ハズレスキル『発情』が最強種にだけクリティカルヒット!? 人間には効かないゴミスキルを使ったら、赤龍がドMな爆乳美女になって「種付け」を懇願してきた件 作:kokoko146666
翌朝。
俺が目を覚ましたのは、人生で経験したことのないほど広くて柔らかい、キングサイズのベッドの上だった。
窓からは、ヴェネーラの青い海と空が一望できる。
ここは超高級ホテル『ロイヤル・オーシャン』の最上階スイートルーム。一泊で家が建つレベルの部屋だ。
「……んぅ……ご主人様……あったかい……」
「……すー、すー……むにゃ……肉……」
両脇には、生まれたままの姿の美女が二人。
左腕には銀髪のシルヴィアがしがみつき、規則正しい寝息を立てている。右腕には赤髪のヴァミが、俺の二の腕を豊満な胸でサンドイッチにしながら、幸せそうに涎を垂らしている。
最強種二体に挟まれた朝。重いし、熱いし、冷たいが、これ以上の幸せはないだろう。
俺はそっと身体を起こそうとした。
その時、ベッドの足元で何かが動いた。
「――おはようございます、ユウ様♡」
シーツの中から顔を出したのは、ネレイドだった。
彼女は薄いネグリジェ一枚を纏い、妖艶な笑みを浮かべていた。その瞳は、昨日までの支配者のものではなく、完全に飼い主に尽くす忠犬の色をしていた。
「昨晩はお楽しみでしたね。お疲れではありませんか?」
「ああ、おかげさまでな。……で、なんで足元にいるんだ?」
「はい! 『肉便器』としての務めを果たそうと思いまして!」
ネレイドはにっこりと笑うと、そのままシーツの中に潜り込んだ。
「ちょ、おま、何して……っ!?」
「朝のお目覚めに、ご奉仕させていただきます♡ んむっ……ちゅぷ……♡」
布団の中で、俺の下半身に温かくて柔らかい感触が纏わりついた。
巧みな舌使い。吸い付くような喉の動き。
裏社会の女帝とは思えない、献身的で、それでいて淫靡なテクニックだ。
「んっ……ふふっ♡ ユウ様、今朝も元気ですね……♡ ビクビクしてます……♡」
シーツ越しに、ネレイドが上目遣いで俺を見てくる。その口元は、俺のモノで塞がれているはずなのに、楽しそうに歪んでいる。
「くっ……朝から刺激が強すぎる……」
「いいえ、これくらい当然ですわ。私はユウ様の性処理係ですから♡ さあ、遠慮なく、私の口の中に朝一番の種を……んぐっ、じゅるるッ……♡」
彼女がさらに深く咥え込もうとした、その時。
「……む。泥棒猫」
「……ん。抜け駆け、ずるい」
両脇の最強種が目を覚ました。
シルヴィアが布団を跳ね除け、ネレイドを睨みつける。
「ご主人様の朝一番は、私のものなのに」
「違います、正妻である私のものでしょう! こら、ネレイド! 独り占めしないで少しは残しなさい!」
ヴァミも参戦し、布団の中で俺のイチモツを巡る争奪戦が始まった。
朝からなんて騒がしい、そして幸せな光景だろうか。
俺は天井を見上げながら、改めて「ハーレム」の現実に感謝した。
◇
「さあユウ様、今日はこの街を遊び尽くしましょう!」
朝の「運動」を終え、すっきりした顔のネレイドが提案した。
俺たちはホテルを出て、ヴェネーラのメインストリートへと繰り出した。
懐には、ネレイドが用意してくれた白金貨が詰まった袋がある。さらに、すべての店で顔パスが効く「VIPパス」まである。
もはや金に糸目をつける必要はない。
「まずは、お二人の服を買いましょう。いつまでもそのボロボロの服や、魔力で編んだ服では、この街の『ご主人様の女』として格好がつきませんわ」
ネレイドの案内で、街一番の高級ブティックに入る。
店員たちが俺たちの姿(特に後ろの美女三人)を見て、一瞬息を呑むが、ネレイドの顔を見るとすぐに最敬礼で迎えてくれた。
「ここからここまで、全部試着させてちょうだい」
ネレイドが棚を端から端まで指差す。これが大富豪の買い物か。
始まったのは、最強種二人によるファッションショーだった。
「どうですか、旦那様?」
試着室から出てきたヴァミは、深紅のイブニングドレスを身に纏っていた。
胸元が大きく開いたデザインで、彼女の規格外の爆乳が今にもこぼれ落ちそうだ。スリットからは肉感的な太ももが覗く。
「この布、私のおっぱいに負けて悲鳴を上げていますが、大丈夫でしょうか?」
「……似合ってるぞ。すごく」
俺は素直に感嘆した。
普段の野性味あふれる姿もいいが、こうして着飾ると、彼女が「龍王」であることを忘れるほど、高貴な美女に見える。
「……ん。ご主人様、これ、どう?」
続いて出てきたシルヴィアは、白いミニワンピース姿だった。
スレンダーな肢体が強調され、健康的な脚線美が眩しい。フードを外した銀髪がサラサラと揺れ、頭の上では狼耳が少し恥ずかしそうにピコピコ動いている。
「……脚、スースーする。……ご主人様、触る?」
彼女はスカートの裾を少し持ち上げ、上目遣いで俺を誘惑してくる。
店のど真ん中でなんてことを。最高か。
「二人とも、すごく可愛いよ」
俺が頭を撫でると、二人は嬉しそうに尻尾を振った。
その後は、食の暴力だった。
昨日に引き続き、市場や高級レストランをハシゴし、目につく高級食材を片っ端から胃袋に収めていく。
巨大伊勢海老のグリル、アワビのステーキ、幻の深海魚の煮付け……。
「んふふ~♡ やっぱり海は最高です!」
