照と身体を重ねるために仮病を使って休んだ次の日から週末に入るまでの平日の間は連絡もなく休んだ彼女を戒めるように、呼び出す回数を増やしたエレンに学校で使い潰されてしまって家に帰って泥のように眠る性活を続けていたために、アキラから週末に迎えに行けない旨の連絡が来ていることに直前まで気付けずにいた。
「・・・どうしよう」
ビデオ屋の前でその連絡に気付いた彼女は途方に暮れた様子で独り言を呟き、六分街のビデオ屋にはシフトが入っていないので立ち寄ることもできずに項垂れながら踵を返す。
「今日はお家に帰ってゆっくりするしかないかな、ロックスプリングにも会いたかったけど・・・(できれば原作のような展開にはさせずに、ウチに連れて帰りたかったけど・・・仕方ない、のかなぁ)」
「おっ、やっぱりジャスミンちゃんじゃないか。こんなところで何してるんだ、たしか週末は澄輝坪に出張だっただろ?」
「え?」
突然声を掛けられて顔を上げた彼女は、ビデオ屋の隣にあるカスタムショップ『TURBO』の店主『エンゾウ』が片手を上げて歩いてくる姿を目にする。
「エンゾウさん、おはようございます!実は迎えがないことに今気付きまして、どうしようもないので帰ろうとしてるところで・・・」
「あぁ、そうだったのか。だったらウチの車に乗っていくか?ちょうど澄輝坪に用があって今から行こうと思ってたんだ」
「えっ、いいんですか!?ぜひお願いしますっ!」
「ははっ、じゃあちょっと待っててくれ。すぐに車を取ってくるからな」
食い気味に声を上げる彼女に笑い声を漏らすエンゾウの言葉に従って待つこと少し、用意された車の助手席に乗り込むと衛非地区に向けて走り出す。
衛非地区に近付くにつれて赤い霧のようなミアズマの瘴気が立ち込め、異常事態だと察したエンゾウは車を路肩に止めて疑問の声を漏らす。
「おいおい、なんだこりゃ・・・?赤い霧か?さすがに進むのは危険だな、ジャスミンちゃっ――――」
助手席に顔を向けたエンゾウはもぬけの殻になっている座席に目を瞬かせ、続いて路肩を走り抜ける彼女の姿に気付いて慌てて窓から顔を出して声を上げる。
「何やってんだ、ジャスミンちゃん!危ないから戻って・・・あぁ、くそっ!行っちまった、足が速いなっ・・・とにかくアキラに連絡入れておかねぇとな。お転婆が過ぎるぜ、まったく」
端末を取り出してアキラに連絡を取るエンゾウを尻目に制止の声を振り切った彼女は、路肩を駆け抜けてロープウェイに辿り着くと飛び乗って澄輝坪に降りて適当観を目指して足を動かす。
――――そうだ、もっと近くへ
「黒い花がたくさんっ、やっぱり・・・ロックスプリングが、始まりの主を・・・っ」
澄輝坪の至るところに咲き誇る黒い花の数々を見渡して顔を顰めつつも、それぞれの場所で対処する雲嶽山の弟子たちを視認しながら歩を進める。
――――汝の役目を今此処に成就せん
「っ、幻聴もなんだか鮮明に・・・っ」
霧がかった状態から徐々に鮮明になっていく脳内に響く声に額に手を当てて立ち止まる彼女だが、振り払うように首を左右に振ってから再び前を向いて前進するために足に力を入れる。
――――ついに捉えた、我が肉体よ
一歩踏み出した足は泥を踏んだように地面に飲み込まれると同時に彼女の下腹部が淡い光を放つと同時に、地面に紋章が浮かび上がると身体を絡め捕るようにして黒い花の蔓が巻き付いていく。
「――――ぇっ?」
驚きの表情を浮かべて咄嗟に腕を伸ばすが何も掴むことができずに空を切ると、彼女の視界を黒く塗り潰されて意識も途絶えるのだった。
「――――っ、ジャスミンっ!」
エンゾウからの連絡を受けて適当観を飛び出したアキラは目の前で妹のように思っているジャスミンが黒い花に飲み込まれる光景を目にして、慌てて駆け寄るが伸ばした手は空を切ってしまって脳内に乱立する疑問符の数々に困惑しながら、額に手を当てて最悪の事態を予想して歯噛みする。
「ジャスミンがまさか一人でここまで来るなんてっ、こんなことなら迎えに行って側で見守っていればっ・・・!」
<嘆いていても始まりません、助手二号。現在ジャスミン・スーの現在位置を取得、マスターの最終目的地であることを確認しています>
Fairyの報告を受けて先程彼女の足元に浮かんだ紋章を思い出して、直近で釈淵の口にしていた情報を思い出して顎に手を当てる。
「遠目だったけどさっきの紋章は釈淵さんの言っていた、まさか始まりの主がジャスミンを連れ去ったのか?とにかくリンに知らせないといけないな、詳細な座標は任せるよ。Fairy」
<了解しました、正確な座標の取得を開始します>
Fairyに情報の収集を任せて適当観に戻ったアキラは手短に先程の出来事を儀玄たちに伝え、自身はHDDシステムを使ってラマニアンホロウの異変解決に尽力する実の妹へ連絡を繋ぐのだった。
釈淵と雲嶽山の弟子たちの助けを受けて危機を退けたリンと瞬光は合流した照と先を急ぐために、駆け出そうとしたところで連絡を告げる音を耳にして疑問符を浮かべながらも応答する。
「もしもし、お兄ちゃん?何かトラブルでもあった?」
[リン、すまないっ!ジャスミンが攫われてしまったんだ、場所は君たちの向かっている始まりの主の近くだ!]
