※この作品はR-18です。

スキル《人畜 無害》で無双する!誰も敵意を向けないので、乳も尻も触り放題のハーレムを堪能します   作:kokoko146666

15 / 24
第十五章:武器

 ふわり、と。

 

 髪の香りが、鼻先をくすぐった。

 

 目を開ければ──エルナの顔が、すぐそこにあった。

 

 まぶたを閉じたまま、静かに眠っている。

 

 シーツの下、ふたりの肌はぴたりと触れ合っていた。

 

 エルナの太ももが、俺の腰に絡むようにのびていて。

 柔らかく膨らんだ胸が、俺の胸板に優しく押し当てられていた。

 

 (……昨日、やっぱ最後までしてしまったんだよな)

 

 唇に残る余熱と、シーツに残る微かなぬめり。

 

 そのすべてが、夢なんかじゃなかった証だった。

 

 エルナ「……んぅ……」

 

 まつ毛が震えて、彼女の瞳がゆっくりと開く。

 

 そして、数秒。

 

 ぼんやりと俺を見つめ──すぐに、微笑んだ。

 

 エルナ「おはよう、悠」

 

 悠「ああ、おはよう……」

 

 その声が、妙に自然だったのが、逆に戸惑った。

 

 恥じらいも、拒絶も、なにもない。

 

 まるで「昨晩の行為も含めて当たり前」だとでも言うような、

 ぬるま湯みたいな空気だった。

 

 エルナ「今日はね、ちょっと予定空いてるから……何かする?」

 

 悠「……うん。そろそろ、俺の装備も考えないとって思ってて」

 

 エルナ「お、やる気じゃん。武器屋、案内してあげよっか?」

 

 そう言いながら、エルナはするりとシーツを外す。

 

 布団の中から、全裸の身体が現れる。

 

 悠「……っ」

 

 改めて見ると、肌のきめ細かさとか、くびれの滑らかさとか、

 朝日がつくる陰影まで、いちいちエロい。

 

 だけど彼女は、まるでそれを“見られている”と意識していない。

 

 無警戒。無防備。そして、当然のように──無害。

 

 エルナ「先シャワー借りるね〜」

 

 腰にタオルも巻かず、そのまま浴室へと消えていった。

 

 俺は、その背中を見送りながら──

 昨日から、何かが確かに変わり始めていることを実感していた。

 

 (エルナ……俺を、受け入れてくれたんだよな)

 

 だけど、好きとか、恋とか、そういう感情はまだ分からない。

 

 ただ、あのときの快楽と、彼女の温もりが、まだ身体に残っていた。

 

 シャワーの音が止み、やがて浴室の扉が開いた。

 

 エルナ「ふ〜、すっきり」

 

 タオル一枚も巻かずに、素肌のまま寝室へと戻ってくる。

 

 水滴をまとったままの身体が、朝の光に濡れて輝いていた。

 

 悠「……裸でいるの、ほんとに普通なんだな」

 

 エルナ「え? だってユウって、ぜんぜん気にしないタイプでしょ? こういうの」

 

 悠「……まあ、確かに」

 

 言い返せない。

 

 《無害》のせいで、警戒もされなければ、恥じらわれることもない。

 

 エルナにとって、俺は“見られてもいい相手”──それが、当たり前になっていた。

 

 エルナ「さ、次はユウの番。シャワー浴びてきなよ。ほら、タオル」

 

 悠「ありがとう」

 

 彼女からタオルを受け取った指先が、ほんの一瞬、重なる。

 

 その温もりに、胸が微かにざわついた。

 

 (……こんなに近いのに、恋人ってわけじゃないんだよな)

 

 快楽と親密さの中間。

 だけど、そこに拒絶はなくて──むしろ、心地よさがある。

 

 身支度を整え、ふたりで宿を出る。

 

 朝の街並みはにぎわい始めていて、

 露店のパンの匂いや、鍛冶場の金属音が空に響いていた。

 

 エルナ「この通りの先にね、ちょっと渋いけどいい武器屋があるの」

 

 彼女は笑いながら、俺の袖を軽く引いた。

 

 こうして並んで歩くのも、何だか自然になってきた気がする。

 

 エルナ「ここだよ」

 

 通りを一本外れた裏道、そこに立っていたのは──

 年季の入った石造りの建物だった。

 

 看板には、かろうじて「武器」の二文字が読める。

 扉は半開きで、ギイ、と軋む音がした。

 

 悠「……なんか、ちょっと……怖くない?」

 

 エルナ「ふふ、見た目はアレだけど。掘り出し物、あるんだよ。運が良ければ、だけどね」

 

 そう言って、彼女が先に店内へと入っていく。

 

 中は静かだった。

 

