魔法世界へ向かうための過酷な『調教』改め、実戦準備を進めていたネギたちのいる麻帆良学園へ、イギリスから一人の少女が訪れた。
ネギの1歳年上の幼馴染であり、ロンドンで占い師の修行をしているアーニャこと、アンナ・ユーリエウナ・ココロウァである。
「な、なんなのよアンタたちのその胸はぁっ!?」
学園の生徒たちと合流したアーニャは、開口一番、目を血走らせて叫んだ。
彼女の視線の先には、Gカップの那波千鶴や雪広あやか、Fカップの古菲や朝倉和美といった、規格外の豊満な果実を揺らすクラスメイトたちが並んでいる。自身が貧乳であることに強いコンプレックスを抱いているアーニャにとって、彼女たちの存在はまさに目の毒であった。
「ふんっ! ネギは私がいないと何もできないんだからねっ!」
強がってネギに腕を絡めてくるアーニャ。しかし、ネギの内心は極めて冷淡だった。
(……ぶっちゃけ、この胸の平らな幼馴染には全く興味が持てないな)
発育の悪い身体を見下ろしながら、ネギは邪悪な思考を巡らせる。
(こんな小娘よりも、むしろ姉のネカネの方がよっぽどそそられる。あの優しくて貞淑な姉を、徹底的に牝犬として堕落させたらどんなに啼くか……)
倫理的に大問題のある背徳的な妄想を膨らませ、ネギは内心で黒い笑みを浮かべていた。
****
そんなアーニャも交え、ネギ一行はついにイギリスのウェールズへと到着した。
英国出身の美しい金髪の魔法使い、ドネット・マクギネスの案内により、彼らは魔法世界へと繋がるゲートへと向かう。
「ここから先は魔法世界です。気を引き締めてくださいね」
ゲートを越え、光のトンネルを抜けた先に広がっていたのは、ウェールズのゲートを管理する魔法世界の巨大国家『メガロメセンブリア』の入国管理局だった。
しかし、ここで厄介な手続きが待っていた。メガロメセンブリアの厳格な関所ルールにより、強力な魔法具であるパクティオーカードをはじめとする各種装備類を、厳重な『封印箱』に納めなければならなかったのだ。
「仕方ありませんね。……明日菜さん、これを持っておいてください」
ネギは手続きに従い、装備とカード一式を収めた封印箱を神楽坂明日菜へと手渡した。
強力なチート魔力と装備を手放し、完全に隙だらけの無防備な状態となったネギ。
だが次の瞬間、ネギは鋭い気配を感じ取り、瞬時に警戒態勢に入った。
ズガァァァァァァァッ!!
「……っ!」
ネギの身体を、突如として足元の地面から突き出た鋭い『石の槍』が深々と貫いた。石化魔法を得意とする敵の奇襲である。
「久しぶりだね、神鳴流剣士」
土煙の中から悠然と現れたのは、ブレザー姿に白髪、そして感情の読めない瞳をした少年、フェイト・アーウェルンクスと、その一味だった。かつてノギ・スプリングたちと死闘を繰り広げた秘密結社『完全なる世界』の残党であり、ネギの宿敵とも言える存在だ。フェイトは余裕の笑みを浮かべ、桜咲刹那にそう呼びかけた。
ネギが石の槍に貫かれ、絶体絶命か? とフェイトたちが思っていた、その直後だった。
「舐めるなァッ!!」
ドゴォォォォンッ!!
フェイトの死角から犬上小太郎が瞬動で飛び出し、渾身の蹴りをフェイトの顔面に叩き込んだ。完全に虚を突かれたフェイトの身体が、弾丸のように吹き飛ばされる。
「なっ……!?」
驚愕して隙を見せたフェイトの側近、デュナミスの懐へ、今度は古菲が滑り込むように入り込んだ。
「もらったアル! 『崩拳』!!」
ズドガァァァァンッ!!