「ちょっ、ちょっと待って!とりあえず一旦落ち着いてよ、お兄ちゃん!」
切羽詰まった様子で捲し立てるように口にするアキラに冷静になるように告げるリンに、深呼吸を何度か繰り返して少し気持ちが落ち着いた様子のアキラは深く息を吐く。
[そうだね、少し気持ちが急いてしまっていたようだ・・・とりあえず手短に伝えるよ、実はっ――――]
先程自身が見た光景とFairyの直通警報システムの発動に伴う座標データを送信したアキラに、眉間に皺を寄せるリンはチラッと瞬光と照の顔色を窺ってから返事をする。
「わかったよ、お兄ちゃん。ジャスミンのことは私たちに任せてよ、必ず連れて帰るからさっ!」
[頼んだよ、リン。それに瞬光と照ちゃんも、妹たちのことをよろしく頼むっ]
「任せてっ、ジャスミンは必ず連れて帰るわ!まだ伝えられていないことが、たっくさんあるんだからっ!」
「ザオちゃんも瞬光ちゃんと同じ気持ちかな、ジャスミンちゃんを見捨てることなんてありえないもんねっ」
リンの力強い返事に続いて一層決意を宿らせた声を上げる瞬光と照に苦笑を漏らしつつ、不意と気になることが脳裏を過ぎったリンはアキラに問い掛ける。
「そういえばお兄ちゃん、この通信って私たちだけに繋いでるの?」
「あぁ、それはもちろんっ・・・・・・あ」
「何今の『あ』って!?もしかしてお兄ちゃん、この通信他の皆にも聞こえてるんじゃ・・・」
無言のままそっと通信を終えてフェードアウトする実の兄に頭を抱えそうになるリンだが、深く考えるのは止めて対処はそれぞれのチームに任せようと匙を投げる。
「それにしても、ジャスミンはどうやって澄輝坪に来たんだろ?今週末の出張はなしで、お兄ちゃんも迎えに行ってないはずなのに・・・」
「そういう細かいことは、ジャスミンを助け出してから本人に聞きましょう!今は一刻も早く、先に進まないとっ!」
「そうだね、今は考えていてもしょうがないか・・・ジャスミンもそうだし、ロックスプリングのこともどうにかしないとっ」
迫りくるエーテリアスを一刀のもとに斬り飛ばしてそう告げる瞬光に同意するように頷くリンとは別に、顎に手を当てて考え込むような姿勢を取る照に気付いて声を掛ける。
「照ちゃん、何か気になることでもあった?」
声掛けにハッとして思考を巡らせるのを中断して顔を上げる照は言い淀むように、モゴモゴと口の中で言葉を咀嚼していたが意を決した様子で口を開く。
「・・・二人は、"神の器"って聞いたことある?」
「神の、器・・・?私は聞いたことないけど、リンはっ――――リン?」
オウム返しのように言葉を口にする瞬光だが心当たりがなく首を横に振り、照の視線を追って隣に立つリンに顔を向けた瞬光は目を見開いて動きを止める姿に疑問符を浮かべる。
「どうやらリンちゃんは、聞き覚えがあるみたいだねえ」
「うっ、ん・・・聞いたっていうか資料を見たっていうか、でも詳しいことは全然知らないんだ。内容はほとんど焼け焦げてて、確認できたのは実験名と幼い少女の顔写真だけだったから」
目を伏せるリンが思い出すのは怪啖屋の三人と行動を共にしていた時に見つけた資料の山に埋もれていた、他の物とは違う異質な雰囲気を放つ大部分が破れて風化した資料の切れ端であった。
「ザオちゃんが調べた限りでも多くのことは分からなかったんだ、けどただ一つ言えることは到底人間にするような実験じゃなかったってこと。一切の感情を持つことも許されずに心は空っぽのまま、ただ日々を人形のように浪費されて審議不確かな"神"に身体を捧げる運命・・・それがジャスミンちゃんが生まれてから救い出されるまで経験したこと、幸いなのは本人がそのことを覚えていないことかなあ?正直ザオちゃん、調べてる間に何度こいつらを殺っ――――んんっ、消しちゃいたいと思ったか分からないよお」
「うん、全然濁せてないよ?気持ちは痛いほどわかるけど、今は一旦落ち着いてね?」
思い出して額に青筋を浮かべながら笑顔で口にする照に苦笑を漏らしつつ同意するリンだが、先程から無言で顎に手を当てて一点を見つめる瞬光に気付いて声を掛ける。
「瞬光、大丈夫?怒るのは分かるけど今は冷静になって、ねっ?」
「・・・え?あっ!違うの、リン!たしかに照ちゃんの言う通り青溟剣の錆にしたいところだけど、そんなことよりもその実験が神の降臨を目的にしてるのなら・・・」
「瞬光ちゃんの考えてる通りだと思うよ、ここで明記されてる神っていうのはおそらく始まりの主のこと・・・つまりジャスミンちゃんの身体を受け皿に、始まりの主が復活を果たそうとしてるってことだね」
手に持つ剣を握る力を強める瞬光と眉間に皺を寄せて難しい顔をする照の二人に対して、強く拳を握り締めて顔を上げるリンは深く続く洞窟の先を見据えて口を開く。
「行こうっ、ジャスミンを助けに・・・ロックスプリングの計画を止めないとっ!」
リンの言葉に同意するように力強く頷く瞬光と照と共に走り出し、立ちはだかるエーテリアスを蹴散らして遂に最奥に辿り着くのだった。
開けた空間に出たリンは幻覚で何度も目にした金属製の球体を一瞥してから眼下に広がる広場の空中で磔にされる彼女の姿を見つけ、急いで駆け寄ろうとした手前で騒動を引き起こしたロックスプリングが膝をついて彼女を見上げる様子に気付く。
「ロックスプリング!これもアナタのっ、アナタの理想の為だって言うの!?」
「待って、瞬光!なんだか様子がおかしい、私たちが来たことにも気付いてないみたい」
憤りを露にする瞬光の声に反応を示すことなく存在にも気付いていない様子に、リンは不審に思いながら瞬光を宥めつつ静かに距離を詰めていく。
「どうして、彼女がここにっ・・・彼女はっ、ホロウの外にいるはずだ!澄輝坪にも、パエトーンが迎えに行ってないはずだっ・・・なのに、どうしてっ・・・!」
<そりゃあ、何らかの方法でこっちに来たからじゃないの?けどよかったじゃないか!これで始まりの主、神の降臨は完全のものとなった。それにこれが彼女の本来の役割で運命だ、受け入れるしかないんじゃない?>
「それはっ・・・!けど言ったじゃないかっ、彼女がホロウに入らなければ・・・彼女は、無事に・・・っ」
<確かに言ったけどこうも言ったはずだよ、"不測の事態が無ければ"ってね!どうやら神様は随分と知恵が回るらしい、まさか彼女の体内に自分の力の一部を忍ばせるなんてねっ!封印も解かれたことで、それを媒介に彼女をホロウに引き摺り込んだというわけだ。いやぁ一本取られたね、ロックスプリング!それにパエトーンと青溟剣の剣主もねっ!>
「っ、アンタ・・・!」
壊れた右目を怪しく光らせながら嘲笑うように話を振る存在に敵意を向けるリンに対して、ロックスプリングは茫然とした状態で一行を一瞥するが動きを見せる気配はなく項垂れる。
「たしかに神の復活を望み、人間を導くことを望んだのは僕だ・・・だけどそれには彼女も、ジャスミンも含まれてっ・・・」
「ロックスプリング・・・っ」
葛藤するように声を振るわせるロックスプリングの姿に胸元で手を握り締める瞬光は、まっすぐ前を見据えると一歩踏み出して宙吊りな彼女に向けて足を動かしていく。
「待っててね、ジャスミン・・・今、助けるからっ」
