ハズレスキル『発情』が最強種にだけクリティカルヒット!? 人間には効かないゴミスキルを使ったら、赤龍がドMな爆乳美女になって「種付け」を懇願してきた件 作:kokoko146666
『剛獣の谷』に、眩い朝日が差し込む。
岩場には昨夜の激闘……もとい、狂乱の宴の痕跡が生々しく残っていた。撒き散らされた精液が結晶化し、朝日に照らされてダイヤモンドダストのように輝いている。
「ふぅ……。最高の目覚めだな」
俺は身体を起こした。
右には豊満な爆乳を枕にして眠るガーネット。左には銀髪を乱し、俺の腕にすり寄るベヒー。そして背後からは、ヴァミとシルヴィアが俺を挟み込むようにして体温を分け合っていた。
身体が、異様に軽い。 指先一つ動かすだけで、周囲の空間が震えるような全能感がある。
俺はそっと『ステータス』を展開した。
【レベル】280(超越者・神域)
【新規獲得スキル】
『金剛不壊(バジュラ)』: 剛獣ベヒーモスの防御力を継承。物理・魔法を問わず、あらゆる衝撃を無効化する。
「レベル280か……。もはや、自分が人間なのかすら怪しくなってきたな」
だが、この力は奪ったものではない。 彼女たちの愛と、魔力の根源を真っ向から受け入れた結果だ。
「……ん。ご主人様、おはよ」
「あぁ……お兄ちゃん、また朝から元気なの……っ♡」
嫁たちが次々と目を覚ます。
「さて、街に戻るぞ。あいつらのツケ、きっちり払わせてやらないとな」
◇
鋼鉄都市アイゼンへと続く一本道。 その狭い峡谷の出口で、奴らは待っていた。
勇者アレクシオス。魔法使いエレナ。重戦士ガルド。 そして、慈愛に満ちた笑みを浮かべたままの聖女セレス。
「……随分、お楽しみだったみたいだな……」
アレクシオスが、忌々しげに剣を抜く。 その顔に、かつての爽やかな「英雄」の面影はない。保身と選民意識にまみれた、醜い権力者の顔だ。
「あんたたち……よくも、私を囮にして逃げたなッ!」
ガーネットが怒りに震えながら前に出る。 ガルドが鼻で笑った。
「ハッ、ドワーフの分際で。勇者様の役に立てたんだ、光栄に思えよ。……なあ、聖女様?」
「ええ。貴女の犠牲は、神が記録してくださいます。……もっとも、死人に口なし。ここで消えていただくのが、一番平和的ですわね」
セレスの言葉に、俺は寒気を覚えた。
「ユウ。お前のような荷物持ちが、ベヒーモスをどうにかしたとは思い難いが……お前の後ろにいる女共が関係しているのか?」
アレクシオスが俺を指差す。
「お前を殺し、そこの女共を俺の慰みものにしてやるよ。……それが世界の望む形だ。エレナ、ガルド! やれ!」
「『爆炎の嵐(フレア・ストーム)』!!」
「うおおおおッ、粉砕してやるぜ!」
エレナの広域攻撃魔法と、ガルドの突進が同時に襲いかかる。
だが、俺は一歩も動かなかった。
「……ん。遅い」
シルヴィアが指をパチンと鳴らす。 一瞬でエレナの魔法が凍結し、空中で粉々に砕け散った。
「なっ……!? 私の最上級魔法が……ッ!?」
「旦那様を侮辱した罪、その命で購いなさい」
ヴァミが、ただの「デコピン」をガルドの盾に叩き込んだ。
ドォォォォンッ!!
