※この作品はR-18です。

欲望のネギ   作:おっさん

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第53話:世界樹の伝説と、白日の公開調教

 麻帆良祭を目前に控え、三年A組の教室は浮き足立った空気に包まれていた。

 出し物の準備を進める生徒たちの間で、まことしやかに囁かれている噂話がある。それは『麻帆良祭の最中、学園の中央にそびえる世界樹の下で想い人に告白すると、その恋は必ず成就する』というものだった。

 魔法の力を持つ世界樹が発する、強大な魔力溜まり。それが人々の感情を増幅させ、奇跡を起こすのだという。乙女心をくすぐるロマンチックなジンクスに、女子生徒たちは「誰に告白するか」という話題で持ちきりになっていた。

 放課後。

 学園内の人目を避けるため、僕の自室に集まっていた近衛木乃香、神楽坂明日菜、桜咲刹那の三人は、お茶を飲みながらその噂話に花を咲かせていた。

 

「なぁ、明日菜。世界樹のジンクス、ホンマに効果あるらしいで? 明日菜は高畑先生に告白せぇへんの?」

 

 木乃香が、ニコニコと悪戯っぽい笑みを浮かべて明日菜に尋ねた。

 

「えっ……高畑先生に?」

 

 明日菜は一瞬、きょとんとして目を丸くした。

 彼女は幼い頃から、高畑先生――タカミチにずっと淡い恋心を抱いていたはずだ。ダンディで大人な彼に憧れ、彼にふさわしい女性になろうと背伸びをしていた純真な少女。木乃香の言葉を聞き、明日菜の脳裏に、かつての自分が抱いていた「タカミチへの憧憬」が微かに蘇りかけた。

 しかし――。

 

(……高畑先生? 好きだった……ような気もするけど。でも、今は……)

 彼女の脳髄の最奥に刻み込まれた強烈な記憶が、その淡い恋心を黒く塗り潰していく。

 極太の悪魔の尻尾プラグで腸壁を擦り上げられる快感。一・五リットルもの浣腸で無理やり引き伸ばされた直腸の苦痛が、ネギのキスによって極上の絶頂へと書き換えられたあの瞬間。そして、自分の奥深くにとめどなく注ぎ込まれる、熱く濁った無尽蔵の白濁。

 今や明日菜の身体も心も、ネギの精液とサディスティックな調教なしでは生きていけないように、完全に作り変えられていた。

 

「な、何言ってるの木乃香! 私たちはネギの従者でしょ! 私はネギが一番よ!」

 

 明日菜は顔を真っ赤にして立ち上がり、僕の腕にぎゅっとしがみついてきた。そのオッドアイには、タカミチへの未練など微塵もなく、ただ僕への狂信的な愛情と発情のサインだけが浮かんでいた。

 

(くくっ……見事な洗脳の成果だ。タカミチ、お前が大切に見守ってきた純情は、俺の肉棒と魔法の力で完全に上書きしてやったぞ。この女はもう、俺の精液をねだるだけのただの牝だ)

 僕は内心で下劣な優越感に浸りながら、「ありがとう、明日菜さん」と紳士的な微笑みを返した。

 

「もー、明日菜は本当にネギ君のことが好きなんやから」

「当然でしょ! ……そんな事より、木乃香こそどうなのよ。世界樹の下で、刹那が木乃香に告白するんじゃないの?」

 

 明日菜がニヤニヤしながら矛先を変えると、部屋の隅で控えていた刹那が「ひゃうっ!?」と奇妙な悲鳴を上げて飛び上がった。

 

「あ、明日菜さん!? な、何を仰っているのですか! 私が木乃香お嬢様に告白など、めっ、滅相もありません!」

 

 刹那は顔をゆでダコのように真っ赤にして、手と頭をブンブンと激しく横に振った。

 

「そーなんやー?」

 

 木乃香は身を乗り出し、じっと刹那の顔を覗き込んだ。その瞳には、従者であり、自分のことを密かに想い続けている剣士に対する、サディスティックな愛情が隠されている。

 

