※この作品はR-18です。

デジモンリアライズ 少年達の物語   作:たくと七星

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第11話「オカリナの音色に誘われて」1

「彼方、今日は何をしようか?」

 

 

 街をオタマモンと一緒に歩いていた。今日は休日、広夢達の誘いも無く一人でオタマモンと一緒に散歩をしていた。

 

 

「そうだね、モノクロモンの駄菓子屋に行こうかな?」

 

 

「いいな、お菓子を買って食べようぜ!」

 

 

 オタマモンが楽しみにしているとどこからか音色が聞こえて来た。

 

 

「何だろう、公園から聞こえて来る・・・・」

 

 

 彼方はその音色が気になって公園に足を運んだ。

 

 

「正志君・・・?」

 

 

 見ると火野正志がオカリナを吹いていた。どこか寂しくも、涼しさを感じさせる音色だった。

 

 

「正志君!」

 

 

「あ、彼方か!」

 

 

 正志が彼方に気付いてオカリナを吹くのを止めた。

 

 

「オカリナを吹いてたんだ」

 

 

「ああ、俺の特技だからな」

 

 

「正志はオカリナを吹くのが得意なんだ。僕の前でよく演奏してくれるんだ」

 

 

 ドルモンが正志が自分の前で吹いてくれると言った。

 

 

「オカリナ吹くの、好きなの?」

 

 

「ああ、母さんが吹いていたらしいから、俺も母さんみたいに吹いてるんだ」

 

 

 そう言う正志はどこか寂し気だった。

 

 

「どうかしたの、正志君・・・」

 

 

「彼方、俺、誰にも言ってなかったんだけどさ・・・」

 

 

「何?教えて欲しいな・・・」

 

 

 彼方が聞きたそうにしていると正志は言った。

 

 

「俺、母さんがいないんだ・・・」

 

 

「お母さんがいない?」

 

 

「俺の母さん、俺を産んですぐに死んじゃったんだ・・・」

 

 

「え・・・・」

 

 

「このオカリナは俺の母さんの物なんだ。母さんを想ってこのオカリナを吹いてるんだ。母さんがどんな人だったか、どんな人生を歩んだのか、それを思いながら・・・」

 

 

 そう言う正志はどこか悲し気だった。

 

 

「ごめん、僕、辛い事をしちゃったかな・・・・」

 

 

「いいんだ、彼方は気にする事は無い。それに俺には彼方や皆がいるからな。寂しくは無いさ」

 

 

「正志君、うん、そうだね。僕達がいるよ。僕達が正志君の支えになるから」

 

 

「ありがとな、彼方」

 

 

 正志が微笑むと彼方が言った。

 

 

「正志君、オカリナを聞いてもいいかな?」

 

 

「ああ、いいぜ」

 

 

 彼方にお願いされて正志はオカリナを吹いた。儚くも、涼しく感じさせる音色が公園に響いた。

 

 

「彼方、どうだった?」

 

 

「うん、いい音色だね。もっと聞きたいな」

 

 

「そうだぜ、アンコール!」

 

 

 そこへ拍手をするカエルのデジモンがいた。

 

 

「君は?」

 

 

「おいらはゲコモン、街を渡り歩いているデジモンさ」

 

 

 ゲコモンの廻りには仲間のオタマモンもいた。

 

 

「綺麗なオカリナね。とても素敵よ」

 

 

「綺麗な音色がすると思って見て見たら子供だったのか」

 

 

「あ、真由さん、クダモン!」

 

 

 広夢のいとこの姉代わりである真由とクダモンもやって来た。

 

 

「彼方君、久しぶりね。広夢君は元気にしてる?」

 

 

「はい、元気にしてます」

 

 

「彼方、その人は?」

 

 

「正志君は初めて会うよね。この人は真由さん、クダモンのパートナーでお菓子屋さんを目指しているんだ」

 

 

「初めまして小日向真由よ。この子はクダモン。貴方の名前は?」

 

 

「俺、火野正志って言います」

 

 

「正志君、よろしくね。それとお近づきの印に・・・・」

 

 

 真由が正志と彼方に焼き菓子を差し出した。

 

 

「真由さん、これは・・・?」

 

 

「オカリナを聞かせてくれたお礼よ。遠慮せず受け取って」

 

 

 真由は微笑んで正志と彼方に受け取るように言った。

 

 

「あ、ありがとうございます・・・」

 

 

「真由、久しぶりだな!」

 

 

「貴方はあの時のゲコモンね。貴方達にも」

 

 

 真由はゲコモン達にも焼き菓子を差し出した。

 

 

「ありがとう、あんたのお菓子、美味しいからな!」

 

 

「ありがとう!」

 

 

 ゲコモン達は真由に礼を言った。

 

 

「もしよろしければまたオカリナを聞かせてくれないかしら?」

 

 

 真由がオカリナを聞かせてくれないか正志に聞いた。

 

 

「え、ああ、いいですよ。拙い音色だけど、喜んで・・・」

 

 

 正志がオカリナを吹こうとした時だった。

 

 

「な、何だ、何か来るぞ!」

 

 

 ゲコモンが警戒した。見るとスパイラル達が現れて襲い掛かった。

 

 

「クダモン・・・!」

 

 

「スパイラルだな。真由、行くぞ!」

 

 

「ええ!」

 

 

 真由はクダモンと一緒に立ち向かおうとした。

 

 

「待って、真由さん!」

 

 

「俺達も戦うぜ!」

 

 

 彼方と正志が戦うと言った。

 

 

「でも、貴女達を危険な目に合わせる訳には・・・」

 

 

「僕達なら大丈夫です。友達と色んな戦いを乗り越えてきましたから!」

 

 

「俺も戦える!あんたの力になるぜ!」

 

 

 彼方と正志は笑顔で戦うと言った。

 

 

「分かったわ。力を貸して。でも、危なくなったらクダモンの後ろに隠れるのよ」

 

 

「はい!」

 

 

「話は聞いた。おいら達も力を貸すよ!」

 

 

 ゲコモン達も力を貸す事を約束した。

 

 

「貴方達も・・・ありがとう、よろしくね」

 

 

「うん、真由さん!」

 

 

「真由姉さん、頑張るぜ!」

 

 

「おいら達も!」

 

 

 彼方達はスパイラルの群れに立ち向かった。

 

 

「クダモン、進化よ!」

 

 

「ああ、真由!」

 

 

 真由の指示でクダモンは完全体のチィリンモンに進化した。

 

 

「ララバイバブル!」

 

 

「メタルキャノン!」

 

 

 彼方のオタマモンと正志のドルモンが必殺技を飛ばしてスパイラルを攻撃した。

 

 

「おいら達も!」

 

 

 ゲコモンとオタマモン達も必殺技を飛ばしてスパイラルを倒していった。

 

 

「チィリンモン!」

 

 

「分かっている!疾風天翔剣!」

 

 

 チィリンモンも必殺技を振るってスパイラルを倒していった。

 

 

「真由さんもやるね!」

 

 

「姉さんも流石だな!」

 

 

「ええ、貴方達も頑張ってるわ!」

 

 

 彼方達は先へと進んでいった。そしてスパイラルの群れに立ち向かった。

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