※この作品はR-18です。

Adult end re;Quest   作:スロット767

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ナラクへ堕ちる

 数年前に閉鎖された工場の、休憩室だったであろう場所。本来なら立ち入り禁止のこの場所に、彼はあまりにも強い、脅迫めいた文言のメッセージで呼び出されていた。

 

 「さて、あなたがここに呼ばれた理由……分かりますよね。分からないなら、今すぐにでも殺してあげますよ?」

 

 ポーカーフェイスにも関わらず、怒りが滲み出てている事が容易に分かるモリクボ・ナラク。彼女はこの部屋唯一のドアを背に、両手足を縛られた彼を見下ろしている。

 

 「おや……?分かりませんか。では聞きます、一昨日の夜、何をしていましたか?」

 

 彼は震える声で、ゼミのみんなと飲み会に行っていたと答える。言い終わってキッカリ二秒経つと、ナラクがドアを殴りつけ、彼を震え上がらせる。

 

 「その後は何をしましたか?真っ直ぐお家に帰ったんですか?」

 

 彼は謝罪の言葉を即座に口にし、ゼミの同級生の一人、森久保ひなたとカラオケに行ったと答えた。

 

 「カラオケだけですか?………はい、ひなたん…….ひなたが一人で歩けないほど酔ってしまったので、成り行きでラブホテルに向かったんですよね。初めから全て話してくれたら、時間が無駄にならずに済んだのに……こっちは全て知っているんですよ?」

 

 冷たい目。汚物を見るような、そんなもの。不自由な身体全身を使って平謝りする彼を、彼女は鼻で笑って続ける。

 

 「いいですか、森久保ひなたはあなたのような、夢も目標もなくただモラトリアムを消費しているだけの男に見合う女の子ではないんですよ。それに彼女は大学生にしては少々小柄……そんな彼女にホイホイたかってくる蟲など、下劣かつ低俗な趣味の持ち主に決まっています。本当なら殺す所ですが……」

 

 淡々とした口調と声色から放たれる、泣きそうになる程の罵倒。もうやめてくれと彼が言いかけた時、ナラクが一層不機嫌そうに言う。

 

 「非常に不愉快な事ですが、ひなたはその事をあまり嫌そうで無い……むしろ少し嬉しそうですらありました。あなたがどんな手口を使ったのかは知りませんし知りたくもありませんが……あなたが死ねば、きっとひなたは悲しむでしょう。ですので、二度とあなたがひなたにちょっかいをかけないよう……僕の方で管理させて頂きます」

 

 ナラクは彼の下半身に手を伸ばし、乱暴にチャックを下ろして下着を剥き、彼の陰部を露出させる。てっきり殺されるか、その直前まで痛めつけられるものだとばかり考えていた彼は、少し戸惑う。しかし次のナラクの行動は、彼を更に戸惑わせ、混乱させるものだった。

 

 「うわ……ちょっと擦っただけでもう臨戦体制ですか。気持ち悪いですね。こんな状況でもこうなのですから、常にそんな事を考えているという事なのでしょうね」

 

 生存本能からか、その部分の感触が消え失せるほどに熱く隆起していた男根。それをナラクは乱暴に扱き始めた。

 

 「……何ですか、そんなに見つめて。管理する、と僕は言いましたよね。え?管理の中身、ですか……言わせないで下さいよ穢らわしい、あなたのこの醜い男性器を、僕が定期的に射精させるんですよ。いかにあなたが性欲に塗れたオスザルでも、そうすれば欲求を持て余す事はないでしょう?」

 

 そう言ってナラクは、初めて微かに笑った。あまり人間として見られていない事が、伝わってきた。

 以前から気になっていた、同級生の森久保ひなた。彼は彼女と仲良くなろうと、積極的に交流を深めていた。そんな彼女の口から時折出る、友人の話。聞けばその友人は、ちょっと普通では無くて、でもひなたは彼女の事が大好きだと言う。しかしその『大好き』の中身は、彼が彼の友人に向けるそれとも何か違うような……言葉にするのなら、憧れや崇拝を含んでいるように感じられた。

 彼は自然と、その友人にも興味を持った。気になる同級生の、好きな人。こんなに良い子の好きな子なのだから、その子もきっと良い子だろう、と。

 今思えば、白馬の王子様を待つ少女のような、無責任な楽観だったと分かる。ナラクの発言からはひなたを想う気持ちが溢れ出しているが、その出力はかなり、いや相当歪んでしまっている。彼はナラクの連絡先をひなたから教えられた時の自分を恨んだ。

 

 「……なんですかじっと見て。汚いものを触る時は、手袋を付けるでしょう?」

 

 ナラクは黒いゴム手袋を付けながら、刺すように言葉を届けてくる。

 

