幽谷霧子の男子校体験入学 晒し上げ露出で羞恥に染まる現役アイドル 作:高牧園
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五限目のチャイムとともに、二人の教師が教室に現れた。
「え……?」
周囲の生徒たちはそれだけで事情を察したらしい。「マジかよ」「うええ」と不運を嘆く声がそこかしこで上がる中、教師の一人がこう告げた。
「持ち物検査を行う!」
――霧子の通う高校では無いことだが、この学校は定期的に抜き打ちの持ち物検査をするらしい。
五年前からこの中高一貫校に通う彼らにとってはたまにあるイベントなのだろう、男子たちは文句を言いながらもスクールバッグを出し、生徒指導の教師の巡回を待つ。
「先生、サポートしましょうか?」
そして教師が巡回を始めようとした時、信吾は声を上げる。
「……。……そうだな」
この教師もまた、信吾には逆らえないものがあるのだろう。
教師は頷いて、持ち物検査は教師と信吾の二人体制で行われることとなった。
授業時間を圧迫しないようにとの配慮もあってか、検査は開いたカバンの中をざっと見る程度のもの。以前検査で引っかかったらしい生徒は中身を出すよう求められることもあるが、ほとんどの生徒は中身を少し見ただけで問題なしと判断されている。
「次、榎堀……前は漫画持ってきてたな、中身出しなさい」
「ちっ」
カバンの底に隠していたゲーム機を没収される者も。
廊下側の前列から始まった持ち物検査の最後は霧子の番。撮影用に用意されたスクールバッグの中には霧子の私物はペンケースくらいしかなく、持ち物検査はすぐ終わるかに見えたが。
「机にかかってるやつは?」
言って、信吾はプールバッグを指差す。
「これは……プールの……」
「中身、見た方がいいんじゃないですか? ねえ先生?」
「お、おう……中身、開けてくれるか」
信吾の提案通りにプールバッグを開けるよう求める教師に、霧子はわずかに眉をたわませる。
「え……?」
他の生徒たちは、スクールバッグしか見ていないはずだ。
どうしてわざわざプールバッグまで――と訝る霧子だが、昼休みのうちに見せられた盗撮映像が脳裏をよぎる。
(……)
放課後までは、恥ずかしい画像も動画は残るのだ。
ならば今は信吾に従うほかないと、霧子はプールバッグを机に置く。
「中、僕が見ておきますね」
当然のように言い放ち、霧子のプールバッグに手を突っ込む信吾。
霧子の裸体を拭いたタオルが引っ張り出されると、タオルにくるむようにして隠されていた下着がズルっと現れる。
「あ……!」
朝から四限前に着替えるまで着ていたブラとショーツのセットを掴んだ信吾は、ブラジャーの肩紐をつまんで目の前に広げる。
「へえ、これが幽谷さんのブラジャーかあ!」
「……!!」
わざとらしく張り上げられた大声に、霧子は身体を小さくしてしまう。
制服は衣装として用意されたものだが下着は自前だ。普段も学校に着ていく時に使っている白の上下は装飾も少ないシンプルさで、信吾は内側にあるタグをつまんで読み上げる。
「D60! Dカップなんだね、大きい方?」
「っ……」
教室中に響く声でブラジャーのサイズを言われてしまって、霧子の顔が歪む。
今にも泣き出しそうな霧子の顔を見下ろす信吾の笑みは暗い欲望に彩られている。信吾は腕にブラジャーを引っ掛けたままショーツにも手を伸ばし、くるりとひっくり返して内側をあらわにする。
「おい、矢郷――」
さすがにまずいと教師は声を上げるが。
「なんですか?」
「……」
圧を込めて問いかける信吾にそれ以上は言えず、教師は黙りこくってしまう。
「パンツも白だから、内側の汚れが目立つね。榎堀! 見える!?」
「お、おお……!」
廊下側の席に座る男子に呼びかける信吾に、男子――榎堀は戸惑いながらも頷く。
「……じゃ、じゃあ、問題はないということで……な? 矢郷もそれで――」
「問題大ありですよ」
何とか持ち物検査を終えようとする教師に対し、信吾は口を尖らせる。
ショーツをもう一度ひっくり返し、フロントを飾るリボンをつまみ上げる。女性下着にはついてまわるフロントマーク代わりのピンク色リボンを前に、信吾はこう言った。
「華美な下着は禁止ですよね。このリボン、校則違反じゃないですか?」
「いや……しかし、女子の下着は――」
「何言ってるんですか? うちは男子校なんだから、男子の基準で考えた方がいいですよ。たとえば僕がリボンつきのパンツなんて穿いたら先生怒りますよね? じゃあ、うちの学校ではこれは校則違反になるんじゃないですか?」
屁理屈をこねる信吾を前に、教師は困り果てた表情。
信吾の言い分に反論することは容易だが、そもそも信吾を――Y社重役の子息を言い負かすことに抵抗がある。
(幽谷霧子は今日一日だけ……矢郷はこれからも学校にいるわけだし……)
