※この作品はR-18です。

平凡な転生者はシリオンに愛される。   作:にゃんたるとうふ

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7,橘福福

私が無事にビデオ屋に戻ってきた翌日には市長さんが選抜した研究チームが結成されて、土日の予定は自分の体質を調べることに使うことが決定しました。

 

もちろん予定が別である場合は強制ではないそうですが、『ホワイトスター学会』から選ばれた『レイ』さんの圧が強くてついつい頷いてしまいそうになります・・・そこはリンさんや雅さんなどが諫めてくれるので問題ありませんが。

 

私の体質に関しては未だ決定的なことは分かっておらず、少なくとも体液や体臭などが原因ではないそうです。

 

とにかく今はこれ以上の進展は見込めないと検査や実験は一時中断して、新たな実験方法を思い付くまで今あるデータで可能性を絞り込むという話に落ち着きました。

 

っというのもこの時期に店長さんお二人が探し求める先生『カローレ・アルナ』さんの目撃情報を手に入れたことで、『雲嶽山(うんがくさん)』の宗主『儀玄(いーしぇん)』さんに連れられて『衛非地区(えいひちく)』へと弟子入りも兼ねて訪れることとなりました。

 

その過程で一介のアルバイトである私がビデオ屋の経営を預かることになり、荷が重いと感じて辞退しようとしましたがお二人に推されて承諾することになってしまいました・・・私ってもしかして押しに弱い?

 

っといっても店長さんたちが知り合ったエージェントの皆さんがお手伝いとしてビデオ屋に来てくれるので、苦も無く店長代理としてビデオ屋を支えられていることに嬉しさを感じていますっ・・・ただし一部の人には度々(性的に♡)襲われたりもしてますけどねっ!

 

雅さんとの婚約指輪を見られた時は抱き潰されるんじゃないかってくらい、責められて鳴かされて自分の雌宣言をさせられちゃいました♡

 

こほんっ・・・!なんだか最近日課となりつつあるエッチなことは置いておいて、忙しくも充実した毎日を送るそんなある日の出来事です――――

 

 

 

 

 

彼女がホロウ災害に見舞われてから少しばかりの時間が経った頃、ビデオ屋『Random Play』のカウンターで接客のために座る彼女は接客業務を終えて伸びをする。

「んんーっ・・・そろそろ店長さんたちがいない状況も慣れて、はないけどお仕事は回るようになったね!」

「ンナンナナッ!(ジャスミンが頑張ってくれたおかげだね!)」

「私だけじゃないよ、18号ちゃんたちもお手伝いしてくれたし・・・カリンちゃんを始めとした皆が、手を貸してくれたおかげだよ!」

18号を抱き上げて撫でまわしながら告げる彼女の言葉に、陳列棚の前でビデオの整理をしていた『カリン・ウィクス』は身体を跳ねらせて驚きの声を上げる。

「か、カリンは何もっ・・・!ライカンさんやエレンさんについて来ただけでっ、カリンなんて全然お役になんて・・・っ」

「そんなことないよ、カリンちゃんが来てくれたおかげで私は接客に集中できたんだからっ!十分私の役に立ってるよ、ってなんだかこの言い方リンさんみたいだね」

「じゃっ、ジャスミン様?ぁっ、うぅ・・・」

「よしよしっ、カリンちゃんはいつも頑張ってて偉いねっ」

18号をカウンターの椅子に座らせてカリンに近付くとそっと抱き寄せて髪を梳くように頭を優しく撫でて、突然の抱擁に困惑するカリンだが暖かな温もりに包まれて次第に強張った身体から力が抜ける。

「ジャスミン様っ、カリン・・・カリンっ!」

「? どうしたの、カリンちゃん?」

自身の腰に腕を回して抱き締め返すカリンが意を決したように顔を上げて言葉を振り絞る姿に、彼女は微笑みを浮かべながら続く言葉に耳を傾けると同時に入店を知らせる扉の開閉音が響く。

