ハズレスキル『発情』が最強種にだけクリティカルヒット!? 人間には効かないゴミスキルを使ったら、赤龍がドMな爆乳美女になって「種付け」を懇願してきた件 作:kokoko146666
窓から差し込む魔界の赤い太陽の光が、玉座の間を照らし出した。
俺はゆっくりと目を開ける。
視界に入ってきたのは、幸せそうに眠る三人の美女たちの姿だった。
「……んぅ……ご主人様、あったかい……」
「……むにゃ。もう食べられませんわ……お肉も、種も……」
「……すぅ、すぅ……ユウ……好き……」
右腕にはヴァミ、左腕にはシルヴィア、そして胸の上には魔王ルシフェラ。
最強種三人が、俺に絡みつくようにして深い眠りについている。全員、肌艶が異常に良く、全身から満ち溢れんばかりの魔力を放っている。
「……ふぅ。昨日はやりすぎたか」
俺は身体を起こそうとして、自分の身体が羽根のように軽いことに気づいた。
疲労感など微塵もない。それどころか、指先一つ動かすだけで空間が軋むような、恐ろしいほどの全能感が全身を駆け巡っている。
気になって、俺は虚空に『ステータス』と念じた。
【名前】ユウ
【種族】人間(超越者・神域)
【レベル】380
「……は?」
俺は二度見した。
300だったレベルが、一晩で380に跳ね上がっている。
理由は明白だ。
格上の魔王ルシフェラ、そして最強種のヴァミとシルヴィア。この三人と一晩中、濃厚な「魔力パス(性行為)」を繰り返し、彼女たちの魔力を限界まで吸い上げては循環させた結果、経験値システムがバグったのだろう。
「レベル380……。指先一つでこの城ごと地図から消せるな、これ」
俺は苦笑した。
もはや人間という枠組みには収まっていない。だが、これから向かう場所を考えれば、これくらいの力は必要だろう。
「……ん。ご主人様、おはよう」
シルヴィアが目をこすりながら起き上がった。銀髪がサラサラと流れ、はだけた胸元から白い肌が覗く。
「おはよう、シルヴィ。よく眠れたか?」
「ん。……お腹いっぱい。魔力も、いっぱい」
彼女に続いて、ヴァミとルシフェラも目を覚ます。
「ふわぁ……。おはようございます、旦那様。……あら? なんだか旦那様、昨日よりさらに『美味しそう』な魔力になってますわね?」
「……おはよう、ユウ。……ふふ、私の初夜を奪った責任、しっかり取ってもらうぞ」
ルシフェラが頬を染めながら、俺の首に腕を回してくる。
昨夜の痴態が嘘のように、その仕草には魔王としての気品と、恋する乙女の可愛らしさが同居していた。
「ああ。責任なら一生取ってやるよ。……さて、腹も減ったし、飯にするか」
「そうですわ! お腹が空きました! 魔王城の料理、期待していますわよ!」
ヴァミが目を輝かせる。
ルシフェラはふっと微笑み、指を鳴らした。
「任せておけ。私の城の料理長を叩き起こしてある。……魔界の粋を集めた、最高の朝食を用意させた」
◇
場所を王城のダイニングに移した俺たちは、目の前に並べられた料理の数々に圧倒されていた。
長いテーブルには、見たこともないような豪華な食材が所狭しと並んでいる。
「これは……『魔界ドラゴンのテールスープ』に、『深淵マグロのカルパッチョ』」
ヴァミはすでにナイフとフォークを構え、感動に打ち震えていた。
「素晴らしいですわ……! この漂ってくる濃厚な脂の匂い! 毒々しくも食欲をそそる魔力の香り! 聖教国のあの『お湯』とは大違いですわ!」
彼女は厚切りベーコンを口に放り込み、恍惚の表情で天を仰いだ。
「ん~~~~ッッ!!♡ おいひぃですぅッ! 脂が、脂が甘くて……舌の上で溶けていきますわ! これぞ生きる喜び!」
「……ん。このスープ、冷たくて美味しい。……深淵マグロ、身が引き締まってる」
シルヴィアも、冷製スープとカルパッチョを交互に口に運び、幸せそうに尻尾を振っている。
俺も席につこうとすると、ルシフェラが隣の椅子を引いて手招きした。
「ユウ、こっちだ。……ほら、口を開けろ」
彼女はフォークに肉を刺し、フーフーと息を吹きかけてから、俺の口元に差し出してきた。
「えっ、いや、自分で食えるって」
「……だめだ。私が食べさせたいんだ。……ほら、あーん」
魔王様による「あーん」。
顔を真っ赤にしながらも、期待に瞳を潤ませている彼女を拒否できるはずがない。
