貞操逆転開拓村の種付け司祭 作:ユリイカ
「それで、村まで連れて帰ってきたわけね」
「すみません……」
森で気絶している原住民エルフを拾い、ハロモ村に運び込んだ。そのことを内密にしておけるはずもなく、ソラとディーダはひとまずフェルネへと報告をあげた。
エルフの女は教会へと運び込まれ、ベッドに寝かされている。星光教は旅人を導くことを是としており、どの教会にも宿泊用の個室が用意されている。辺境にあるとはいえ、ハロモ村の教会もそれは例外ではなかった。
まさか初めて寝台に横たわるのが美しいエルフであるとは、ソラでさえも予想できなかったが。
「司祭さまを責めているわけではないわ。エルフは原住民とはいえ、人類の仲間。むしろその優しさに感動してるの」
フェルネは穏やかに胸を上下させるエルフを見下ろしながら言う。
透き通るような緑色の髪の少女だ。すらりと細長い手足は白く滑らかで、腰回りはほっそりとしている。だが、仰向けの胸の上でも張りと弾力で形を崩さない立派な双丘だけは、エルフの神秘的なオーラから逸脱した存在感を放っている。
ハロモ村と魔の森に住むエルフとの間に交流はない。だが、人類とエルフ族そのものとが全く接点がないというわけもない。外界との接触を断ち、隔絶した社会を築き静かに暮らすエルフだが、時折その存在は語られる。エルフ族もまた、鬼人族や獣人族と同様に女しか生まれず、世代を繋ぐためには人間族の男が必要であるからだった。
そのため、フェルネのようにエルフもまた自分たちと同じ人類の一員であると考える者も珍しくはない。
「問題は、こいつらが魔の森に住んでるってことだろ。目が覚めた途端に噛みついてきても知らねえぞ」
脅すようなことを、少なからず真面目な顔つきで言うのはディーダである。
エルフが神秘的な種族であることは彼女も認めるが、この娘が暮らすのは魔獣が闊歩する魔の森だ。ブレイズウルフでさえも競争に負けて追放されるような過酷な地で生き抜く原住民と、どれほど言葉が通じるのかは推し量るのも難しい。
「その時は、その時です。この人のことは僕が診ますから、迷惑はかけません」
ベッドサイドに膝を付いたソラは、眠り続けるエルフの手を握る。ほのかに温かいそれは、彼女が確かに生きていることの証だ。彼が握りしめた手を額に当てると、ほのかな光がその場に溢れる。
「司祭さまの祝福……。綺麗ね」
それは星光教徒のなかでも特に信仰に篤い者のみが使える奇跡だ。女神の寵愛を祈りとして託し、傷ついた者に癒しを与える。魔法とは根本からことなる、再生の祈りであった。
ソラの真摯な祈りが女神へと届き、それが奇跡となってかえってくる。
ソラは改めて、慈悲深き女神へと感謝の思いを送る。その間にも祈祷の効果は表出し、エルフの呼吸は穏やかなものへと変わり始めた。しかし瞼は依然として固く閉じられ、しばらくは開く気配もない。
「それじゃあ、また目が覚めたら教えてね」
「たく。勝手にしろ」
村の代表としてそれなりに多忙な身であるフェルネは宿へと戻り、ディーダも出て行こうとする。
「待って、ディーダ!」
そんな彼女を、ソラは慌てて呼び止める。
ドアを半分潜ったままのディーダへと駆け寄ると、彼女の手をぎゅっと握る。何年も斧を握り続け、いくつもの死線を超えてきた歴戦の戦士の手だ。ぎょっとして振り払おうとするディーダを抑えて、ソラはふわりと笑う。
「ありがとう、ディーダ。僕ひとりだと、彼女を村まで連れて帰ることもできなかったから」
「なっ。べ、別に……! 言っただろ。そいつを喰った魔獣が村まで来ても困るからでだな!」
「うん。でも、ありがとう」
屈託のない笑みを真正面から向けられて、ディーダはツノの先まで真っ赤に染まる。
ブツン、と何かが切れる。
「ディーダ? んむぅっ!?」
少年のまろやかな頬を両手で掴み、口を開けて唇を重ねる。理性の糸が切れた鬼人は真紅の舌を捩じ込んで、彼の柔らかな口腔を隅々まで蹂躙した。目も開き、間近に少年の驚く表情を見る。とろとろと分泌された唾液を混ぜるように舌を絡ませ、ねっとりと。
だんだんとソラの目がとろんとして、手の力も弛緩する。ディーダは小柄な彼の背中に腕を回して抱き抱える。体格差のある二人が立ったままキスをすると、屈む方が辛い。だから彼を持ち上げて、柔らかな胸に押し付けるようにして抱きしめる。
お互いの吐息が混ざる。
隣でエルフの女が寝ているのも構わず、ディーダはソラの柔らかな食感にのめり込んでいった。
「――ぷはっ! ディ、ディーダ、ちょっと待っ、んんっ!」
一度、短く息継ぎをして、再び吸い付く。唇の柔らかな感触をゼロ距離で感じて、ソラもまたじんじんと痺れるような思いを湧き上がらせていた。彼の手は自然と、ディーダのぱんと張った美しい巨乳へと伸びる。ビキニアーマーで申し訳程度に先端だけが隠された魅惑的な美肉に指先を沈ませ、ゆっくりと揉みしだく。
ディーダもまた片腕を下げ、少年の腰へ。
「あっ、だめ……。エルフの――」
「どうせしばらくは起きないんだ。ヤるなら今のうちだr」
「や、ヤるなんて……っ」
ぽっと頬を赤くするソラの、初心な反応にディーダは心を躍らせる。
キュンキュンと切なく疼く下腹部の熱を伝えるかのように、彼の腫れ上がった局部に押し付ける。ディーダはソラを抱き上げたまま、ほとんど紐だけの簡単な鎧を床に落とした。