「失礼、店員殿はご在宅かな?・・・っと、もしやお邪魔だったかね?」

姿を見せたのは怪盗『モッキンバード』の『ヒューゴ・ヴラド』であり、抱き合う彼女とカリンに気付いて少しだけ申し訳なさそうに声を掛ける。

「ヒューゴさん、いらっしゃいませ!カリンちゃんが大切だって伝えてただけで、邪魔になんてなってませんよ?」

「それはなによりだがお二人の安らぎの時間を邪魔せぬよう、俺の用件を手早く済ませよう」

そう口にするヒューゴは店内をぐるりと見渡し、その仕草にハッと気付きを得た彼女が口を開く。

「もしかしてライカンさんをお探しですか?残念ですけどライカンさんはさっき、リナさんに連れ戻されたので今日はいませんよ?」

「そこでなぜアイツの名が出るのかも、その成り行きも気になるところではあるがね。俺の用件は別にある、ビビアンが何処にいるか聞いても?」

「ビビアンさん、ですか?」

ヒューゴの口にした同じくモッキンバードに所属する『ビビアン・バンシー』の行方を尋ねられると、彼女の不思議そうに首を傾げる様子に訪れた用件を伝える。

「最近本業を蔑ろにしてビデオ屋に入り浸っているようなのでね、そろそろ働いてもらわなければ俺が困るのだよ」

「むぅ・・・」

「先に伝えておくが、君と店員殿の仲を邪魔しようとしたわけではない。今日訪れたのも偶然だとも、だからそんなに睨まれても困るのだがね」

「えっ、あ・・・べ、別に睨んでいたわけではっ!」

穏やかな微笑みを浮かべるヒューゴを回された腕越しに不満気に目を細めるカリンは、指摘を受けて自身の行動を顧みるとみるみる頬を朱に染めて恥ずかしそうに彼女の膨らみで顔を隠す。

「? カリンちゃん?ってその前に、ビビアンさんはっ――――」

彼女が何かを告げようとする前に二階から大きな物音が鳴り、そのことで察した様子のヒューゴは微笑みを携えながら問い掛ける。

「それでは店員殿、二階に上がらせてもらって構わないかな?もちろん、店長殿の許可は得ている」

「そういうことなら、私がどうこう言うことじゃないですけど・・・お手柔らかにお願いしますね?」

「ふむっ、善処しよう」

二階に上がるヒューゴを見送った彼女は天井から聞こえる男女の話し声を聞き流しつつ、未だに抱き着いて彼女の膨らみに顔を埋めるカリンに視線を向けて声を掛ける。

「そういえばカリンちゃん、さっき何か言いかけてたよね?」

「は、はいっ!その、カリンっ・・・!」

「あっ、ゴメンね?電話が掛かってきたみたいっ、少しだけ席を外すね」

「えっ、あぅ・・・はい」

再びカリンが意を決して口を開いたと同時に彼女のスマホが着信音を鳴らし、一言断りを入れて抱き着くカリンに離れてもらった彼女は裏口からビデオ屋の外に出る。

「はい、もしもし?」

[もしもしっ、ジャスミン?お店の方は大丈夫?何か困ったこととか起きてない?]

「大丈夫ですよっ、色々な人がお店を手伝ってくれるので!ところでリンさんの方こそ、何かあったんですか?」

彼女からの問い掛けに本題を思い出したリンは、ハッとした様子で続きを口にする。

[あっ、そうそう!そろそろ学生にとって嬉しい、夏季休暇があるでしょ?]

「夏季休暇・・・あっ、夏休みのことですね!」

[それで何か外せない用事とかって、あったりする?]

「外せない用事、ですか?基本的に家族と一緒には過ごしてますよ、あとはたまに友達に誘われて遊びに行くくらいですかね?今はまだビデオ屋で働く以外、予定は決まってませんよ?」

[ホントっ!?それじゃあっ――――]

彼女の返事を耳にして声を弾ませるリンを不思議に思っていると、続いて告げられる言葉に虚を突かれた彼女は驚きの声を漏らす。

[――――夏休みの間、衛非地区(こっち)で過ごさない?]

「私が衛非地区に、ですか・・・?」

告げられた言葉を繰り返す彼女を扉の隙間から覗き見ていたカリンも驚愕の表情を浮かべ、自身の所属する『ヴィクトリア家政』に連絡を入れて今後の判断と同行できないかを尋ねるのだった。

 

 

リンの提案を受けて両親から了承を得た彼女は学校が夏季休暇に入る当日の朝、ビデオ屋の裏手で社用車に乗って迎えに来てくれたアキラに挨拶する。

「お久しぶりです、アキラさん!」

「こうして顔を合わせるのは、確かに久しぶりだね。元気そうでよかったよ、ジャスミン」

旅行鞄を手に持つ彼女の元気な姿に頬を緩ませながら、荷物を車の後部座席に積み込むと助手席に座るように促す。

「それじゃあ衛非地区に向かおうか、少し長い道のりだけど大丈夫かい?」

「はい、大丈夫ですよ!それでもしよかったらなんですけど、衛非地区であったこととか聞いてもいいですか?」

「それぐらい構わないよ、お返しに僕もジャスミンの近況を聞かせてもらおうかな?」

「もちろん、いいですよ!」

衛非地区に向けて走り出す車の中でお互いの近況を報告し合いながら、終始和気藹々とした雰囲気で道中を過ごす彼女は目的地に思いを馳せて頬を緩ませるのだった。

 