「ぎゃあああッ!?」
ガルドは盾ごと遥か彼方の岩壁まで吹き飛ばされ、そのまま壁に埋まった。
「なっ……なんだと……ッ!?」
アレクシオスが愕然と立ち尽くす。
「お前ら……どんな手品を……!?こんなの認めない……認めないぞっ!?俺が、俺こそが選ばれた勇者なんだァッ! こんな無能に負けるはずがないんだッ!!」
彼は懐から、紫色の液体が詰まったアンプルを取り出した。 最強種の魔力から吸い取った、高濃度の魔力エキス。
アレクシオスは叫びながら、そのアンプルを自分の首筋に突き刺した。
「「ッ!!?」」
次の瞬間、彼の身体が異様に膨れ上がった。
筋肉がはち切れんばかりに増長し、肌は紫色の血管が浮き出て腐敗したような色に変わる。
「ブモオオオオオオオオッ!!」
人間の喉から出るはずのない咆哮。
彼は数メートルを超える「異形の巨人」へと変貌した。その手には、禍々しい魔力を纏った聖剣が握られている。
「ハハハハハ! 力が……力が溢れてくるぞ! 見ろ! これが最強種の力だ! 神の力だァッ!!」
彼は狂ったように笑い、巨大な剣を俺に向かって振り下ろした。 岩盤を粉砕する、一撃。
だが。 俺はそれを、左手の人差し指一本で受け止めた。
キィィィィィィィンッ!
「……え?」
アレクシオスの笑いが止まる。
「借り物の力でイキるなと言ったはずだ、勇者様」
俺は冷たい瞳で彼を見上げた。
「お前が持っているのは、ただの掠め取った魔力の残滓だ。……だが、俺の力は違う」
俺の背後に、ヴァミ、シルヴィア、レヴィアタン、ベヒーの幻影が重なる。 彼女たちと一つになり、魂を混ぜ合わせ、愛し合った証。
「俺が背負っているのは、彼女たちの全人生だ。……お前ごときのドーピングと一緒にすんな」
「ふ、ふざけるな……! 死ねぇぇぇぇッ!!」
巨人が全力を込めて拳を振り上げる。
俺は、ただの正拳突きの構えを取った。 280レベルの魔力を一点に集束させる。
「本物を教えてやる」
俺の拳が、静かに放たれた。
ドォォォォォォォォォォォォォォォンッッッ!!!!!
衝撃波が峡谷を駆け抜けた。
アレクシオスの巨大な身体は、俺の拳が触れた瞬間に「蒸発」したかのように弾け飛んだ。
彼が纏っていた魔力の鎧も。 偽りの聖剣も。 そして、醜悪な自尊心も。 一撃ですべて粉砕され、霧散した。
砂煙が晴れた後。
そこには、元の姿に戻り、白目を剥いて地面に転がるアレクシオスの姿があった。 全身の骨が折れ、魔力回路も焼き切れた廃人。 もはや、魔法どころか言葉を発することすらできないだろう。
「……終わったな」
俺は拳を下ろした。 エレナは腰を抜かし、ガルドは気絶したまま。
ふと、視線を走らせる。
……そこには、聖女セレスが立っていた。
彼女はアレクシオスの惨状を見ても、顔色一つ変えていなかった。 ただ、慈愛の仮面の下にある「無機質な嘲笑」を、一瞬だけ俺に向けた。
「ふふ……。アレクシオス様も、所詮はその程度でしたか」
「……セレス」
「ユウ様。貴方は、面白いですね。……また、お会いしましょう」
彼女の姿が、陽炎のように揺らめいた。
「待てッ!」
俺が手を伸ばした時には、彼女の姿はかき消えていた。 転移魔法か、それとも最初から幻覚だったのか。
「……逃げたか。あの女」
空を見上げれば、アイゼンの騎士団がこちらへ向かってくるのが見えた。
勇者パーティの崩壊。 そして、新たな黒幕の登場。
俺のハーレムライフを守るための戦いは、どうやらここからが本番のようだった。
「お兄ちゃん……勝ったの?」
ベヒーが俺の服の裾を掴む。 俺は彼女を強く抱き寄せた。
「ああ。勝ったよ。……さあ、街へ戻って、美味いもんでも食おう」
俺たちの前には、新しい旅路が広がっていた。