※この作品はR-18です。

原作知識とトリップと(完結)   作:かりん2022

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(´・ω・`)出荷よー

「傑返せよ! 夏油 傑は別人だって! ちゃんと傑と子供達は持って帰るって約束する。あと、涼夜も解放しろ。あいつ俺の命令で傑守ってただけだし!」

 

 必死で庇おうとする五条。

 

「君ら、なんなのかな? 僕より若いよね。でも僕は未来に行った記憶なんてない」

「俺達、というか傑をちょっとこっちの世界に避難させてたんだ。混乱させて迷惑かけたのは謝るよ……。連れて帰るから、許してくれねーかな。もう戻らないって縛ってもいいから」

「……なんで避難させてたの? こっちでは傑が指名手配されてたのに?」

 

 ポメ五条はシューンとなって答えた。

 

「俺の世界だと、傑が女になった事もうバレてるから……。それよりはマシかと」

「そっちの傑も呪詛師なの?」

「傑の場合、そういうの関係ないんだよなぁ。詳しくは言えねーの。ごめん」

 

 若干目を逸らしながら、ポメ五条。

 

「呪霊操術だから?」

「あー。流石にわかるか……。まあそう。傑の周囲死なせて胸糞依頼詰め込んで俺と分断して、とにかく追い詰めて自殺か呪詛師にさせて別件秘匿死刑にするくらいにはそう」

「何を根拠に!」

 

 総監部からの出向者が叫ぶのを、ウルフ五条はひと睨みして黙らせた。

 五条はしばし黙って考える。何かを見逃していた。それは一体なんだと言うのだろう。

 

「なんでそっちの僕は知っててこっちの僕は知らされないわけ? かなり重要なんでしょ、呪霊操術が狙われる理由」

「言えるわけないだろ。言われても困るし、俺も表向き知らない事になってるし、一応。この流れだとお前も知ることになりそうなのはごめん。いっぱい悩んで」

 

 その言葉は本当にすまなそうだった。

 

「……傑が女になったのはなんで」

「逃亡の手助けの一環で」

「じゃあ子供は」

 

 ポメ五条は非常にいいにくそうにしたが、諦めて言う。

 

「その、お酒飲んでキャバクラごっこしてたら出来ちゃいました……」

「は?」

 

 かなりドスのきいた「は?」である。

 

「や。女の子として隠れ住むのすげー大変そうでさあ。すげー寂しそうだったし、一生逃亡者辛いって泣いてたし、2人でならどんな困難もクリアできるって思ってたし……。まさか、ピンポイントで心配されてた六眼の呪霊操術が生まれるなんて……。逃亡生活中に余裕だなとか、五条家以外の奴に五条家の血を穢すなとか、楽観的すぎって死ぬほど叱られたからそれはもう許して……。今度やらかしたら出荷するって言われてるから……」

「誰に? 総監部の孫って奴? 情報横流しされた?」

「まあそう」

「で、守れなくて避難させたんだ」

「そう」

 

 五条は頭を抑えた。

 

「ほら、総監部は悪くないじゃないですか! むしろ助けた(?)側! 冤罪ですよ、冤罪!!」

「どうなの?」

「あのさ、総監部を一纏めにしてない? そういうのってよくねーよ。まあ大体総監部は傑排除で纏ってるから、一枚岩に見えちゃうかもだけど」

「……そういや、傑も総監部を恨んでない様子だったね。なんで?」

「言えないんだって。でもまー仕方ない理由。もっとサポートはあってよかったと思うけど……。俺達が弱かったってのが、一番の問題だし……」

 

 ポメ五条はしょんぼり。

 

「力で解決できる問題? 例えば僕なら?」

「無理だったから、総監部に見切りつけられて傑が呪詛師やってんだろ」

「……。お前は理由知ってんの?」

「いえ全然」

 

 総監部の出向者も困惑する。

 

「その呪霊操術がやばいってのは確かな情報?」

「こっちでの情勢はおおよそ予測した通りに動いてるし、こっちの傑はそろそろ焚き付けられて殺されにくる頃だと思う。迂遠な自殺だし、直接的な宣戦布告って形になるかな。来年には舞台が整っていつでも事を起こせる状態になるから……その時に証明はされるかな。俺達の目的には黒幕様の偵察も含まれてる」

「黒幕様ってなんでなんの舞台」

「あー。総監部は総監部で、鍔迫り合いしてるってこと。軽率に切り捨てて来るから信頼はしちゃダメだけど、上層部としては仕事してんだよ」

 

 五条は考える。黙って聞いていた夜蛾に視線を寄越す。

 夜蛾は首を振った。全く心当たりがないです。

 

「鍔迫り合いしてんの? 僕も五条家当主で上層部の1人なんですけど? かなり重要な情報みたいだし、情報伏せるのはどうかと思う。舞台が整うって、それ事件が起きるって事でしょ?」

「私にはわかりかねます。舞台と言われましても……」

 

 総監部の出向者は文句を言われ、困惑顔。

 

「俺は暴力装置にしかなれないし、そのうち政治担当が接触してくると思うから、そっちと話して。今、あいつ忙しいし、これ内密のプロジェクトだから、伊地知あたりが来るかも」

「諦めんのかよ。僕と比べてめちゃくちゃ弱いし、プライドないの?」

「そうだよ、ただでさえ弱いから鍛えないとなのに、政治力磨く時間あるわけないだろ。前提知識が呪術界の歴史全般で、ババ抜きと神経衰弱と人狼ゲームセットなんだぞ。でなきゃ伊達に魔窟って呼ばれないだろ。五条家の場合、最低限求められる役割の為に力が必要だし、本来の呪霊退治の仕事もあるし、全部の策謀ぶち壊せるくらい強くなる方面でしか突破口ないんだよ。ひどいと思わない? いまだに課題全然こなせてないし、できる気がしない……。宿儺の戦闘参加券が部位欠損修復レベルの反転術式ってさぁ……。未だにかすり傷も治せないのに」