走り続けること数時間で目的地の近くへと辿り着いた彼女は、見渡す限りに広がる海と六大原生ホロウの一つ『ラマニアンホロウ』が姿を見せたことで景色に目を向ける。

「わぁっ・・・!こうして見ると、ポート・エルピスの海とはまた違って見えますね!」

「ジャスミン、ポート・エルピスに行ったことがあるのかい?」

「えっ、はい!クレタさんのお願いで、ベンさんの休暇について行ったことがあるんです」

「そういえば、ベンさんの趣味は釣りだったね」

彼女の話に出てきた『白祗重工』に所属する熊のシリオン『ベン・ビガー』を思い浮かべ、『ポート・エルピス』の港で二人並んでいる姿を想像したアキラは苦笑を浮かべる。

「なんだか誤解されそうな光景だね」

「確かに冗談を言われたりはしましたけど、楽しい時間を過ごせましたよ?ベンさんもゆっくり過ごせて、良い休暇になったって言ってくれましたから!」

「二人が楽しめたのなら、問題ないのかな?」

そうこう話している内に目的地に到着したことで路肩に社用車を停め、旅行鞄を手に社用車を降りた彼女は眼下に広がる街並みを眺めながら口を開く。

「あのロープウェイを使って、澄輝坪(ちょうきへい)に向かうんですよね?」

「あぁ、そうだよ・・・っとすまない、リンから電話だ」

懐からスマホを取り出して通話するために少し離れた場所に移動するアキラの後ろ姿から視線を外し、ロープウェイ前の広場で見渡す限りの海を眺める彼女は感嘆の息を漏らす。

「(これから行く適当観に飲茶仙、他にもたくさんの前世で見たお店がいっぱい・・・!)楽しみだなぁ、ふふっ」

 

 

――――見つけた、我が器を

 

 

「――――え?」

パッと視線を上げた彼女は周りを見渡し、近くに誰もいないことを確認して首を傾げる。

「おまたせ、ジャスミン・・・って、どうかしたのかい?」

「あっ、アキラさん。なんだか呼ばれた気がしたんですけど、気のせいだったみたいです」

頬を掻いて笑みを零す彼女につられて頬を緩ませるアキラは、気を取り直すように咳払いを挟んでから口を開く。

「何でもないなら良かったよ、それよりもリンが待ち切れないようでね。さっそくロープウェイに乗って、澄輝坪に向かおうか」

「リンさんが?それは急がないといけませんね!」

柵から手を離してアキラに駆け寄った彼女と共にロープウェイに乗り込むと、数分もしない内に目的地の澄輝坪へと辿り着く。

 

ロープウェイから降りた彼女は賑やかな街並みに瞳を輝かせ、少し階段を降りた先に見知ったもう一人の店長を見つけて声を上げる。

「リンさんっ、お久しぶりです!」

彼女の声に気付いたリンは階段を駆け上がると、その勢いのまま飛び付いて強く抱き締める。

「久しぶりっ、ジャスミン!ん〜っ、なんだかこうしてると気持ちが落ち着いてくるよぉ」

「ハグにはストレスを和らげる効果があるそうですから、そのおかげかもしれませんねっ」

ひとしきり抱き締めたリンは回した腕はそのままに身体を離すと、彼女の言葉を思案するように顎に手を当てる。

「それだけじゃなくて、ジャスミンに会えた嬉しさもあるのかも!むしろそっちのほうがしっくりくる気がする・・・ねっ、お兄ちゃん!」

「そこで僕に振るのか・・・たぶん見知った存在に再会して、安心感を抱いたんじゃないかな?僕たちの帰る場所はちゃんとある、ってね」

自身の言葉に目を見開くリンと気恥ずかしそうに微笑む彼女の姿に、アキラは少しばかりの羞恥心を感じて照れくさそうに頬を掻く。

「えぇっと・・・二人とも、何か反応してくれないかい?」

アキラの言葉にハッと我に返った彼女は、胸の前で拳を握り締めながら言葉を返す。

「あっ、お二人にそこまで信頼を寄せられてて嬉しかったです!これからも安心感を与えられるよう、頑張りますねっ!」

「そこは頑張るんじゃなくて、ジャスミンは自然体でいてくれたら良いんだよ?それよりも、さっすがお兄ちゃん!私が感じたことをしっかり言葉にしてくれたよねっ、それと後でジャスミンを口説いてたって皆に伝えとくね!」