「せっちゃん、私のこと、好きちゃうの?」

「そ、それは……! 護衛として、お嬢様をお守りしたいという忠誠心でありまして! 決してそのような不埒な感情では……! あわわ、違うのです、嫌いというわけではなく、その、身分が……!」

 

 完全にしどろもどろになり、標準語で必死に言い訳を並べ立てる刹那。彼女は僕の洗脳によって、木乃香に対する性的欲求をすでに自覚させられている。しかし、持ち前の真面目さと自己評価の低さが邪魔をして、いまだに素直になれないでいた。

 

「……なるほど。どうやら刹那さんは、自分の本当の気持ちにいまだに素直になれないようですね」

 

 僕は静かに口を開いた。

 

「木乃香さん。主として、素直じゃない従者には『お仕置き』が必要だと思いませんか?」

「お仕置き……ふふっ、そうやね。せっちゃんには、もっと素直になってもらわんとアカンな」

 

 木乃香が妖しい笑みを浮かべて頷く。

 

「ネギ先生!? お、お嬢様!? な、何を企んで……」

 

 後ずさる刹那を見て、僕は次なる調教の舞台を思いついていた。

 翌日。

 僕たち四人は、麻帆良学園の広大な敷地を抜け出し、都内の大型商業施設へと足を運んでいた。

 休日のショッピングモールは、家族連れやカップルなど、数え切れないほどの人波でごった返している。学園内では魔力探知や他の生徒の目に触れる危険性があるが、ここまで離れれば、ただの「人が多いだけの場所」だ。

 

「わあ、すごい人やねー。お買い物、楽しみやわぁ」

 

 木乃香が無邪気にはしゃぎながら歩く後ろを、明日菜と、緊張でガチガチに固まった刹那がついていく。

 

「木乃香さん、準備はいいですか? 今日は君が主導権を握るのですよ」

 

 僕が耳打ちすると、木乃香は「任せといて」とウインクをした。

 人通りの激しい広場の中央付近に差し掛かったところで、木乃香はふと立ち止まり、背後の刹那を振り返った。

 

「ほな、せっちゃん。昨日の『お仕置き』の時間やで。……私の言うこと、ちゃんと聞ける?」

「こ、このちゃん……?」

 

 プレイのスイッチが入ったことを悟った刹那は、震える声で主の愛称を呼んだ。周囲には、談笑しながら歩く若者や、ベンチで休む人々が無数にいる。

 

「このちゃん……こんな所で、ですか……? 人が、こんなにたくさん……見られてしまいます……っ!」

 

 刹那は涙目になりながら首を横に振った。だが、契約により結ばれた主従関係、そして何より彼女自身の奥底でうずく「木乃香に飼われたい」という変態的な被虐願望が、彼女の足をその場から動かさせなかった。

 

「大丈夫ですよ、刹那さん」

 

 僕は英国紳士の優しげな声色で、彼女の耳元に囁いた。

 

「僕がこの周囲数十メートルに認識阻害の魔法をかけます。周囲の一般人には、君の姿が『木乃香さんが連れている、可愛らしい白いペットの犬』にしか見えなくなりますから。ね? これなら誰にもバレませんよ」

「犬、に……? でも、そんな……っ」

「さあ、せっちゃん。私の言うことが聞けへんの?」

 

 木乃香が少し冷たい声で命じると、刹那はビクンと肩を跳ねさせ、もはや逆らうことなどできないと悟った。

 極度の羞恥と、大勢の人の前で「犬」として扱われる背徳感。それが刹那の股間を熱く濡らしていく。

 

「……っ! はい、このちゃん……!」

 

 刹那は覚悟を決め、震える声で召喚の呪文を紡いだ。

 

「『アデアット』!!」

 

 瞬間、刹那の身体を光が包み込み、彼女の着ていた私服が魔法の粒子となってすべて弾け飛んだ。

 白日の下、大勢の行き交う商業施設のど真ん中で、彼女の鍛え上げられた美しい全裸が曝け出される。同時に、彼女の背中からは隠し続けていた『白い翼』が強制的に出現し、首には重厚な黒革と銀のスパイクが打たれた首輪が嵌められた。