中国武術の絶技がデュナミスの腹部を捉え、彼もまた無様に後方へと吹き飛ばされた。
「あははっ! お嬢様方、殺し合おうやぁ!」
さらに、フェイトに雇われた京都神鳴流の戦闘狂、月詠が狂った笑い声を上げながら二刀流で斬りかかってくる。
だが、その凶刃の前に立ち塞がったのは絡繰茶々丸だった。
「対象の敵対行動を確認」
ガチャンッ! という無機質な音と共に、茶々丸の腕が自身のアーティファクトの機能によって鋭い鋼の『剣』へと形態変化し、月詠の一撃を難なく受け止めてみせた。
「逃がさねえぞ、白髪野郎ッ! 『狗神』!!」
吹き飛んだフェイトへの追撃のため、小太郎が一気に距離を詰め、必殺の狗神を放つ。
その乱戦の最中、明日菜が動いた。
「こんな箱、邪魔なだけよっ!」
明日菜が渾身の拳を封印箱に叩き込む。彼女の持つ強力な魔法無効化の力により、頑丈なはずの封印箱はいとも容易く粉砕され、中からパクティオーカードが宙に舞い散った。
「さて……ずいぶんと痛い挨拶をしてくれましたね」
石の槍に貫かれていたはずのネギが、チート魔力を一部解放する。すると、彼の胸に開いた致命傷の穴からドス黒い魔力が噴き出し、瞬く間に傷口が癒えて完全に修復された。
ネギは静かに、あらかじめ仕込んでいたディレイスペル(遅延発動魔法)を解放する。
「解放(エーミッタム)、千の雷(ウーヌス・ミッレ・フルグラ)✕2、+冥府の業火」
凄まじい雷鳴と灼熱の炎がネギの周囲に顕現する。しかし、彼はそれを敵に放つことはしなかった。
「固定(スタグネット)、掌握(コンプレクシオー)、術式兵装(プロ・アルマティオーネ)」
ネギはエヴァから受け継いだ『闇の魔法』の力で、その巨大な魔法エネルギーを自らの肉体へと纏めて取り込み、圧倒的な身体強化のステータスへと変換したのだ。
チート魔力万歳。
「チィッ!」
その頃、体勢を立て直したフェイトが小太郎の隙を突き、強烈な拳を殴り返していた。小太郎の身体が地面をバウンドしながら派手に吹き飛んでいく。
それを合図にするかのように、カードを取り戻した明日菜、古菲、長瀬楓、刹那、そして超鈴音たちが、一斉に呪文を叫んだ。
「「「「「アデアット!!」」」」」
光に包まれ、従者たちがそれぞれの変態的なアーティファクトを発現させる。
その瞬間、完全な『術式兵装』を完了させたネギが、デュナミスに向かって跳躍した。
「遅いですよ」
「バカ、な……っ!?」
圧倒的な速度と、圧縮された黒い炎による極限の攻撃力。
ネギの放った一撃がデュナミスの急所を的確に貫き、彼は反撃する間も、防御魔法を展開する間すらもなく、その場で絶命し崩れ落ちた。
「……馬鹿な」
フェイトは目を見開き、驚愕に表情を歪ませた。
いきなりだ。20年前の戦いからの生き残りであり、自身と同格の『完全なる世界』の最高幹部であるはずのデュナミスが、たった一撃で殺されたのだ。
だが、フェイトたちの驚愕はそれだけでは終わらなかった。
「いや、それよりも!」
フェイトと、あともう一人、墓所の主と呼ばれる幹部が、戦場の中央に立つ明日菜の姿を見て、震える指を突き出した。
アーティファクトを召喚した明日菜の姿は、サキュバス風の淫靡なボンデージ衣装であり、彼女の秘所も、尖った乳首も、周囲の敵に対してこれ以上ないほど無防備に露わになっていたのだ。
「なんだ、そのふざけた格好はッ!?」
凄まじい殺し合いの緊迫感をぶち壊すフェイトたちの悲痛なツッコミの声が、メガロメセンブリアの入国管理局に虚しく響き渡った。
*****
よく見ると、サキュバス風のボンデージ姿である明日菜だけではない。
長瀬楓はサイドが完全に開ききった袴を穿き、古菲は腰骨までスリットの入ったチャイナドレス、そして超鈴音も下腹部を丸出しにしたサイバーチャイナという、全員が「下着を一切身に着けていない」異常なまでの極限露出衣装を纏っていたのだ。