「待つんだ、リンっ・・・!僕はまだ生きていたいんだ、だから馬鹿な真似はよすんだっ!」

あまりに必死な鬼気迫る様子で止めに来る兄に苦笑を漏らしつつ、手に持つスマホを懐に戻してから口を開く。

「冗談だよ、お兄ちゃん!本当にしたらこっちまで飛び火しそうだし、修羅場は巻き込まれるより見てる方が楽しいもんね!」

「そういう意味じゃないんだけど・・・それよりそろそろ戻らないと、皆を待ちぼうけにするわけにはいかないだろ?」

時計が示す時刻を目にして話し込んでいたことに気付いたリンは声を上げ、彼女の手を取ってアキラと目配せすると微笑みと共に彼女の荷物を代わりに持って歩き出す。

「えっと、どこに行くんですか?」

「澄輝坪を案内してあげたいけど、まずは私たちがお世話になっている皆にジャスミンを紹介したいからね!」

「まずは適当観に向かおうと思ってね、師匠たちには先に集まってもらっているんだ」

リンに手を引かれながら過ぎていくお店を眺めて目を惹かれる彼女の様子に、口元を緩ませながらも目的の『適当観』の前に到達する。

「わぁっ、とっても立派な門構えですね!狛犬も可愛らしいですし、素敵なところですね!」

「私たちも復興に手を貸したんだよ!さぁさぁっ、皆も待ってるから入って入って!」

適当観の敷地内に足を踏み入れた彼女は歴史を感じさせる建物に感嘆の声を漏らしていたが、本殿の前に集まる四人の男女を見つけて目を輝かせる。

「んっ、やっと戻ったか。遅かったな、危うく福福が待ち切れずに飲茶仙に走り出すところだったぞ」

「おっ、お師匠さま!?そんなにあたし、堪え性がないと思われてるんですか!?」

「なっはっはぁ!大姉弟子の日頃の行いの結果だな!」

「食いしん坊のイメージが、っというか事実ですが・・・その影響かもしれませんね」

リンとアキラの姿に気付いて思い思いに話していた面々は彼女の存在に気付き、咳払いを挟んだ女性と慌てて姿勢を正すシリオンの男女三名に笑みを零す。

「いまさら取り繕っても遅いんじゃ・・・」

「そこは言わないお約束だ、リン」

弟子の言葉に大きな咳払いを再度行った女性は、彼女を見つめながら口を開く。

「私とは一度会っているが、改めて自己紹介をしておこう。私は儀玄、雲嶽山第十三代目宗主だ。そしてこっちが・・・」

儀玄が顔を向けた先に立つ虎のシリオンの女性は、待ってましたと瞳を輝かせながら前に乗り出して口を開く。

「あたしは橘福福(ちーふーふー)っていいます、こう見えてもすごーい大姉弟子なんですよっ!これから末永くよろしくお願いしますね!」

「俺は潘引壺(ぱんいんふー)だ。腹が減ったら俺に言ってくれれば、お腹いっぱいになるまで美味い飯を食わせてやるぞ!よろしくなっ!」

「僕は葉釈淵(ようしゃくえん)です、何か困ったことがあれば声を掛けてください。力になりますよ」

儀玄に促されて自己紹介をする『橘福福』と『潘引壺』と『葉釈淵』に囲まれる形になり、彼女は困惑しながらも差し出された手を順番に握り返して言葉を返す。

「は、はじめましてっ!ジャスミン・スーですっ、いつも店長さんたちがお世話になっております!こちらこそ、よろしくお願いしますねっ!」

深くお辞儀をしてから微笑みを浮かべる彼女に、福福は我慢できずに抱き着くと体格さゆえに豊満な膨らみに頬擦りする。