「ザオちゃんも微力ながらお手伝いするよお、ジャスミンちゃんには伝えたいこともあるしねっ」
歩を進める瞬光に続くように歩き出す照はそう口にして笑みを浮かべ、それを目にして頷きを返す瞬光は深く息を吐いて正面に視線を向ける。
「うんっ、ジャスミンを連れて一緒に帰ろう!もちろんロックスプリング、アンタもね!」
気持ちを切り替えるように努めて明るい声を上げるリンに瞬光と照は笑顔を浮かべ、名を呼ばれたロックスプリングは顔を上げると手を握り締める。
緩やかな階段を上がって広場に足を踏み入れたと同時に赤い瘴気で繋がれるように宙吊りになっていた彼女が降り立ち、赤い瘴気をその身体に取り込んで閉じていた瞼を開いてリンたちを視界に捉えると口角を上げて笑みを浮かべる。
「ふっ、ふふふっ・・・良い、実に良いっ。やはりこの身体は、我に良く馴染むっ・・・!」
片手を閉じたり開いたりを繰り返して愉しげな声を上げる彼女の姿に、眉間に皺を寄せる瞬光は青溟剣を剣棺から引き抜くと髪色が白く変化する。
「ジャスミンの身体から、今すぐ出て行って!」
「異な事を言う、青溟剣の剣主よ。この肉体は我が供物であり捧げものである、それを我がどう扱おうが我の勝手・・・そうであろう?」
「そんなことっ、ジャスミンは望んでないわ!勝手にジャスミンの人生を決めないでっ、ジャスミンは私と共に未来を歩んでいくんだからっ!」
自身の嘲笑う様子に一歩踏み出して反論する瞬光が青溟剣を突き付けて宣言する姿に、始まりの主は笑みを引っ込めて呆れた視線を向けながら手を振るう。
「黒い絵の具に白い絵の具を一滴垂らせばどうなるか、分からないわけではあるまい?小娘の意識はすでに、飲み込まれて消滅していることだろう・・・それでも汝は、我に刃を向けると?」
「いいえ、まだジャスミンは消えてなんかないっ・・・アナタを追い出して、すぐに証明してあげるわっ!」
瞬光が手を上空にかざすと無数の剣が現れる光景をを目にすると、始まりの主が手を振るうと赤い瘴気が空中で形を作って無数の剣へと姿を変える。
「瞬光ちゃんっ、ザオちゃんもっ――――うわわっ!?」
「照ちゃっ・・・!くっ、瞬光・・・っ!」
武器を持って前に出ようとする照だが無数の剣同士がぶつかり合う衝撃で小柄な身体を吹き飛ばされ、慌ててリンが手を取って大事には至らなかったが降り注ぐ剣の余波で尻餅をつく。
「この程度か、青溟剣の剣主よ。実力が伴わなければ、
「ふっ、くぅ・・・っ!そんなことないっ、私はジャスミンを救い出すんだからっ!」
手を振るって剣を操りながら降り注ぐ剣の雨を打ち払う瞬光だが徐々に押され始め、頬を掠める剣に冷や汗を浮かべながらどうにか彼女の身体に近付こうと足を踏み出す。
「こんなものか、もうよい・・・終わらせるとしよう」
「――――っ!青溟けっ、くぁっ・・・!?」
先程よりも多く降り注ぐ剣を打ち払おうと青溟剣を振るおうとした瞬光だが、視覚外から飛来した剣によって腕を弾かれてしまい胴体を晒してしまう。
「瞬光っ!うわっ・・・!?」
瞬光に迫る凶刃に気付いてリンが声を上げると同時に横を黒い巨体が通り過ぎ、驚愕の声を上げて咄嗟に閉じた目を開くと壁になるように仁王立ちする大きな影に目を見開く。
「なっ、ロックスプリング!?」
「むっ・・・?」
二足歩行のボンプ用ロボットに乗るロックスプリングが飛来する剣を両腕で受け止める姿に、瞬光が驚きの声を上げるのと同じく始まりの主も片眉を上げて声を漏らす。
「ぐっ、くうぅ・・・っ!」
<おいおい血迷ったのかい、ロックスプリング?一番の障害となる青溟剣の使い手を始末出来るはずだったのに、どういう風の吹き回しだい?>
剣の勢いは衰えずに悲鳴を上げるように軋むロボットに乗るロックスプリングは苦悶の表情を浮かべ、呆れと驚きが混ざった声色の疑問の声に操縦桿を握る力を強める。
「たしかに今の僕がやっていることは支離滅裂だっ、あれだけ望んだ神の復活を妨げようとしてるんだから・・・!だけどそれ以上に僕が望むのはっ、運命は変えられると微笑む彼女の・・・ジャスミンの運命を変えることなんだっ!」
<これは驚いたね、もしかして彼女はシリオン以外にボンプにも好かれる体質なのか?こんな誤算に見舞われるなんてね、これからの計画も見直しが必要かな?何はともあれこうなった以上、君はもう用済みだよ・・・ロックスプリングっ!>
怪しく光る右目から告げられる言葉に疑問符を浮かべた矢先、自身の身体が強張るようにして動きを止めたことに気付く。
「っ、なに・・・っ!?身体が、動かなっ――――ぐっ、ぅああぁぁぁぁぁっ!?」
動きを封じられたことで押し返す力が無くなったことで飛来する剣がロボットを貫いて粉砕し、操縦席から衝撃で投げ出されたロックスプリングは後方に吹き飛ばされる。
「ロックスプリングっ!くっ・・・!」
「ザオちゃんに任せて!わぷっ・・・!むぎゅ」
咄嗟に手を伸ばして受け止めようとする瞬光だが虚しく空を切るが、尻餅をつくリンの隣で体勢を立て直した照が身体全体を使って何とか受け止める。
「ジャスミン・・・僕はっ・・・」
「っ、ロックスプリング・・・アナタに代わって私がジャスミンをっ――――?」
譫言のように彼女の名を呟きながら手を伸ばす姿に青溟剣を握る力を強めて前を見据える瞬光だが、先ほどの余裕ある立ち居振る舞いではなく額に手を当てて動揺する姿に疑問符を浮かべる。
「これはっ、否そんな筈は・・・この感覚は、まさかっ――――ロックスプリング!」
ミアズマの瘴気で作り上げていた無数の剣が形を保てずに霧散する中で、威圧感を放つ存在が鳴りを潜めて気遣うような心配と焦りを含んだ声が響く。
「・・・って、あれ?瞬光さんにリンさん、それに照さんにロックスプリング・・・はどうしてそんなにボロボロなのっ!?というかよく見たら、ここってどこですか!?私はたしかエンゾウさんの厚意で澄輝坪まで送ってもらって、それでっ・・・?」
「ジャスミンっ!よかった、感じた通り消えてなんかなかったのね!」
困惑した様子で周囲に顔を向ける彼女の姿に本来の人格に戻ったことを確信して声を上げる瞬光に、リンは初めから知っている様子だった瞬光を不思議に思いながら問い掛ける。
「感じた通りって、やっぱり最初からジャスミンは消えてないって気付いてたの?」
「それはザオちゃんも気付いてたよお?なんて言うんだろ、身体の奥底に無理矢理押し込まれてる感じかなあ?だから微かにだけど、ジャスミンちゃんの気配を感じることができたんだあ」
「照ちゃんに言われちゃったけど、大体そんな感じね。呼び掛け続ければ応えてくれるとは思っていたけど、ロックスプリングの危機で目覚めるなんてそれだけ気に掛けていたのね・・・できるなら私が目覚めさせたかったけどっ」
少しだけロックスプリングに羨ましげな視線を向ける瞬光だが正面を向く頃には顔を引き締め直し、動けないのかその場であたふたする彼女の姿を捉えて口元を緩ませる。
「心配しないで、ジャスミン!今、助けてあげるからっ!」
