※この作品はR-18です。

Adult end re;Quest   作:スロット767

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君と過ごすトキワ

 珍しく定時で上がれると思ったら、そのギリギリに深刻なバグが見つかる夢で目が覚めた。俺は嫌な汗を疎ましく思いながら、うるさいスマホのアラームを止める。

 社会人が起きるにしては少々遅い目覚めだ。しかし俺は無職でも、遅刻が確定した訳でもない。

 広々としたダブルベッドの、俺から見て左隣が寂しそうに空いている。きっともう人の温もりは無くなっているだろう、触らないから分からないが。

 顔を洗ってリビングに向かうと、ダイニングテーブルの上には大判の付箋が貼られてあった。そこには汚くはないが綺麗とも言えない絶妙な文字で、メッセージが認められていた。

 

 『アラタへ 冷蔵庫に朝ご飯置いてるからチンして食べてね 始業遅いからって夜更かししすぎはカラダに悪いぞ!! 澄香』

 

 エニグマゲームズの同僚、常盤澄香と俺は、結婚した。

 だから正確には、元・常盤澄香、現・水梨澄香である。

 きっかけは何となく、些細な事からだったけど、お互い三十路が見えて来て内心焦っていたのか、付き合いだしてからは二人ともが驚くくらいトントン拍子にコトが進み、半年も経たないうちのゴールインだった。

 二人でちょっと広いマンションを借りて、同棲している事以外は独り身の時とあまり変わらない生活を送っている。まあその、“同棲している事”があまりにも大きな変化なのだが。

 俺は澄香の作ってくれた雑炊と卵焼き、レタスをちぎっただけのサラダをあっという間に胃へ収めると、ソファに深く座って目的もなくテレビをつけるが、テレビショッピングしかやっていないのですぐに消した。

 時刻は十時過ぎ。仕事は十一時からなので、会社から近い場所を選んで探し出した我が家からは、まだ家を出るまでに余裕があるのだが、俺は身支度を整えて家を出る。結婚してから、一人で家に居るのが下手になった気がする。

 

 

 

 

 

 「おはようございまーす……」

 

 始業予定よりも三十分ほど早くに冷たいドアノブを捻り、暖房の効いたオフィスに逃げ込む。すると中に居た社員の目の多くは俺に向かう。パーテーションから乗り出して見ている奴も居る。

 確かに出社が遅い奴はこうなるのだが、今俺に向けられているのはそれだけでは無い。良くない好奇心をべっとり纏った、邪な視線だ。

 

 「おはようございます、水梨さん」

 「え?ああ、凛さん。おはようございます」

 

 そんな中、普段と変わらぬ様子で挨拶を交わしたのは社長秘書の凛さん。この人はいつも冷静で、安心感がある。きっと世界が滅ぶかのような危機に瀕しても変わらないのだろう、頼りになる人だ。

 

 「あっ、新。……ちょっと早い?朝ごはんちゃんと食べた?」

 

 自分のデスクに腰掛けると、近くのプログラマに用があったらしい澄香が、時計を見ながら話しかけて来た。

 

 「食べたよ。美味かった」

 「ホント?ならよかった!」

 

 そう言って、澄香は屈託のない笑顔を見せる。これの素晴らしさにもっと早く、素直に気付けていたら、俺の独身生活はもう少し短かったのだろうと、少し後悔してしまう。

 

 「えー、水梨さん?ちょっとよろしいでしょうか」

 「うわっ!?しいな?!」

 「うわってなんですか、うわって。死人が蘇ったみたいな反応しないで下さいよ」

 

 後輩のしいなが、俺の背後から音もなく近づいて声をかけてきた。

 

 「さあ水梨さん、新規DLCの仕様会議、参加してくれますよね?」

 「あ、あぁ……もう少ししたら行……」

 「すぐ来れますよね?」

 「いや、メールとかも確に」

 「すぐこれますよね?」

 「…………行くよ」

 

 笑っている。悪意は感じられないが、敵意はひしひしと感じる。

 少し前まではここまで当たりが強くはなかったと思うが、あいつに何かしてしまったのだろうか。理由を聞くのが怖い。

 

 「……水梨さんの……ばか……」

 「え?俺に何か言ったか?」

 「うぇっ!?な、なんでもありません!!」

 「……はぁ?」

 