「はわわぁっ・・・!こんなに可愛い娘を独り占めしてただなんて、お弟子ちゃんも人が悪いんですからっ!」

「たしかになぁ、すごく父性を刺激されるというか・・・」

「僕もつい妹を思い出してしまって、今度手紙を出しておきましょう」

慈しむような眼差しを向ける潘と割れ物を扱うように優しい手付きで頭を撫でる釈淵の行動に、彼女は疑問符を浮かべつつも抵抗することなく好意的に受け止める。

「ほら、お前たち。いつまでもジャスミンを愛でてないで一旦離れろ、飲茶仙に向かう予定だろう?」

「はっ!そうでした、ジャスミンちゃんもお腹が空いてますよね?荷物を置いて、さっそく向かいましょう!」

「あ、じゃあホテルに荷物を置いてこないと・・・部屋もまだ取ってないので、先に行っててくださいっ」

荷物を受け取ろうとアキラに手を伸ばす彼女だが一向に渡されないことに首を傾げていると、皆の視線がリンに向いていることに気付いて自身も顔を向ける。

「リン、もしかして伝えてないのかい?」

「サプライズにしようと思ってぇ・・・そのまま伝えるのを忘れてたみたい、あははぁ・・・」

二人の会話を耳にして不思議そうな顔を浮かべる彼女に、額に手を当ててタメ息を漏らしていた儀玄が声を掛ける。

「ジャスミン、お前さんには夏季休暇・・・たしか夏休みだったか、その間は適当観で過ごしてもらう。だから空いた部屋を使うといい、すでに掃除も済ませているからな」

「えっ、いいんですか?ありがとうございます、儀玄さん!」

「それじゃあ、この大姉弟子が案内しますね!こっちですよ、ジャスミンちゃん!」

「わわっ、ちょっと待ってくださいーっ!?」

荷物をアキラから受け取った福福は彼女の手を取ると走り出し、そんな走り去る二人の後ろ姿を見送りながらリンは儀玄に声を掛ける。

「師匠、師匠っ・・・視た感じ、どうだった?」

「何とも言えんな、少なくとも視た限りは普通の人間だ」

肩に乗る『青溟鳥』の顎下を撫でながらの言葉に気落ちした様子のリンとアキラに、儀玄は呆れた様子で息を吐きながら軽く叩くように二人の頭に触れてから口を開く。

「まぁ、そうがっかりするな。触れて調べれば何か分かるかもしれん、悲観するのはまだ早いぞ」

「そっ、そうだよね!これでジャスミンの体質を抑えられれば、ホロウに入っても危険が無くなるよね!」

「ホロウに入らないことが一番なんだけどね、前回の件もあるから油断はできない」

アキラの言葉に頷きを見せて同意するリンの二人の様子を見つめて、彼女を大切に思っていることが伝わってきて自然と口元を緩ませる。

「お前さんたちがジャスミンを大好きなのはわかった、私も微力ながら手を貸そう」

「師匠が微力なんてとんでもないっ!安心感が凄すぎて、ついつい頼りすぎちゃうんだよね」

「弟子に頼られる分には、師匠冥利に尽きるな・・・っと、福福たちが戻ってきたな」

荷物を部屋に置き終えた彼女と福福が歩いてくるのを目にして、予定通り昼食を摂るために『飲茶仙』に向かって歩き出すのだった。

 

 

―――Z♡Z♡Z―――

 

 

飲茶仙で彼女の分を奢ろうとする福福を宥めて飲食代を支払った儀玄と共に料理に舌鼓を打ち、適当観に戻る前に軽く澄輝坪に立ち並ぶ店を見て回った彼女は楽しそうに声を弾ませる。

