※この作品はR-18です。

ハズレスキル『発情』が最強種にだけクリティカルヒット!? 人間には効かないゴミスキルを使ったら、赤龍がドMな爆乳美女になって「種付け」を懇願してきた件   作:kokoko146666

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第19話:レベルが200を超えました

 蒼海公国ヴェネーラの港には、かつての活気が戻っていた。

 海を支配していた白鯨レヴィアタン姉弟が、俺の「支配下(ハーレム)」に入ったことで、魔物による被害がピタリと止んだからだ。

 沖を行き交う商船の汽笛が、復興のファンファーレのように響いている。

 

 そんな平和な港を見下ろす、ホテル『ロイヤル・オーシャン』のテラス席。

 俺たちは優雅な朝食を楽しんでいた。

 

「……ん。美味しい。このエビ、プリプリ」

 

 シルヴィアがフォークで器用に伊勢海老の中身をくり抜き、口に運んでいる。

 隣ではヴァミが、山盛りのステーキ(朝から)を平らげていた。

 

「海もいいですが、やはり肉ですね。潮風を浴びながら食べる肉は格別です」

 

 そして、俺の正面には――。

 

「あらあら、レヴィ。口の周りにソースがついてるわよ?」

「んむ……。お姉ちゃん、とって……」

 

 人間形態の姉レヴィアタンが、弟のレヴィの口元をナプキンで拭ってあげている。

 微笑ましい姉弟の光景だ。

 レヴィの股間に鎮座するマグナム級の膨らみさえ見なければ、だが。

 

「ふふっ、商売繁盛で何よりですわ♡」

 

 ネレイドが紅茶を注ぎながら、上機嫌で微笑んだ。

 彼女のシノギである海運業も完全復活し、さらに『海神の涙』を言い値で買い取ってくれたおかげで、俺たちの懐もかつてないほど潤っている。

 

 まさに順風満帆。

 だが、俺には一つだけ確認しておかなければならないことがあった。

 

「(……ステータス・オープン)」

 

 俺は紅茶を飲むふりをして、こっそりと空中にウィンドウを展開した。

 先日の「姉弟連結」という、倫理観の彼方へ消え去った行為の結果を確認するためだ。

 

【名前】キサラギ・ユウ

【種族】人間(竜と狼と鯨の伴侶)

【レベル】215

 

「ぶふっ!?」

 

 俺は紅茶を吹き出しそうになった。

 レベル215。

 前回の145から、一気に70も上がっている。

 最強種を二体(姉と弟)同時に相手取った結果、経験値の入り方がバグったらしい。

 

【新規獲得スキル】

『海王の抱擁』:水中呼吸可能。水圧無効。泳ぐ速度が魚類を超える。

『無限の体液(タイダル・ウェーブ)』:精力が尽きなくなる。射出量を自在にコントロール可能。

『サイズ可変(イチモツのみ)』:対象の受け入れ許容量に合わせて、自身のサイズを最適化できる。

 

「(……人間辞めてるな、俺)」

 

 特に下の二つ。完全にエロ特化じゃないか。

 ともあれ、これで陸海空、どのフィールドでも戦える身体になったわけだ。

 

 俺が一人で戦慄していると、ネレイドがスッと表情を引き締め、一枚の羊皮紙をテーブルに置いた。

 

「……さて、ユウ様。楽しいお食事の途中ですが、ご報告があります」

 

「なんだ?」

 

「例の勇者パーティ『暁の剣』の足取りが掴めました」

 

 ピクリ。

 その名を聞いた瞬間、ヴァミとシルヴィアの手が止まった。

 場の空気が、一瞬で張り詰める。

 

「……どこにいる?」

 

「西です。山岳地帯にある『鋼鉄都市アイゼン』。ドワーフ族が治める工業国家に滞在しているようです」

 

 ドワーフの国か。

 武器や防具の生産で有名な場所だが、観光に行くような場所ではない。

 

「目的は?」

 

「ギルドからのSランク指定依頼……陸の最強種、剛獣ベヒーモスの討伐です」

 

 ベヒーモス。

 陸上においては無敵の強度を誇ると言われる伝説の魔獣だ。

 その突進は山を砕き、その咆哮は大地を割るという。

 

「……ベヒーモスか。奴らは絶対にまともには戦わないぞ」

 

