このカルデアにとって10月10日は大事な日である。いや、正確に言えば大事な日に"なった"と言った方が正しいだろう。
始まりはマスターである藤丸立香が呟いた一言がきっかけだった。
「10月10日ってさトイレの日だよね」隣にいたマシュが一瞬頭に疑問符を浮かべるもすぐに意味察したのか笑顔で答えた。
「たしかに日本語だと10はとお、とも読めますしもう1つの10はいち、とれいに語呂合わせしてトイレとも読めますね」
朗らかにマシュが答えたのに笑いながら立香も笑顔で返す。
「ちょうど来週がその10/10だし何か催し物でも考えてみようかな?」
とにこやかに話ながら手の動きを早める立香に背後から声がかかった。
「それならマスター君その催し物は私に一任して欲しいんだ」
幼女姿のレオナルド・ダ・ヴィンチは華のような笑顔で続ける。
「10/10の10時10分までに全男性職員を第一会議室に連れてきて欲しいのさ!」
なにか自分では思い付かない催し物がありそうだと立香は答えた。
「うん解ったよ、じゃあ来週の10時10分までにだね」
「ああ、じゃあ私は皆に今から話を通してくるよ!」
踊るようにスキップしながら去っていくダ・ヴィンチを見ながらマシュが言う
「ダ・ヴィンチちゃんもずいぶんと楽しそうでしたね先輩」
「うんまあ何にせよ来週は楽しもうねマシュ?」
と一瞬体を震わせながら立香は答えその後も和やかな時間は過ぎていった。
いろいろあって翌週の10/10、立香はダ・ヴィンチちゃんの指示どおり可能な限りの男性職員を引き連れて第一会議室で待機していた。
当日になっても明かされないダ・ヴィンチちゃんの企みを楽しみに雑談している立香達の耳に会議室のドアをノックする音が聴こえてきた。
「失礼します、入室してもよろしいでしょうか?」
珍しいダ・ヴィンチちゃんの丁寧な言葉遣いに一瞬思考が止まったが立香は返した。
「どうぞ」
「失礼いたします」
ダ・ヴィンチを筆頭にズラズラと女性サーヴァントや職員が列をなして入ってくる、体育館サイズはあるはずの会議室が途端に狭くなった。
立香は訝しげにダ・ヴィンチちゃんに疑問を投げた。
「で、ダ・ヴィンチちゃん任せた今日の催し物って?」
その質問にダ・ヴィンチちゃんは笑顔で返す。
「その前に最後の準備をしても構わないかい?」
曖昧に笑ってうなずいた立香の言葉に笑顔になったダ・ヴィンチちゃんが後ろを振り返って告げた。
「皆、マスターの許可がでたよ!カルデアの便女に相応しい格好になろうか!」
その言葉と同時に女性陣は次々と衣服を脱ぎ棄てていく。
あるものは卑猥な刺青にまみれた身体を、あるものは卑猥なアクセサリーの付けられたピアスまみれの身体を、あるものは火傷や溶け固まった蝋のこびりついた身体を露にしていく。
5分もたたずに全員が生まれたままの姿になると一切の躊躇無く同じポーズをとっていく。
日本人である立香には馴染み深い謝罪、あるいは感謝の姿勢の究極系「土下座」だ、だがよく見ると本来の土下座とは少し違うのが見てとれる。
三つ指をつき額を床に当てるのまでは同じだが各々尻を限界まであげているのだ。
そうして全員が同じポーズをとったのをチラリと確認したダ・ヴィンチちゃんが話し出した。
「本日はカルデアトイレの日ということで我々便女のために時間を割いていただきありがとうございます、日々皆様に使っていただけて便女として充実した日々を過ごさせていただいております。今回はその感謝を改めて示したく順番なく全ての便女を利用できますように日程を調整させて頂きました、通常の利用では時間が足りないプレイや同時に使えないパターンのあった便女などをこの度ご利用いただき、これからもカルデア便女を積極的にご利用いただけますよう、お願い申し上げます。」
一瞬の静寂の後立香は笑顔で便女達に語りかけた。
「明日の朝まで正気で居られると思わないでね?」
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