「魅力的なお店がいっぱいでしたねっ、買い物するのが楽しみです!」

「使い過ぎないように気を付けるんだぞ、ジャスミン」

自身の忠告に素直に頷いて答える彼女の姿に胸を温かくなるのを感じて、儀玄は無意識の内に頭を撫でていることに気付いて我に返る。

「んんっ・・・とにかく今日は移動で疲れただろう、夕食まで時間はあるからそれまでは部屋で休んでおくといい」

「ぁっ、はい。ありがとうございます、儀玄さんっ」

またなと告げて部屋を後にする儀玄を見送った彼女はベッドの上に置いた旅行鞄を開け、中身を整理しているところに部屋の扉をノックする音に気付いて応対する。

「はーいっ、どちら様ですか?」

「あたしです、ジャスミンちゃん!」

扉の先の声を聞いた彼女が扉を開くと思い浮かべた人物が立っており、疑問符を浮かべながら問い掛ける。

「福福さんっ、どうかしましたか?」

「大姉弟子として、ジャスミンちゃんが何か困ってないかと思いまして!お部屋に入っても大丈夫ですか?」

「はいっ、問題ないですよ!」

福福を部屋に招き入れた彼女はお茶もお菓子も用意がないことに気付き、謝罪を述べるが気にする必要ないと返事を受けて安堵の息を吐く。

「そもそも押しかけたのはこちらなんですし、こっちに来たばかりだからしょうがないですよ!」

「たっ、たしかにそうですけど・・・でも次はちゃんとお菓子を作って、用意してからおもてなししますねっ!」

「ホントですか!?それは楽しみにしておきますね!ところで今は何をしていたんですか、って荷解きしてたんですね」

衝立からベッドを覗き込んだ福福の言葉に下着などを広げているのを思い出し、慌てて旅行鞄に詰め込んだ彼女は誤魔化すように笑みを零す。

「あははっ、今のは気にしないでください!それよりこんなに良いお部屋を用意してくれて、ありがとうございますっ!」

「気にしないでくださいっ、お弟子ちゃんたちの大切な妹分ですからね!あたしの妹弟子も同然、部屋の内装もジャスミンちゃんの好みで変えて大丈夫ですよ!」

旅行鞄をベッドの奥に追いやって腰を下ろす彼女の隣に座った福福の言葉に感謝を述べると、嬉しそうに笑顔を咲かせる福福は改めてまじまじと彼女を見つめて口を開く。

「それにしてもジャスミンちゃん、初めて見た時から思ってましたけど・・・」

「? はい、なんですか?」

「美味しそう、ですよねっ」

「・・・はい?――――ひゃぁっ!?」

告げられた言葉を理解する前にベッドに押し倒された彼女は、視界いっぱいに広がる福福の獲物を狙う強者の風格に心臓が跳ねる。

「ふっ、福福さん・・・?ひぁ、きゃぅ・・・っ♡」

「ふむふむっ・・・やっぱり思った通り、お師匠さまよりも大きいおっぱいですねっ!」

覆い被さるように圧し掛かる福福は彼女の膨らみを両手で下から掬い上げるように持ち上げ、柔らかさと重量を感じて感嘆の声を漏らしながら揉みしだく。

「この柔らかさっ、癖になりますね・・・なんだかチャーシューまんを彷彿として、我慢できませんっ!」

「へ・・・?ひゃっ!?ふ、福福さっ・・・!んぅっ、くぁ・・・っ♡」

素早い動きで彼女の上着を脱がせて下着に覆われた豊満な膨らみを露にすると、慣れた手付きで下着も剥ぎ取った福福は淡いピンク色の先端に(かぶ)り付く。

「はむっ、ぁむっ・・・んぐっ、はぷっ・・・!」

「ひぐっ、ふゃっ・・・♡おっぱい食べちゃっ、だめぇ・・・っ♡ひあっ、んきゅぅ・・・♡」

口内で先端を舌で転がしながら甘噛みを続けつつ両手で膨らみの感触を味わう福福は、彼女の嬌声を聞きながら膨らみを堪能することに嗜虐心を刺激されて腰を浮かせる。

「はぐっ、むぐっ・・・むぢゅっ、はぶっ・・・!」

「おっぱいはっ、食べ物じゃないよぉ・・・っ♡んくっ、ひぁっ・・・♡ひぐっ、くひゅっ・・・!♡」

先端から口を離すと膨らみ全体に歯を突き立てて噛み付いて咀嚼を繰り返す福福に、聞く耳を持ってもらえない彼女は嬌声を漏らしながらもどうにかして止めようと声を掛ける。

「福福さんっ、一旦落ち着いっ「んむぅ、うるさいです!」――――んぃぎいっ!!?♡」

(さえず)る彼女の言動に苛立ちを覚えた福福は振り上げた手を噛み付く膨らみとは別の膨らみに叩き付け、その衝撃で餅つきの餅のように容赦なく潰れた膨らみから伝わる快感に彼女は腰を跳ねらせて潮を吹く。

「雌は黙って雄に身体を差し出せばいいんですっ、いちいちくだらないことで話し掛けないでください!」

「ひぎっ!?♡うぎょっ!?♡は、はいっ!♡わかりましたっ、すみませんでしたぁ・・・っ!♡」

分かればいいと何度も振り下ろしていた腕を下げて鼻を鳴らすと膨らみに視線を戻して齧り付く福福の様子に、彼女は下腹部が疼いて愛液が溢れ出すのを感じながら雄が満足するまで身体を明け渡す。