「五条家の役割? それを僕が知らないのって問題じゃない? 話す気ないの? 宿儺って何。まさか受肉するって事?」

「俺に求められてるのって、端的に言って「勝て」ってだけだから……」

「宿儺に?」

「あー! 言っちゃえば一言で済むんだけど! ぜってー「あー」ってなって話とか対策も進むんだけど! でも現状で情報漏れたら困るし! というか総監部がもっと頑張ってくれって言ったら滅茶苦茶キレられたんだよな。総監部内でも暗殺ないわけないだろ知らないふりしつつ出来る範囲でサポートしてるわって」

「それほど」

「全く心当たりがない……。私の所には全く情報が来ていない。信頼されてないのか……」

「ちょっと持ち帰りますね。本当に心当たりがないんです。流石に宿儺の復活が関わるとなれば、無視はできません」

 

 夜蛾はしょんぼり。総監部の出向者も困惑気味。

 

「よくわかんないけど、そんな大変な状況なのにキャバクラごっこしたの?」

「あと傑呼び戻して結婚強行して勝手に総監部の持ってた手札切った。ブチ切れられた……。ぶっちゃけ特級呪霊から襲撃掛けられまくるまで舐めてた……」

 

 ウルフ五条は呆れた。でもやらかした行動もそうだが、特級呪霊から根をあげるほど襲撃をされるというのは生半可な事ではない。かなりの問題だ。

 

「……それは「一言」を言っちゃったって事?」

「いや。それ言うと傑が正式に秘匿死刑されるから伏せてる」

「総監部の孫は味方?」

「いやぁ……助けてはくれてるけど、あいつなりに思惑もあるみたいだし、失策続いてるから、そろそろ本当に出荷されそうな気はする……。今回も、絶対交戦しないで無事を確認するに留めろって言われてたし」

 

 ひとまず、あとは使いを待つ事となった。

 総監部的には、夏油傑がムカついたから嫌がらせしたという者が大半なので困惑した。しかし今更そんな事を言うわけにはいかない。

 調べれば実際に夏油への攻撃は行なっていたと状況証拠が上がる程度には嫌がらせを実際にしているからだ。そして夏油は実際に呪詛師になっている。

 

 でも、少数はある人の指示とか唆されたとか……実際に懸念事項を知っていたとかあるので、これは大変な事になったと気持ちを引き締めた。

 

 そして三日後。奇しくも、話し合いがしたいという先触れの手紙を読んでいるときに夏油 傑襲来。

 

 噂は広まっていたので、教祖夏油はジロジロ見られた。

 あれが五条悟の嫁か……。五条 傑の方が若いな……。

 あれが女体化するとああなるのか……。

 

 滅茶苦茶ザワザワされた。

 

「やあ、悟。久しいね! 私を名乗る謎の妊婦がいるらしいけど、それは偽物だよ。当然理解出来るよね?」

「それな。なあ、傑。呪霊操術の術式、なんか周囲の人間殺して依頼詰め込んで俺と分断してでも呪詛師になってもらって秘匿死刑にならないと困る術式らしいんだけど、心当たりある?」

「……何かな、それは」

「そろそろ舞台が整う時期だから、お前が迂遠な自殺で宣戦布告に来るって聞いた」

「私は自殺のつもりはないよ。ちゃんと勝ってみせる」

「でも宣戦布告はするんだろ。唆したやついた?」

「いや。逆に止められたぐらいで……」

「止められたのいつ? 最近? 2週間ぐらい前?」

「そう、だね。最近だね。それが何かな?」

 

 五条は考える。夏油傑は戸惑った。

 

「傑。悪いんだけど、今、忙しいから宣戦布告ずらしてくんない? 呪霊操術ってかなり問題のある術式らしくてさ。詳細判明して必要なら、ちゃんと僕が殺しに行くよ。その時に、何があったのか、なんでお前が呪詛師に追い詰められないといけなかったのか、ちゃんと話す」

「は……? どういうことだよ」

「出来れば、宿儺との戦いに傑に協力して欲しいなって思うけど。とにかく、連絡先だけちょうだい。後で連絡する。あと、進展があるまで互いに襲わないって縛りをむすぼう」

「悟。一体」

「三日後に、重要な使者が来るんだ。少なくともそれまで待って。詳細がわかったら連絡する。それとも、一緒に話を聞く? お前が同席してもいいって書いてある」

 

 教祖夏油は悩んだ末に頷いた。自分が呪詛師になったのが理由があるとするなら、それは気にかかる。自分の意思で選んだのだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見事な着物を着た男が、高い呪力を持った女の術師と逆に全く呪力を持たない男を従えてやってきた。夏油傑や禪院家、加茂家も来ていてピリピリした空気、それが禪院甚爾の来訪を持って尚更ピリピリする。

 

応接間で、挨拶を交えて、その男はにこやかに笑いながら、開口一番に言った。

 

「五条 悟。夏油 傑。貴方方と取引をしたい。願うのは暗殺。こちらが差し出すものは、真実と六眼と呪霊操術の腹、一回分です」

 

 男はにこやかに笑いながら、滅茶苦茶怒っていた。

 




マシュマロ
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https://odaibako.net/u/karin2022v
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