 首輪から伸びる銀色の鎖の持ち手は、主である木乃香の手にしっかりと握られている。

 アーティファクト『忠犬の首輪と身代わりの指輪(コッラーレ・カニス・エト・アヌルス・ヴィカリウス)』の装着完了だ。

 僕の認識阻害魔法により、通り過ぎる人々は全裸の少女に気づくことなく、「可愛いワンちゃんだね」と微笑ましい視線を向けるだけ。しかし、当の刹那からすれば、自分は全裸で首輪をつけられ、四つん這いになっている痴態を何百人にも見られているという、狂おしいほどの羞恥地獄だった。

 

「くぅぅんっ……はぁっ、はぁっ……」

 

 アーティファクトの『絶対隷属(ペット・モード)』が発動し、刹那は人間の言葉を奪われ、犬のような切ない鳴き声しか出せなくなる。

 

「ええ子やね、せっちゃん。さあ、私にしっかり飼われたってな」

 木乃香が鎖をクイッと引くと、全裸の剣士は涙を浮かべながら、主の足元へと這い寄っていった。

 

 

※※※※

 

 

 休日の大型商業施設。行き交う大勢の買い物客たちの中央で、桜咲刹那は全裸に首輪という痴態を晒し、四つん這いになっていた。

 僕の放った『認識阻害』の魔法により、周囲の一般人からは、彼女が「大人しい白い大型犬」にしか見えていない。だが、彼女自身には自分の裸体も、背中から生えた純白の翼も、首に食い込む黒革の感触も、すべてがはっきりと現実として突きつけられているのだ。

 

「一つ、とても大切なルールを説明し忘れていましたよ、刹那さん」

 

 僕は、床に這いつくばる刹那を見下ろし、英国紳士の穏やかな笑みを浮かべて口を開いた。

 

「僕の魔法は、あくまで周囲の人々の『視覚情報』と『認識』を犬に書き換えるものです。ですが……君の口から漏れる声そのものは、刹那さんの声のままなのです。犬の鳴き真似をしている分には脳が『犬の声だ』と錯覚してくれますが、もし君が、人間の言葉で、あまりに恥ずかしい声や淫らな嬌声を上げれば……周囲の人間も違和感に気づき、魔法の隠蔽が破れてバレてしまいますよ」

 

 ビクンッ!

 刹那の肩が大きく跳ねた。その絶望的なルールを聞かされ、彼女の顔面からサァーッと血の気が引いていく。

 

(こんな人混みのど真ん中で、声を殺して調教に耐えろというのか!? そんなこと、絶対に無理だ!)

 彼女の大きな瞳から、ポロポロと恐怖と羞恥の涙がこぼれ落ちる。抗議の声を上げようと口を開くが、アーティファクト『忠犬の首輪』を装着している現在、彼女には絶対的な縛りがあった。

 ――主である木乃香の許しがなければ、決して人間の言葉を話すことができないのだ。

 

「くぅぅんっ……! くぅんっ、ひゃぅんっ……!」

 

 刹那は必死に首を振り、木乃香の足元にすり寄りながら、犬の鳴き声で許しを乞うた。どうか調教をやめてほしい。あるいは、声を出す許可をくれ、と。誇り高き神鳴流の剣士が、涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしながら必死に尾を振る姿は、嗜虐心をこれ以上ないほどに煽り立てる。

 

(くくっ……逃げ場を完全に封じられ、羞恥心と本能の板挟みになった時、どれほど無様な姿を晒すのか……見物だな)

 僕が内心で邪悪な期待を膨らませていると、木乃香はふわりと優しげな笑みを浮かべ、刹那の頭を撫でた。

 

「ええ子やね、せっちゃん。でも、お仕置きはこれからやで? 声出したらアカンよ、ワンちゃんやねんから」

 