 しいなは逃げるように、会議室へ駆けて行った。今度、勇気を出して話を聞いてみるべきなのかもしれない。

 

 

 

 

 

 「ただいま」

 「あっ、おかえりー。ご飯出来てるから、一緒に食べよ?」

 

 仕事を終え家に帰ると、先に帰っていた澄香がシャンプーの良い香りを纏わせ出迎えてくれる。

 

 「…………」

 

 少し広い玄関、暖かい色の照明、そして何より、ただいまへの返事がある。この感覚を味わってしまうと、もう一人暮らしには戻れないなと、嬉しい喪失感が沁みて行く。

 

 「何、どしたー?私に見惚れて」

 「あっ、悪ぃ。えっと…………」

 

 気の利いた言葉が見つからずに、俺は黙り込んでしまう。

 

 「……その、何でもない」

 「何それー?もうカッコつけるような間柄でもないでしょ」

 「うるさいな、まだカッコつけたいんだよ」

 「へー、まだまだ青いね、新」

 

 俺は言い返したかったが、言葉が浮かんでこない。図星を突かれたというのはこの事。

 

 「ふふっ、でもそんな新のこと、私は好きだよ」

 「ぉ、おう……」

 「反応悪いな〜。まいいや、ご飯食べよ、冷めちゃう」

 

 そう言って鼻歌なんか歌いながらリビングへ向かう妻のあとを、俺はこの上なく幸せな気持ちで着いて行った。

 

 

 

 

 

 「んー!明日はお休みだぁー!」

 

 澄香がビール缶を掲げながら、近所迷惑が怖い声量で叫ぶ。それなりに呑んだはずだが、顔は別に赤くなっていないから、素面でこれというのがなんとも怖い。

 

 「嬉しいのは分かるけど、時間考えろよ……」

 「ただのお休みじゃないのよ、新と久しぶりにお休みが被ってるのよ、しかも二日も!これが喜ばずにいられるかっての!」

 

 確かに澄香の言う通りで俺も嬉しいのだが、加減というものがあるだろう。

 

 「お前、幸せそうだな」

 「何それ、他人事みたいに。新が私を幸せにしてるんでしょ?」

 「俺が?俺、今日何かお前にしたか?」

 

 澄香は呆れたようにため息を吐く。しかしすぐにニコッと笑って、俺の肩を触りながら言う。

 

 「またスカしちゃってぇ……こーやってさ、明日のことなんて考えずに、好きな人とお喋り出来るのが、私一番幸せなんだよ?」

 

 流石に酔いが回ってきたのか、澄香の顔はほんのりと上気していた。

 

 「ねぇ、新も、幸せだよね……?」

 「……あぁ」

 

 澄香が俺の肩を枕にすることで、二人の顔がぐっと近くなる。

 

 「新……」

 「澄……香」

 

 瞳を閉じて、顔をこちらに向けてくる。俺も名前を呼んであげると、彼女の口角が少し上がった。

 そして、アルコールの匂いのする吐息をかき分けて、俺は唇を触れ合わせる。

 

 「んっ………………んふぅ……へへっ……」

 

 唇を離して目を開けると、天使の笑顔があった。

 

 「電気……弱めるか?」

 「うん……お願い」

 

 気恥ずかしそうにしていたのは、俺だけじゃなかった。

 

 

 

 

 

 「うわっ、新相変わらず細いねー」

 「悪ぃかよ」

 「ダメじゃないけど、幸せ太りしてくれてもいいんじゃないの?ほら、奥さんの料理が美味しくてついつい食べ過ぎちゃって……とか」

 「太りにくいんだよ、体質的に。そういうお前も、別に結婚してから太ってないだろ」

 「え、そう見える……?」

 「え?」

 「いや、そう見えるんだったらいいよ、うん。ほらほら、折角目の前におっぱいあるんだから、触らないと損だよー?」

 

 薄明かりの中で、仰向けの俺に跨った澄香の、豊かな胸がよく目立つ。

 俺は何も言わずに、両手で両方の乳房を鷲掴みにする。

 

 「あんっ……ふふ、新、がっつき過ぎ」

 「…………」

 「んあっ、んん……好きなだけ、触って良いからね」

 