 「これも、付けましょうね。飛び散ったら大事ですから」

 

 ナラクが次に取り出したのはコンドーム。袋をピリリと開け中身を取り出し、空の袋をポイと放り捨てる。

 

 「うわ……ちょっとゴムが触れただけでこの反応ですか。脳みその十割が性欲なんでしょうね」

 

 亀頭の先端にゴムの潤滑液が触れ、彼の一物は震える小動物のように可愛らしく反応してしまう。ナラクはゲンナリといった表情。

 

 「ん……キツイな……サイズが合ってないのか……?よっと……ふぅ、入りましたね。あまり手間をかけさせないで下さい」

 

 根本までしっかりとゴムが覆い、ピッタリと密着して独特の臭気を放つ。それをナラクは、何の合図もなく乱暴に扱き始める。

 

 「情けない声ですねぇ、お酒は飲める歳なんでしょう?小さな女の子みたいじゃないですか」

 

 ナラクが親指と人差し指で作った輪っかをカリ首にかけて、牛の搾乳のようにずんずんと伸ばすように扱き上げる。普段の自慰とは違う、思い通りにならない陰部への刺激に、彼は心臓をつまみ上げられたような気分になる。

 

 「ひなたとヤった時も、そうやってアンアン鳴いてたんですか?多分違うのでしょうね、本当に腹立たしい……」

 

 ペニスにかかる握力が、ずんと強くなる。彼は一瞬絶叫して、歯を食いしばる。

 

 「痛いですか?罪を犯したのですから、これくらいの罰は受けてもらわないと。って、少し大きくしてます?嘘でしょ……」

 

 クマの目立つ目元が、一層険しさを増す。常識の通じない怪物でも見るかのような目つき。

 

 「キモすぎます、もう手袋越しでも触りたくない……というか、マゾヒストだったんですか……」

 

 そう言ってナラクは呆れるようにため息を吐いて、より乱暴に手淫を再開する。直でやっていたのなら間違いなく激痛が走る触り方だが、幸か不幸かゴムを隔てることにより、それは心地よい刺激になっていた。

 

 「まさかとは思いますが、我慢してないですよね?出して出して欲求を治めることが目的なのですから、さっさと射精して下さい、ほらほら。おっ、言ってるそばから一回目ですね」

 

 ナラクが竿全体をゆっくり二回扱いたのがとどめとなり、彼はゴムの中に勢いよく射精した。ひなたと行為に及んだ時と同じくらいの、長く濃い射精。精神的にも疲労した彼が、長距離走を走ったかのような荒い息を繰り返していると、相も変わらず感情のない声で、ナラクが告げる。

 

 「では、二回目と行きましょうか。……何を驚いているのですか、欲求を治めると言ったでしょう?一回出してもこんなビンビンにしているようでは、目的が達成されたとは言えませんからね」

 

 ナラクは二枚目のコンドームを、デロデロでガチガチの男根へするんと装着する。そして間を空けずに、冷たい手での手淫がまた始まるのだった。

 

 

 

 

 

 「六回目……いい加減……萎えて下さいよ……!」

 

 怒りを少しずつ露わにし始めたナラクに、彼は平謝りをする。しかし彼の一物は、謝るどころか未だに尊大な態度を崩そうとしない。

 

 「こうなったら……最後の手段を使うしか……」

 

 ナラクが彼を睨みつけながら言う。人を殺しそうな目に、何をされるのかと彼の心は穏やかでない。

 

 「れぅ……はむっ……」

 

 しかし彼女のとった行動は、余りにも予想外だった。彼女は口を開き、丸い舌から迎え、勃起した男根を深く咥え込んだのである。

 彼は当然狼狽えたが、ナラクの舌による愛撫によって訪れた快感が、それを押し流してくる。裏筋をべったりと舐められたかと思えば、舌先を使って尿道口を責めてから、亀頭全体を包むように刺激してくる。

 繊細かつ大胆な舌使い。彼は反射的に腰を引いて逃げようとした。が、拘束状態ではさしたる抵抗も出来ず、それどころか彼のその動きを見たナラクは、口を思い切り窄めて強い刺激をからに与えた。

 

 「じゅぶっ……ズズ、ズルル……」

 

 七度目の射精が、ナラクの口内に注がれる。彼女は嫌そうに陰茎から口を外し、そばにあったティッシュペーパーを三枚取って、口に含んだ精液と唾液のカクテルを吐き出し捨てる。

 

 「えぇ……まだ元気なんですか、勘弁して下さいよ……」

 

 むしろファラチオによって元気さを増したのではないかと思える彼の陰茎に、ナラクは苛立ちを隠さない。

 

 「え?上手いね、ですか……それはもう、前世で……おっと、これは言うべきじゃありませんね。もしあなたがひなたにこれの事を言ったら、殺しますからね」

 