「……ん。幸せ。……でも、まだ入る」
ブラックホールのような胃袋を持つ二人だが、今日ばかりは財布を気にする必要がない。
店員たちは、山積みになる皿と、ネレイドのVIPパスを見て、畏怖と感謝(売上的な意味で)の入り混じった視線を送っていた。
◇
夕暮れ時。
腹ごなしに海風に当たろうと、俺たちは港へとやってきた。
活気に満ちていた昼間とは打って変わり、港の雰囲気はどこか重苦しかった。
停泊している船は多いが、出港準備をしている様子がない。
漁師たちが網を繕いながら、暗い顔で話し合っている声が聞こえてくる。
「……今日も出漁なしかよ。これで三日目だぞ」
「仕方ねぇだろ。沖に出た仲間が、また帰ってこねぇんだ」
「ああ……最近、海の色がおかしい。いつもより黒くて、淀んでる気がする……」
彼らの言葉に、俺の隣にいたシルヴィアが鼻をヒクつかせた。
「……臭い」
「え?」
「潮の匂いに混じって……古い血と、淀んだ魔力の匂いがする。……すごく、嫌な匂い」
彼女の狼の耳がペタンと伏せられる。
ヴァミも海の方角を睨みつけ、目を細めた。
「ふむ。……微かですが、海の底からプレッシャーを感じますね。私と同格……いえ、場所が場所(水中)なら、それ以上の存在かもしれません」
最強種の二人が警戒するほどの気配。
ただ事ではない。
「ネレイド。この港、何かあったのか?」
俺が尋ねると、案内役として後ろに控えていたネレイドの表情が曇った。
彼女は周囲を憚るように声を潜めた。
「……場所を変えましょう。ホテルに戻ってから、詳しくお話しします」
◇
ホテルのスイートルームに戻ると、ネレイドは昼間の はしゃぎぶりとは打って変わって、真剣な「裏社会のボス」の顔になった。
「……実は今、私の商売が、困ったことになっているんです」
「商売? カジノのことか?」
「いえ、表の貿易業の方です。この港から出る船が、ことごとく沈められているのです」
彼女は窓の外、闇に包まれた海を指差した。
「原因は……魔物です。それも、ただの魔物ではありません」
彼女は一呼吸置き、告げた。
「この近海に、最強種の一角――白鯨レヴィアタンが出没するようになったのです」
「なっ……!?」
「……ほう」
「……魚の王様?」
俺が驚愕する横で、ヴァミとシルヴィアが興味深そうに反応する。
「奴は海流を自在に操り、巨大な渦潮を起こして船を飲み込みます。航路が完全に封鎖され、この街への物流が止まりかけているのです。このままでは、街の経済が死にます」
ネレイドにとっても、この街の経済活動は生命線だ。それが脅かされている。
「軍やギルドは何をしてるんだ? Sランク冒険者だっているだろう?」
俺の問いに、ネレイドは苦々しい顔で首を横に振った。
「ええ。先日、ちょうどこの街に滞在していた、あの有名な勇者パーティ『暁の剣』にも、大金を積んで討伐を依頼したのです。ですが……」
「断られたのか?」
「……はい」
ネレイドはため息をつき、思い出すように語り始めた。
「表向きは『陸での任務が忙しい』と丁重に断られましたわ。でも……彼らが去り際、パーティ内でヒソヒソと話しているのを、私の部下が聞いてしまったのです」
彼女は、その内容を再現してみせた。
「リーダーの男が、仲間にこう言っていたそうです。『おいおい、冗談だろ? 船の上での戦闘なんてリスクが高すぎる』って」
俺の眉がピクリと動く。
「リスク?」
「ええ。『船の上じゃ逃げ場がないだろ? いつものように、現地の安い冒険者を雇って囮にして逃げる、って手が使えないじゃないか』……と」
ドクンッ。
俺の心臓が、嫌な音を立てた。
囮。
その言葉が、俺のトラウマを刺激する。
『悪いな、お前にはここで死んでもらう』
かつて俺を足止めし、赤龍王(ヴァミ)の前に置き去りにした勇者の顔が、脳裏にフラッシュバックする。
「……あいつら」
俺の拳が、ギリギリと音を立てて握りしめられた。
何も変わっていない。
彼らは相変わらず、自分たちの安全のために他人を犠牲にすることを何とも思っていない。名声の裏で、腐りきったやり方を続けているのだ。
「……ユウ様?」
俺から漏れ出た殺気に、ネレイドが怯えたように身を縮こまらせる。
「……すまん、少し昔のことを思い出してな」
俺は深呼吸をして、怒りを腹の底に押し込めた。
だが、その熱は消えない。むしろ、明確な目的意識へと変わっていく。
「ネレイド。その依頼、俺たちが受ける」
「えっ? で、ですが、相手は海の中の最強種ですよ? 陸上戦とは勝手が違いますし、危険すぎます!」
ネレイドは慌てて止めようとするが、俺は首を横に振った。
「構わない。それに、俺には最強の嫁たちがいる」
俺は両脇の二人を見た。
ヴァミは不敵な笑みを浮かべ、腕を組んでいる。
「フン。水遊びですか。悪くありませんね。海の王だか何だか知りませんが、私の炎で海ごと沸騰させて差し上げましょう」
シルヴィアは、すでにフォークとナイフを構えるようなポーズをしていた。
「……ん。海竜王。……すごく大きい魚。……絶対、美味しい。……じゅるり」
頼もしすぎる。食欲が原動力の最強種たちに、恐怖という概念はないらしい。
「そういうことだ。船を一隻用意してくれ。明日、俺たちがそのデカい魚を釣り上げてやる」
待ってろよ、白鯨レヴィアタン。