※この作品はR-18です。

ハズレスキル『発情』が最強種にだけクリティカルヒット!? 人間には効かないゴミスキルを使ったら、赤龍がドMな爆乳美女になって「種付け」を懇願してきた件   作:kokoko146666

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第40話:魔王の提案

 魔王城パンデモニウム。

 その最上階へと続く長い回廊は、肌にまとわりつくような濃密な魔力で満たされていた。

 

 ただ歩いているだけで、重圧がかかっているような錯覚に陥る。並の人間なら、この廊下に足を踏み入れただけで肺が潰れ、発狂してしまうだろう。

 

「……ふん。趣味の悪い城ですこと。黒と紫ばかりで、目が腐りそうですわ」

 

 俺の右腕に絡みつくヴァミが、不愉快そうに鼻を鳴らす。

 深紅のドレスをはだけさせ、豊満な胸を俺に押し付けながら歩く彼女の足取りは軽い。最強種の龍王にとって、魔王の威圧など威嚇にもならないらしい。

 

「……ん。でも、この奥。……すごく強い気配がする」

 

 左隣のシルヴィアは、銀色の狼耳をピクリと震わせ、警戒心を露わにしている。彼女の言う通りだ。この廊下の先にいる存在は、今まで戦ってきた四天王たちとは次元が違う。

 

 そして――俺たちの足元には、二匹の「ペット」がついてきていた。

 

「はぁ……はぁ……っ。あ、あの方に……こんな、雌犬のような姿を……見られたら……っ」

 

「こ、怖い……。ご主人様の背中がないと……魔王様のプレッシャーだけで、失禁してしまいそうだ……っ」

 

 元四天王のマルファスとベルゼだ。

 二人は全裸に首輪だけをつけ、俺の注いだ種でパンパンに膨らんだ腹を重そうに揺らしながら、懸命についてきている。

 

 かつての主君に会う恐怖と、今の主人(俺)への忠誠心。その板挟みで震える姿が、酷く嗜虐心を煽る。

 

「安心しろ。お前らは俺のモノだ。魔王だろうが何だろうが、俺の許可なく指一本触れさせねぇよ」

 

 俺は二人のリードを軽く引いてやりながら、回廊の突き当たりにある、一際巨大な扉を見据えた。

 

 重厚な黒鉄の扉。

 その向こうに、この魔界を統べる王がいる。

 

「開けるぞ」

 

 俺は魔力を込めた掌で、数トンはあろうかという扉を軽々と押し開いた。

 

 ギギギギギギ……ッ!!

 

 錆びついた蝶番が悲鳴を上げ、視界が開ける。

 そこは、闇と静寂が支配する広大な玉座の間だった。

 

 部屋の最奥。

 高く設えられた黒曜石の玉座に、一人の女性が足を組んで座っていた。

 

 ――美しい。

 それが、敵であるはずの彼女を見た瞬間の、偽らざる感想だった。

 

 夜空を溶かしたような漆黒の長髪。

 全てを見透かすような、冷徹で理知的な金色の瞳。

 頭部には、王冠のように禍々しく、それでいて芸術的な二本の黒い角が生えている。

 

 纏っているのは、露出度の高い黒と金のドレスアーマーだ。

 大胆にスリットが入ったスカートからは、白磁のように滑らかな太ももが覗き、コルセットで締め上げられたくびれは、豊満な胸と絶妙な黄金比を描いている。

 

 ヴァミのような暴力的な肉感とも、シルヴィアのような繊細な美しさとも違う。

 そこにあるのは、圧倒的な「支配者」としての風格と、大人の色気だった。

 

 魔王ルシフェラ。

 『宵闇の女帝』と呼ばれる、魔界最強の存在。

 

「……ようこそ、人間。……いや、最強種を飼い慣らす『規格外』と言うべきか」

 

 ルシフェラが、組んでいた足をゆっくりと組み替える。

 ただそれだけの動作なのに、空間そのものが揺らいだような重圧が走った。

 

