休日の日曜日、彼方は街を一人で歩いていた。
「おーい、彼方!」
そこへ広夢が手を振って気さくに声をかけた。愛智も一緒である。
「広夢君、愛智君」
親しい友達を前にして彼方は笑顔になった。
「ここで何してるんだ?」
「うん、散歩をしていたんだ」
「そうなんだ。俺、ここで偶然愛智と会ってさ。どこかへ行こうか考えてたんだ!」
広夢が笑顔でどこへ行こうかと彼方と愛智を誘った。
「愛智君はどこか行きたい所はあるの?」
「僕は、彼方君と広夢君に合わせるよ」
「じゃあさあ、露店巡りでもして買い食いしようぜ、あ!」
すると広夢が誰かを見つけた。
「あれって・・・?」
「間違いない、あのお兄さんだ!」
彼方と広夢はその人物が誰なのかすぐに分かった。
「あのお兄さんの所に行こうぜ!おーい、お兄さーん!!!」
広夢はそのお兄さんに声をかけた。
「何だ、あの時の子供達か・・・」
「えへへ、電車での事、覚えてるぜ!確か、柊拓己って人だったっけ?」
「ああ、そうだ」
その人物は拓己だった。電車で彼方達を助けてくれた人物である。近くにはドルモンを連れていた。
「彼方君、広夢君、その人を知ってるの?」
「ああ、愛智は初めて会うんだよな。この人に助けてもらったんだ!」
愛智が初めて会うと言うと広夢が助けてもらった事を言った。
「そうなんだ。あの、僕、高城愛智って言います。広夢君と彼方君の友達です」
「そうか、それで何しに来たんだ?」
「お兄さんに一度会って話したかったんだ!」
広夢が可愛い笑顔で拓己に言った。
「お兄さん、すげえ強かった。どうしてそんなに強いんだ?」
広夢が何で強いのかを拓己に聞いた。
「知ってどうする?」
「俺もお兄さんにみたいに強くなりたいんだ。どうすれば強くなれるかそのコツを知りたいんだ」
「俺よりももっと教え方の上手な奴がいるだろう。そいつらに教えてもらえ」
広夢の言葉に拓己は素っ気なく答えた。
「ええ~、そんなつれない事言うなよ、俺、お兄さんに色々教えてもらいたいんだぜ?」
広夢が目を輝かせて教えて欲しいとお願いしていた。
「そんな目をされても困るんだが・・・」
「拓己、困る事じゃないし、教えてあげたらどうかな?強くなりたいと言う気持ちは本物みたいだし」
「ドルモン、お前まで・・・何だ?」
すると街の広場で騒ぎが起きている事に気付いた。
「何だ、何だ、何があったんだ?!」
「何か起きたのかな?」
広夢と愛智が何か起きたのではと言った。
「どうやら騒ぎが起きているようだな。行くぞ、ドルモン!」
「ああ、拓己!」
拓己とドルモンは急いでその現場に向かっていった。
「ああ、お兄さん、待ってよ~!」
広夢は急いで拓己を追いかけた。
「広夢君、行っちゃった・・・」
「愛智君、僕達も追いかけよう」
「うん、広夢君だけじゃ心配だし・・・」
愛智と彼方は広夢を追いかけていった。広場に来るとスパイラルが暴れていた。
「スパイラルか、ドルモン、行くぞ!」
「うん、拓己!」
ドルモンは究極体、ガイオウモンに進化した。
「わあ、すげえ!あの時見たデジモンだ!」
ガイオウモンの姿を見て広夢は興奮していた。
「お前達、離れていろ!ここは俺が何とかする!」
「お兄さん、俺達も力を貸すぜ!」
「何を言っている、お前達子供の出る幕じゃない!」
「危ないから下がっているんだ!」
拓己とガイオウモンは下がっていろと言ったが広夢は引き下がらなかった。
「お兄さん、俺達だって戦えるんだ!俺のテリアモンは凄いんだぜ!お兄さんの足手まといにはならないからさ!お兄さん、俺達も戦わせてよ!」
「君・・・」
ガイオウモンは広夢の勇気に感心したが同時に覚悟を聞いた。
「これは遊びじゃない、命の危険を伴う戦いなんだ。その覚悟はあるのかい?」
「ああ、何があっても逃げないさ!だろ、彼方、愛智!」
「はい、僕達も!」
「僕も微力ながら戦います!」
「ふ、勇気は本物のようだね。拓己、この子達も一緒に・・・」
「仕方ない、手を貸せ。だが足手まといになったら置いていくからな!」
「ありがとう、お兄さん!行くぜ、彼方、愛智!」
「うん、広夢君!オタマモン!」
「ギルモン!」
広夢はテリアモンを、彼方はオタマモンを、愛智はギルモンを出して拓己と一緒に行動する事にした。