 意図せず触れてはいけない部分に触れてしまったよう。当然彼はひなたに言うつもりなど無いのだが、仮にそうなったら本当に殺されるであろう凄みが、今の彼女にはあった。

 

 「もうこっちも疲れてきましたから、そろそろ萎えて下さいね。という訳で、本気でやります、これで終わらせます」

 

 ナラクが再び、彼の股間に顔を埋める。まず上顎と舌で陰茎を挟み、転がすように前後左右へと竿全体を撫でる。

 彼が弱々しい喘ぎ声を漏らすと、ナラクは愉しそうに笑う。

 

 「ぴゅる、ちゅる、じゅ……くちゅ、んにゅ……」

 

 亀頭全体を啄み、尿道を舌先で刺激。それだけで射精への欲求が急激に高まり、彼の息は荒くなる。

 しかしそのままフィニッシュしないのが、彼女の言う“本気”。絶頂を迎えそうな少し手前で口を離し、想定外の状況にぶらりと揺れる彼の陰茎を見て、彼女は鼻で笑う。

 

 「終わらせませんよ。このまま出させても、面白くないでしょう?」

 

 もう少しで射精できたという所からの、突然の放置。自分の手で扱く事も出来ず、焦燥感が募る。

 

 「はむっ、んん……」

 

 少し間を開けて、ナラクが再び咥え込む。今度は喉の奥の方まで、彼自身が不安になるくらい深く咥えた。

 

 「くごっ、ごぼっ、んご……」

 

 少し苦しそうな声を漏らしながらも、裏筋を舌で愛撫し、鬼頭は喉で撫でられ、彼の快感へと変わる。自分が拘束されているにも関わらず、まるで強引にフェラさせているような征服感。

 二つの欲が同時に満たされる事によって、彼は今までに感じた事のないような昂りを堪えきれずにいた。

 

 「ん……ごぼっ、ぐぉ………ごほっ!」

 

 今射精すれば、彼女の胃へ直接届くと思えるくらいに深く咥えられ、正にその時を迎えそうだった直前。ナラクは咳をしながら、陰茎を自らの口から解放した。

 

 「ごほっ、げほっ、んんっ……ふふ、がっかりしましたね。いいですよ、苦しんで下さい。あなたとひなたがセックスをしたと知った時、僕はそれ以上に苦しかったんですから……!」

 

 今日初めて、はっきりとした感情の発露を見せたナラク。その勢いを使うように、口を輪っかのようにして、彼の陰茎を扱き始める。

 

 「じゅっ、みりゅ、じゅぐっ……じゅぞ、りゅ、ずぞっ……」

 

 何かのタガが外れたように、顔を上下させて陰茎を刺激する。柔らかな唇と激しい動作は、それまでナラクが彼にしてきた中でも、最上の快感を彼へ与えていた。

 やがて彼女の口の端から白い泡立ちすら見え始めた時、舌が亀頭からカリ、竿の裏筋を丁寧に舐め通ったのを止めに、彼は今日八回目の決壊を迎えた。

 

 「んむっ、んんっ、んぼぉっ……!うっ、うぁっ……!」

 

 初めは全てを口で受け止めていたナラクだったが、余りに量が多い。思わず口を離した瞬間、放たれる精液は勢いそのままに、彼女の大きな丸メガネへと直撃し、顔全体を白く染めて行く。

 長い放出が止まると、ナラクはゆっくりとメガネを外し、彼を睨みつける。

 

 「やってくれましたね。まあいいです、あなたが八回目だろうと滝のように射精出来る性欲おばけという事が分かりましたので。それに……ようやく萎えた様ですしね」

 

 ぺたんとへたり込んだ陰茎を見て、ナラクが彼の拘束を解き始める。

 縛られていた時間が長く、自由を取り戻してもしばらくは身体が思い通りにならない。

 

 「ひなたに近づくくらいなら、許可します。しかしあの夜の様な事があれば……僕はどんな手段を使ってでもあなたを止めます」

 

 悪かった、手を出さないと彼は平謝りする。初めはそれに背を向けて聞いていたナラクだったが、彼の懺悔がひと段落すると、満足げな顔で振り向いて、彼に近づく。

 

 「もし我慢が出来なさそうなら、僕を呼んで下さい。今日みたいに、しっかりと精の限りを搾り取ってあげますから」

 

 そう言って、彼女は彼にメモ書きを一枚手渡し去って行く。そこには彼女の電話番号と、SNSのアカウントが記されていた。

 彼は困惑しつつも、今日彼女にされた事を脳内で反芻する。そして、新たな自身の一面と、ナラクに再び会う日の妄想の二つに挟まれ、興奮を抑えられぬまま、その場に朝まで佇んでいるのだった。

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