「も、申し訳ありません、魔王様ぁッ……! わ、私たちは……もう、ご主人様のおちんぽ無しでは生きられない身体に……ッ!」

 

「お許しを……ッ! 処刑でも何でも受け入れます……ッ! でも、心と子宮は、もうご主人様のものなんですぅッ……!」

 

 マルファスとベルゼが、床に額を擦り付けて謝罪する。

 かつての部下の無様な姿。普通なら激昂して消し炭にしてもおかしくない場面だ。

 だが、ルシフェラは眉一つ動かさず、ただ冷ややかに彼女たちを見下ろした。

 

「……よい。無様だが、それは生物としての生存本能だ。私よりも強い雄に従った。……ただ、それだけのことだろう?」

 

 彼女の視線が、俺を射抜く。

 

「つまり、そこの男は……それほどまでに『危険』ということだ」

 

「……ッ、生意気な女ですわね。誰に向かって口を利いていますの?」

 

 ヴァミが不機嫌そうに一歩前に出る。彼女の身体から、灼熱のオーラが噴き出した。

 

「旦那様を値踏みするような目……不愉快です。その玉座から引きずり下ろして、地面に這わせて差し上げましょうか?」

 

「……ん。賛成。魔王、偉そう。……凍らせる」

 

 シルヴィアも氷の爪を展開し、臨戦態勢に入る。

 最強種二体の殺気。城ごと吹き飛ばしかねないエネルギーが、ルシフェラへと向けられる。

 

 だが、魔王は動じなかった。

 彼女は退屈そうに、細い指先をすっと持ち上げただけだった。

 

「……静かにしろ。話が聞こえん」

 

 ズンッッッ!!!!!

 

 瞬間、玉座の間の重力が数千倍に跳ね上がった。

 

「ぐっ……!?」

「……んッ!?」

 

 ヴァミとシルヴィアの動きが止まる。

 彼女たちの膝が震え、床の石材がメシミシと音を立てて陥没していく。

 魔法の発動すら許さない、圧倒的な空間支配。

 

(……マジかよ。ヴァミたちの動きを、指一本で止めやがった)

 

 俺は冷や汗を流しながら、歯を食いしばって立っていた。

 『金剛不壊』のスキルがなければ、俺も今頃床にシミを作っていただろう。

 レベル300の俺から見ても、底が知れない。

 こいつは、格上だ。おそらくレベル350……いや、それ以上か。

 

「……挨拶代わりの威圧にしちゃ、キツすぎるんじゃないか?」

 

 俺が重力に抗って声を絞り出すと、ルシフェラはわずかに目を見開いた。

 

「ほう。この重圧の中で、口が利けるか。……やはり、ただの人間ではないな」

 

 彼女が指を下ろすと、ふっと部屋の空気が軽くなった。

 ヴァミとシルヴィアが「ハァッ、ハァッ……」と荒い息をつき、俺の両脇で睨みをきかせる。

 

「勘違いするな。私は貴様らと殺し合いをするために待っていたわけではない」

 

 ルシフェラは玉座から立ち上がり、カツン、カツンとヒールの音を響かせながら、階段を降りてきた。

 

「単刀直入に言おう。……我々の目的は一致しているはずだ」

 

「一致だと?」

 

「そうだ。貴様が追っている『聖教国』と『教皇』……それこそが、私の真の敵だ」

 

 ルシフェラは俺の目の前、数メートルの距離で立ち止まった。

 近くで見ると、その美貌はさらに際立つ。陶器のような肌、濡れたような唇。そして、魔王としての圧倒的なカリスマ性。

 

「奴らは邪神カオスを復活させようとしている。それが目覚めれば、魔界も、貴様らの住む人間界も、等しく無に帰すだろう」

 

 彼女の言葉は、セレスから聞いた情報と完全に一致していた。

 

「私が軍を人間界へ進めたのは、侵略のためではない。邪神への魔力供給源となっている聖地を制圧し、儀式を妨害するためだ。……言わば、世界を守るためだ」

 