 

片方の膨らみ全体に万遍なく歯形が付けられて満足した様子で口を離す福福は、涎で汚れた口元を拭いながらもまだ食べ足りない野獣のような視線を彼女に向ける。

「ぷはっ、なんででしょう・・・今まで食べたものよりも、ずっと美味しく感じちゃいますっ♪こんなの知ったらもうっ、ジャスミンちゃんを手放す気なんて起きませんよっ!」

「はぁ、ひゅぅ・・・♡ふぇ・・・?♡福福しゃっ――――ぁっ♡」

福福が腰を浮かせたことで下腹部に目を向けた彼女は見て分かるほど肉棒が勃起して、衣服にくっきりと形が浮き出ていることに気付いてゴクッ♡と喉を鳴らす。

「これからジャスミンちゃんを、あたしのお嫁さんにしちゃいますねっ♪これからあたしのことは、"旦那様"と呼んでくださいね♪分かりましたか、ジャスミンちゃん?」

「えへっ・・・♡はい、わかりましたぁ♡旦那様っ♡」

自ら股を開いて腰を上下させて媚びるような仕草を見せる彼女に、舌なめずりする福福は膨らみの先端に一際強く噛み付いて色濃い歯型を残す。

「これでジャスミンちゃんはあたしのお嫁さんですね、それじゃあさっそく・・・ってそのネックレス、指輪ですか?」

彼女の膨らみにばかり目がいっていた福福はネックレスをしていることに今更気付き、さらにそれはチェーンに通された指輪であることに疑問の声を漏らす。

「ふぁ?♡はい、これは雅さんとの婚約指輪でっ「は?」――――あっ」

薬指に嵌めていると学校生活で目立つし関係を持った面々の気性が荒くなることもあり、首から下げることにしていたことを素直に答えてしまったことに顔を青くする。

「婚約?ジャスミンちゃんが?あたしを差し置いて、他のどこの馬の骨とも知れない雄と?そんなの、許せるはずありませんよねっ!」

「福福さんっ、落ち着いて下さっ――――ひっ♡」

下半身のチャックを下ろして肉棒を露にする福福によって彼女の言葉は遮られ、視線が釘付けになる彼女は無意識に下着を横にずらして濡れそぼった秘部を曝け出す。

「あたしと結婚を誓い合えば、婚約なんて気にする必要ありませんよねっ!っというわけでジャスミンちゃん、誓ってくれますよね!」

「は、はいっ♡私、ジャスミン・スーはっ♡旦那様と一生涯、添い遂げることを誓いますっ♡そのカッコよくて雄々しいおち〇ぽでっ、私のおま〇こ貫いて旦那様の雌にしてくださいっ♡」

