空間にいるすべての人も知らない秘密の仕様である。
(これ……何回までできるんだ……?)
恐る恐る11回目の射精に挑戦する。射精する直前、永人はふとパープルハートがずっと同じポーズで立ったままでいることに気づいた。いくらなんでもそんなことはないだろと思ったが、実際に試してみると、彼女は微動だにしなかった。まるで時間を止められているかのように。
「じゃあ、どこまでできるか試してみるか」
好奇心から、耐久ゲームに勤しむことにした永人。相変わらずパープルハートは全く反応しなかったが、それもまたこの奇妙な状況においては魅力的だった。彼は更なる射精に向けて、心の準備を始めた。彼の異変を求めるゲームは、今ここに始まったのである。