 俺は確信を持って言った。

 レヴィアタン討伐を「囮が使えないから」という理由で断った連中だ。

 逆に言えば、陸上で、しかも相手が単調な突進攻撃を得意とするベヒーモスなら――。

 

「囮が有効だ。迷宮のような岩場に誰かを置き去りにして、ベヒーモスの注意を引きつけている間に、遠距離から魔法で削る……そんな絵図が目に浮かぶ」

 

 俺の脳裏に、かつて自分が足を折られ、赤龍王の前に転がされた時の光景がフラッシュバックする。

 あの絶望。あの痛み。

 あれを、また誰かに味わわせるつもりか。

 

「……行くぞ」

 

 俺は立ち上がった。

 

「俺のような被害者を、これ以上増やしたくない。それに、そろそろあいつらに『ツケ』を払わせる時だ」

 

 レベル215の今なら、勇者アレクシオスごとき、指先一つでひねり潰せる。

 だが、ただ殺すだけじゃ生温い。

 奴らが築き上げてきた「英雄」という虚飾の名声を剥ぎ取り、社会的に抹殺してやる。

 

「ふふ、そうおっしゃると思いましたわ」

 

 ネレイドは予想通りと言わんばかりに微笑んだ。

 

「では、旅の支度を整えましょう」

 

 彼女はチラリと、レヴィアタン姉弟を見た。

 

「この子たちは、ここに置いていくのがいいでしょうね」

 

「えっ! ボクも行く! お兄ちゃんと一緒がいい!」

 

 レヴィが身を乗り出し、俺の腕にしがみついた。

 股間のふくらみが俺の腕に当たる。相変わらず元気だな、お前。

 

「ダメよ、レヴィ」

 

 姉レヴィアタンが、弟を優しく、しかし力強く制した。

 

「私たちは海の生き物よ。人間形態になれるとはいえ、陸地の深部、ましてや乾燥した岩山や砂漠に行くのは負担が大きすぎるわ。魔力切れで干からびてしまうかもしれない」

 

「うぅ……」

 

「それに……この海を守るのが、私たちの仕事でしょう? ユウ様が安心して帰ってこられる場所(港)を、私たちが守らなくちゃ」

 

 姉鯨は、しっとりとした瞳で俺を見つめた。

 

「私はここで、ユウ様の帰りを待っています。……いつでも新鮮なお魚と、私の身体を用意しておきますから♡」

 

「私もですわ。資金援助や情報収集は、この街から行います。私たちのことは『便利な現地妻』だと思って、いつでも頼ってくださいませ♡」

 

 ネレイドと姉鯨。

 大人の女二人が、包容力たっぷりに送り出してくれる。

 なんて頼もしい「後方支援(現地妻)」だろうか。

 

「……分かった。この街は任せたぞ」

 

「はーい……。お兄ちゃん、絶対帰ってきてね?」

 

「それはとっておかなくていい! お姉ちゃんに処理してもらえ!」

 

 俺はレヴィの頭をガシガシと撫でた。

 

「というわけで、行くのは俺と、ヴァミ、シルヴィアの三人だ」

 

「はいっ! 久しぶりの旅ですね!」

「……ん。ドワーフの街、美味しいものある?」

 

 ヴァミとシルヴィアが立ち上がる。

 炎の龍と、氷の狼。

 陸上戦において、これ以上ない最強の布陣だ。

 

 ◇

 

 数時間後。

 俺たちはネレイドが用意してくれた最高級の馬車に乗り込み、ヴェネーラの街門をくぐろうとしていた。

 

 見送りには、ネレイドとレヴィアタン姉弟が来てくれている。

 

「行ってらっしゃいませ、ユウ様!」

「気をつけてね~♡」

「お兄ちゃーん! 浮気しないでねー!」

 

 手を振る彼女たちに、俺も手を振り返す。

 ここに来て本当によかった。

 金も、力も、そして帰るべき場所も手に入れた。

 

 馬車が街道を走り出す。

 窓から見える景色が、青い海から、険しい山岳地帯へと変わっていく。

 

「さて……」

 

 俺は視線を前方に向けた。

 その瞳に、決意の光を宿す。

 

「待ってろよ『暁の剣』……今度こそ、お前たちの化けの皮を剥いでやる」

 

 復讐の舞台は、海から陸へ。

 鋼と熱の国で、因縁の再会が幕を開ける。

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