「……あーん」
パクッ。
「……どうだ?」
「美味い。……アンタに食べさせてもらうと、格別だ」
「そ、そうか……! ふふっ、なら、もっと食え。……私の愛も、たっぷり込めてあるからな」
朝から甘々な空間。
だが、この平穏な食事こそが、これからの戦いに向けた最大の活力になる。
◇
「……さて。腹も満たされたことだし、本題に入ろう」
俺はカップを置き、三人を見渡した。
「ターゲットは、聖教国エリュシオンの地下深くに封印されている『邪神カオス』。そして、それを復活させようとしている『教皇』だ」
「ああ。奴らはアレクシオスを使って集めた魔力を使い、封印を解こうとしている」
ルシフェラが補足する。
「だが、勇者は俺たちが潰した。魔力の供給は止まっているはずだろ?」
「確かに計画は遅れているはずだ。だが……教皇自身が『神の依代』として、すでに邪神の力の一部を取り込んでいる可能性がある」
ルシフェラの金色の瞳が鋭く光る。
「奴は、自身の肉体を器にして、不完全な状態でも邪神を顕現させるつもりかもしれん。そうなれば、聖教国だけでなく、この大陸ごと消し飛ぶぞ」
「……厄介だな。神様の力を持った人間、か」
「だが、恐れることはない」
ルシフェラは俺の手を取り、力強く握りしめた。
「今のユウ……レベル380の貴様なら、神だろうが何だろうが、物理的に粉砕できるはずだ。それに……」
彼女は左右のヴァミとシルヴィアを見る。
「ここには最強の私たちがついている。負ける要素など万に一つもない」
「ふふっ、当然ですわ。私のブレスで、邪神ごと聖教国を更地にしてさしあげます」
「……ん。教皇、噛み殺す。ご主人様の敵、排除する」
頼もしすぎる嫁たちだ。
俺は頷き、立ち上がった。
「よし。行くぞ、聖教国へ。……教皇に、引導を渡してやる」
◇
出立の準備が整ったテラス。
そこには、俺たちを見送るために二人の魔族が控えていた。
「マルファス、ベルゼ」
「は、はいぃっ! ご主人様!」
呼ばれた二人は、ビシッと背筋を伸ばしたが、その足取りはふらふらと覚束ない。
昨夜の放置プレイと、その後の事後処理で、体力も精神も限界に近いのだろう。だが、その顔は満たされた女の幸せに輝いている。
「俺たちはこれから聖教国へ向かう。留守の間、魔界のことはお前たちに任せる」
ルシフェラも威厳ある声で告げる。
「私が戻るまで、魔界の全権を貴様らに預ける。……頼んだぞ」
「ははっ! 勿体なきお言葉……!」
「あの、ご主人様……。残りの二人の四天王が、文句を言ってきたらどうすれば……?」
ベルゼが不安げに尋ねる。俺はニヤリと笑った。
「魔王の名前を出して黙らせろ。……それでもうるさいなら、ベルゼ、お前が殴っていいぞ」
「は、はいぃっ! 分かりました! ご主人様の威光を背負って、物理的に黙らせますぅッ!」
ベルゼが力こぶを作って応える。これで魔界の後顧の憂いはなくなった。
ルシフェラがふと足を止め、長年過ごした魔王城を振り返った。
「……未練はないのか?」
俺が聞くと、彼女は首を横に振った。
「ない。……私の居場所は、もうあの冷たい玉座ではないからな」
彼女は俺に寄り添い、愛おしそうに見上げてくる。
「私の居場所は……ユウ、貴方の隣だ」
「……ああ。離すつもりはないよ」
俺は彼女の腰を抱き寄せた。
「さて、移動だが……今回は馬車なんてまどろっこしいものはナシだ」
「任せてくださいまし、旦那様!」
ヴァミが一歩前に出る。
バサァッ!! と、彼女の背中から真紅の巨大な龍翼が出現した。人間形態のまま、翼だけを顕現させたのだ。
「私が運びますわ! さあ旦那様、私の背中に乗ってくださいな♡」
「……ん。私は走る。空の道、作る」
シルヴィアが『神狼の脚』を発動させ、空中に見えない足場を作り出す。
「私は重力魔法で飛ぼう。……ユウ、しっかり捕まっていろよ」
ルシフェラがふわりと宙に浮く。
最強の布陣。
俺たちはテラスを蹴り、魔界の空へと飛び立った。
風を切る音の中で、俺は確信する。
レベル380の暴力的なステータスと、世界最強の嫁たち。
負ける未来など想像もできない。
「待ってろよ、教皇。……神様ごと、俺がたっぷりと『教育』してやる」
俺たちの影が、魔界の大地を離れ、雲の彼方へと消えていった。
最終決戦の幕が、今上がろうとしていた。