「瞬光さん・・・っ!私っ、ここから動けなくてっ――――まさかまだ消えずに残っているとはっ、ならばもう一度塗り潰すまでっ――――なっ、なんだか私から私じゃない声が聞こえるんですけど!?もしかして私の身体、誰かに乗っ取られてるんですか!?――――くっ、何故ただの小娘の魂がこれほど強固なのだ・・・!」
一人二役を演じるようにコロコロと口調と雰囲気の変わる様子に苦笑を浮かべつつ、剣を構え直す瞬光に一歩踏み出すリンが声を掛ける。
「瞬光っ!ジャスミンは私が引き剥がすから、その後はお願いできる?」
強い意志の込められた黄金に輝く瞳に魅せられた瞬光は、その覚悟に頷いてから言葉を返す。
「リン、わかったわ!私が道を切り開くから、ジャスミンのことは任せるわねっ!」
「ロックスプリングはザオちゃんに任せて!だから二人とも、ジャスミンちゃんのことは頼んだよお?」
照の言葉に頷きを見せるリンと瞬光は前を向いて額を押さえる彼女の姿を見据えて動き出し、それに気付くと忌々しげに顔を歪めて片手を振るうとミアズマの瘴気で再び無数の剣を作り出す。
「『三尺の剣、俗世を断つ』っ!」
青溟剣を掲げて白い毛色へと変化した瞬光は作り出した剣を自在に操りミアズマの剣にぶつけて相殺し、得意気に微笑む様子に苛立たしげに声を荒げながらも周囲の剣戟に怯まず進むリンに視線を向ける。
「くっ・・・!ジャス、ミンっ・・・!」
「ならばっ、此方から・・・!」
手を翳して作り出した剣を振るってリンを狙うがその悉くを上空から飛来する剣に打ち払われ、瞬光に顔を向けると身体を思うように動かせないことに歯噛みして内心で舌を打つ。
「リンには指一本、触れさせないわっ!」
「っ、目障りな・・・っ!」
先程まで猛威を振るっていた力は彼女の意識が覚醒したことで身体の主導権のほとんどを失い、作り上げる剣も最初よりも精度が落ちて瞬光の剣に押し負けて劣勢となっている。
「馬鹿なっ、こんなことがっ「ジャスミンっ!」――――っ!汝はっ・・・!」
「アンタの好きには、させないっ・・・!ジャスミンは、返してもらうからっ!」
剣同士のぶつかる衝撃や風圧を受けながらも前進を続けるリンが遂に彼女に手が届く範囲にまで歩を進め、黄金に輝く瞳を携えながら伸ばした両手で彼女の肩を掴むと一気に自身に引き寄せる。
「んんっ、ぷはぁ・・・っ!リンさん!」
「やった、ジャスミンっ!早くこっちに、瞬光っ!」
抱き寄せられた彼女は潤んだ瞳をリンに向けて喜色に満ちた声を上げると手を取って引っ張られ、驚きながらも後方へと顔を向けると自身の形を保つミアズマの瘴気と視線が交差する。
「あれが、始まりの主っ・・・!って、ひゃぁ!?しっ、瞬光さん!?」
彼女に手を伸ばそうとする始まりの主だがその前に上空から振り下ろされる青溟剣に気付き、形を霧散させて霧状になると浮かぶ球体の中へと吸い込まれていく。
「っ・・・リンとジャスミンは下がっていて、まだ終わってないみたいっ」
「任せたよ、瞬光っ!ジャスミンは危ないからこっちに来て、照ちゃんがロックスプリングを保護してるはずだからっ」
「はっ、はい!」
手を引くリンに合わせて足の動きを速める彼女は掻い摘んだ現状を教えられて、壁を背にして座り込むボンプの姿を目にすると、慌てて駆け寄ってしゃがみ込むと抱き上げてから声を掛ける。
「ロックスプリング!こんなにボロボロになって、無茶したってリンさんに聞いたよっ!」
「ジャスミ、ンっ・・・無事、助けられたん・・・だね、よかった・・・」
笑みを浮かべるロックスプリングを目尻に涙を溜める彼女は力強く抱き締め、眉を下げてその光景を見つめるリンに武器を抱え直した照が声を掛ける。
「ここはリンちゃんに任せるね、ザオちゃんはちょおっとあっちに用があるからあ」
「それはもちろんっ、あんな奴は瞬光と一緒に痛い目にあわせちゃってよ!」
リンの言葉に同意するとその場から駆け出して瞬光に加勢する照を見送って視線を戻すと、ロックスプリングの壊れた右目が怪しく光っていることに気付いて視線を鋭くして警戒しながら彼女に知らせようと手を伸ばす。
<いやぁ、まさかあの状態から生還するなんてね。これは予想外だったよ、それとも神の支配を跳ね除ける君が規格外なのか・・・どちらにせよこのガラクタには使い道が無くなったんだ、欲しければあげるよ?もっとも、もう壊れる寸前だけどねっ!>
「アンタっ・・・!こんなことして、何が目的なの?」
<さぁねっ、答える必要ある?くだらない問答してる場合じゃないんじゃない、パエトーン?>
グッと口を噤むリンは彼女へと視線を向け、大事そうにギュッとロックスプリングを抱き締める様子に胸を締め付けられる。
「ロックスプリング、ホロウを出たらウチに来てくれる?」
「そうだ、ね・・・僕には、もうっ<残された時間も無いのに、出来ない約束するものじゃないよ?>――――それ、はっ・・・」
「これからはいっぱい出掛けようね、ロックスプリングと行きたいところがたくさんあるんだ」
「僕も、ジャスミンと一緒にっ<おいおいっ、まだ続けるのかい?願望を口にするのは勝手だけど、叶わないことを願うだけ無駄なことだよ?>――――っ、僕は・・・っ」
「・・・ロックスプリングがやりたいこともきっと見つかるよ、だからっ<スクラップ寸前のガラクタに夢を持たせてどうするのかね、君の行動は独りよがりの自己満足じゃない?>――――・・・ってて」
「アンタねぇ・・・!さっきから何を、ってジャスミン?」
彼女がロックスプリングに語り掛ける度に茶々を入れる声の主に我慢の限界を迎えたリンが苦言を呈そうとするが、顔を俯かせて身を震わせる彼女の様子に気付いて心配になって慌てて側に駆け寄る。
<もしかして泣いちゃった?まぁ、こっちは本当のことを言っているだけで何もっ――――>
「Youkaiはっ!黙ってて!!」
<んなっ、これは・・・っ!!?>
ブツッと切断したような音と共に先程まで聞こえていた存在の声が途切れ、いつまでも聞こえてこないことに疑問符を浮かべているとロックスプリングの困惑した声が響く。
「じゃ、ジャスミン・・・君は今っ、何をしたんだ?」
「え?ロックスプリングと話が出来ないから、Youkaiを叱ったんだけど・・・?」
「いや、それにも驚いたけど・・・」
不思議そうに首を傾げる彼女に無自覚であると悟ったロックスプリングは自身の胸に手を当てて、罅割れて壊れる寸前だった論理コアが何か温かいものに包まれて支えられているのを感じ取る。
「(始まりの主に身体を乗っ取られたことが原因で、その力の一部が無自覚に予期せぬ形が働いた?再創を掲げるだけあって、僕の論理コアが壊れる前に修復したっていうことなのか?)・・・なんにせよ、僕はまだ・・・君とっ・・・」
「? ロックスプリング?どっ、どうしたの?返事してっ、ロックスプリング!」
「ジャスミンっ、落ち着いて!大丈夫、私が見た限りではスリープモードに入っただけだから」
リンの言葉を受けて改めてロックスプリングに顔を向けた彼女は微かに動く様子に安堵の息を吐き、それと同時に広場の方から鳴り響いていた戦闘音が鳴り止んだことに気付いて顔を見合わせる。
「あっちも終わったみたいだね!それじゃあ、ジャスミンっ・・・二人と合流して帰ろっか、皆の待つ適当観にっ!」
「っ!はい、リンさんっ!」