今日しかいない女子生徒と、今後も学校に通う矢郷のどちらを取るかは考えるまでもない……だから、教師は諦めたような溜息をついて矢郷に従う。
「確かにそうかもな……えー、すまんが幽谷……校則だからな。没収だ」
「そんな……!」
「僕が預かっておきますね」
しれっとブレザーのポケットにブラジャーとパンツを突っ込む信吾は止まらない。
「となると、いま着けてる下着も怪しいですよね。チェックする必要がありますね」
「……!!」
言い放つ信吾に、霧子はギュッと唇を結ぶ。
(わたしの、下着――)
着替えを盗撮した信吾は、霧子がどんな下着を着けているかなんて分かっているはず。
信吾の言う校則違反の基準は、女性用下着に適用するにはあまりにも厳しい。言いがかりをつけて下着を奪うつもりだと悟って、霧子はフルフルとかぶりを振る。
「で、できません……!」
ここにきてハッキリと、拒否の意志を示した霧子。
華奢な手足を震わせ、涙の膜が張った瞳は揺れる。勇気を振り絞った拒絶をした霧子の顔をじっと見つめた信吾は、不意に身体を屈めて霧子に耳打ちする。
「断っても良いけど、この番組のスタッフみんなクビにしちゃうよ?」
「――」
悪魔のごとき笑みを浮かべた信吾は、傍らにいる玉目を指して。
「そこの彼、子どもが生まれたばっかりなんだろ? 今クビになったら大変だろうなあ」
「……」
固めたはずの決意が崩れる。
さらに信吾は、追い打ちとばかりに続ける。
「283プロにも圧力かけちゃおうかな?」
「や……!」
霧子は真っ青だ。
ここで信吾を突っぱねれば、ここまで一緒にやってきた番組スタッフも、大切な283プロも、何もかもが滅茶苦茶になってしまう――そんなの、霧子には耐えられない。
「や……やめ……て、ください……」
「今着けてる下着の検査、するってこと?」
「……は、――はい……」
無理やり頷かされた霧子を前に、喜色満面の笑みを浮かべる信吾。
「良かった! じゃあ制服を脱いで、下着になってよ!」
「っ……――」
泣き出しそうに顔を歪めても、これは霧子自身が選んだこと――少なくとも、信吾はそう言いたげな表情だ。
「え、マジで脱ぐ?」
「おいおい、すげえコトになってんじゃん……!」
信吾の暴走を見守っていたクラスメイトたちは、霧子がリボンを外すとどよめく。
「やべ、もう勃ってきた……!」
そう言ったのが誰なのかを確かめる気にもなれず、霧子は下を見ながらブレザーのジャケットを脱ぎ、続いてシャツのボタンを外していく。
「お……見えるぞ……!」
窓際の最後列にいる霧子は、彼らと向き合う形でのストリップを強いられた。
霧子のトップレス姿まで見た男子たちだが、霧子が自ら服を脱ぐところを見るのは格別の気分なのだろう。目を皿のようにした彼らはボタンを外すたびに男子たちのざわめきは大きくなる。
「もうすぐブラ見えるぞ!」
「何色かなあ、やっぱ白とか?」
もはや憚ることなく騒ぎだす彼らの前で、霧子の指は震えてもつれる。
ボタンをうまく外せずモタつけば、急かすように囃し立てられる。聞くに堪えない下品な笑い声に取り巻かれながら、霧子はシャツを、次いでスカートを脱ぐ。
「ピンクだ!」
誰かの歓声が響き渡る。
霧子の下着は上下ともにベビーピンク。イメージにぴったりの愛らしいカラーリングに彩られた谷間に視線が突き刺さり、水着の上からでは分からなかった縦長の臍やウエストラインまで舐めるような眼差しが向けられる。
「っ――」
顔を真っ赤にした霧子を前に、信吾は笑みを隠そうともしない。
「ピンク色だし、リボンもあるし、フリルまでついてる」
胸の谷間を飾るささやかなフリルを指で弄ぶ信吾は、やはり没収を言い渡す。
「そ、んな……」
分かっていたことでもショックは深い。
「今すぐここで脱いでよ」
「……!」
さらにここで下着を脱ぐようにと――全裸になるようにと要求までされて、霧子は思わず教師の方を見てしまうが。
「……」
教師は気まずそうに目を逸らすのみで、助け舟を出そうとすらしない。
「……幽谷さん、分かってるよね?」
念押しするように信吾に言われ、霧子の震える腕は背中に回る。
「――ぁ――」
着けたばかりのブラホックの感触が指に届き、改めて教室を見回す。
教室中の男子生徒はギラギラとした目で霧子を見つめている。ブラジャーやショーツを透視しようとするかのような露骨な視線を向ける彼らは、儚げな美少女のフルヌードを目に焼き付けようとしている。
教壇に立つ教師と、信吾の隣にいる生活指導の教師は何とも言えない表情で顔を伏せている。本来なら信吾を止めるべき立場だが、Y社重役の息子である信吾には強く出にくいのだろう。霧子に対して罪悪感を覚えながらも男の本能には抗えないのか、チラチラと霧子の素肌を盗み見ている。
「……」
テレビスタッフたちもまた、目の前で行われる行為に何も出来ずにいた。