 木乃香は周囲の目には「愛犬と戯れる心優しい飼い主」を装いながら、しゃがみ込んで刹那の身体に手を伸ばした。

 その細く柔らかい指先が、刹那の敏感な白い翼の付け根をそっと撫で上げ、そのまま背中のラインを伝って、無防備に晒された柔らかな双丘へと滑り込む。

 

「んっ……!? くぅ、んんっ……!」

 

 刹那がビクッと背中を反らせた。木乃香の指は、衣服の邪魔がないことをいいことに、刹那の胸の先端をピンポイントで摘み、コリコリと優しく、しかし執拗に弄り始めたのだ。

 

「ほら、せっちゃん。こんなに硬くなってる。……ホンマは、こういうことされるの、好きなんやろ?」

「ひゃんっ! くぅぅんっ、はふっ……んんんっ!」

 

 周囲には何百人もの人々が歩いている。家族連れの子供が「あ、ワンちゃんだ!」と指を差して通り過ぎていく。その数メートル先で、自分は想い人である主から、乳首を直接こね回されているのだ。

 刹那は必死に唇を噛み締め、人間の声を押し殺す。だが、極限の緊張状態と背徳感は、彼女の性感帯を異常なまでに研ぎ澄ませていた。

 木乃香のもう片方の手が、刹那の太ももの内側を撫で下ろし、すでに愛液でぬるついている秘部の最奥へと指を沈めた。

 

「あ……っ!? ぁぁんっ、んぐぅっ!!」

「せっちゃん、すごい濡れてるわ。……ここ、気持ちええの?」

 

 チュクチュクと、指が卑猥な水音を立てて抜き差しされる。木乃香はニコニコと天使のような笑顔のまま、クリトリスを的確に弾き、同時に膣内の敏感な襞を掻き回した。

 

「……ッ!! ~~~~ッ!!」

 

 声なき絶叫。刹那の全身の筋肉が硬直した。

 頭が真っ白になり、足の先から頭頂部へと強烈な快感の雷が突き抜ける。

 

「んんんんっ!! ぁ、あぁぁんっ……!!」

 

 必死に抑え込もうとしたものの、絶頂の波に耐えきれず、刹那の口から甘く、そして極めて人間らしい、雌の嬌声が漏れ出てしまった。彼女の身体がガクガクと痙攣し、股間から透明な蜜がビュッと勢いよく床に吹きこぼれる。

 

 その瞬間、周囲の空気がピタリと止まった。

 

「……え? なに、今の声」

「なんかすごい声しなかった……?」

「うん、あっちの方から……エロい声が聞こえたような……」

 

 通りすがりの若者やカップルたちが、ざわざわと足を止め、僕たちのいる方へと視線を向け始めた。

 認識阻害の魔法はまだ生きている。彼らの目には「床に伏せている白い犬」が見えているだけだ。だが、確かに聞こえた『少女の絶頂の声』との矛盾に、人々の脳が混乱を起こし始めていた。

 

「ひぐっ……くぅん、くぅんっ……!」

 

 刹那は絶頂の余韻で体を震わせながら、周囲のざわめきを耳にしてパニックに陥った。(バレる……! 私がこんな恥ずかしい姿で発情していることが、全員にバレてしまうっ!)

 恐怖と羞恥心。それは本来、快楽を冷めさせる要因となるはずだ。

 しかし、僕のアーティファクトによって変態的な性癖を開発された彼女の身体は違った。大勢の耳に自分の嬌声が届き、注目を浴びているという極限の『恥辱』が、彼女の秘部をさらに熱く火照らせ、信じられないほどの量の愛液を溢れ出させていく。

 

「あはは、せっちゃん。床、水浸しになっちゃってるやん」

 

 木乃香は指についた蜜を舐め取りながら、クスクスと笑った。

 

「あ、明日菜も一緒にやろ? せっちゃん、すっごい感じてるみたいやで」

「えっ!? わ、私も!?」

 

 隣でその光景を顔を赤くして見ていた明日菜が、突然指名されて慌てふためいた。

 