差し出されたリンの手を取って立ち上がった彼女は大事にロックスプリングを抱え直すと、手を振る瞬光と照の元に向かって歩き出すのだった。
瞬光と照の側に歩み寄ると残ったミアズマの幻影にかつての恩師である先生の姿を見て複雑な心境を抱くリンを宥め、無事にラマニアンホロウを後にした彼女たちを待っていたのは各陣営のエージェントからの手厚い抱擁と心配を掛けたことによる説教であった。
「たっ、大変な目に遭いました・・・」
触診と称して身体を弄られたりお持ち帰りされそうになるのを各陣営の保護者枠が諫めたりしつつ、後日詳しく身体を調べることを約束して適当観の自室に戻ってきた彼女は深く息を吐く。
「あはは・・・それだけ皆、ジャスミンのことが心配だったのよ。もちろん私もねっ!ジャスミンがホロウに攫われて、始まりの主の復活に利用されたって聞いて居ても立っても居られなかったんだからっ!」
ベッドに座る彼女の隣に腰掛けてその手を取って苦悶の表情を浮かべる瞬光に、儀玄を始めとした澄輝坪で出会った面々から心からの安堵と心配を受け取ったことを思い出し、申し訳なさを感じながらも大事に思われていることに喜びを覚えたことに表情を和らげる。
「あんなに想われてるなんて知らなくて、ビックリしましたけどとっても嬉しく感じちゃいましたっ」
「えっ、あれでも皆はまだ抑えた方だと思うわよ?むしろ明日からはっ・・・とにかく頑張ってね、ジャスミン!」
「え、私どうなっちゃうんですか!?」
意味深な発言を耳にして戦々恐々とした様子で困惑する彼女の様子に口元を緩ませつつ、他の面々から与えられた絶好の機会を逃すまいと瞬光は静かに思考を巡らせる。
「ロックスプリング、大丈夫かな・・・」
「一度ロックスプリングを診てくれたエンゾウさんに預けているから、きっと目を覚ますわっ。今は信じて待ちましょう、ジャスミン」
騒動を終えてホロウから出てすぐに彼女を心配して見に来ていたエンゾウにロックスプリングを託したことを思い出して俯く彼女に、腰に手を回して抱き寄せた瞬光は安心させるように柔らかな口調で語り掛けながら尻尾も使って包み込むように抱き締める。
「瞬光さん・・・そうですね、落ち込んでたって始まりませんよね!ロックスプリングが目を覚ました時に、温かく迎えられるように準備もしないとですねっ」
「ロックスプリングもジャスミンが落ち込むのは望んでないと思うから、それがいいわ(ただなんだか、そういう雰囲気じゃなくなっちゃった・・・せっかく皆が気を利かせてくれたのに、そのチャンスを生かせないなんてっ)」
笑顔を返しながらも少し落ち込んだ様子に見える瞬光に首を傾げる彼女だが、抱き締めるのをやめたにも拘らず腰に巻き付く瞬光の尻尾に目を向けて思い当たる出来事にハッとする。
「(以前プルクラさんがバーニスさんから逃れるために、私を抱き寄せて移動した後も尻尾が巻き付いて離してくれないことがあったっけ?その時は確か・・・・・・えっ!?まっ、まさか瞬光さんも・・・っ!?)え、えぇ・・・っ♡」
「? ジャスミン、顔が赤いけどどうかしたの?もしかして体調が悪いのっ!?熱は、ないみたいね・・・」
突然挙動不審になって赤面する彼女を心配して顔を近付けて額に手を当てて熱を測る瞬光に、ビクッと身体を震わせる彼女は慌てて距離を取るように横に飛び退いてから口を開く。
「ひゃっ♡だだっ、大丈夫ですよ!儀玄さんにも言いましたけどっ、全然元気で体力が有り余ってるくらいです!」
「そ、そう?ならいいんだけど・・・無理だけはしないでね、私に出来ることなら何でも協力するから!」
「え、あぅ・・・っ♡何でも、ですか?」
誇らしげに張った胸を軽く叩いてそう口にする瞬光に聞き返す彼女に対して、しっかりとした頷きを見せて肯定する姿を目にしてゴクッと喉を鳴らす。
「そっ、それなら私はっ・・・瞬光さんの望むことを、してあげたいです・・・っ」
「私の、したいこと・・・?」
不思議そうに首を傾げる瞬光の様子に痺れを切らせて意を決したように身を乗り出す彼女は、しなだれかかるように身体を預けながら瞬光の股間に手を這わせて優しく撫でる。
「ひあっ!?じゃっ、ジャスミン!?」
「瞬光さんも、我慢してるんですよねっ♡遠慮せずに、私の身体を使って発散してくださいっ♡」
慌てて彼女を引き離そうとする動きよりも早く膨らみを押し付けながら甘い声色で誘惑され、瞬光は下半身に血流が集中して怒張するのを感じ取って喉を鳴らす。
「ほ、本当にいいの?私ってそういうこと初めてで、上手くできるか分からないけどっ・・・」
「上手くできるかなんて、気にしなくても大丈夫ですよ♡瞬光さんがしたいように私の身体を使って、好きなだけおち〇ぽを気持ち良くしてぇ♡たぁっくさん、射精してくれたらいいんですよっ♡」
「っ、ジャスミンっ!」
先程から告げられる甘美な誘いに屈した瞬光は目の前の雌をベッドに押し倒し、自身の身体を求めてくれる雄の様子に彼女は顔をだらしなく緩ませて受け止めるのだった。
―――Z♡Z♡Z―――
瞬光は押し倒した雌に覆い被さるとその唇を奪う口付けを交わし、彼女も負けじと舌を伸ばして口内に滑り込ませると舌同士を絡ませ合う。
「んっ、ちゅっ・・・♪ちゅぅ、ちゅぷ・・・っ♪」
「むちゅっ、ちゅぅ・・・っ♡ちゅぽっ、ぶちゅぅ・・・♡」
瞬光の首筋に腕を回して抱き着くことで唇をさらに押し付けて快感を与えつつ、下腹部に当たる熱い棒状の存在が震えるのを感じて口の端から涎が垂れるのもお構いなしに口付けを続ける。
「んむっ、ちゅぶっ・・・ぷっはぁ♪キスってこんなに気持ち良いんだ、つい癖になっちゃいそう♪」
「ぷあっ・・・♡瞬光さんが喜んでくれたなら、私も嬉しいですっ♡それに瞬光さんのココもっ、待ち切れない様子ですね♡・・・きゃんっ♡」
そう口にして瞬光をベッドに座らせる彼女は慣れた手付きで下半身を覆う衣服を脱がせると、邪魔する衣服が無くなったことで飛び起きるように猛り立つ肉棒の勢いに甘い声が漏れる。
「ごっ、ごめんなさい!ジャスミン、大丈夫?」
「ふぁい、私は大丈夫ですっ・・・♡瞬光さんのおち〇ぽ、
瞳を蕩けさせて恍惚とした表情を浮かべる彼女は自身の頭より二倍は長く、腕より太い肉棒を熱の帯びた視線で見つめて口内を満たしていく涎が溢れないように喉を鳴らす。
「それで瞬光さんは、このバッキバキに勃起したおち〇ぽをぉ♡私にっ、どうしてほしいんですかぁ?♡」
「じ、実はね?貴女を初めて見た時から、その大っきなおっぱいで挟んでほしかったの・・・ジャスミン、お願いできる?」
媚びるように上目遣いで自身を見上げる彼女に胸を高鳴らせる瞬光は、恐る恐るといった様子で自身の願望を口にして期待の籠った視線を返す。
「もちろん、いいですよっ♡今この身体は瞬光さんのモノですから、好きに汚して瞬光さんの色に染め上げてくださいっ♡」
そう言うと瞬光をベッドの端に座らせた彼女はベッドから降りて床に正座すると眼前に聳え立つ肉棒の存在感に、喉を鳴らして舌舐めずりすると自身が身に着ける上半身の衣服を脱ぎ捨て膨らみを露にする。
「すごいっ、生で見ると本当に大っきい・・・これを、私の好きにっ・・・!」