「なるほどな。話は分かる。俺もあの教皇って野郎は気に食わねぇし、嫁たちとの平穏な暮らしを邪魔する奴はぶっ潰すつもりだ」

 

 俺が頷くと、ルシフェラの表情がわずかに緩んだように見えた。

 彼女は俺を真っ直ぐに見つめ、手を差し伸べてきた。

 

「ならば、話は早い。ユウ。……貴様の実力は認める。どうだ、私と手を組まないか?」

 

「手を組む?」

 

「ああ。共に教皇を殺し、邪神を封印する。そうすれば……」

 

 ルシフェラは、そこで一瞬言葉を切り、意を決したように告げた。

 

「約束しよう。もし、私と共に世界を救うなら――この世界の半分を、貴様にやろう」

 

 彼女の声が、玉座の間に朗々と響き渡った。

 

「魔界の全権と、人間界の管理権限……。富も、名声も、女も貴様の望むままになる。男なら、悪い話ではなかろう?」

 

 世界の半分。

 それは、RPGゲームに出てくるような、あまりにも古典的で、そして破格の提案だった。

 

 ルシフェラの金色の瞳が、期待と、わずかな緊張を孕んで俺を見つめている。

 彼女なりに、これが精一杯の譲歩であり、俺を繋ぎ止めるための最大の「餌」なのだろう。

 

 俺は彼女の差し出された手を見つめ、そして――。

 

「……ぷっ」

 

 思わず、吹き出してしまった。

 

「……世界の半分? いらねぇよ、そんな面倒くさいもん」

 

 俺は鼻で笑い、即答した。

 

「なっ……!?」

 

 ルシフェラの鉄仮面のような冷静さが、初めて崩れた。  金色の瞳が大きく見開かれ、信じられないものを見るように俺を凝視する。

 

「き、貴様……正気か? 世界だぞ? 権力も、財宝も、女も……この世のすべてが意のままになるのだぞ!?」

 

 彼女は玉座の肘掛けを握りしめ、身を乗り出した。 無理もない。彼女にとって、これは最大限の譲歩であり、断られるはずがない提案だったのだから。

 

「権力だの領土だの、管理するだけで日が暮れちまうだろ。俺が欲しいのは『地図上の線引き』じゃねぇ」

 

 俺は一歩、ルシフェラに向かって足を踏み出した。

 

「俺の欲望は、そんなちっぽけなもんじゃ満たされないんだよ」

 

「ちっぽけ、だと……? 私の提案を、侮辱するか!」

 

 ドォォンッ!!

 

 ルシフェラの感情の揺らぎに呼応して、重力魔法が暴走した。  

 大気が鉛のように重くなり、空間が歪む。ヴァミとシルヴィアが「ぐぅっ」と呻き声を上げて膝を折りかけるほどのプレッシャー。

 

 だが、俺は止まらなかった。  

 レベル300の肉体と、ベヒーモスから奪ったスキル『金剛不壊(バジュラ)』。  

 

 あらゆる物理干渉を無効化する絶対防御が、魔王の重圧を弾き返す。

 

 一歩。また一歩。  床の大理石を粉砕しながら、俺は彼女との距離を詰めていく。

 

「くっ、来るな! 交渉は決裂だ! それ以上近づけば、貴様を圧殺するぞ!」

 

 ルシフェラが右手をかざす。  黒い稲妻のような重力波が俺を襲う。  

 だが、俺はその黒い波動を、手で払うように霧散させた。

 

「――ッ!?」

 

「無駄だ。今の俺は、お前が思ってるより頑丈だぞ」

 

 俺はヴァミとシルヴィアに「手出し無用だ」とハンドサインを送り、ルシフェラの懐へと飛び込んだ。

 

 玉座の前。  

 逃げ場を失った魔王の目の前で、俺は立ち止まった。

 

「な、何だ貴様は……! 私の魔法を、こうも易々と……!」

 

