乳牛メイドのホルスタイン あの、かけがえのない日々のこと 作:馬門戒明/輪島ライ
先月で10歳になった「坊ちゃま」は平日は毎日街中にある
たいていの生徒は母親か年配の従者に連れられて登校する中でまだ少女にも見える半亜人の私に手を引かれて道を歩く坊ちゃまは目立っていて、貴族の学苑で半亜人の姿を見かけて眉をひそめる保護者も多い中で坊ちゃまはぼくのメイドさんは美人だろうと学友たちに胸を張って語っていた。
表向きは半亜人である私を敬遠している坊ちゃまの学友の男の子たちも子供だけの場所では「ホルスタインさんと仲良くなりたい」と言っていると坊ちゃまから聞かされて、それが本当なのかは分からなくても私は心から嬉しく思った。
坊ちゃまが学苑で授業を受けている間に私は邸宅の家事全般を一人でこなして、朝から作っておいた簡単な昼食でお腹を満たすと坊ちゃまの祖父である当主から与えられた本で学問を学ぶ。
この邸宅には当主に雇われた家庭教師も定期的に来てくれるので勉強を教えるのは私の役目ではないし、幼い頃から成績優秀な坊ちゃまは家庭教師の先生も目を丸くするほど英気と才能に満ちている。
それでも坊ちゃまが過ごしている世界に少しでも近づきたくて、34歳の半亜人である私は初等教育の段階から少しずつ学問を身に着けていた。
亜人の中でも学のない家庭に生まれた私は少し長く勉強をするとどうしても眠くなってしまって、その日も机でうつらうつらとしている間に時限式の時計が鳴り響いた。
そろそろ準備をして家を出ないと坊ちゃまのお迎えに間に合わないと私はさっと席を立って、メイド服を整えると
「まあっ、どうしたのですか坊ちゃま。そんなに服を汚して、しかも左手に包帯が……」
「大丈夫だよホルスタイン、友達と球技をしてて左手をひねっただけ。ちょっと不便だけど利き腕は右だし問題ないよ!」
「そうなのですね。ともかく坊ちゃまがご無事でよかったです。帰ったら包帯を替えて差し上げますね」
学苑の敷地に足を踏み入れた時に母親の制止を無視して駆け寄ってきた坊ちゃまの友達に怪我の話を聞かされて謝られた時は心配していたけど、遅れて校舎を出てきた坊ちゃまは少し砂を被った金色の短髪でいつもの笑顔を見せてくれた。
坊ちゃまの手を引いて家に帰った私は彼を部屋着に着替えさせ、おやつの焼き菓子を食べさせながら左手の包帯を交換しようとした。
包帯を外すとそこにはほんのわずかな擦り傷だけがあって、どちらかというと手をひねった痛みの方が強い様子の坊ちゃまを見て私はあることを思いついた。
「坊ちゃま、今日は左手が使いにくいでしょう。服も汚れていますし今から一緒にお風呂に入りましょう」
「えっ、ホルスタインと? そんなのいいよ、ぼくもう10歳だし右手でちゃんと身体を洗えるから!」
「そんなことを言ってはいけません。お身体をちゃんと洗わないと傷口から
「わ、わかったよぉ……」
坊ちゃまが9歳になった頃から一緒にお風呂に入るのはやめていたけど、今日は久しぶりに背中を流してあげたいと思った。
この大陸の辺境にも普及しつつある電動の湯沸かし装置で広々とした浴槽にお湯を張って、浴室が十分に温まったことを確認してから私は坊ちゃまを脱衣所に呼び入れた。
「おいでくださいませ、坊ちゃま。服はそのままこの
「ありがとう。……本当にいいの?」
「私と坊ちゃまの仲ではありませんか。早く入らないと風邪をひいてしまいますよ?」
「そうだね。それじゃお願いします……」
白い繊維の布で乳牛特有の豊満な身体を包んでいる私に坊ちゃまもしぶしぶといった様子で服を脱いで、私は裸になった彼の手を引いて浴室に入った。
坊ちゃまを待たせないよう自分は先に身体を洗っていて、筒状の樹脂を通って温水が吹き出す蓮口を右手に持った私は坊ちゃまの身体を頭から足先まで流していく。
金色の髪に髪を洗うための液体石鹸を振りかけて、女性としては少し大き目の両手で透き通るような金髪をがしがしと洗う。