「ちょ、ちょっと木乃香! こんな目立つところで、いくらなんでも……!」

「ええー? 明日菜はやりたないの? せっちゃん、こんなに可愛く泣いてるのに」

 

 木乃香に唆され、明日菜はゴクリと唾を飲み込んだ。彼女自身も、僕の調教によって性的なタガが外れきっている。白昼堂々、親友の剣士が全裸で犬のように扱われ、発情している姿を見せつけられて、彼女の下腹部もすでにズキズキと疼き始めていたのだ。

 

「……し、仕方ないわね。ネギの魔法を信じるわよ……!」

 

 明日菜は意を決してしゃがみ込むと、刹那の顔を両手で挟み込んだ。

「せっ、刹那さん……っ、本当にビショビショじゃない……っ」

 

 明日菜の指が、刹那の口元を愛撫し、そのまま舌を絡ませるように深いキスを奪う。同時に、木乃香の指が再び刹那の下半身を激しく攻め立て始めた。

 

「んぐぅっ!? んちゅ、ちゅぷっ……んんんんっ!!」

 

 親友からの突然のキス。そして、愛する主からの容赦のないクリトリス責め。上下からの同時攻撃に、刹那の思考回路は完全にショートした。

 

(だめ……っ! 明日菜さんに見られてるっ……! こんな、人のたくさんいる所で、このちゃんに……明日菜さんにっ……!!)

 刹那の身体が、先ほどよりもさらに大きく痙攣を始める。

 もう限界だ。理性の防波堤が決壊し、言葉にならない絶叫が喉の奥からせり上がってくる。

 刹那は涙と涎に塗れた顔で、木乃香をすがるように見つめた。(お願い、このちゃん……! 喋る許可を……! 限界です……っ!)

 その必死の哀願を受け、木乃香は意地悪な微笑みを浮かべて囁いた。

 

「ええよ、せっちゃん。特別に……喋ってもええよ」

 

 許可が下りた。

 アーティファクトの縛りが解けた瞬間、刹那が必死に抑え込もうとしていた、しかしどうしても堪えきれなかった破滅的な絶頂の言葉が、商業施設の広場に響き渡ってしまった。

 

「このちゃん……っ! 明日菜さんっ……!! あぁぁっ、だめ、私っ、イックゥーーッ!!」

 

 ビュルルルルッ!!

 周囲の喧騒を切り裂くような、はっきりとした、どこまでも淫らでエロティックな少女の嬌声。

 それに合わせて、刹那の股間から大量の潮が吹き上がり、ショッピングモールの磨かれた大理石の床に水たまりを作った。

 そのあまりにも生々しい声の響きに、周囲の通行人たちの動きが完全に停止した。

 

「……おい」

「ねえ……あのワンちゃん、今……」

「あの犬……『イクゥー』って言わなかったか!?」

「それに、なんか床がめっちゃ濡れてるんだけど……! ねえ、あのワンちゃんエロくね!?」

 

 ざわざわざわざわっ!

 認識阻害の魔法はギリギリで持ちこたえているものの、視覚と聴覚の強烈な不一致、そしてただならぬエロティックな雰囲気に、ついに数十人の野次馬たちが僕たちの周囲を取り囲むように注目し始めた。

 スマホのカメラを向けようとする者まで現れる。

 

「ひっ……! あ、あぁぁ……っ!」

 

 完全な公開絶頂の果てに、大勢の視線に晒されるという究極の羞恥と恐怖。

 刹那は白目を剥きかけながら、己の吐き出した愛液の水たまりの上で、ただガクガクと犬のように痙攣し続けることしかできなかった。

 

 

※※※※

 

 

 大勢の買い物客が行き交う商業施設の広場。

 突如として響き渡ったエロティックな嬌声と、大理石の床に広がる水たまりに、数十人の野次馬たちが足を止め、ざわめきながらスマートフォンを向け始めていた。

 僕の認識阻害の魔法により、彼らの肉眼にはまだ「床に伏せる白い大型犬」として映っているはずだ。しかし、その魔法の仕様には、一つの決定的な抜け穴があった。

 