 ルシフェラが後ずさり、背中が玉座の背もたれに当たる。  

 圧倒的な強者であるはずの彼女が、今は怯えた小動物のように瞳を揺らしていた。

 

「教えてやるよ、ルシフェラ。俺が本当に欲しいものを」

 

 俺は、彼女の顔の横、玉座の背もたれに手を叩きつけた。  

 いわゆる、壁ドンだ。

 

 至近距離。  互いの吐息がかかるほどの距離で、俺は彼女の金色の瞳を覗き込んだ。

 

「俺が欲しいのは、世界なんかじゃない。……アンタだ、ルシフェラ」

 

「……は?」

 

 ルシフェラの思考が停止したのが分かった。  

 口が半開きになり、呆然とした顔で俺を見上げている。

 

「世界なんてどうでもいい。俺は、その玉座で独りぼっちで強がってる、アンタという女が欲しいんだ」

 

「お、おん……な……?」

 

 数秒の沈黙の後。  ボンッ! と音がしそうなほど、ルシフェラの顔が真っ赤に染まった。

 

「き、きき、貴様……っ! 魔王に向かって、何を……ッ! ふ、不敬であろう! 私は宵闇の女帝だぞ!? 恐れ多くも、女扱いなど……ッ!」

 

 彼女はパニックになり、視線を泳がせる。  その反応は、数千年の時を生きた魔王とは思えないほど、ウブで可愛らしいものだった。

 

 やはりか。  こいつ、恋愛経験ゼロだな。

 

「世界の半分なんてケチなこと言うなよ。……俺の嫁になれば、俺の持ってる『最強種たち』も、この俺自身も、全部アンタの戦力だ」

 

 俺はニヤリと笑い、彼女の顎を指ですくい上げた。

 

「そっちの方が、よっぽどお得な取引だと思わないか?」

 

「よ、嫁……!?!?」

 

 ルシフェラは目を白黒させ、口をパクパクさせている。  

 頭の中で損得勘定をしているようだが、計算が追いついていない。

 

「ぐ……ろ、論理的には……そう、かも知れんが……。しかし、そのような……前例が……」

 

「前例がないなら作ればいい。……それに」

 

 俺は顔を寄せ、彼女の敏感そうな耳元で囁いた。

 

「アンタ、男を知らないだろ? 魔王の仮面の下で震えてるその身体……俺がたっぷりと愛してやるよ」

 

「ひゃぅっ!?」

 

 耳に息を吹きかけられただけで、ルシフェラの身体がビクリと跳ねた。  

 強大な魔力障壁も、物理防御も、「口説き」には無力だ。

 

 彼女の目から、威厳という名の光が消え、代わりに潤んだ雌の光が宿り始める。

 

「……ば、馬鹿な……。私は……誰にも心を許さぬと……孤独こそが王の証だと……」

 

「もう一人で強がる必要はねぇよ。今日からは、俺がアンタの『王』になってやる」

 

 俺の手が、彼女のドレスアーマーの胸元に伸びる。  

 本来なら、触れようとしただけで消し炭にされるはずの聖域。  だが、ルシフェラは抵抗しなかった。

 

 彼女は震える手で俺のシャツを掴み、抗うように、けれどすがりつくように俺を見上げた。

 

「……口だけなら、何とでも言える……」

 

 彼女の声は震えていた。

 

「証明してみせろ、人間……。その言葉が、ハッタリではないことを……。私の、この身を以て……ッ」

 

 それは、魔王からの降伏宣言であり、女からの誘いだった。

 

「ああ。分からせてやるよ。……魔王様が、ただの可愛い女だってことをな」

 

 俺はルシフェラを玉座に押し倒した。  黒と金のドレスの隙間から、誰も触れたことのない、魔界の至宝とも呼ぶべき柔肌が露わになる。

 

 俺は、世界最強の女帝の唇を塞ぎ、「交渉(セックス)」を開始した。

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