名前も知らない彼女たちに対し、フェイトには何の思い入れもない。
しかし、その常軌を逸した破廉恥な光景を前に、感情の薄いフェイトでさえも思わずネギに向かって冷静なツッコミを入れてしまった。
「……君は、魔法使いの従者を何だと思っているんだ?」
「何って。僕を助けてくれる大切な仲間ですよ。……ですよね、明日菜さん?」
「そうよ! これが、ネギを助けるための私の衣装なんだから!」
ネギが悪びれもせずに笑顔で問いかけると、秘所を丸出しにしている明日菜もまた、羞恥心など微塵も感じさせない満面の笑みで胸を張って答えた。
「人の子孫に……何というふざけた格好を……っ!」
そのあまりに淫乱な振る舞いに、フェイトの傍らに立つ幹部の一人――『墓所の主』と呼ばれるフードの女が、頭を抱えるようにして呆れ返った。
(明日菜の先祖? ……まあ、どうでもいいですね)
ネギは内心で鼻で笑い、その言葉を完全に聞き流した。
「……僕に性欲というものは無いが、君と君の従者が『異常』だと言う事は判るよ」
フェイトは冷たい視線でネギを見据え、警戒心を露わにする。
「だが今は、それよりももっと問題な事がある。……先ほどのディレイスペル。なぜ君は、僕たちがここ(ゲート)に来ると分かった?」
「言うと思いますか?」
「……」
無言で睨み合うネギとフェイト。そして、それぞれの背後に控える仲間たち。
一触即発の殺気が場を支配しかけた、その時だった。
「ね、ねえ! これどういう事!? 映画か何か!?」
「何がどうなってるの!?」
「きゃあああっ! さっきの光なに!?」
張り詰めた空気を完全にぶち壊す、あまりにも場違いな少女たちの悲鳴が上がった。
ネギのクラスメイトである、明石裕奈、和泉亜子、佐々木まき絵の三人。さらに、本来ならばここにはいないはずのチアリーディング部の三人――柿崎美砂、釘宮円、椎名桜子までが、震えながら身を寄せ合っていた。
「……こちらも連れがいて色々と面倒なのでね。黙って通してくれれば、この場では君たちの目的を邪魔しないよ」
一般生徒たちを背にかばうように立ちながら、ネギはフェイトに提案した。
その言葉に、フェイトは冷静な思考を高速で巡らせ、悩んだ。
(ディレイスペルで待ち構えていたことからして、完全に僕の動きは予測されていたとしか思えない。今思えば……魔法無効化の能力を持つ神楽坂明日菜に『封印箱』を預けていたのも、意図的な伏線だろう。先ほどの口ぶりからして、僕たちの『ゲート破壊』という目的も完全にバレている……!)
フェイトが退くべきか算段をつけていた、まさにその瞬間だった。
「……お主のような狂った奴に、明日菜を預けられるかァッ!!」
怒りに我を忘れた墓所の主が、フェイトの制止を振り切ってネギへと一直線に襲いかかったのだ。
「遅いでござるッ!」
迎撃に出たのは、極限露出の忍装束を纏う楓だった。
「雷遁の術! 『雷鎖の陣』でござるぅッ!!」
楓が印を結ぶと、強烈な電撃を伴う魔法の鎖が空間に現れ、墓所の主の身体をガンジガラメに拘束した。高圧電流のダメージが墓所の主の肉体を焦がす。
だが、大技の忍法を使った副作用は、楓自身にも容赦なく襲いかかった。
「ア、ガァアアアッ! イッグゥッッゥ!! 主殿のっ、主殿の電流が、お股にぃぃっ!!」
強烈な拘束忍術のエネルギー源となった、ネギによる『電極クリップ拷問』の凄まじい快感が脳髄にフラッシュバックし、楓は拘束した直後に白目を剥いてその場で激しく絶頂した。
「隙ありやぁっ!!」
楓の絶頂による一瞬の隙を突き、二刀流の月詠が狂った笑い声を上げて近衛木乃香の首へと斬りかかってくる。
「お嬢様に指一本触れさせませんッ!!」
ガキィィィィンッ!!