「あたしもジャスミンちゃんをお嫁さんにして、一生雌として可愛がることを誓いますねっ!」

お互いに誓いの言葉を立てたと同時に福福は秘部にあてがう肉棒を腰を突き出して押し込み、膣内を押し広げて最奥に到達すると肉棒を根元まで押し込んで子宮を潰す。

「おごっ・・・ほぉ!♡大きくて逞しいおち〇ぽっ、とっても素敵で格好いいですっ♡」

「がおぉっ、当然です♪なんてったって、あたしは虎のシリオンですからっ!」

褒められて嬉しそうに口元を緩ませる福福は一旦腰を引くと力強く打ち付け、深く息を吐いたと同時に彼女の膨らみを鷲掴みにすると素早い腰振りを開始する。

「んっ、ぎゅっ・・・!♡はぎぃ、激しっ・・・!♡旦那しゃまっ、ふご・・・っ!♡」

「ふー、ふぅーっ・・・!ジャスミンちゃんの膣内が気持ち良くてっ、腰振りがやめられませんっ!はぐっ、むふーっ!」

腰振りを続けながら散々咀嚼した膨らみに再び噛み付くとそのまま引き延ばし、噛み千切る勢いで引っ張られて餅のように伸びる膨らみに彼女は痛みを感じつつ胸を高鳴らせる。

「とっても力強くて素敵ですっ、旦那様♡私のおっぱい好きなだけ噛んで、貴方だけのものだって証をいーっぱい付けてくださいっ♡」

「おっぱいだけじゃなくて、身体全部にあたしのだって証を残してあげますよ!赤ちゃんが出来れば、あたしからもう離れられませんよねっ♪」

膨らみから口を離して告げられた言葉に下腹部が熱を持って大きく震えるのを感じた彼女は、口元をだらしなく緩ませながら福福の腰に両足を絡めて密着する。

「旦那様の赤ちゃんなら、いくらでも産んで育てますっ♡だから私の卵子を喰い散らかして、無責任に孕ませて私をママにしてくださいっ♡」

「初めっからそのつもりですよっ!あたしと幸せな家庭を築きましょうね、ジャスミンちゃんっ♪」

肉棒を根元まで突き入れて子宮口に執拗に押し付けられる快感に彼女は身を震わせつつ、投げ掛けられた言葉に何度も頷きを返して蕩け切った表情で同意の意思を示す。

「ふへっ、そんな顔見せられたらっ・・・!我慢できずに、射精ちゃいますっ・・・!」

一度腰を引いて勢いよく打ち付けた福福は高まった情欲を解き放つと、子宮口を容易く抉じ開けて子宮を突き破る勢いで精液を流し込む。

「ほひょおおぉぉぉぉぉっ!!?♡子宮に直接っ、精液注がれてぇ!♡イ゛ッ、グヴう゛う゛ぅ゛ぅぅぅぅぅぅっ!!?♡」

火傷しそうなほどの熱さを持つ精液が子宮を満たしていく感覚に身体を仰け反らせた彼女は絶頂を迎え、鯨のように潮を噴き上げながら身体を痙攣させて絶頂の波に呑まれる。

「ふにゃぁぁぁっ・・・こんなに射精したのは初めてですっ、そしてこんなに治まらないのも初めてですよっ!」

「んお゛ぉ゛っ!♡旦那しゃまぁ、落ちちゅいてくだしゃぃ♡私は逃げも隠れも、しませんからぁ♡」

再び腰振りを始める福福の苛立った肉棒で突き上げられた彼女が制止の声を上げると同時に、部屋にノックする音が響いたことで二人して動きを止めて扉の方へと顔を向ける。

「あれ、開かない?ジャスミン、寝てるのー?」

「はっ、はい!おきっ、起きてますよ!どどっ、どうかしたんですか!?」

「夕食が出来たから呼びに来たの、早く来ないと冷めちゃうよっ!潘さんの料理はすっごく美味しいから、ジャスミンもきっと気に入るよ!ところで福福先輩見なかった?部屋にいないみたいで・・・」

「あたしもいますよ!ジャスミンちゃんに用事があって、お部屋にお邪魔してたんですっ!」

「え、一緒の部屋に二人っきり・・・あっ(察し)。まぁ、とにかく早く来てね。遅くなると師匠が部屋まで来るかもよー?」

用件を済ませて遠ざかっていく足音を耳を澄ませて聞いていた福福は安堵の息を吐き、名残惜しそうに肉棒を引き抜くと急いで乱れた身嗜みを整える。

「ジャスミンちゃんも早く着替えてくださいっ、お師匠さまが来たらなんて言われるか・・・!」

「でっ、でも旦那様がせっかく膣内射精してくれたのに・・・♡もう掻き出さなきゃいけないなんて、なんだか悲しいですよぉ♡」

リンゴサイズに膨らんだ腹部を慈しむように撫でる彼女の様子に、顎に手を添えて少しばかり考えを巡らせる福福は徐にお札を一枚懐から取り出す。

「これをジャスミンちゃんのおま〇こに貼って、術法を使って剥がれないようにしたら完成です!」

「わっ、すごい・・・お腹を押しても漏れ出さない、これならこのままで夕食を食べに行けますねっ♡」

膨らんだ腹部を押したりその場で飛び跳ねたりしても精液が漏れないことを確認して微笑む彼女に、福福は肉棒の硬さを増しながら無防備な肢体を晒す雌の耳に口元を近付ける。

「夕食を食べ終わったら剥がしてあげますけど、覚悟しておいてくださいね?今夜は眠れないと思っておいてください、ジャスミンちゃんっ♡」

「っ、はい♡朝までたっぷりと愛してください、旦那様っ♡」

突き付けられる肉棒を愛おしそうに撫でながら甘い声で媚びる雌の姿に、抱き潰すことを心に決めた福福は身嗜みを整え終えた彼女を連れて部屋を後にするのだった。

 

 

―――Z♡Z♡Z―――

 

 

膨れ上がった腹部をゆったりとした衣服で誤魔化すことで何事もなく夕食に舌鼓を打った彼女は、約束通り一晩中福福に犯し尽くされたことで次の日を寝不足のままで過ごすことになるのだった。

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