「それじゃあこの雄を喜ばせるために、大っきく育ったデカパイでぇ♡瞬光さんのカッコいいおち〇ぽっ、食べちゃいますねっ♡」
下から掬い上げるようにして持ち上げた膨らみを左右に分けて広げると、肉棒を間に挟んで狙いを定めてから大口を開けた肉食獣のように勢いよく閉じて包み込む。
「くっ、あぁ・・・っ!?なんて乳圧っ、こんなのすぐにぃ・・・!」
「わっ♡瞬光さんのおち〇ぽ、とっても熱くってガチガチっ♡それに私のおっぱいで挟みきれないなんてっ、すっごく雄々しくて素敵なおち〇ぽですねっ♡ひゃんっ♡」
自身の膨らみでも隠しきれない肉棒のサイズに感嘆の声を上げる彼女は、吐息のかかる距離にある亀頭の先の鈴口からブピュッ♡と精液が漏れ出たことに驚きを含んだ嬌声を零す。
「ふぅ、はぁっ・・・!ジャスミンのおっぱいま〇こが気持ち良すぎてっ、ちょっと射精しちゃった・・・けどっ!我慢、がまんんっ――――くぁっ!?」
必死に深呼吸を繰り返して平常心を保って吐精しないように耐える瞬光を尻目に、精液が肉棒を伝って膨らみに垂れる様子を目にして舌を受け皿にして舐め取る。
「じっ、ジャスミン!?なにしてっ、うあぁ・・・っ!」
「れるっ、んれぇ?♡おっぱいに落ちたらもったいないので、舌で受け止めて残さず味わってるんですよっ♡ん〜ちゅっ♡」
「ひあぁ・・・っ!?ジャスミンが私の射精した精液を飲んでっ、おち〇ちんにキスしてる・・・っ!こんなの我慢なんてっ、無理ぃ・・・!」
肉棒の先端に唇全体を押し付けるような口付けを交わす彼女の姿に、瞬光は込み上げてくる感覚を抑えきれずに身体を震わせると勢いよく精を解き放つ。
「んぶっ、ぶぴっ・・・!♡ごぐっ、ふびゅっ!♡ぶぢゅっ、ぢゅるるるっ・・・!♡んちゅ、ごきゅっ!♡」
突如口内を満たしても余りある精を受け止めた彼女は鼻から精液を逆流させながら、リスのように頬を膨らませながら喉を大きく鳴らして飲み干していく。
「じゅぷっ、ぢゅろろろろっ!♡・・・ぢゅっ、ぷっふあぁっ♡」
しかし全てを受け止めきれずに口の端と鼻から精液を垂れ流して膨らみに振り注ぎ、白く汚れていくのを感じながら射精を終えた肉棒から唇を離す。。
「ごめんなさいっ、ジャスミン!本当は膣内で射精したかったんだけど、あまりにこのおっぱいが気持ち良すぎてっ!こんなに射精るとは思わなかったの、大丈夫っ?」
「んぷっ、ずず・・・っ♡はいっ、大丈夫ですよ♡ぅぷっ、ごえぇぇっぷ!♡時間はまだたっぷりありますから、遠慮せずにいくらでも射精してくださいっ♡」
心配する声に笑顔で応える彼女は肉棒を挟む膨らみを上下に揺らして擦り上げ、先端に再び唇を押し当てると大きな音を鳴らして肉棒全体に何度も口付けを行う。
「ひあっ、ジャスミン!?今は射精したばっかりで、敏感になってるからっ・・・!くぅっ、また射精ちゃうぅ・・・っ!」
「射精しちゃえ、射精しちゃえっ♡瞬光さんのカッコいい射精っ、私に見せてください♡・・・ひゃあっ♡」
竿全体を膨らみで擦り上げる刺激とリップ音を鳴らして肉棒を通じて雄に媚びる雌の姿に、射精したばかりにも拘らず腰を振るわせる瞬光は二回目とは思えない勢いで精を吐き捨てる。
「すごい勢いっ、どうりで口で受け止めきれないはずでっ――――わぷっ、ふほぉぉ・・・っ!♡精液のシャワー、熱ぅいっ♡」
天井スレスレまで打ち上げられる射精の勢いに感嘆の声を漏らす彼女は、重力に従って振り注いで自身を染め上げていく精液の熱に恍惚とした表情を浮かべる。
「んっ、ちゅぅ♡とっても濃厚で、喉に絡みついてっ♡匂いもぶっ濃くてっ、髪に染み付いて取れないかもぉ♡街中の人にぃ、精液臭い女だって思われちゃいますぅ♡」
「そう言うわりにっ、おっぱいでおち〇ちんを挟んだまま離そうとしてないけど?この際だからもっと精液ぶっかけて、本当に私の匂いが取れなくしてあげるっ♪」
そう口にしてすぐに膨らみを少し乱暴に掴むと立ち上がって腰を打ち付け、卑猥に波打つ膨らみを眺めながら腰を引いて肉棒を扱くために腰を振り始める。
「腰を思いっ切り打ち付けられてぇ、おっぱい潰れちゃうっ♡おち〇ぽだけじゃなくて、腰振りもカッコいいなんて反則ですよぉ♡んちゅっ、ちゅぱっ・・・♡」
「はっ、はぁ・・・っ♪ジャスミンの柔らかデカパイが気持ち良過ぎてっ、気に掛けようとしても腰が勝手に動いちゃう・・・っ!」
ベッドから腰を浮かせて膨らみに無遠慮に叩き付けるような腰振りを続ける瞬光に、彼女は性処理道具扱いされる膨らみを意に介さず眼前で上下する肉棒に唇を押し当てる。
「んくっ・・・!いいわよ、ジャスミンっ!その雄に媚びる姿っ、すっごくおち〇ちんに響く・・・っ!また射精るっ、このままジャスミンにマーキング射精するわねっ――――射精るっ!」
「ふぁいっ♡たっぷり射精してくだしゃい、瞬光さっ・・・かぼっ、ごぼぽっ・・・!♡ごぷっ、ぐぶぶぅ・・・っ!♡」
一際勢いよく腰を突き出して膨らみに押し付ける瞬光は身体を震わせて精を解き放ち、大きく口を開けて受け止めようと試みる彼女だが三回目にも関わらず衰えない勢いに押されて顔面で受け止める形となる。
「はぁっ、気持ち良い・・・っ♪射精ってこんなに気持ち良かったんだ、それともジャスミンの身体を使ってるから?なんにせよ、これでジャスミンからもっと離れられなくなっちゃった♪」
「んぶっ、ぐぷっ・・・ぷぁ!♡髪も顔もっ、瞬光さんの匂いに包まれてぇ♡はひゅぅ、幸せぇ・・・っ♡」
顔を真っ白に染め上げるだけでは飽き足らず重力に従って流れ落ちて膨らみを伝って身体を汚していく感覚に、呆けた表情を浮かべて甘い吐息を漏らす彼女は軽く身を震わせて秘部から潮を吹く。
「もう少しこの柔らかさを味わっていたいけど、これからも使う機会はあるものねっ♪次はジャスミンのおっ、おま〇こを使わせてもらうわねっ!」
「はふっ、んちゅぅ・・・?♡あっ、私のおま〇こパコパコするんですね♡それじゃあ準備しますね、よいしょっ・・・とぉ♡」
自身の髪に付着する精液を塗り込むように手櫛で梳いていた彼女は、瞬光の言葉に頬を緩ませて残った衣服を脱ぎ捨てるとベッドに仰向けに寝転がって足を大きく開く。
「見えますかぁ?♡瞬光さんのカッコいいおち〇ぽとお射精を見せられてぇ、私のおま〇こもトロトロに解れて準備万端になっちゃいましたっ♡だからぁ、その大っきくて素敵な馬ち〇ぽでっ♡私のおま〇こ貫いてっ、瞬光さんの女にしてください♡」
「っ、ジャスミンっ・・・!そんなこと言われたら私っ、もう我慢できない・・・っ!」
秘部を指で広げて見せる彼女に覆い被さるようにして肉棒を押し付ける瞬光は、グッと腰に力を入れると一気に落として膣内を押し広げながら最奥に叩き付ける。
「かひゅっ・・・!♡瞬光さんのおち〇ぽ、熱くってガッチガチに硬くてデッカぁ♡膣内全部っ、瞬光さんで満たされちゃいましたぁ♡・・・はれ?♡」
子宮を押し潰す衝撃に息を吐く彼女だがすぐの膣内から伝わる肉棒の存在感にだらしなく口元を緩ませるが、腰を掴んだまま顔を俯かせて荒い息を吐く瞬光に気付いて首を傾げる。
「瞬光さん?♡射精そうなら我慢せず、私の膣内に吐き出していいんですよっ♡・・・ひゃぁ!?♡」