凄まじい金属音が響き渡る。木乃香を守るように飛び出した桜咲刹那が、愛刀『夕凪』で月詠の凶刃を完璧に弾き飛ばしていた。
アーティファクトの副作用による『中出しノルマ』を達成するため、ネギからの膨大な精液(魔力ストック)を受け入れ続けていた刹那の身体能力は、平常時の実に『5倍』にまで跳ね上がっており、戦闘狂の月詠すらも手首を痺れさせて後退する。
「おおおおおッ!!」
その隙に、拘束されていた墓所の主が力任せに楓の雷鎖を引きちぎり、無理矢理に術を破って再びネギへと突進してきた。
「ネギには近づけさせないわよっ!」
「なっ……!?」
だが、墓所の主の身体は再び、予期せぬものによって絡め取られた。
明日菜のアーティファクトによって生み出された、ぶわりと膨れ上がる黒い悪魔の尻尾(カウダ)である。
「クソッ、離せッ! 放せェッ!!」
魔力を持つ墓所の主が抵抗して暴れるたび、明日菜の『破魔の尾』がその魔法エネルギーを根こそぎ無効化して吸収していく。
そして、吸収された莫大なエネルギーは、明日菜の腸内に突き刺さった極太の『尻尾の根元(バイブプラグ)』を、狂ったような勢いで振動させた。
「ンヒィィィィィッ!? アハァッ! いいっ! お尻、すんごい、すんごく振動してるのぉっ!! イッちゃう!アナルで絶頂しちゃうぅぅぅっ!!」
敵を拘束したまま、よだれを垂らし、秘所とアナルからとめどなく愛液を撒き散らしてガクガクと絶頂する明日菜。
「…………」
戦闘の最中だというのに、味方も敵も関係なく、ただの『性欲のバケモノ』と化して絶頂を繰り返す従者たち。
そのあまりにも常軌を逸した異常な光景を目の当たりにし、感情の薄いフェイトでさえも、さすがに言葉を失いドン引きしていた。
「どうしますか? 今ならまだ、見逃しますよ」
白濁まみれになって痙攣する明日菜の頭を優しく撫でながら、ネギが余裕の笑みでフェイトに問いかける。
「……撤退だ」
ここでこれ以上、この得体の知れない異常者たちと戦うことは、いかなる意味でも得策とは考えられない。
そう判断したフェイトは、舌打ちを一つ残し、ネギ一行をゲートへと素通りさせるのだった。
******
「油断は禁物です。フェイトの張った結界の外に出るまで、警戒を怠らないように」
ネギの指示により、従者たちは自身のアーティファクトを展開し、完全武装のままフェイトの結界の出口へと向かって歩き出した。
もっとも、その『完全武装』たるや、サキュバス風ボンデージの明日菜、ノーパンサイドオープンの忍装束の楓、スリット全開のチャイナドレスの古菲、そして下腹部丸出しのサイバーチャイナの超鈴音という、あまりにも目に毒な極限露出の痴女集団の行進である。
その時だった。
背後で震えながら付いてきていた一般生徒たちの中から、チアリーディング部の釘宮円が、たまらずといった様子で声を上げた。
「ね、ねえ……! 何で明日菜たち、さっきからそんな『めちゃくちゃ恥ずかしい格好』してるのよ!?」
その言葉に、同じくチア部の柿崎美砂も激しく頷いて同調する。
「そ、そうだよ! しかも戦いながら『あはぁっ♥』とか『お尻が凄いぃっ♥』とか、あんな恥ずかしい声上げて……絶対におかしいよっ!」
「なにかの罰ゲーム!? それともそういう新手の魔法!?」
明石裕奈たちも、頬を真っ赤に引きつらせてドン引きしていた。
(……おや?)
その一般生徒たちの極めて真っ当な反応に、先頭を歩いていたネギはピタリと足を止めた。
(おかしいですね。千雨と茶々丸が展開している『絶対的な認識阻害魔法』のおかげで、僕の従者たちがどんな変態的な衣装を着て、どんな卑猥な声を上げていようと、一般人の目には認識されないはずでは……?)