昔の坊ちゃまは目にお湯がかかるのをとても怖がっていたけど、今は頭の上から温水を振りかけても平然としている。
あどけなかった坊ちゃまはこの4年の歳月で少しずつ大人に近づいていて、こうして一緒にお風呂に入れるのも今が最後かも知れないと私は思った。
「本当に久しぶりですね。普段はお一人で身体を洗えていますか?」
「ぼくそんなに子供じゃないよ。ホルスタインはお風呂好きだよね、いつもぼくよりずっと長く入ってる」
「ええ、坊ちゃまに綺麗な姿をお見せしたいので。坊ちゃまも女の子に恥ずかしくないようにしましょうね」
「はいはい、ちゃんと入りまーす。今日はそこの石けんがいいな、持ってくるね」
「あっ、坊ちゃま!」
まだ髪の液体石鹸を流しきっていないまま、坊ちゃまは身体を洗うための石鹸を取ろうと風呂椅子から立ち上がろうとした。
床を流れる液体石鹸に坊ちゃまが足を滑らせたのはその直後で、私は半亜人の動物的な直感で身を投げ出した。
「危ないっ!」
「うわあっ!!」
坊ちゃまが頭から浴室の床に落下するのを防ごうと私は自分から床に身を投げだして、坊ちゃまの頭は後ろ向きに私のよく肉の付いた背中に倒れ込んだ。
柔らかな背中は坊ちゃまの頭を優しく受け止めて、坊ちゃまは驚きつつもしばらくすると我に返ってお風呂の床に立った。
「びっくりしたぁ……ってホルスタイン!? か、からだがっ!」
「お怪我がなくてよかったです。私がどうかしましたか?」
「だっ、だめだよそんなの! ちゃんと布を着ててよっ!!」
「えっ? あ、そういえば裸になってしまいましたね。これは失礼しました」
床に身体を投げ出した勢いで白い繊維の布は私の身体からずり落ちていて、私は気づかぬうちに坊ちゃまに豊満な裸体を晒していた。
いくら子供相手でも礼儀としてよくないと気づき、私は床に落ちていた濡れた白い布で再び身体を包んだ。
「それではお身体を綺麗にしましょうね。坊ちゃま、お椅子に座ってください」
「ご、ごめんホルスタイン。ぼくもう上がっていいかな? さっきので身体が冷えちゃったし……」
「何をおっしゃいますか、冷えたからこそちゃんと洗うべきです。ほら座ってください!」
「だ、だめえっ!!」
私に背中を向けていた坊ちゃまに私は彼の右手を優しくつかんで引っ張り、その瞬間に坊ちゃまは悲鳴を上げた。
そして……
「まあっ……」
「み、見ないでっ! こんな姿ホルスタインに見られたくないよ!」
「坊ちゃま……」
坊ちゃまの両脚の付け根から伸びているそれは、まだ10歳の少年とは思えないほどに立派にその身を起こしていた。
あどけなかった坊ちゃまもいつの間にか大人への階段を登っていたのだと気づき、私は衝撃を受けるよりも微笑ましい気持ちを感じていた。
「その、ご立派になられて……」
「やめてよ、じっと見ないで! ぼくだってこれに悩んでるんだから……」
「悩んでる……というのは?」
今時の学苑なら最低限の性教育はしているのではないかと思いつつ、私は坊ちゃまと向かい合ったまま問いかけた。
「その……ホルスタインのことを考えたら、時々こうなっちゃうことがあって。学校の先生には恥ずかしくて聞けないし、友達に言ったら笑われそうだし……」
「坊ちゃま、これは男の子として普通のことで、決して恥ずかしいことではありませんよ。でも友達にはあまり言わない方がいいですね」
「うん。……図書館の本で調べたらぼくぐらいの年齢ではよくあることって書いてたけど、どうすればいいのかわからなくて。夜にねてる時にこうなった時は、これを布団にこすりつけたりしたらちょっと気持ちいいなって思ったりして。でも全然おさまらなくて……」
「まあっ、そんなことをしてはいけません! そんな風にしていると気持ちいいばかりで何も解決しませんし、それに……その、変な
「そうなの? じゃあぼくどうすればいいの? こんな風になってるとまたホルスタインのことを考えちゃって、それでまた苦しくなっちゃって……」