「ジャスミン、先に謝っておくわっ・・・ごめんな、さいっ!」
突然の謝罪に疑問符を浮かべる彼女だが肉棒が秘部に半ばまでしか挿入されていないことに気付き、これから起こることを予想する前に一つ深く息を吐いた瞬光が腰を突き出したことで思考が打ち切られる。
「ふごっ・・・?ぐぎっ、ぎょひいい゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃぃぃぃっ!!?♡」
「くっ、はぁ・・・っ!おち〇ちんっ、全部膣内に入った・・・けどっ、ジャスミン大丈夫?」
瞬光の肉棒を根元まで挿入されたことで他の内臓を押し退けて子宮が押し上げられて腹部を形が分かるほど盛り上げ、そのことを脳が理解したと同時に彼女は悲鳴のような嬌声を上げて四肢をピーンッ♡と伸ばして絶頂と共に潮を噴き上げる。
「うあっ、膣内がキツくっ・・・!この様子なら問題ないっ、のかしら?私ももう限界っ、だから動くわね・・・っ!」
「まっ、待っひぇ・・・!瞬光しゃっ――――ふぎっ、ぐぎゅうぅぅぅっ!?♡」
彼女の制止の声は間に合わずに腰を引いて肉棒を半ばまで引き抜いた瞬光は、再び根元まで一気に押し込むと腰振りを始めて膣壁を抉りながら最奥を押し潰す。
「ふぐっ、ごひょっ!♡瞬光ざっ・・・!♡ぐぶっ、ぶびぃ!♡どまっ、でぇ・・・っ!♡ぶごっ、びぎい゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃぃぃっ!!?♡」
「ゴメンねっ、ジャスミン・・・!けど膣内が気持ち良くって、腰が止められないのっ!」
一突きされる度に身体を大きく跳ねらせて絶頂を迎える彼女へ謝罪を口にしつつも、肉棒に絡み付くように締め付ける膣内の快感には抗えず腰振りを続けて膣内を責め立てる。
「ジャスミンの身体めちゃくちゃにしてるのにっ、おち〇ちんを膣内で扱くのやめられない・・・!こんなに気持ち良いこと知っちゃったら、もうジャスミンのおま〇こでしか射精できなくなっちゃうっ♪」
「ぎぃっ、ぐうぅっ!♡お腹ぐちゃぐちゃにされてるのにっ、とっても気持ち良いぃ・・・っ♡う゛ぐっ、ごえぇぇっ!♡」
両足を伸ばしてシーツを掴んで皺を作りながら歯を食い縛る彼女は口の端から涎が垂れるのも気付かないほど、自身の身体の形を変える肉棒に意識を向けて秘部から愛液と潮を撒き散らしながら絶頂に達する。
「そろそろっ、私も限界・・・っ!このままジャスミンのおま〇こに種付けするっ、だからしっかりと私の子供を孕んでね!ジャスミンっ、射精るぅ・・・っ!!」
「いぎっ、ぐひゅっ!♡はぃっ、子宮内を瞬光さんで満たしてぇ!♡ぶごっ、ぶぎぃっ!♡瞬光さんの子供っ、仕込んでくだしゃぃ・・・っ!♡ふほっ、ほひぃい゛い゛い゛ぃ゛ぃぃぃぃぃぃっ!!?♡」
肉棒を根元まで突き入れると同時に高まった情欲を解き放った瞬光は逃がさないとばかりに腰を強く掴んで射精の快感に息を吐き、膨らみに射精した時よりも遥かに多い精液によって瞬く間に彼女の腹部は妊婦と見間違うほど大きく膨れ上がる。
「ふはぁぁ・・・っ♪おっぱいの時よりもいっぱい射精るぅ、ジャスミンのおま〇こ最っ高♪これならいくらでも射精できそうっ、そういえばジャスミンは・・・」
「ほふっ、ふひぃ・・・っ♡おにゃかっ、パンパンでぇ♡くるひぃのに、気持ひいぃ・・・っ♡お゛っ、イグっ・・・!♡」
腰を掴む力を弱めると肉棒を半ばまで引き抜いて深く息を吐いた瞬光が見下ろす先には、膨れ上がった腹部を撫でながら舌を垂らして絶頂を迎えて潮を吹く姿に口元を緩ませる。
「まだまだ使えそうねっ♪私が満足するまで、貴女の身体を使わせてもらうわねっ♪」
「ぇへっ、いいでしゅよぉ♡瞬光さんの精液が空っぽになるまでぇ、私の身体を好きに扱って気持ち良くなってくだしゃいっ♡」
彼女の同意を得た瞬光は半ばまで引き抜いた肉棒を再び根元まで押し込んで腰振りを再開して快感を貪り、子宮を潰されて秘部から入りきらない精液を垂れ流しながら彼女も叩き付けられる快感にだらしなく顔を緩ませて受け止める。
合計十数回にも及ぶ膣内射精を受け止めた彼女の腹部は臨月を迎えた妊婦の二回りは大きくなり、入り切らなかった精液によってベッドは真っ白に染め上げられて淫臭を放つ染みとなっていた。
「はぁー、はぁーっ・・・さすがに疲れちゃった、少しだけ休憩させてっ――――ひあっ!?」
そんなベッドに一糸纏わぬ姿で大の字で寝転がる瞬光は戦闘時よりも荒い呼吸でそう提案するが、股間に顔を埋めるようにして擦り寄る彼女が萎える肉棒に舌を這わせたことで驚きの声を上げる。
「それじゃあ瞬光さんが、ゆっくり休めるようにぃ♡おち〇ぽの汚れは、私が舐めて綺麗にしますねっ♡れろっ、ぢゅるっ・・・♡ちゅぷっ、ぢゅぅぽっ・・・♡」
亀頭周りにこびり付いた恥垢と共に精液を舐め取っていく彼女は、両手で竿を扱きながら自身の愛液と瞬光の精液の混ざった体液を噛みを使って拭き取っていく。
「ジャスミンもすっかり、私のおち〇ちんに夢中みたいねっ♪」
「ぢゅぶぶっ、ぶぽっ・・・!♡こんなに大っきくてカッコいいおち〇ぽ見せられたらぁ、女の子は誰だって夢中になっちゃいますよぉ♡」
彼女の言葉を聞いて耳が飛び上がるように跳ねさせる瞬光は、照れ臭そうに視線を彷徨わせながらも意を決した様子で口を開く。
「そっ、そうなの?じゃあ今なら私と結婚を前提のお付き合いをすれば、私のおち〇ちんを独占できるって言ったら・・・ジャスミンは、どうする?」
「はいっ、なりたいです♡私を瞬光さんのお嫁さん候補の、恋人にしてくれませんかっ?♡代わりと言っては何ですが、私の身体を差し出しますっ♡毎日おま〇こパコパコ出来てぇ、おち〇ぽ気持ちよぉく射精し放題ですよっ♡」
「そんなのっ、こっちからお願いしたいくらい♪これから末永くよろしくね、ジャスミンっ♪」
「えへへっ、はいっ♡こちらこそ、不束者ですがよろしくお願いしますっ♡・・・きゃっ♡」
了承を得て晴れて恋人同士になれたことを認識した瞬光は身体を起こすとその勢いのままに彼女を押し倒し、肉棒を秘部に押し付けるとそのまま一気に根元まで突き入れると腰を振って性行為を再開する。
「んほっ、ふぎぃ・・・っ!♡しゅきぃ、大しゅきですっ!♡むちゅっ、ぢゅぅぅっ・・・!♡愛してますっ、瞬光しゃんっ♡ほぎょっ、おま〇こイグゥ゛う゛う゛ぅ゛ぅ゛ぅぅぅっ!!?♡」
「私もジャスミンのこと、大好きよっ!愛してるっ、もう絶対手放さないし誰にも渡さない!」
宣言通り強く抱き締めながら力強く腰を打ち付けて子宮を押し潰す瞬光に彼女は蕩け切った表情を浮かべ、叩き付けられる快感と愛情に為す術もなく屈して嬌声を上げながら絶頂を迎え続けるのだった。
―――Z♡Z♡Z―――
気絶するように眠りについて気付いた時には日が昇っていた彼女は未だ寝息を漏らす瞬光に口付けを落としてから、自身と瞬光の体液で汚れた身体を洗い流してさっぱりした状態で部屋を後にすると儀玄の待つ部屋を訪ねる。
「来たか、ジャスミン。朝早くに呼び出してすまないな、出来るだけ早くお前さんの身体を診ておきたくてな・・・」