「困りましたね……一つ、言い忘れていたことがあります」

 

 僕は柔和な英国紳士の笑みを一切崩さず、足元でガクガクと痙攣している刹那さんに、わざとらしく小声で囁いた。

 

「僕の認識阻害は、あくまで人間の脳や視神経に直接干渉するものです。つまり……彼らが向けているスマートフォンのカメラのレンズ、その『デジタルデータ』までは阻害できないのですよ。後で映像を見返されれば、そこに映っているのは犬ではなく、全裸で首輪をつけられ、発情して愛液を撒き散らしている桜咲刹那の姿そのものです」

「……ッ!!?」

 

 刹那さんの顔面から、さらに血の気が引いた。

 このまま動画を撮られれば、神鳴流の剣士としての誇りはおろか、一人の少女としての社会的な人生が完全に終わる。インターネットの大海に、自分の最高に淫らな痴態が永遠に残り続けるのだ。

 

「ひぐっ……! くぅ、くぅんっ!!(このちゃんっ! お願い、やめてっ! 逃げてください!)」

 

 刹那さんは絶望的な恐怖に突き動かされ、木乃香さんにすがりつこうとした。

 先ほど『人間の言葉を話す許可』はすでにもらっている。だが、もしここで「やめて」と人間の言葉をはっきりと口にすれば、周囲の群衆に「犬が喋った」と決定的な違和感を与え、魔法の隠蔽がその場で完全に破綻してしまう。

 だからこそ、刹那さんは必死に犬の真似をしながら、涙目でクゥンクゥンと鳴いて木乃香さんに許しを請うことしかできなかった。

 

「わんっ! わぅんっ、くぅぅんっ……!(もう限界ですっ! 動画を撮られてしまいますっ! 許して、このちゃん……っ!)」

 

 しかし、木乃香さんはニコニコと微笑んだまま、刹那さんへの愛撫を全く止めようとはしなかった。

 

「あかんよ、せっちゃん。これは素直にならへん、せっちゃんへのお仕置きやからな。ちゃんと最後まで、うちの言うこと聞くんやで?」

「ひゃんっ!? くぅ……んんんっ!」

 

 木乃香さんの意地悪な宣告と同時に、背後に回っていた明日菜の指が、刹那さんの最も無防備な弱点へと忍び寄った。

 

「ほら、刹那……ここもすっごいピクピクしてるわよ。ネギの調教のおかげで、私みたいにここも敏感になっちゃったんじゃない?」

「あふっ!? ひゃんっ、わんっ!!」

 

 明日菜の両手が、刹那さんのヒクつくアナル周辺の柔肉を、いやらしく揉み解し始めたのだ。自分自身が『淫魔の巣の女王』としてアナルを極限まで開発されている明日菜の指使いは、ツボを的確に捉えた極上の責めだった。

 そして同時に、正面からは木乃香さんの指が、刹那さんのすでに限界を迎えている秘部の奥深くへと突き入れられ、ズチュッ、ビチャッ! と卑猥な水音を立てて激しく掻き回し始めた。

 

「んんんんっ!! ~~~~ッ!!」

 

 前後からの強烈な同時愛撫。

 カメラを向けられているという究極の羞恥心と、主である木乃香さんへの絶対的な服従。それらが混ざり合い、刹那さんの脳髄で致死量の快楽物質が爆発する。彼女の白い翼がバサバサと震え、首輪の鎖がチャリンと虚しく鳴った。

 

「せっちゃん、すごい……中、トロトロやわ。指に絡みついてきよる」

 

 木乃香さんは、愛しい従者の顔を覗き込み、極上のサディスティックな微笑みを浮かべて、その決定的な問いを投げかけた。

 

「なぁ、せっちゃん。……うちのこと、好き?」

 

 その言葉は、刹那さんの心に掛けられていた最後の鍵を、粉々に打ち砕いた。

 神鳴流の剣士としての身分も、同性であるという葛藤も、周囲の群衆の目も、すべてがどうでもよくなるほどの圧倒的な愛情と絶頂。

 刹那さんは大きく背中を反らせ、ついに人間の言葉で、心の底からの想いを絶叫した。

 

「このちゃん……っ!! このちゃん、大好きぃぃぃっっ!!」

 

 ビュルルルルッ!!

