TS冒険者イオト 転生異世界物語――……だけどそれは即エロ堕ち!?♡ 作:えぴっくにごつ
そんな、軽くのつもりが夢中になってしまった修練の時間を切り上げ。
四人はこの商島に滞在する期間のために取った宿へと入った。
宿泊先は宿を名乗ってはいるが、ちょっとした旅館とも言えるほどの良さげな施設。
先に着いて入っていたケグンに案内され、それぞれの部屋を見て荷物を置いたのち。
またケグンから、この宿には温泉があることが伝えられ、入って来ることを提案された。
ウォロウとシュレンは先に済ませておく所要があるとのことで。
イオトとフィユは二人で先んじて、修練での汗を流すために温泉に入って来ることとした。
「ありゃっ」
「あら」
そうして温泉施設へと足を運んだ二人であったが、そこで出くわしたのは思わぬ不都合。
男女用二つある入り口の内、女湯の方に使用停止中の看板が立っていたのだ。
「あっ、お客様、申し訳ありません。実は日中から女湯側の用水に不具合がでてしまいまして……ご利用を控えてもらっている状態なんです」
そこへ丁度通りかかったのか、宿の女従業員が入り口前で困惑する二人に声を掛け、そんな説明を紡いだ。
「ありゃりゃ……」
「これは、参りましたね……」
温泉に入れるという期待が外れ、さらに汗を流すアテも失ってしまい。
少し困った色を浮かべる二人。
「お二方、もし抵抗がありませんでしたら、男湯のほうをご利用できるように致しますが?」
「え?」
しかし次に、女従業員からはそんな提案の言葉が寄越された。
「男湯側は団体様がご利用を終えられ、一旦中も整え直したばかりなんです。今は誰もいませんので、お二方のご利用の間だけ、男性方が入られないように案内を立てておきます」
続け、その提案の詳細、手配内容を従業員に説明される二人。
「どうしよう?そうしてくれるなら、俺は男湯でも全然気にしないけど」
「私も、ちゃんと女性が使用中と案内をしてくれるのであれば、構いませんよ」
人払いをしてくれるというのであれば、元より中身が男であるイオトにその利用に抵抗は無く。
フィユも手配の上でならばと同じく同意。
「じゃあ、お言葉に甘えさせてもらいたいです」
「畏まりました。では案内札を立てて置きますので、お二人は気兼ねなくご利用ください」
そうして宿の、従業員の配慮を受け取り。
二人は男湯側を利用させてもらう事とし、男湯の入り口を潜った。
「……」
男湯へと入って行った二人を見送った女従業員。
そんな彼女はしかし、人払いの看板を立てるなどの動きに移る様子は無く。その顔には何か妖しく、『うまくいった』とでも言うような色が浮かんでいる。
「ふふ、すまんのう」
そんな女従業員に声を掛け、そして現れたのは。どうやら近くの物影から様子を伺っていたらしい、今も狐幼女姿のケグン。
言葉を紡ぐその顔は、その愛らしい作りにしかし悪い色をふんだんに浮かべている。
「いえいえ。ケグン様には良くして頂いておりますので」
そのケグンから言葉に、女従業員も妖しい笑みで返す。
そう、これもまたケグンの『悪だくみ』。これよりの『お愉しみ』に向けての一芝居なのであった。
人払いがされ、イオトとフィユ以外は誰の姿も見られない更衣室にて。
二人はそれぞれの装備衣装を脱ぎ払い、共に生まれたままのその姿を見せていた。
「しかしイオトさま、だいぶ焼けましたね」
「え?あぁ、そうだね」
そんな着替えの途中で、フィユがイオトの体に目を向けて、そんな示す言葉を向ける。
南にあるこの商島一帯は日光が強めだ。
そしてイオトは元より日焼けしやすい体質であり。
そんな体で、この商島まで一日を要した船旅も、退屈から甲板で海を眺めながら過ごし。
さらに今日も一日を太陽の物に修練にて過ごしたため。
露出していた顔に、肩周りから腕、尻腰周りから太腿までは小麦色にしっかり日焼けし。
反してレオタードに隠れていた胴体は、その形で白肌がはっきり残り。
イオトの豊満なワガママボディは、レオタードスーツ跡の白肌と、他の小麦色に焼けた部分が奏でるコントラストで飾られる。
とても『美味そう』な日焼け肌の女体に仕上がっていた。
「じゅる……おいしそう……♡」
「フィユ……」
そんな美味そうなイオトのボディを前に、次にフィユが漏らしたのは緩んだ顔でのそんな言葉。
そして隠すことなく、だらしない顔でイオトのボディを凝視している。
そんなムーブから、最近は一緒に揃って好き放題されてしまうことが続き、忘れていたが。
フィユもなかなかに変態少女であることを思い出し。
イオトは呆れた色を顔に浮かべ、ジト目でフィユを見返すのであった。
そんなやりとりを挟みながらも、二人は衣服を脱ぎ去り入浴準備を整えた。
「なんか、タオル小さいな……」
「少し、身を隠しにくいですね……」
用意されていたバスタオルは、何か若干面積の小さめのものであり。
二人のそれぞれのワガママボディの、前面をなんとか隠せる程度のものであった。
そんなタオルを心もとなく思い、少し苦労しつつそのボディを申し訳程度に隠しながら、しかしその豊満な身体の凹凸を覆い切れずに覗き見せながらも。
待ちに待った温泉を堪能すべく、脱衣所から温泉場へと出た二人。
「え、あれっ……!」
「あ……!」
しかし、出た先で次に目に入ったものに、二人は揃って驚く声を上げた。
湯気が上がり漂っているものの、見渡せる温泉場。その各所には、複数名の男性客が不通に湯に浸かり、寛ぐ姿がったのだ。
「おっ、ようやく可憐なお客さんのお越しのようだ」
「おやおや、なんと目に嬉しいお嬢さん方か」
そしてだ、男性客たちのほうにあっては、男湯に入り込んで来たイオトたち女二人にしかし驚く様子は無く。
二人に好奇の視線を向けてきながら、何かそんなわざとらしく揶揄うような言葉を紡ぐ。
「おや。男湯だというのに、愛らしい先客がいるじゃないか」
「迷い込んだか、それとも何かの余興ですかなっ?」
「あっ……!」
「……!」
さらに、一瞬すぐさまの退散を浮かべた二人の、しかしその背後逃げ道を塞ぐかのように。
図ったかとしか思えないタイミングで、脱衣所からまた別の男性客たちが出て来て現れる。
そして男性客たちは残らず、『実は分かっている』といった様子を醸しながら。
その好奇の視線で、無防備で『美味そう』な姿の二人を包囲。
「これって……ひょっとしてケグンさんに……」
「嵌められました……」
そこで、おそらくこの状況を。一連の流れを仕込んだ黒幕であろう存在に、ケグンに。
二人は嫌でも思い当たり。
『してやられた』、とそんなことを思い浮かべ。併せて男たちの好奇の視線に晒されていることから。
苦くも、同時に恥じらう色で顔を染めた。