坊ちゃまは自分の身体の成長に心から苦悩していると知って、私は彼を助けてあげたいと思った。
坊ちゃまは一人っ子で父親を亡くしていて、歳上の知人はほとんどいないし親戚の男性もほとんど訪ねてこない。
だから、彼に正しい性の手ほどきをしてあげられるのは……
「……分かりました。坊ちゃま、それでは私が手ほどきをさせて頂きます。こうなった時の対処法です」
「そんなのがあるの? でも、でもホルスタインを見てたらどんどん痛くなってきて……」
「そういう時に収める正しい方法が、一つだけあります。今日は私がして差し上げますから、次からは一人でやってみてくださいね」
「ありがとう。それで、どうすればいいの?」
若々しいそれを
そして床に腰を下ろして両脚を広げた坊ちゃまに背中から抱きつくように自分も床に腰掛け、白い布を再び脱いで私は裸になった。
豊かな乳房とその先端にある桃色の乳頭が坊ちゃまの細く真っ白な背中に押し当たり、坊ちゃまは切ない声を上げた。
「あっ……ホルスタイン、おっぱいが当たって……」
「大丈夫です、私は何も気にしませんから。それでは、坊ちゃまのを私の右手で握りますね」
「そ、そんなことしたら汚いよ……ああっ……」
「後でもう一度身体を洗いますから大丈夫です。まずはこうして、皮を優しく
私は坊ちゃまの強く立ち上がったそれを右手で優しく握ると、彼が痛みをなるべく感じないよう少しずつ
まだ剥き慣れていないそれは少しずつしか頭を現さなかったけれど、やがて首元まで完全に露出した。
「あっ……はあっ……」
「坊ちゃま、ようやく頭が全て見えましたよ。そして、ここから……」
「あああっ! ホルスタイン、なんか変だよぉ……頭の中が、ホルスタインのことでいっぱいで……」
「それでいいのです、今は私のことだけ考えていてください。こうやって、何度も繰り返します……」
私は坊ちゃまの背中に乳房を押し当て、彼の金色の髪に顔を押し付けながら若々しい竿を何度も上下させる。
坊ちゃまは既に顔を真っ赤にして頭から湯気が出そうなほど体温を上昇させていて、私の身体も少しだけ興奮を感じ始めていた。
「坊ちゃま、大好きです……ごめんなさい、今はそんなことはいいのです。ほら、気持ちよくなってください……」
「あ、あ、あああ……ホルスタイン、ぼくもホルスタインのこと大好きだよ……ああっ……」
「こうなってしまった時は……こうやって落ち着かせるんですよ……」
「ホルスタインの右手、すっごくあったかいよ……あ、あ、ああああああああっ!!」
坊ちゃまへの愛しさで胸が一杯になり、私は許されないことだと思いつつも坊ちゃまの真っ白な首筋を唾液で濡れた舌でぺろりと舐め上げた。
その瞬間に坊ちゃまの脳天を絶頂が突き抜けて、屹立していたその先端から若々しい半透明な液体が勢いよく飛び出した。
粘性を持った液体はお風呂場の床にどろどろと降り注いで、坊ちゃまは全身を脱力させながらも自分の体内から放出された大量の液体を驚いた表情で眺めていた。
「あ、あ、あ……ぼくのおちんちんから、変なのが……ぼく病気なの……?」
「いえ、これは病気ではありません。……ですが、ちゃんと出さないと身体によくないものです。次からは自分でこうやって出してくださいね」
「うん……ホルスタイン、ぼくこれでやっと変な気分じゃなくなったよ。……またこうなっちゃったら、教えてもらってもいい?」
「ええ、慣れるまでは何度でもお手伝いしますよ。でも、いつかは一人でできるようになりましょうね」
「ありがとう。……ホルスタイン、ぼくホルスタインのこと大好きだから」
私もですと言ってあげたかった。いや、言いたかった。
でも、半亜人の私が貴族の少年にそのような想いを伝えることは許されない。
少しずつ冷えていく浴室の床で彼の小さな身体を背中からぎゅっと抱きしめながら、私は今この時間が永遠に続いてほしいと思った。