 刹那さんの股間から、先ほどを上回るすさまじい勢いで愛液が噴き出し、彼女は目を白黒させながら、完全な白痴の表情で絶頂に狂い悶えた。

 木乃香さんと明日菜に挟まれながら、床の上でガクガクと痙攣し、だらしなく涎を垂らして堕ちていく。

 

「……えっ!?」

「今、あの犬……『大好き』って喋ったぞ!?」

「待て、スマホの画面……犬じゃねえ! 女だ! 全裸の女が……!」

 

 刹那さんの叫び声と、カメラのレンズ越しに真実の姿を捉えてしまった人々の間で、爆発的なドヨメキが上がった。野次馬たちの視線が、驚愕と混乱に染まり、全員の注目が完全に僕たちの一点へと集まった。

 

(……今だ)

 すべての視線が集中した、まさにその一瞬。

 僕は英国紳士の笑みを消し去り、圧倒的魔力で記憶改竄の魔法を使う。

 エヴァンジェリンの十倍という莫大な魔力が、広場にいる数十人の野次馬たちの脳髄へと一斉に突き刺さった。人間の脆弱な精神防壁など、僕の魔力の前では紙切れと同義だ。

 

「君たちは、ただのつまらない大道芸を見ただけです。そして……今撮った動画は、すべて手違いで消去してしまった。そうですね?」

「……はい。ただの、大道芸でした」

「……動画、消さなきゃ」

 

 ドヨメキは一瞬にして静寂へと変わり、群衆は全員、焦点の定まらない虚ろな目をして自分のスマートフォンの操作を始めた。データフォルダから刹那さんの痴態が映った動画が、彼ら自身の手によって次々と完全に削除されていく。

 記憶を書き換えられた人々は、何事もなかったかのように再び歩き出し、広場の日常が嘘のように戻ってきた。

 

「ふふっ、さすがネギ君やね。完璧なフォローやわ」

 

 木乃香さんは、床で放心状態になっている刹那さんの頭を撫でながら、ご満悦の表情で僕に微笑みかけた。

 

「せっちゃん、うちのこと大好きなんやね。嬉しいわぁ……これからも、ずっとうちのそばで、可愛く鳴いてな?」

「はうぁ……あぁ……っ、このちゃん……♡」

 

 刹那さんは完全にメス犬の顔になり、だらしなく舌を出して木乃香さんの手にすり寄っている。彼女の心境は、これ以上ないほどの幸福感と隷属の喜びに満たされていることだろう。

 僕はそんな主従の美しい姿を眺めながら、隣でモジモジと太ももを擦り合わせているもう一人の従者に視線を向けた。

 

「んっ……ふぅっ……」

 

 親友の激しい公開絶頂を間近で見せつけられ、さらに自身もアナル周辺を触っていた明日菜は、完全に発情しきっていた。スカートの下はすでに愛液でびしょ濡れになっており、今にも僕に飛びついてきそうなほどに熱い視線を送ってきている。

 

(くくっ……委員長のあやかに散々中出ししてやったばかりだが、俺の無尽蔵の精力はまだまだ底をつかない。この淫乱な牝犬には、今夜ダイオラマ魔法球で、極太の悪魔の尻尾プラグを限界までねじ込んで、たっぷりとご褒美の白濁を与えてやらなければな)

 僕は明日菜の腰をそっと抱き寄せ、その耳元で紳士的に囁いた。

 

「よく頑張りましたね、明日菜さん。今夜は君のお腹の中を、僕の熱いものでいっぱいにしてあげますよ」

「ああっ……ネギぃっ……♡」

 

 世界樹の伝説に沸き立つ麻帆良学園。

 その外側で、僕の支配するエロティックな狂宴は、誰に知られることもなく、確実に彼女たちの心と身体を侵食し続けていた。

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