 程よい弾力に手先の神経が喜んでいるのを感じる。触れば触るほど、澄香の声色が艶を増して行くのが楽しくなってくる。

 

 「ふぅぅ……ねっ新、吸ってもいいよ?」

 「……頼む」

 「ん、おっけい」

 

 澄香がゆっくりと、俺に向かって倒れ込む。胸が丁度口元に来るよう調整して、視界が白く柔らかな双丘で埋め尽くされる。俺は迷う事なく、右側の桜色の突起を唇から口内に迎え入れる。

 

 「んひぃ……あっ、これっ、すごっ……新ぁ、美味しい?」

 

 質問に答える余裕はない。まだ母乳の出ない妻(澄香)の胸を赤子のように吸い、空いているもう片方の乳房を手のひら全体で愛撫して、全身で彼女の胸に溺れる。

 

 「ん……凄いね……いいよ、好きなだけ、遊んで良いから……」

 

 澄香が俺の頭を両腕で包む。

 

 「新のしたい事、全部やっていいよ……?」

 

 耳元で囁かれ、全身を真ん中にきゅっと集められるかのような感覚が走る。既に臨戦状態にあった俺の男性器は、限界を更に超える怒張を始め、そこを中心に痛みすら与えてくる。

 

 「わぁ、新、すっごい興奮してる……私の胸で、興奮してくれてるんだね……可愛い」

 

 張り詰めた男性器は、澄香の下腹部にくっついて、存在をアピールしていた。

 

 「新のおちんちん、触るね」

 「……っ!?」

 

 亀頭の先端から、薄い布でも被せるかのように触れた澄香の、細い指。一心不乱に胸を貪っていた俺も、思わず口を離す。

 

 「すっごい熱い……やけどしちゃいそう」

 「澄、香……くぁ……」

 「気持ちいい?苦しそうなおちんちん、すぐ射精させてあげるから……」

 「うぁっ……どこで、そんな台詞……ひぃっ……!」

 「私だって、エッチなゲームに興味ない訳じゃないんだから。新の好みも、ちゃんと勉強したんだよ?」

 「おまっ、勝手に俺のPC使って……んんっ、やめっ、ああっ?!」

 「ふふ、こーやって、優しーく責められるのが好きなんでしょ、『巨乳お姉ちゃんとの甘々♡同棲生活』みたいに」

 

 意地悪な笑みを浮かべると、澄香は俺の頭の下に両脚を伸ばし、膝枕を作ってくれる。彼女とばっちり目があって、俺の心が燃え上がる。

 

 「や、やめてくれぇ!うぅぅ……」

 「私年下だけど、新の好きなお姉さんになれるよう頑張るね。ほら、えっちな汁、溢れてきてる……」

 

 恥ずかしい、恥ずかしすぎる。顔から出た炎で全て燃え尽きてくれないだろうかと思うくらい恥ずかしい。脳ではそう感じていても、下半身はお構いなしに澄香の右手を追いかける。

 羞恥心と快感、そして罪悪感がないまぜになり、俺は次第にまともな思考を失って行く。考えることを捨てて行く脳みそは、幸か不幸か恥ずかしさすら捨て去り、目の前の快感、すなわち澄香へ全力の媚びを見せ始める。

 

 「澄香……もっと、もっとしてくれ……」

 「いーよ。新、やっと素直になったね」

 

 亀頭からの分泌液でぐちゃぐちゃになった右手を、澄香は有効活用して滑らかに竿を扱く。

 

 「はい、おっぱい吸っていいよ。授乳手コキ……?ってやつ、大好きなんでしょ?」

 「ぁ……ちゅむっ、ずずっ、ぞぞ……」

 「うはっ、凄い食いつき。おっぱい出ないけど、いっぱい飲んでね」

 

 澄香の豊かな乳房が、片方は口へ、もう片方は目元へずしりとのしかかり、甘い圧迫感を産み出す。彼女は手淫に合わせて身体を上下に揺さぶっており、顔中を撫でられるような乳圧が迫る度、俺の頭は幸福に支配されて行く。

 

 「新、気持ちいい?気持ちよかったら、私のお尻、触って?」

 

 俺はほとんどノータイムで、澄香の柔らかな尻に手を伸ばした。

 

