忌み子のわたし、精霊に愛されてました。知らなかったの!見えないんだもん! 作:さとう_2701
はぁぁぁあ。
嬉しいも。
フェリさまとちゅうしたも♡
「フォーレ様、こちらへどうぞ!」
レイハスが誘ってくれたから、レイハスのベッドに登った。
「嬉しそうですね〜、フォーレ様」
ユスフとセリスもレイハスのベッドに乗り上げて、3人でヨシヨシしてくれるも♡
「嬉しいも〜〜〜。だってずっとラウラばっかりだったも! ずるかったも! でも、だいすきって言ってくれたも〜♡」
おしりふりふりしちゃうも♡
「良かったです」
なでなでなでなでなでなで。
人の手でなでなでされるの、気持ちいいも。
「ラウラ様がすごいのはわかっていましたが、フェリ様もすごいですね」
ラウラが張った結界は物体は通れないけど、霊的な精霊は通れるから、さっきからいろんな精霊が出たり入ったりしてるも。
ラウラのことずるいとか、羨ましいとか、みんな言ってる。そうだよね。ずるいよね。
セリスが小さい声で聞いてきたも。
「ポーリンガム森林でも浄化されましたよね? あの時もこんな感じだったのですか?」
「あのときは、お星さまが降ってきたみたいだったも! あの時もすごかったも〜。でも、人間たちが騒ぐからこっそり逃げてきたも。教会? から追われるって言ってたも。今日はもう逃げなくていいもね? ジーナ、大丈夫って言ってた。ほんとう?」
レイハスが大きく頷いた。
「はい! 今日はゆっくり眠って明日朝ごはんをたべてから帰りましょう」
「嬉しいも。みんなが作ってくれるご飯おいしいも♡」
「喜んでいただけて恐縮です」
ユスフもレイハスも嬉しそうも。
しばらくするとラウラの結界が解けて、フェリが呼んでくれたも!
・・・・・・息上がってるし、体温も高いし、目もうるうる。大丈夫も?
まあ、あんなところ舐められたら恥ずかしくて、こうなっちゃうのもわかるも。
フェリさま、だいすきも!!
フェリさまの脇にすっぽり収まって寝るんだも!
みんなおやすみも!!
~ここからは次女さんたちの夜のつぶやきをお楽しみください~
眠る際、丸見えも・・ということで、ラウラ様が水術でカーテンのようなものを設置してくださった。
向こうのベッドで3人が仲良く並んでおやすみになっているのが、うっすらと視認できる。
セリスが防音の術をこちらのベッド周りに展開すると、レイハスが切り出した。
「王太后陛下やベアトリーゼ様の浄化や祝福に帯同したことはある?」
ユスフが頷く。
「私はあるわ。ストレージが重宝されて配属されてからは、遠征があるとお声がかかるの」
セリスは少しむくれた。
「私はない。行けるのは家名があって実力者。風はありふれてるし、上席者が別件対応してたから、今回はたまたま」
結界も張ってあるというのに、レイハスはさらに声をひそめた。
「フェリ様の浄化、王家と引けを取らなくない? それどころか・・・」
二人はその先を察した。
「ええ。王太后陛下の三女のベアトリーゼ様が各地を回られていらっしゃって、帯同することも多いですが、遜色ありません。血術が未熟からかもしれせんが、私たちも祝福状態にありますよね? 精霊力フル回復ですよ?」
「私の精霊力が少ないからからと思ってたけど、ユスフの量でも回復しちゃってるの? それでこんなに精霊たちがはしゃいでるのかしら?」
レイハスが辺りを見回すので、つい二人もつられて見上げた。
「祝福に立ち会ったことはありますが、こんな風に歌ったわけではなかったので・・・。歌、喜んでますよね?」
「そうね。真似して歌ってるのもいるわ」
ユスフは興奮がまだ冷めず、つい手を合わせ、祈りのポーズをとってしまう。
「歌で浄化なんて初めて見ました。もう言葉もないです。一緒に歌わせていただけて、しかも私たちの歌声すら浄化の力に変えていらっしゃいましたよね? 感じられました?」
「感じた感じた!」
「ああ。感じられた」
「愛し子でもない私たちの歌を浄化の力として転換できるなんて、画期的と思うのですよね。報告受けたら王太后陛下、驚かれますよ」
「鉱石のおねだりも良かった」
今回の件もそもそもはフェリシアの矜持に端を発するところはあるが、経済観念がしっかりしている故でもあるし、責任もきちんと取ろうとしている。
「クロシード領の前領主に感謝ですね。・・・・・・なんというか、どうされるのでしょうね。ラウラ様がいらっしゃるのですぐにどうこうされるとも思えないのですが、養子縁組のお話など出てるのでしょうか?」
子爵令嬢では高位貴族との婚姻は難しい。養子縁組の件は王太后陛下に仕える侍女たちの注目の的となっている。
単発の依頼が多く、王女たちにあちこち遠征に駆り出されるユスフよりは、王太后邸に常時勤務しているレイハスの方が知っているだろうと問うたのだが、レイハスは苦笑いした。
「侍女たちの中にはベアトリーゼ様と養子縁組されるのはないか、いやいや、あの可愛がりぶりからダルディッシャム王太后陛下、自らが養子縁組するのでは?と、いろんな噂が錯綜してるよ。
でも、お屋敷で拝見してる以上に、今回ラウラ様の溺愛ぶりとフェリ様のご様子を見るに、そんな話を出した途端に他国へ出て行かれてしまいそうよ。フェリ様は貴族としての教育は受けてこられなかったと聞いたけれど、養子縁組をするからには貴族との婚姻が義務になる、とすぐ察するわ」
そうよねぇ、と二人も同意する。
「爵位には興味なさそう。住まいも市井の小さな借宿だし」
「王太后陛下との血術の講義を終えられた時、お三人方がどうされるか。この国に留まりたいと思っていただけるといいのだけれど」
レイハスの思いは翌日早々に崩されることになる。