「いえっ、私も身体に不調が無いにしても診てもらいたかったので大丈夫ですよ!」
彼女の返事に少しだけ安心したように口元を緩ませる儀玄はすぐに顔を引き締めると、身に纏う道着を開ける彼女の背中に手を当てて気の流れや変化がないかを調べ始める。
適当観で暮らす面々が起床し始めて賑やかになってきた頃、ようやく調べ終えた儀玄が手を離すと同時に焦った様子の瞬光が部屋の扉を勢いよく開く。
「師匠っ!ジャスミンの姿がどこにもっ――――って、ジャスミン!?ここにいたのねっ、よかったぁ・・・!」
「瞬光、焦っていたのは分かるがノックくらいっ「お師匠さまっ!ジャスミンちゃんが行方不明になったって、瞬光ちゃんに聞いたんですけどっ!?・・・って、あれ?」――――福福、お前さんもか・・・」
「あ、あはは・・・置き手紙ぐらい、書いておくべきでしたかね?」
取り乱す姉弟子と大姉弟子の姿を眺めながら苦笑を漏らす彼女の言葉に、儀玄は呆れた様子で額に手を当てながらタメ息を漏らす。
これ以上騒ぎを大きくしないために福福に彼女の所在を伝達するように頼んで部屋から送り出した儀玄は、遅れて部屋を訪れたリンに事情を説明してから同席させると口を開く。
「さてっ・・・お前さんたちもジャスミンにエーテルとミアズマの侵蝕症状はなく、至って健康であることは昨夜の検査で知っているだろう。そのことを前提に私が術法を使ってジャスミンの身体を調べたが、初めて適当観に来た時とは二つほど変化したことがある」
「それってもしかして、始まりの主がジャスミンの身体を乗っ取ったせいでっ?」
リンの問い掛けに迷いなく頷きで肯定を示す儀玄に、悔しげに拳を握り締める瞬光は尻尾を彼女に巻き付けて引き寄せる。
「それで師匠、その変化っていうのはどんなものなの?」
「神妙な顔をしているところ悪いが、どちらかと言うと良い方向へと変化しているな。っというのも一つはエーテリアスを引き付ける体質の軟化だ、エーテリアスが引き寄せられる原因は始まりの主を受け入れやすくするためのものだったんだろう。だからこそ一度その身で受け入れたことで、その効果も役割を失って薄まったと考えられる・・・しかし完全に消えたわけじゃない、だからこれからもホロウには極力近付かないことだ。わかったな、ジャスミン?」
「は、はいっ!もちろんです!」
問い掛けられた彼女は瞬光に抱き締められながらも元気な返事を行い、その様子に儀玄は手を伸ばして優しく頭を撫でて頬を緩ませる。
「あっ、でもこのことを知ったら実験の続きが始まっちゃうかも?」
「あぁ、それなら問題ない。すでにメイフラワーには話を通してある、末弟子であるお前さんの体質の検査・実験には我々雲嶽山も助力するとな。それと防衛軍のオボルス小隊、だったか?あちらさんもこの件に協力するそうだ」
「えっ、そうなんですか!?」
驚きの声を上げる彼女の頭をポンポンッと軽く数回叩いてから撫でる儀玄は、気を取り直すように咳払いを挟んでから口を開く。
「そしてもう一つの変化だが、お前さんの生殖機能の回復だ」
「生殖機能の、回復・・・?」
儀玄から告げられた言葉をオウム返しのように呟く彼女は、言葉の意味を理解するまで少しの時間を要してから目を見開いて声を上げる。
「えっ、私って子供が作れない身体だったんですかっ!?」
「むしろ今まで気付いてなかったのか・・・お腹が膨らむほどの膣内射精を何度も受け止めているにも拘らず、これまで一度も妊娠しなかったことを疑問に思うはずなんだが・・・」
「そっ、それはそのぅ・・・って、なんでそんなこと知ってるんですか!?」
「むしろバレてないと思っていたのか、福福と過ごした後はお腹の目立たない服を着ていたが明らかに膨らんでいたからな」
「えぅ・・・っ」
気付かれていないと考えて普段通りに接していた彼女は頬どころか耳まで真っ赤に染めて俯き、恥ずかしさのあまり膝を抱えて顔を隠すようにその場で丸まってしまう。
「これからはもう少し気を付けるといい、アキラや潘にはバレていないようだからな」
「うぅぅ、ぁっ・・・!子供が出来るならエっ、エッチなことも控えた方がいいですよね?」
「え゛っ・・・!?」
頬を朱に染めて上目遣いで問い掛ける彼女の隣で衝撃を受けた表情を浮かべて声を上げる瞬光を横目に見つつ、儀玄は伝えきれていないことを思い出してポンッと手を叩いて口を開く。
「そのことだが、お前さんの生殖機能はっ――――」
「いや、これはむしろ好機と捉えられるっ」
「ひゃっ、雅さん!?いっ、いつの間に後ろにっ・・・きゃぁ!?」
儀玄の言葉を遮りながら姿を見せる雅は困惑する彼女を抱き上げると踵を返し、慌てて立ち上がった瞬光はその進行を妨害するように立ち塞がる。
「ジャスミンをどこに連れて行くんですかっ、彼女は私の恋人ですから離してください!」
「私はジャスミンの婚約者だ、付き合いも私の方が長い」
「婚約っ・・・私も結婚を前提にお付き合いをしていますから、実質婚約者みたいなものですっ!」
「私は指輪も送っている、それに何度も交わって愛を確かめ合っている」
両者睨み合って一歩も引かない様子にハラハラした様子で成り行きを見守っているリンは、儀玄に視線を向けて対処をお願いするが首を左右に振って額に手を当てて呆れた様子を見せる。
「私もお前も一歩も譲る気はない、ならばここはジャスミンに決めてもらおう」
「たしかにっ、それならまだ私も納得できます」
「え、えっ?そんなこと急に言われてもっ、すぐになんて決められませんよぉ・・・!」
困惑した様子で悲しげに眉を下げて両者の顔を交互に見つめる彼女に、胸を締め付けられる感覚を覚えた瞬光が口を開く前に雅が口元を緩ませて声を掛ける。
「ジャスミンが心配することはない、決める方法は考えてある」
「え、本当ですか?」
「あぁ、ジャスミンを妊娠させた者が・・・お前の伴侶となる」
「えっ」
真っ直ぐ迷いのない瞳を向けられながら告げられた言葉に彼女は呆けた声を漏らし、瞬光がその手があったかと手を叩いて提案に乗り気な様子に雅は頷きを見せる。
「そうと決まればジャスミンの部屋に行こう、そこでどちらがジャスミンを妊娠させられるかの修行・・・いや、手合わせだ」
「はいっ、負けませんからね!」
「えっ、ちょ・・・私の意見は聞いてっ、ひゃあぁぁぁっ・・・!?」
意気揚々と部屋を後にする雅と瞬光を見送ったリンは、深いタメ息を吐く儀玄に顔を向けると問い掛ける。
「師匠・・・いいの、あれ?」
「止めても無駄だろうからな、好きにさせてやるのが一番だろう・・・もっとも、決着がつくのは何時になるかわからんがな」
「っと、いうと?」
儀玄の物言いに引っ掛かりを覚えたリンが問い掛けると、少しだけ意地の悪い笑みを浮かべながら言葉を返す。
「ジャスミンの生殖機能が回復したと言っても、通常に比べると遥かに微々たるものだ。毎日性行為を続けたとしても、一生に一度妊娠するかどうかだな」
「つまりジャスミンは、今まで通り色んなシリオンに愛され続けるってことだね!」
「まぁ、そうなるな」
リンの言葉に同意すると部屋の扉を開けて外の様子に目を向ける儀玄は、彼女の部屋の前で多くの女性シリオンたちが集まっている光景に苦笑を漏らすのだった。