『――ネギ先生、警告します』
疑問に思った瞬間、ネギの脳内に絡繰茶々丸の無機質なAI音声が響いた。
『現在私たちがいるこの「魔法世界」は、地球の世界樹を利用した全世界強制認識魔法、およびネギ先生がリソースを乗っ取って追加した「全世界認識阻害魔法」の、対象エリア外です』
(……対象外?)
『はい。ここは地球ではなく、魔法世界ですので』
(――ああっ!! 考えてみれば当たり前だ、ここは地球じゃない、魔法世界、火星だぞッ!!)
ネギは内心で盛大に焦った。
学園都市、ひいては地球全土を覆い尽くすほどの規格外の認識阻害システムを構築したことで完全に油断していた。いくら強大な魔法網だろうと、物理的に星が違う「火星」にまでWi-Fiのように電波(魔力)が届くはずがないのだ。
(せっかく強敵であるフェイトを上手く出し抜いて戦闘を回避したというのに……なんて間抜けなミスをしたんだ、僕は!)
自身の大失態を心の中で激しく叱責するネギ。
このままでは、円や美砂たち一般生徒に「ネギがクラスメイトをアナル奴隷やドマゾ肉便器に洗脳して調教している」という事実が完全にバレてしまう。
(超鈴音から奪ったタイムマシン『カシオペア』を使って、ウェールズのゲートをくぐる前の過去に戻るか……?)
一瞬、その選択肢が頭をよぎった。時間を巻き戻し、円たち一般生徒を地球に置いてくるなり、魔法世界用に新たな認識阻害の魔道具を用意するなりすればいい。
(……いや。フェイトの奇襲をノーダメージで出し抜き、あまつさえ原作よりも多くの女の子を魔法世界へ連れ込めたこの『美味しい現状』をリセットして、また面倒な手続きからやり直すのはゴメンだ)
ネギは持ち前のクズ思考で、タイムトラベルによるやり直しをあっさりと放棄した。バレたならバレたで、この一般生徒たちも魔法世界でまとめて洗脳し、新たな奴隷として調教してしまえばいいだけの話である。
「ム、ネギ先生……? どうしたの?」
立ち止まって無言になったネギに、和泉亜子がおずおずと声をかける。
「いえ、何でもありません。……皆さん、しっかり掴まっていてくださいね」
次の瞬間、ネギ一行はフェイトの張った結界の外側――メガロメセンブリアの入国管理局の広間へと足を踏み出した。
「ネギ先生! ご無事ですか!?」
結界の外では、案内人のドネット・マクギネスや、異変を察知して完全武装したメガロメセンブリアの魔法警備隊が、今まさに突入のタイミングを窺っていた。
だが、ネギは彼らに状況を説明する気など毛頭なかった。
(ここで悠長に事情聴取など受けていたら、露出狂の従者たちを隠しきれませんしね)
「『広域空間転移(テレポート)』!!」
ネギがチート魔力を一気に解放し、あやかや千鶴、そして一般生徒たちを含めた大所帯を巨大な魔法陣で包み込む。
「えっ!? ちょっ、ネギ先生!?」
「きゃあああああっ!?」
閃光。
フェイトの結界が完全に消失すると同時、ネギと彼を取り巻く少女たちの姿は、入国管理局から跡形もなく掻き消えた。
「なっ……消えた!?」
ドネットが驚愕に目を見開く。
結界が解けた直後の消失劇。残されていたのは、フェイトたち『完全なる世界』の残党による破壊の痕跡だけだった。
「そんな……あの集団に、全員まとめて消し去られたというの……!?」
ドネットやメガロメセンブリアの警備隊が、「ネギ一行は敵の恐るべき空間魔法によって、どこかへ消し去られてしまった」という壮大な勘違いに陥ったことなど知る由もなく。
ネギとハレム一行の、狂気に満ちた魔法世界(火星)の旅が、今ここに強引な幕開けを告げたのだった。
この物語では、ノリノリなエヴァのせいで、小太郎などは無闇矢鱈と強くなっている