 「んっ、気持ちいいんだ……よかったぁ……」

 

 まともに喋る事が出来るなら、当たり前だろと言っていた。しかし俺の口は今、澄香の胸のみをターゲットに据えた追尾ミサイルのようなもの。

 

 「ほら、ちょっと激しくするよ?我慢なんかせずに、いっぱい出しちゃえ」

 

 澄香の手を上下する動きが速くなる。俺は彼女の胸と太腿に頭を挟まれ、右手の快感によがり、快楽だけを受容するゾンビのようになっていた為、強くなった快感に全身を細かく痙攣させる事しか出来ない。

 そんな屍が我慢するだなんて、言われなくても出来るわけがない。澄香が全て言い終わる直前に、俺は彼女の身体目掛けて数億の遺伝子をぶち撒けた。

 

 「うあっ!?っ……すごっ、こんなに出るんだ……」

 

 俺自身驚く程の量だったが、それは澄香も同じこと。彼女の右手から俺の腹部を伝い、右側の乳房にまで届いたゼリー状の粘液に、澄香は眼を丸くしていた。

 

 「澄香……」

 「あ、ごめん新。ちょっと私もびっくりしちゃった。なんか、えっちだとかそういうの超えて、純粋に凄いなーって思っちゃった」

 「……俺は、それ喜んでいいのか……?」

 「うーん、まあ誰でも出来る事じゃないから、いいんじゃない?」

 

 そうなのだろうか。

 さっきまで俺は彼女の身体に夢中で、澄香は俺を五感のほとんどを使って興奮させていた。クールダウンのような時間とはいえ、まるで結婚前の、他愛もない同僚との会話のような距離感。内容はとても同僚とするものではないが。

 

 「ははは……」

 

 俺はなんだかおかしくなって、笑った。澄香の膝枕の上で、小さく笑った。

 そして気づく、いや、思い出す。そうだ。俺は澄香の、こういう所が好きなんだ。どんな状況でも気さくな、まるで幼馴染と話しているかのような、そんな人柄に惚れたんだ。

 

 「何よ、急に笑って。爽やかな感じ出したいのか知らないけど、口の周り、涎でベトベトだよ……っ、新……!?」

 

 俺は身体を起こし、澄香を強く抱きしめる。

 

 「澄香、大好きだ、愛してる」

 「ま、また急にアンタは……!」

 「急でも良いだろ?俺は常にそう思ってるんだから」

 「な、なによ。エロゲーの主人公みたいな台詞言っちゃって」

 「澄香は、俺の事好きか?」

 「ふぇっ!?す……すきょ………」

 「聞こえない」

 「イジワル…………す、好きよ!新の事、生まれてから出会った人の中で一番、大好きなの!!」

 

 俺はその答えに笑みを浮かべ、彼女の唇に狙いを定める。それは澄香も分かったみたいで、赤く染めた頬を震わせながら、瞳を閉じる。

 

 「んん……」

 「んっ、ちゅ……」

 

 口元から、多幸感が全身へ注がれて行くのが分かった。今日始めにしたキスよりも、互いの体温が伝わってくる。

 時間にして十秒と少しくらいだったが、きっと澄香にも長い長い時間に感じられたと思う。俺たちは名残惜しさを感じながら、この次を求めて同時に唇を離す。

 

 「ねぇ、セックス……したいな」

 「……あぁ」

 

 澄香がその単語を、はっきりと言って来たのには驚いた。数えるのが億劫なくらいには身体を重ねて来た俺たちだが、記憶の中では彼女がそれを口にした事はない。それだけ待ち焦がれているのだろうと思い、俺がベッドの引き出しのゴムに伸ばそうとした手を、澄香がガッと掴む。

 

 「ねえ、私たち夫婦なんだからさ、そんなの考えなくても良いんじゃない?新だってシたいし、私孕ませたいし、子供も欲しいんじゃないの?」

 

 小さいながらもはっきりと聞こえる澄香の言葉に、俺は彼女を押し倒す事で応えた。

 

 「痛かったら、すぐ言えよ」

 「……うん。優しいね、新は」

 

 澄香の表情が、一気に柔らかくなったように見えた。俺は一切萎えずに痛みを伴い始めていた男性器を、そっと彼女の陰部へとあてがう。

 