 鉄と油の匂い。

 壁には錆びついた剣や、欠けた盾。

 棚の上には布で覆われた木箱が、いくつも雑然と積まれていた。

 

 まるで、時が止まってしまったかのような店。

 

 悠「誰もいない……?」

 

 ???「客か」

 

 棚の奥から、低くくぐもった声が聞こえた。

 

 現れたのは、白い髭を長くたらした老人。

 

 細く鋭い目と、厚い皮のエプロン。

 その手には、小さな槌と砥石。

 

 無言のまま俺たちを一瞥すると、また黙って作業に戻った。

 

 エルナ「あれが店主のゴルツさん。ちょっと不愛想だけど、腕は確か」

 

 悠「……話しかけづらい……」

 

 エルナ「見たいものがあったら自分で物色していいってスタイルだよ。じゃ、見てこっか」

 

 ふたりで並んで棚を見ていく。

 

 剣、斧、槍──いずれも使い古された中古品。

 新品の気配はどこにもない。

 

 エルナ「まともな武器は……銀貨10枚くらいかな。予算、足りそう?」

 

 悠「いや……たぶん5枚もない」

 

 エルナ「じゃあ、ほんとに掘り出し物探しだね」

 

 苦笑しながら、俺は棚の一番下、埃をかぶった木箱へと目を向けた。

 

 何気なく開けたその中に──

 一本の、異様に黒いナイフが沈んでいた。

 

 そのナイフは、他のどれとも違っていた。

 

 細身の刃が、漆黒に鈍く光る。

 柄の部分には、まるで“歪んだ笑み”を象ったような意匠が彫り込まれていた。

 

 悠「……これ、売り物……なのか?」

 

 何の値札も付いていない。

 ただ、木箱の底に無造作に放り込まれていた。

 

 指先で柄に触れた瞬間──

 

 チリッ……と、何かが走った。

 

 悠「っ……!」

 

 触れただけなのに、まるで電流のような、微かな刺激。

 

 それなのに、手を放す気にはならなかった。

 

 フィノ「おーおー。やばそうなモンに食いついたね〜」

 

 俺の肩のあたりに、ひょいっとフィノが現れる。

 

 フィノ「それさ、《黒哭(くろなき)のスティレット》って言うんだよ」

 

 悠「知ってるのか?」

 

 フィノ「まぁね。だいたいそういうのって“絶対使っちゃダメ系”の逸品だけど……君が持ってるなら、話は別かも?」

 

 軽口っぽく言いながらも、フィノの視線は真剣だった。

 

 ゴルツ「……触ったのか、そいつに」

 

 気配を察したのか、ゴルツがゆっくりと歩み寄ってくる。

 

 ゴルツ「それは“呪われた刃”だ。手にした者の精神を蝕み、いずれ自分を刺す。持ち主の影すら笑い出す、忌み物だ」

 

 悠「……でも、今のところ何も……」

 

 店主「馬鹿を言うな。そいつは、触れた瞬間に警告を出すはずなんだ。血の気が引いて、眩暈がして、腕が勝手に動き出す……!」

 

 エルナ「ユウ……やっぱやめた方がいいかも……」

 

 俺の手元を心配そうに見つめながら、彼女が声をかける。

 

 だが、俺はナイフを握ったまま、肩をすくめた。

 

 悠「本当に、何も起きないんだよ。チリッときただけで、それっきりだ」

 

 ゴルツ「……馬鹿な……呪いが……沈黙した……?」

 

 フィノ「うーん、さすが《無害》の効果ってやつ?」

 

 俺「無害が……ナイフにまで効くのか……?」

 

 フィノ「殺意を向けられないってことは、呪いも作用できないって話だね〜。いやぁ、これはほんとに“バグ”級の相性じゃん?」

 

 フィノがくるりと宙を回りながら言う。

 

 ゴルツはしばらく黙っていたが、やがてぽつりと呟いた。

 

 ゴルツ「……もし本当に、お前がそれを扱えるなら……持っていけ。代金は銀貨三枚でいい」

 

 エルナ「そ、それでいいの……?」

 

 ゴルツ「こいつを処分し損ねるよりはマシだ。……ただし、覚悟はしておけ。そいつが牙を剥いたとき、お前を止められる者はいない」

 

 そう言って、彼は背を向けた。

 

 俺は改めて《黒哭のスティレット》を見つめた。

 

 冷たい刃が、まるで“嬉しそうに”光っていた気がした。

 

 フィノ「おめでとう、ユウ。君は今、“まともな人間じゃ持っちゃいけない刃”を、素で装備したことになるね〜♪」

 

 悠「……なんだよそれ……」

 

 それでも──

 このナイフが、俺の手の中では、なぜか妙に“しっくり”きていた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。