霧子の知らないところで、信吾から何か言われたのだろうか。スタッフは一様に青白い顔をしていて、霧子の半裸にカメラを向ける玉目などは完全に生気を失っている。失職のリスクを避けるために霧子を犠牲にした彼らは生きているか死んでいるかも分からない顔色だが、股間だけはしっかりと反応を見せている。
「――」
誰一人として、霧子を助けようとはしない。
「……っ……」
震える指がホックを外し、ピンク色のブラジャーが霧子の身体から離れる。
「うお……!!」
静かな歓声が巻き起こる中、霧子は片腕で胸を隠し、突き出された信吾の手にブラジャーを渡す。
手渡しでブラジャーを受け取った信吾は、まだ温かい下着を広げてクラスメイトたちに見せつける。タグには先ほどと同じ『D60』の表記があり、大声で読み上げる信吾の声も遠い気がした。
「パンツ! パンツも脱げよ!」
「おっぱいってすっげえな……マジでエロい!」
「俺これで一生シコれる」
騒ぎ立てる彼らを止める者はなく、霧子は続いてショーツに手をかける。
「――」
片手では下着を脱げない。怯えながらもバストトップを隠す腕を下げれば、豊かな膨らみが揺れながら男子たちの前に全貌を現す。
「揺れてんだけど!」
「うわ~エロ……こんなおっぱいでアイドルやってんのかよ」
「乳首の色イイなぁ、一番エロいピンクだよ」
言えば言うほど羞恥する霧子が愉快でたまらないのだろう、囃す声は止まらない。
こんな状況に置かれながら霧子は止まることすら許されない。ショーツを少し下げるだけでオオッと歓声が沸く中、死にそうな思いで霧子は秘所を明らかにする。
「出たあッ!!」
興奮の声はどこか間抜けですらあった。
現役アイドルの、お目にかかることだってほとんどない美少女のフルヌードに男子たちの盛り上がりようは常軌を逸した。スタッフや教師たちも目を見開き、この世のものとは思えない麗しい裸身から目を離せずにいた。
「っ……!」
両手を使って胸と股間を隠す霧子だが、全てが隠せるわけではない。
「さっきマンスジ見えたよなあ!?」
「パイパンにして私のおまんこ見て~ってしてんだろ、マジでエロい!」
「乳首もっと見てえな……でも腕でおっぱい潰れてんのもイイな……」
ジロジロと霧子を眺めては遠慮ない言葉をぶつける生徒たちに、霧子はもう我慢できない。
「せ、制服……制服を……着ても、いいですか……?」
裸体を竦ませながら、潤んだ瞳で懇願する霧子。
信吾は脱ぎたてショーツをつまんでヒラヒラ振って見せつける。恥ずかしさに内股になった霧子が机の上に畳んだ制服に視線を注ぐ中、信吾は決然と言い放つ。
「校則違反したんだから、まずはみんなに謝るのが先じゃない?」
「え――」
霧子が絶句する間に、信吾は机の上の制服も掴んで回収してしまう。
「分かってるだろうけど、謝る時は身体隠しちゃダメだからね」
「……っ……!」
「信吾ナイスぅー!」
とんでもない発言に何も言えない霧子と、狂喜する男子たち。
(裸……なのに……?)
霧子を全裸まで追い込んでおきながら満足しない信吾への恐怖が先立った。
裸にさせられて死ぬほど恥ずかしいのに、信吾は生徒指導の教師に何やら耳打ちして更なる企みを持っている様子。全員の意識が自分に向いている現状が耐えがたく、霧子は早く終わらせたい一心で信吾の言うことを聞く。
「……」
両腕を身体の横に下ろして、気をつけの姿勢。
「丸見えだ!」
「あれがメコスジってやつかあ!」
何も隠せない状態に追い込まれた霧子を前に、教室のボルテージが上がる。
ふっくらとした乳房の半円や先端の色づき、無毛の恥丘に楚々としたスジまで何一つ隠せない。ジロジロと眺められる恥ずかしさに身体は色づき、顔どころか首や耳、胸元まで赤らんでしまう――デコルテにある素肌と赤味のグラデーションまであらわにした霧子を煽るように、信吾はこう問いかける。
「幽谷さん、『ごめんなさい』は?」
「……ご、ごめんな――さい……」
やっとの思いで絞り出す霧子。
不当な謝罪をさせられて、もう訳が分からない。大泣きしたいのに不思議と涙は出てこなくて、視界は明瞭なまま男子生徒のニヤケ面を受け止めてしまう。
「校則違反で没収された物は、放課後に返してもらうルールなんだ。――幽谷さんも、放課後まで裸でいなよ」
「――あ、……え……」
何を言われたのか理解に苦しむ霧子の目の前、信吾はすでに回収していた霧子の制服を自分のカバンに突っ込んでしまう。
「……あー、それと……い、椅子も没収だ」
教師は、言いにくそうにそう告げる。
椅子を没収する理由は一切語らなかった――教師にも、それを命じた信吾の中にだって椅子を没収する理由はないのだから当然のこと。霧子の追求を避けるように教師は椅子を持ち上げると、その他の没収品も抱えて大急ぎで教室から去ってしまう。