 「我慢出来なさそうだから、早く来て……」

 「ああ」

 

 急かされても、あくまでゆっくりと、骨董品に触れるかのような慎重さで澄香の奥の奥へと侵入して行く。彼女は驚いたように小さな声を出したが、恥ずかしそうに口を押さえて、荒い息しか聞こえなくなった。

 

 「……動くぞ」

 

 俺がそう言うと、澄香は一度だけこくりと頷く。俺を責め立てていた時とは同一人物に思えないそのギャップに、また愛おしさが寄せてくる。

 

 「んっ、あっ、だめっ、声出ちゃう……!」

 「別に、我慢する事……ないだろ……!」

 「やだ……!恥ずかしい……んんっ!?」

 

 澄香は、今にも茹で上がりそうな赤い顔をしている。俺にそんな趣味は無かったはずなのに、そんな姿を見ていると、もっと恥ずかしがらせて、もっと困らせたいという欲望が湧いてきてしまう。俺は突き刺す時の力を、少しだけ強めた。

 

 「んぎぃ……?!やっ、新のおちんちん、ダメなとこまできちゃって……ひぃぃっ!!」

 

 澄香が顔を歪める。俺は続けて、ぶるんぶるんと揺れていた彼女の胸を片手で掴んで揉みしだく。

 

 「やっ、今おっぱい触られたら、ホントにダメになっちゃう!あぁぁああっ!!?」

 「……悪いな、澄香」

 「ふぇっ?ん、んんんっ!?」

 

 俺はまた、出ない母乳を求める赤ん坊になった。胸を吸い、性器に挿入している二重の悦びで、気を抜けば果てそうになる。

 

 「あらたぁ、これだめっ、気持ち良すぎるからぁ!んぃっ、おっ、おぉっ……もうイッた、もうイッてるっ!!」

 「ぷぁ……澄香……愛してる」

 「ま、またアンタはそうやって変なタイミングでぇ…………好きっ、わらしも新の事、大好きで愛してるのっ!!」

 

 澄香は涙を流しているように見えた。あとから本人に聞いても、絶対泣いてなんかいないと言うだろうけど。

 

 「澄香、そろそろ」

 「う、うんっ、出して、さっきみたいにいっぱい出して、私をママにして、二人の赤ちゃん、作りたいの!」

 

 そして俺はまた、澄香の唇に触れる。

 

 「んむっ、ん、んんっ、んんんぅぅうっ!!?」

 

 彼女は動物のような唸り声を上げて、膣内までぎゅうっと締め付けてきた。俺も我慢の限界を迎え、二度目とは思えない量の精液を、妻(澄香)の子宮へと注いだ。

 

 「んぁっ、おうっ、あ、あぁ……」

 

 抱きしめていた彼女の身体から、力がフッと抜けて行く。支えはしたものの、俺も疲労感が一気に襲い、二人でだらんとベッドに大の字になる。

 

 「……新、これ絶対妊娠したわ」

 「開口一番それかよ」

 「大事なことでしょ。まさかやるだけやって、デキたら逃げる気じゃないでしょうね」

 「そんな訳ないだろ!?」

 「ふーん、そっか。言質取ったからね〜」

 

 さっきまでは気付かなかった、彼女専用のシャンプーの香りを漂わせ、澄香はやけに嬉しそうに俺に抱きついてくる。

 

 「う〜ん、新〜、大好き〜」

 「犬か猫みたいな甘え方だな」

 「あ、その憎まれ口、新の悪いとこだよ。そこは『俺もだよ、澄香』って返すところでしょ」

 

 妙にきりっとした口調の物真似は、全然似ていない。

 

 「……悪かったよ」

 「…………それだけ?」

 「……俺も……だ……よ、す……やっぱやめだ。さぁ寝よう」

 「はぁ?さっきはあんなに情熱的に愛してるって言ってたくせに!」

 「思い出させんな恥ずかしい!」

 「分かった、エッチしてたら言えるんだ。だったらもっかいやろ!」

 「うわっ!?」

 

 唐突に始まった二回戦は、ムードもへったくれも無かった。

 でも、こんな彼女と過ごす時間が好きだ。本人には絶対に言えないけれど。

 俺は彼女の身体にまた触れて、優しさを確かめるように溶けて行った。

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